2011年12月31日土曜日

2011年勝手に選んだこの展覧会がスゴイ!ベスト10発表

まもなく新年を迎えます。
いろいろと大変だった2011年。
まだまだ落ち着いてはいませんが、2012年は少しずつ上に向いていって欲しいですね。

さて、東京国立博物館の恒例となったキャンペーン「博物館で初もうで」が今年も展開されています。

東京国立博物館は2012年に開館140周年を迎えるため、年間を通して「ブンカのちからにありがとう」キャンペーンを実施しますが、そのトップが今年で2回目となる「博物館に初もうで」のキャンペーン。
昨年のバージョンもこのブログで紹介しました。

2012年バージョンは、女優の「中谷美紀」さんを起用し、同館の所蔵作品の「見返り美人図(菱川師宣筆)」のポーズにならい、本館の中央階段を背景に振り返るものと、干支にちなんだ「龍図屏風 龍虎図屏風」のうちの「天翔ける龍(曽我直庵筆)」を背景にしたものの2種類。

前回は若い世代の取り込みを意識したものになっていましたが、今回は140周年に合わせた「重厚感」のある落ち着きが感じられます。

開館140周年記念特集陳列では、「龍図屏風 龍虎図屏風(曽我直庵筆)」の他。「重要文化財 風神雷神図屏風(尾形光琳筆)」、「国宝 秋冬山水図(雪舟等楊筆)」をはじめとした数々の名品が展示されるようです。
まるで特別展のような豪華さですから人出もすごいのでしょうが必見ですね。

開館140周年記念の「土偶ストラップ」のノベルティも気になります。(1月2日~9日/毎日先着1400名に配布)

さて、2011年もたくさんの展覧会がありました。
実際に会場に足を運んで見たものの中から、「勝手に選んだこの展覧会がスゴイ!」のベスト10を選出してみました。

展示品自体の凄さだけでなく、展覧会のコンセプトや見せ方などの会場構成、広告展開など様々な要素を吟味し勝手に選んでいます。

2011年勝手に選んだこの展覧会がスゴイベスト10は以下のとおり。
4展が写真映像系というのはこれまでにない結果ですね。

1)「視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション(神奈川県立近代美術館 葉山館)」
2)「杉浦康平・脈動する本 デザインの手法と哲学(武蔵野美術大学美術館)」
3)「ベッティナ ランス写真展/MADE IN PARADISE 女神たちの楽園 セレブたちの美しき幻影と気品(東京都写真美術館)」
4)「畠山直哉展 Natural Stories ナチュラル・ストーリーズ(東京都写真美術館)」
5)「20世紀のポスター[タイポグラフィ]展(東京都庭園美術館)」
6)「ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー展(東京オペラシティアートギャラリー)」
7)「DOMA秋岡芳夫展-モノへの思想と関係のデザイン(目黒区美術館)」
8)「パウル・クレー ― おわらないアトリエ展(国立近代美術館)」
9)「生誕100年 岡本太郎展(国立近代美術館)」
10)「ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展(川崎市市民ミュージアム)」

実は注目の展覧会で会期が2012年にまたがっているもので、まだ見ていないものが2展ほどあり、見ていたらベスト10に入っていたのでは?と想像していますが、果たして2012年のベスト10に食い込むのでしょうか。

2012年も引き続き展覧会レビューを続けていこうと思っています。

2011年12月30日金曜日

2011展覧会を振り返る3

2011年の展覧会はデザイン学校の近代デザイン史の授業で触れた内容や、デザインの専門分野の展覧会も多く開催されました。
その中でも印象的な展覧会がいくつかありました。

20世紀のポスター[タイポグラフィ]展(東京都庭園美術館)
タイトルのとおり、タイポグラフィに焦点をあてたポスターばかりを集めた展覧会ですが、行ってみて気付いた事は、最近の学生さんの作品は「タイポグラフィー」がビジュアルのメインになることがないということ。
漢字、仮名という独特の文字文化を持つ日本のデザイン教育として反省させられた展覧会でした。
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WOMEN on the TOWN-三越とパルコ、花開く消費文化展(アド・ミュージアム東京)
消費文化というくくりで2つの時代を象徴する三越とパルコにターゲットを絞ったユニークな企画でしたが、時代的にはパルコだけに絞って、もっと様々な展開を見たかったという感想をもってしまった展覧会でした。
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包む―日本の伝統パッケージ展(目黒区美術館)
生活の中から生まれるデザインは、その文化や風土によって大きく異なります。
包むという生活に密接したデザインが、現在の生活だけを見ていてはいけないということに気付かせてくれる、素晴しい展覧会でした。
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トゥールーズ=ロートレック展(三菱一号館美術館)
絵画から広告へ。それは表現と技術の2つの変遷の歴史でもあります。
はじめてのグラフィックデザインとも言えるロートレックのポスターを制作過程の試し刷りなどと共に見られた貴重な展覧会でした。
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ウィーン工房1903-1032展(汐留ミュージアム)
日本との関わりも深いウィーン工房ですが、これまでこの時代の作品だけをこれだけ集めた展覧会はなかったのではないでしょうか。とても貴重な展覧会でした。
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パウル・クレー ― おわらないアトリエ展(国立近代美術館)
パウル・クレーが何を考え、どのように作品を制作してきたのか?を解説した展覧会。ちょっと強引な部分もありましたが、これまでにない楽しさを演出したクレー展でした。
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アール・デコの館(東京都庭園美術館)
改修工事のための長期休館前の最後の機会。
通常は美術館として使われている建物自体を観賞する恒例の展覧会。普段は撮影禁止の館内が撮影可となるので、多くの人で賑わいますが、今年も大勢で賑わっていました。
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2011年12月29日木曜日

2011展覧会を振り返る2

2011年は現代の著名な芸術家やデザイナーの展覧会も多く開催されました。
名画の展覧会に比べ、一般的にはあまり成功しない現代デザイナーの展覧会ですが、多くのメディアで取り上げられることで賑わっていたようでもあります。
デザインを学習している学生さん達にとっては直接的な影響を多く受けられるこれらの展覧会ですが、どれほど見に行けたでしょうか。

生誕100年 岡本太郎展(国立近代美術館)
生誕100年ということで、展覧会だけでなく様々な関連イベントも開催され、今年一番話題の展覧会だったのではないでしょうか。
パブリックアートも多いため、会期後も反響があったことが印象的でした。
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ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展(川崎市市民ミュージアム)
400点あまりの作品にまず圧巻。
そのどれもが様々なメディアで紹介されて来たものばかりというのもスゴイことです。
ただのポスター展ではなく、思考のためのスケッチなどが展示されていたのも貴重でした。
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佐藤晃一ポスター(ggg)
現在は多摩美術大学の教授をされているグラフィックデザイナーの佐藤晃一氏の作品は、何と言っても平面の中に表現される奥行き感が魅力。しかも現代のようなコンピューターではなく版下と指定紙でそれを行なうのですからすごい。
当時の貴重な版下と指定紙も展示されている特別な展覧会でした。
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倉俣史朗とエットレ・ソットサス展(21_21 DESIGN SIGHT)
アクリルに閉じ込められたバラの椅子「ミス・ブランチ」の現物と、ソットサスの晩年の作品「カチナ」シリーズを見るためだけでも価値のある展覧会でした。
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杉浦康平・脈動する本 デザインの手法と哲学(武蔵野美術大学美術館)
日本のデザイナーでこれほどブックデザインのジャンルに影響を及ぼし続けているデザイナーはいないのではないかと思わせるほど、その表現は多様です。
この規模での展覧会が日本で初めてというのも驚き。
貴重な展覧会でした。
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ヴィヴィアン・ウエストウッド シューズ展(表参道ヒルズ スペース オー)
ショーで用いられ数々の逸話を生んで来た伝説の靴の現物、約200点が間近に見られる贅沢な展覧会でした。会場で上映されているショーの映像がちょっと見づらかったのが残念。
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DOMA秋岡芳夫展-モノへの思想と関係のデザイン(目黒区美術館)
タイトルのとおり、モノにこだわりを持ちつづけた秋岡芳夫氏の思想が感じられ、デザインすることの大切さに気付かされる展覧会でした。
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2011年12月28日水曜日

2011展覧会を振り返る1

2011年もあと3日を残すのみとなりました。
今年は3月の震災と原発事故の影響で美術業界も様々な影響を受け、4月から開催予定だった「プーシキン美術館展 フランス絵画300年」をはじめ、多くの予定されていた展覧会が中止されました。

あれから9ヶ月。
2012年は元気な年になって欲しいものです。

さて、そんな中開催された2011年の展覧会。
実際に会場に足を運んで観覧したものだけでも実にいい展覧会が多くあり、中でも日本で人気のある名画展以上に写真や映像の分野での展覧会が特に印象的でした。

畠山直哉展 Natural Stories ナチュラル・ストーリーズ(東京都写真美術館)
工場や採掘現場での風景写真を綿密な計画で美しすぎるほどの写真に記録した作品は、写真に映っている風景が工場や採掘現場であることを忘れるほどでした。
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視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション(神奈川県立近代美術館 葉山館)
バウハウスのマイスターであったモホイ=ナジ・ラースローの全貌を紹介する日本初の展覧会。
ダダイズムや構成主義の影響を強く受けるナジの作品からその創作理念の確立課程が納得できる展覧会でした。
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廣村正彰展 ジュングリン-意識が動く映像(西武ギャラリー)
グラフィックデザイナーの廣村正彰氏が百貨店という場所でのあたりまえの行為を映像作品としたもので、自分の意識の変化が楽しめました。
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ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー展(東京オペラシティアートギャラリー)
8つのテーマの異なる組写真で構成された展覧会で、それぞれが同じ写真表現でも異なるものとなり表現の深さを感じました。
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ベッティナ ランス写真展/MADE IN PARADISE 女神たちの楽園 セレブたちの美しき幻影と気品(東京都写真美術館)
女性ポートレートで有名なベッティナ・ランスの代表作品ばかりを集めた展覧会。
近年の作品はオリジナルプリントとしては日本初公開のものも多く貴重な展覧会でした。
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Héroïnes ベッティナ・ランス写真展(CHANEL NEXUS HALL)
2005年にパリで開催された展覧会を東京都写真美術館での展覧会にあわせて再現させたもので、コンセプトの違いを楽しめる展覧会でした。
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2011年12月27日火曜日

研究の成果

今年はクリスマスパーティーがあったので、メニューのおさらいや開発などで洋食が続いていました。

先日から研究していた「ミックスベリーのソース」。
甘味と酸味のバランスをもうひと工夫したかったので、パーティーで披露する前に先日もう一度作りました。

用意できたミックスベリーは冷凍もの。

ストロベリーの割合が多いので、まずはベリーの選り分けを行い、ストロベリーだけをワインと砂糖でしっかり煮込み味のベースを作り、酸味の要のラズベリーブラックベリーフランボワーズは、あまり煮崩れないようにしました。

酸味はレモン果汁を少し加えたので、良いバランスになったと思います。

<チキンのベリーソース>
タマネギのみじん切りを飴色になるまで炒めたら、ストロベリー、赤ワイン、砂糖を加えて煮込む。
コンソメを少々加え残りのベリーを加え煮込んだらレモン果汁、バターを加え、最後にシナモンを振る。
塩コショウした鶏もも肉は、皮目をしっかり焼き付けたら裏返し、白ワインで蒸し焼きに。

クリスマスの写真

先日の23日に開催したリアルkitaCafeの出張クリスマスの写真を当日お手伝い頂いたNaさんからいただきました。

当日は11:00からの準備でしたが、買い出し部隊が戻ってきて、まずはお昼のまかないからスタート。
ブロッコリーとシラスのパスタで始まりました。
下ごしらえは、
ガランティーヌに詰める挽肉1.2kgにはピスタチオを入れました。
前日に用意したキッシュの生地をのばし、型に入れて下焼き。
いろいろ使うみじんタマネギと、キッシュ用のキノコを炒めます。


16:00の開宴を前に並んだ前菜。
(右上から左へ)
乾杯直後に焼きたてのシェパーズパイが。
ナスのマルゲリータは米ナスが手に入らず普通サイズなので一口サイズです。
乾杯前のキノコとホウレンソウのキッシュ
キノコのマリネ
みんなで細かく刻んだダイスサラダ

盛り上がって来た頃に提供したガランティーヌ
この後、メインのローストポーク、ネギの豆乳パスタがあったのですが、写真がありませんでした。

30名分の料理ということで、量が想像できず、どうなることかと思いましたが、気の合う仲間で集まったパーティーでしたので、気負いせず準備ができて楽しかったですね。


<ダイスサラダ>
パプリカ(黄、赤)セロリ、ニンジン、トマト、キュウリをすべて1cm角のダイスにカットして黒オリーブを加えて、レモン、みじん切りしたニンニク、オリーブオイル、塩、コショウ、マスタード、白ワインを混ぜたドレッシングで和える。


<米ナスのマルゲリータ>
天板にオーブンシートを敷き、輪切りのナスを並べ、オリーブオイルを軽く振る。
ナスの上にトマトソース、薄切りのマッシュルーム、ピザ用チーズ、バジルをのせ、オーブンで焼く。


<キノコのマリネ>

キノコは食べやすい大きさに切り、電子レンジで加熱。
みじん切りのタマネギ、レモン、白ワイン、オリーブオイル、塩、コショウ、セロリの葉、バジル、イタリアンパセリ、ローリエ、ケイパーでマリネする。



<シェパーズパイ>
タマネギのみじん切りをオイルで炒めたら、ニンジンのみじん切りと合挽き肉を加え、肉の色が変わったらトマトの水煮缶と赤ワイン、ローリエ、塩コショウをして水分がなくなる程度まで煮込む。
ローリエを取出し、塩、コショウで味を整えたら耐熱容器に入れ、マッシュポテトを乗せ、模様を入れて卵を塗る。
オーブンで色付くまで焼く。


<キノコとほうれん草キッシュ>
キノコ、タマネギは薄切り、ホウレンソウはざく切りにして、バターで炒め、塩コショウで味を整え、下焼きしたキッシュ生地に入れておく。
卵、豆乳、細かく刻んだピザ用チーズを混ぜ、キッシュ生地に流し込みオーブンで焼き上げる。


<ガランティーヌ コンソメゼリー添え>
鶏モモ肉は厚みのあるところを削いで平にする。
削ぎ取った肉は角切りにしておく。
合い挽き肉に卵、豆乳、ピスタチオ、塩、コショウをして練り、角切り肉を混ぜこんだら、開いた鶏モモ肉で巻き、ラップできっちり巻きあげる。
塩、コンソメ、ローリエを加えた湯で茹で上げたら、そのまま冷まし、輪切りにしてコンソメのジュレとともに器に盛り、イタリアンパセリを散らす。


<ローストポークのベリーソース>
肩ロースは塩、コショウをして、すりおろしたリンゴ、白ワイン、ローズマリー、つぶしたニンニクと共にマリネする。
フライパンで焼き色を付け、オーブンで加熱。
焼き上がったらアルミホイルで包んで馴染ませる。
薄く切り、ミックスベリーソースと共に器に盛る。


<ネギの豆乳パスタ>
長ネギ、シイタケを薄切りにしてオリーブオイルで炒め、豆乳を加えて、塩、コショウ、しょうゆ少々で味を整え、茹で上がったパスタを和える。

2011年12月26日月曜日

柳宗理氏

日本の工業デザインの発展に大きく貢献した柳宗理氏が昨日亡くなりました。

柳宗理氏の残した数多くのプロダクトは、生活の中で活用され、代表作でもある「バタフライスツール」はパリのルーブル美術館、ニューヨークの近代美術館などの著名美術館に収集される名作チェアでもあります。

バタフライスツール。
キッチン用品もシンプルで使いやすい人気のデザイン。


9月には柳宗理氏の父親であり、日本の民藝運動のさきがけである柳宗悦氏の展覧会「没後50年・日本民藝館開館75周年 -暮らしへの眼差し- 柳宗悦展」が開催され、会場で上映されていた映像では、柳宗理氏も父親を語る姿が映っていました。

享年96歳とは思えないほど、近年も活躍されていただけに残念でなりません。

ご冥福をお祈りいたします。




憧れのメニュー

クリスマスパーティーの事前仕込みでキッシュの生地をたくさん作ったので、前から作りたかったメニュー、寒いロシアの定番料理「つぼ焼きキノコ」に挑戦しました。

またまた実験料理です。

特に難しいものではないはずなのですが、このためだけにパイ生地を用意するのがなかなかできず、これまで作った事がありませんでした。

キノコは数種類入れると異なる旨味が複雑に合わさってより美味しくなるので、4種を用意。
他には何を入れてもいいのでしょうが、削ぎ切りにした鶏肉を加え、豆乳ベースのクリームシチューを作り、器に盛ってパイ生地で蓋をしてオーブンで焼きました。

2壺作ったうちの1壺は膨れ方がやや弱いものの、美味しく出来上がったのでまずまずでしょうか。

見た目の豪華さに加え、パイ生地を崩した時の湯気と香りがたまりません。
なかなかのボリュームもあり、ごちそう気分満載です。

本場のロシアではパイではなくパン生地を使うというようなことも聞きますが、パイ生地のイメージが強いですね。

<つぼ焼きキノコ>
タマネギのみじん切りをバターで炒め、削ぎ切りにした鶏肉を加え炒める。
食べやすい大きさにしたマッシュルーム、シイタケ、エリンギ、シメジを加え、水分をしっかり出し煮詰める。
小麦粉を加え、バターになじませてルウを作り、コンソメスープでのばし塩、コショウ、ローリエを加えて煮込む。
豆乳と牛乳を同量加え、塩、コショウで味を整え器に分け入れる。
パイ生地で蓋をしたら卵を塗り、200度程度のオーブンで焼く。色付きと膨らみ加減を見て完成。

2011年12月25日日曜日

リアルkitaCafe出張クリスマス

クリスマスイブの前日、懐かしいメンバーでクリスマスパーティを開催しました。

リアルkitaCafeの出張でなんと30名分の料理を用意。

クリスマスっぽく「華やかで豪華」だけど、素材が安価で調理が比較的簡単大人数に対応できるという厳しい条件でしたが、お手伝いさん達にも手伝ってもらいながら、4時の開宴までになんとか前菜を並べ、その後は徐々に料理を提供できました。

はじめての場所ではじめての大人数。
どうなることかと冷や汗ものでしたが楽しいひと時でした。

本来は前半に出す予定のガランティーヌは、コンソメジュレの仕込みが遅かったためなかなか固まらず、後半になってしまいましたが、とても好評で良かったです。
3袋ものピスタチオの殻剥きをしてくれたお手伝いさんのおかげですね。

リアルkitaCafeクリスマスの特別メニュー
野菜のダイスサラダ/キノコのマリネ/シェパーズパイ/キノコとほうれん草キッシュ/ナスのマルゲリータ/ガランティーヌ コンソメゼリー添え/ローストポークのベリーソース/ネギの豆乳パスタ

<ガランティーヌ コンソメゼリー添え>
鶏モモを開いて厚いところは切り取り塩コショウする。
合い挽き肉にピスタチオ、卵、豆乳、切り取った角切り肉を混ぜて開いたモモ肉で巻き、ラップできっちりくるんで茹でる。茹で上がったら鍋ごとそのままさます。
さめたら輪切りにして、ザルなどで濾したコンソメジュレとイタリアンパセリを添える。







2011年12月24日土曜日

真っ白い空間

新宿のリビングデザインセンターOZONでたまたま開催されていた「You Make The Rule 再描写を試みる家展」を見ました。(1/31まで)


厚さ45cm程度×三六判(910×1820mm)の1:2:4の直方体の発泡スチロールが基本形態となり、積み上げくりぬいた真っ白い塊。
人の行為によって機能や名前が決まって行くというようなことをコンセプトにした空間です。

2階(屋上)にも登れるので構造体が入っているのかと思いましたが、発泡スチロールだけで構造計算され作られているそうです。

展示のコンセプトはなかなか伝わりにくいですが、「勝手に掘ったり削ったりできるようになっていたら」と思わせるワクワク感があり、何かのワークショップで応用できそうな楽しい物体でした。

2011年12月23日金曜日

寒さで締める

冬になって霜が降りると葉もの野菜は凍ってしまうため、畑では半円型の支柱にフィルムなどをかけた中で野菜を栽培する「トンネル栽培」を行いますが、わざわざ寒さに晒して栽培するのが「ちぢみホウレンソウ」。

ホウレンソウは寒さにあたると凍結するのを避けるために、自ら葉がしまって肉厚になり旨味や甘みが増す性質があり、それを利用した「寒締め」という方法で栽培されているのだそうです。

今が旬のちぢみホウレンソウは、タテに長い普通のホウレンソウと異なり、ヨコに広がったカタチは中国野菜のタアサイにも似ていて、冬の間の12月~2月の間だけ収穫できるホウレンソウです。

栄養面でも優れ、ビタミンCは普通のほうれん草の3倍~5倍にアップするほか、エグ味の素であるシュウ酸が少ないので下茹でなしで調理できるのも特徴です。

美味しくて栄養もあって手間いらずの3拍子揃った優れものです。

<ちぢみホウレンソウとレンコンの炒め>
ニンニクで香り付けした油でレンコンをじりじり炒め、焼き色が着いたところでちぢみホウレンソウを加える。
紹興酒、鶏ガラスープ、オイスターソースを絡め、塩、コショウで味を整える。

2011年12月22日木曜日

中華な大根

せっせと消費しないといけない「大根」。

ご飯のおかずとして、一般的には練り味噌でいただく「ふろふき大根」を少しこってりした中華風にアレンジ。

大根の旨味を生かしたいので大根を煮る出汁はごく薄めに。
中華風のタレを合せるので鶏ガラスープを使いました。

豚肉のそぼろに甜麺醤の甘味とコクが合わさり、ご飯がすすむ一品になりました。
まるまる太った旬の大根。この冬まだまだ食べます。

<中華風ふろふき大根>
大根は薄い鶏ガラスープで柔らかく煮る。
大根の苦味と辛みをやわらげるため米を少量加える。
豚ひき肉を鶏ガラスープ、水、甜麺醤で煮込み、醤油と塩で味を整えたら、器に盛った大根にかけ、小ネギとゴマを散らす。


2011年12月21日水曜日

手で考える

目黒区美術館で開催中の「DOMA秋岡芳夫展-モノへの思想と関係のデザイン」に行って来ました。


相変わらずの会期終了間近の滑り込みで、せっかくレビューを読んでいただいても展覧会に間に合わないかも知れず、本当に申し訳ないです。
2011年もあと10日となり、そろそろ今年の展覧会を振り返る時期ですが、年末に終わってしまう展覧会にあといくつ行けるかスケジュールと格闘です。

さて、この展覧会の秋岡芳夫氏。
学研の「科学」と「学習」の教材制作にも参加したプロダクトデザイナーという認識でしたが、その活動の幅の広さと探求心の深さ、物を創ることへの拘りが凄まじく、特に初期の童画をはじめとする子どものための制作の数々は、その後のプロダクトデザイナーとしての秋岡氏の拘りとなったことが良くうかがえるものでした。

カメラやカメラ関連の機器のデザインも多く、カメラのロゴの刻印の美しさにも言及していて、ミノルタ(現コニカミノルタ)のロゴがソール・バスになる前のデザインは秋岡氏が手掛けていたということも始めて知り、手掛けたデザイン分野の広さに驚きました。

会場では、後年のライフワークとなった竹とんぼ約3000本が来場者を迎えてくれます。
デザインが手を動かし考察することだということを思い出させてくれる展覧会です。

1980年頃から毎日のように創り始めた竹とんぼは様々な試行錯誤がされ、すべてが異なるもの。このこだわりを綴った本が復刊されています。

2011年12月20日火曜日

授業でブックデザイン

デザイン学校の12月の授業も終わりました。
後期は大きな課題として本の仕組みを理解するために「上製本」の造本を実習で行いましたが、最終的な調整を終えて作品が提出されました。

造本を通して本の仕組みを知ることが第一の目的ですが、ページもののデザインを手掛けることも大切。

あらかじめ用意した「まざあぐうす」と「イソップ物語」のいずれかから何編かを選び、物語からイメージした図像とともにデザイン制作します。

PCでの制作が多い中、手作業での過程に四苦八苦して、中には途中行程をやり直す学生さんもいましたが、表紙貼りが終わると一気に「本」の形が見えてくるので、喜びもひとしおです。

最後まで気を抜かずに制作した、素晴らしい本たちが揃いました。
自分たちにとっては1冊1冊がとても貴重な本。
この実習を通して紙の本の魅力を再認識したことと思います。

出力が終わったらここからは手作業。
糸でかがるための穴をカナノコで引きます。


穴を手がかりに麻糸でかがります。
たるみがないように注意して折丁を揃えていきます。



表紙貼りを終え、カバーを付けた本が完成。
本のサイズや紙選びなど制作者のこだわりが随所にあります。

2011年12月19日月曜日

丸ノ内へ

知人のイラストレーター進藤やす子さんが、新丸ビル7Fの丸ノ内ハウスライブラリーで「LOVE LIVE LIFE 3人展」という展示をやっているので見てきました。

女性誌などで活躍中のイラストレーター3人展です。


進藤さんの描くルポイラストは、斜め目線の冷めた観察力が冴えていて、バイタリティ溢れる誌面がとても魅力的。

今回もクリスマスをテーマに描くというので楽しみにしていました。

会場は女性誌で活躍中のイラストレーターさんの描く世界だけあって華やかで可愛いので、ちょっと引いてしまいましたが、相変わらずの冴えた感覚で楽しい空間になっています。

イラストレーター進藤やすこさんの公式サイトはコチラ












2011年12月18日日曜日

ロートレックで学習

先日やっと三菱一号館美術館で開催中の「トゥールーズ=ロートレック展」に行きました。(12/25まで)

開催前から注目して9/23の記事にも紹介した展覧会ですが、会期終了間近になってやっと行くという結果に。

おかげで平日の昼前だったにも関わらず結構な人で賑わっていました。

この展覧会は三菱一号館美術館のコレクションを中心にしたものですが、これまでのロートレック展との大きな違いは本刷りの前の「試し刷り」やポスターとしての文字が刷られる前の版があること。

しかもロートレック自身が手元に残していた後、親友で画商のモーリス・ジョワイヤンにまとめて引き継がれたコレクションのため恐ろしく状態が良いです。

版画のなかでも現在の印刷物の主流であるオフセット印刷の原点であるリトグラフを堪能できる、グラフィックデザインを学ぶ学生必見の展覧会です。

この展覧会は美術館のロゴを制作した、グラフィックデザイナーの服部一成氏がヴィジュアルデザインを手掛けていますが、これまでロートレックの展覧会は数々あっても、絵を切り抜いて使用した斬新なデザインは、はじめてで驚かされました。
3種類のチラシが制作されたようです。


TVCMでは更にポスターの人物達が動いていました。


ただ残念なのは、もともとの事務所建築としての三菱一号館を再現しているため、美術館としての展示スペースが今ひとつなことと、せっかく同じ作品の刷り分け作品が数点あるのに並列して展示できていないため見比べにくいこと。

特に混雑時はとても観賞できる状態ではなくなるのではないかと心配です。

まもなくデザイン学校は冬休みですから、できるだけ平日の午前中がいいでしょうね。

2011年12月17日土曜日

インテリアと総合芸術

汐留ミュージアムで開催中の「ウィーン工房1903-1032」展に行って来ました。
(12/20まで)

デザイン学校の近代デザイン史の授業でも触れたウィーン分離派の中心メンバーであった、建築家のヨーゼフ・ホフマン(Josef Franz Maria Hoffmann)が主宰し、建築やインテリアなどの生活スタイルを総合芸術として掲げ、企業として展開した画期的な工房です。

展覧会ではヨーゼフ・ホフマンの手掛けた数々の作品の他、ホフマンとならぶ中心的存在であったコロマン・モーザー(Koloman Moser)の作品も多く展示され、なかなか掴みづらい「ウィーン工房の仕事の全体像」を総合的に捉える事ができるものとなっていました。

また、ウィーン工房でテキスタイルデザイナーとして活躍し、後にホフマンの建築事務所に勤務していた上野伊三郎と結婚して日本に渡り、京都でデザイン教育にあたったフェリーチェ(=ウエノ)・リックス(Felice "Lizzi" Ueno-Rix/上野リチ)の作品も多く展示され、ウィーン工房の精神がもたらした日本への影響も感じられます。


授業では近代デザイン史のひとつの事象としてしか紹介できませんでしたが、こうしてその工房の作品を間近に見ると、改めて企業としてのウィーン工房が見え、近代的なインテリアへの影響力の強さを感じます。


会場にはウィーン工房でデザインされた壁紙やカーペットのリプロダクツが実際に使用されているのも、主催者のこだわりが感じられ、完成度の高い展覧会となっていました。

インテリアを学んでいる学生さんには特に見て欲しい展覧会です。

2011年12月16日金曜日

飛ぶ、浮く、くっつく…。

INAXギャラリーで開催中の「種子のデザイン 旅するかたち展」に行ってきました。(2/25まで)

植物が種子を風に乗せたり、水に漂わせたり、動物にくっついたりする形態にして、繁殖地を広げるための手だてとしている不思議さと、造形としての美しさにスポットを当てた展覧会で、種子好きにはたまらない企画です。


白くスッキリしたガラスの展示ケースの中の種子はひとつひとつが芸術作品のようで、特に滑空タイプはその造形が素晴らしいです。

ケースから出して触らせて欲しい。

自然界のデザインには驚かされるものが本当に多く刺激になりますね。

展示会場では大型の滑空タイプを実際に風に乗せる映像もありましたが、こちらは素人映像なのか、ピントはズレるし、露出変化で明るくなったり暗くなったりして、何が写っているの良くわからない映像でした。
展示されてる種は良いのに残念です。




2011年12月15日木曜日

天神さんと古い車

kitaCafeのある国立には「関東三大天神」のひとつ谷保天満宮があります。(関東三大天神は他に亀戸と湯島)

その谷保天満宮で先日「旧車祭」が開催されました。

そもそもこの谷保天満宮と車の関係は、明治41年に有栖川宮威仁親王殿下の御先導によるわが国初のガソリン自動車遠乗会が日比谷公園を出発して谷保天満宮を目的地として開催され、境内の梅林で昼食会をされたあと、帰路の交通安全祈願を日本で始めてされたということだそうで、100周年の2008年に「旧車祭」として日比谷公園から谷保天満宮までの遠乗り会再現ドライブを敢行したのがきっかけ。

その後は毎年開催されています。
遠乗り会でに参加した旧車は谷保天満宮の境内でしばらく集結したあと、国立の大学通りを中心に走行しますが、街中でこれだけの旧車の姿を見ることはないのでとても楽しく、道行く人達も足をとめて見入っていました。

集まった旧車たち。
細かいディテールのデザインも魅力的です。



2011年12月14日水曜日

夜の街へ撮影に

2年制のデザイン学校では、卒業後にさらにデザインの知識と技術を深めるための「研究生課程」がありますが、この研究生課程には、授業とは別に2年次までにはない「ゼミ」があり、参加する研究生たちは自らのデザイン表現を探求していきます。

街中がクリスマスで賑わう12月。
ゼミのひとつである「写真ゼミ」では、夜間撮影を学ぶため、イルミネーション撮影に出かけました。

事前に都内のイルミネーションをインターネットでリサーチして、比較的広範囲でバリエーションがありそうな六本木地区に決定。
東京ミッドタウン六本木ヒルズの2箇所を撮影しながら回りました。

野外撮影の中でも夜間は昼間に比べ光量が少ない上、見た目に華やかなイルミネーションは写真では淋しくなりがちなので実は結構コツが必要です。

イルミネーションを楽しんでいる人も多いので、他の人の迷惑にならないようにするのも重要。混雑しているところ、通路が狭い所では三脚は使わないというマナーも大切ですね。

イルミネーション撮影全般で比較的注意したいのは、見た時の印象を大切に光溢れる画面作りをすること。
そのために構図と露出の2つはとても重要です。

写真にすると目で見ている以上に周囲のものが写り込んでいるので、光が重なり合う角度を探したり、ガラス面や水面に写る角度などを探したりして、画面内に光を多く入れる構図を取ります。

また、露出はオートでもいいのですが、光そのものを撮影するためカメラが「明るいもの」を撮影しようとして「絞り込んで」しまい、ライトが「光の点」になって淋しい写真になってしまうことが良くあります。

多くのカメラには「露出補正」という機能があるので、この機能を使って「+側に補正」すると光が明るく輝くのでぜひ試して下さい。

<東京ミッドタウンのスターライトガーデン>
LEDが広範囲に濃い密度で広がり比較的きれいに写りやすいので、構図はタテヨコ両方押さえるといいです。
ひとまわりしてみてベストポイントを見つけたら、順番待ちしてでも最前列に行きたいですね。演出で光の変化があるので、タイミングを見計らって撮影。

<ミッドタウン内のサンタツリー>
全体とサンタのアップの2種類を撮影。
全体像では細かいサンタは見えないので、ツリーの足下や背景のバランスを考えた構図を探します。
サンタのアップは望遠で撮影。
望遠撮影では撮影位置をちょっとずらすだけでも背景が大きくズレるので、目当ての被写体と背景の光などの位置関係を考えて撮影。
写真でははじめに狙った構図では太鼓のサンタの顔側に明るい背景が来ていて、顔が溶け込んでしまったので、背中側に明るい背景がくるようにして輪郭を強調しています。
また、ホワイトバランスを調整して黄色みをやや押さえ、サンタの赤白がボケすぎないようにしています。


<六本木ヒルズのけやき坂>
今回学生からのリクエストであった「車のテールランプを流す撮影」に挑戦。
カメラを固定しスローシャッターで撮影することで移動する光(車のテールランプ)が光のスジになります。
車のボディは発光していないためほとんど写真には残らず、すっきりした写真になるので交通量の多い夜景では効果的です。
三脚をたてていないので、橋の手摺や植え込みの柵などにカメラを置いて撮影。
シャッタースピードは2〜3秒で撮影。


<六本木ヒルズのけやき坂と毛利庭園>
けやき坂は歩道から斜めアングルだとちょっと淋しくなりがちなので、思い切ってLOUIS VUITTONのブティックを背景に入れ、画面全体を明るく撮影。光の色が暖色と寒色のコントラストなので効果的。
毛利庭園の「滝」をモチーフにしたイルミネーションオブジェは水面との境界部分だけを切り取った構図で光溢れる状況を撮影。


一箇所で張り込んで試行錯誤しながら撮影するので結構時間がかかったり、思うような写真がまだまだ撮れなかったりしましたが、基本的な注意事項が確認できたので、またじっくり挑戦して欲しいですね。

2011年12月13日火曜日

白ウサギが2匹

池袋のサンシャインシティ文化会館で毎年12月に開催される「東京ミネラルショー2011」に行って来ました。

化石鉱物を中心とした展示即売会です。
ここ最近はパワーストーンの流行からアクセサリーの出展も多いようですが見ていて楽しいのはやはり化石。

恐竜展の売店で売っているような化石が会場のいたるところにごろごろ転がっていて、しかもすべてが売り物。
人が乗れるほどの大きな亀の化石も売っていました。


多くの化石業者は動物や植物など様々な化石を扱っているのですが、化石の中で専門に扱う業者がいるのが「三葉虫」。

三葉虫は種類が豊富で、いわゆる「ダンゴムシ」のような形態が基本系ですが、そこにツノがあったり触手のような突起があったり、中には「カネゴン」のような目を持つものまでいて、とても人気があります。
これらの化石は母岩に浮き彫りされているのも特徴的です。
上野の国立科学博物館にも多くの三葉虫の化石がありますが、ミネラルショーの方がバリエーション豊富です。
ひとつひとつに個性があって魅力的ですが、とても高価なのでこちらは見るだけ。

今回の購入は最近特に気に入っている「オーケナイト」という鉱物。

以前雑貨店で玄武岩の中にできた空洞に結晶しているものを手に入れて紹介しましたが、今回は母岩から外した小さな塊です。
針状の結晶が長く残っていてウサギのようでカワイイです。

オーケナイトはインドで多く算出されるようですが、地球の大地の奥深くで長い年月をかけて形成された鉱物が採集されて目の前にあると思うと不思議です。



他には白亜紀(9000万年前)のウニの化石とラピスラズリの小さな塊を購入。


次のミネラルショーは新宿で6月に開催されますので、また楽しみです。

2011年12月12日月曜日

不要な油と必要な油

旬の元気な大根がとても安く出回り、ついつい大根ばかりのメニューになってしまいます。

味噌汁の具や鍋、おでん、生でサラダなどもいいのですが、大根料理の王道は「ブリ大根」ではないでしょうか。

さらさらの上品な出汁で煮る「ふろふき大根」もとても美味しいのですが、寒い冬は身体が脂肪を求めるのでブリの脂肪分がより美味しさを増しているように感じます。

日常的に脂肪を摂取することが増える冬ですが、不必要な油が体内に蓄積するのも困りもの。
油は水となじまないように、不必要な油は油で溶かし出すのがいい様です。

血液中の脂質濃度を下げる働きがあるといわれているω3(オメガ3)系脂肪酸(DHA、EPA、αリノレン酸)を多く含む食品を積極的に摂取することが大切だそうです。

ブリなどの青魚にはDHA、EPAが多く含まれていますので消防摂取が過多になるこの時期にはうってつけですね。

<ブリ大根>
熱湯をかけて下処理したブリとショウガひとかけを鍋にいれ、かぶるくらいの水を入れる。
煮立ったら醤油、砂糖、酒、みりんを加え、大根を加える。
大根に火が通ったら火をとめて鍋ごと自然に冷まし味をなじませる。
食べる直前にあたため直し、器に盛る。

2011年12月11日日曜日

装置の意思

初台のNTTインターコミュニケーションセンターICCギャラリーAで開催中の「三上晴子 欲望のコード」展を見て来ました。(12/18まで)


ICCの企画展示はメディアアートに中でも特に工学系の技術を駆使したものが多く、その企画以上に装置の規模に驚かされます。

大きな壁面の全面に光るLEDは、センサーと小型カメラが搭載されたロボットアームで、壁面の前を移動する人を感知してLEDが一斉に人の方へLEDを向け監視しています。

さらに展示室の中央の天井からはカメラとプロジェクターを搭載した6基のロボットアームが吊るされ、移動する人を監視しながら撮影します。

撮影された映像は他の場所で撮影された映像のデータベースとミックスされながら別の壁面の大きな複眼状のスクリーンに投影されています。

移動に合わせて動くロボットアームは生きている生物の群を目の前にしているような感覚で、はじめのうちは自分の方を向いて動くことに装置としての興味を感じるのですが、壁面のスクリーンを見ていると、カメラによる監視以降の常に増え続ける映像のデータベースを情報処理し選択し映している巨大な「意思をもった生物」のようにも感じられ、コミュニケーションの未来的なカタチを予測させるものでした。

ICCでは他に「OPEN SPACE 2011」も開催中で、国内外のアーティストによるメディアアートが無料公開中で、こちらも面白い作品がありました。(3/18まで)


中でも「フォトトロピック・ドローイング・デヴァイス」という作品は、光の一番強い所を探して自分で移動するソーラーパネル付きの装置で、光合成する昆虫のようでなかなかカワイイやつでした。

2011年12月10日土曜日

宇宙的世界観の装丁

銀座グラフィックギャラリーで開催中の「杉浦康平・マンダラ発光」に行って来ました。12/24まで

先日紹介した武蔵野美術大学美術館で開催中の「杉浦康平・脈動する本 デザインの手法と哲学」の関連企画です。

杉浦康平氏のデザインは、グラフィックデザイン界の中でも特に図像への拘りが強く、そのデザインにおける宇宙観的な世界観はブックデザインの領域でも特に豪華本と言われる限定本に顕著に現れています。


今回のgggでの展覧会は杉浦康平氏の膨大なブックデザインの中から、『伝真言院両界曼荼羅』、『天上のヴィーナス・地上のヴィーナス』、『西蔵<曼荼羅>集成』という超豪華本3冊を独特の感覚で関連づけた展覧会となっていて、デザインという行為の根底にある複雑な思考を読み取れるものとなっていました。

2011年12月9日金曜日

圧巻のブックデザイン

日本のブックデザインを牽引し続けてきたグラフィックデザイナーの杉浦康平氏の展覧会「杉浦康平・脈動する本 デザインの手法と哲学」が武蔵野美術大学美術館で開催されています。(12/17まで)


杉浦康平氏の作品作品が本ということもあり、日常的に目にする事の多い作品なだけに、これだけの量が揃うと圧巻。

これまでも断片的に杉浦康平氏の展覧会は行われて来ましたが、作品の全貌を捉えることができるのはこの展覧会が日本初となりますので必見です。

最近はデザイン学校でも本に興味を持つ学生が多くなって来たように感じます。

先日紹介した竹尾見本帖本店の「カヴァーノチカラ.5 感じる装丁」の他、銀座グラフィックギャラリーの「杉浦康平・マンダラ発光」展や、印刷博物館P&Pギャラリーの「世界のブックデザイン2010-2011」(2/19まで)などブックデザインの展覧会が多く開催されています。


急いで見たいブックデザイン関連の展覧会
杉浦康平・脈動する本 デザインの手法と哲学
  武蔵野美術大学美術館
  開催中ー12/17まで
杉浦康平・マンダラ発光
  銀座グラフィックギャラリー
  開催中ー12/24まで
カヴァーノチカラ.5 感じる装丁
  竹尾見本帖本店
  開催中ー12/26まで
世界のブックデザイン2010-2011
  印刷博物館P&Pギャラリー
  開催中ー2/19まで



2011年12月8日木曜日

銀座のクリスマス/その4

銀座クリスマスディスプレイのもうひとつの見所であるバーニーズニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)。

今年のクリスマスディスプレイのテーマは「HAVE A SPARKLE HOLIDAY!!」。

シルバーのミラーボールなやクロムメッキのミラーで作ったツリー、シルバーのホイルで全身くるまれたデッサン人形などすべてがシルバーで輝く世界を表現しています。

正面の左右のウィンドウディスプレイが銀色に輝く。
コントラストがものすごく強いので長く凝視できない感じです


ここまでやりきるとスゴイですね。

バーニーズニューヨークの過去のディスプレイの一部は公式サイトのアーカイブで公開しています。

2011年12月7日水曜日

銀座のクリスマス/その3

銀座ソニービルのイルミネーション「Dream Xmas 2011」がちょっと面白いことをやっていました。

ソニーが開発した画像認識技術を利用した統合型拡張現実感技術というものだそうで、ライブカメラで撮影したリアルな映像とあらかじめ用意されているバーチャルな映像が、複雑に合成されるものです。

数寄屋橋交差点をビルの上からと下からパンしながら写すカメラの実映像に空間に合わせた光のオーナメントが降り注ぎます。


まもなく下のカメラはビル前の歩行者を捉え、そこに振り注ぐオーナメントは人々に当たってはじけ、特別なオーナメントに当たると光のツリーが連動してイルミネーションが変化します。


更に毎時00分には数寄屋橋交差点の実風景映像に特別なバーチャル映像が融合したコンテンツが映し出されます。

ツリーのイルミネーションが目立ちますが、一番面白いのは横の巨大モニターです。
ツリーの前で記念撮影しただけで行ってしてしまう人も多いのですが、ぜひ立ち止まって体験してみて欲しいですね。

2011年12月6日火曜日

銀座のクリスマス/その2

クリスマスが近くなり、各地が華やかに飾られてきました。

銀座もクリスマスといえば銀座大通りのクリスマスディスプレイが毎年見物です。

中でも4丁目交差点の和光ビルのディスプレイは、クリスマスだけでなく毎回凝ったディスプレイで楽しませてくれますので、先日銀座に行った時も和光へ向いました。

色とりどりの街灯がきれいですが、和光にしては何か物足りない感じでしたが。


交差点を渡りながら遠目に感じたのは、銀座を象徴するガス燈の灯りがキレイなものの、和光にしてはひとひねり足りないような物足りなさを感じましたが、近づいてみて「やっぱり和光だね」と納得。

ショーウィンドウの上から歩道に向けて、アドヴェントカレンダーの数字が動きながら光で映し出されています。

25までの数字の光が動きながら地面に模様を描きます。


道行く人のコートに映し出されることもあり、楽しくきれいなディスプレイでした。

すぐ近くのMIKIMOTOビルにも毎年大きなクリスマスツリーが飾られるので立ち寄りました。
ツリーの迫力だけでなく、根元のガラスのツリーオーナメントがとてもきれいです。

銀座地区でイルミネーションとディスプレイのツアーをしたら楽しそうですね。

ツリーの根元から見上げるとその大きさを実感。コの字型に囲まれた空間で壁に写る光の効果も抜群。
ツリーの根元にはガラスのツリー型オーナメントが光ります。

2011年12月5日月曜日

銀座のクリスマス/その1



今年は震災復興を願ったイベントやキャンペーンなどが各地で行われていますが、銀座のクリスマスイルミネーションでも祈りを込めたイルミネーションが点灯。

このイルミネーション「GINZA ILLUMINATION~希望の翼」は、銀座の地元商店会に外資系高級ブランドが初めて協力して制作したもので、光の翼に包まれた球体には宮城県気仙沼市と岩手県陸前高田市の小学生が描いた絵がプリントされています。


全35体が銀座の各地から震災の復興を祈念しています。
(12/25まで設置)

このプロジェクトのとってもかわいい公式サイトではこども達の絵や制作のワークショップの様子が見られます。

公式サイトのトップページではときどき流れ星が流れます。



「GINZA ILLUMINATION 〜希望の翼」 ワークショップの記録(YouTube)

2011年12月4日日曜日

話題のシューズ展

表参道ヒルズで開催中の「ヴィヴィアン・ウエストウッド シューズ展」に行って来ました。1/9まで

黒一色の暗い空間にライトアップされたガラスケースが輝く空間構成で、約200点のシューズコレクションが展示されています。

25cmを超える高いヒールや常識を超えた厚さの靴底は、はきやすいとか歩きやすいとかいうことではなく、純粋に美しく魅せることにこだわった形態で、ライトアップされたケースの中のオブジェとしても十分に魅力的なものでした。

会場に展示されている20点ほどのシューズが朝日新聞のフォトアーカイブでも見られます。

2011年12月3日土曜日

イルミネーション2011/その1

クリスマスシーズンで各地でイルミネーションがキレイです。

今年は節電の冬ですから、例年以上にLEDや太陽光パネル、自家発電装置など、各所とも工夫を凝らしているようですが、こういう時だからこそ縮小せずに賑やかな街にして欲しいですよね。

恵比寿ガーデンプレイスも例年通りのイルミネーションが点灯していました。

ガーデンプレイスのイルミネーションといえば「バカラ」の巨大クリスタルシャンデリアの「Baccarat ETERNAL LIGHTS-歓びのかたち-」ですが、今年は初の試みでカラーライトで照らされ色が変化します。


個人的には昨年までの真っ白いシャンデリアの方が清楚で緊張感もあっていいと思っていたのですが、重さ1.8tのシャンデリアを支えるケースがごついので、今年のようにケースの柱が色付くのもいいのかもしれません。

いつもはそれほど混まないガーデンプレイスのセンター広場もイルミネーション効果でとても賑わっていました。

イルミネーションは2012年1月9日まで

2010のイルミネーションは真っ白でした。

2011年12月2日金曜日

復興開催を願ったマーク

2020年のオリンピックの開催地として立候補している東京のオリンピック招致委員会が招致活動のロゴマークを発表したことがニュースになっていました。

プロのデザイナーを含む一般公募から女子美術大学の学生さんによる作品が受賞し、プロデザイナーの協力で完成されたそうですね。

日本の復興への願いを込め、「再び戻る」という意味がある花輪を「桜の花」をモチーフにかたどったデザインで、オリンピックカラーに加え、東京(江戸)を象徴する江戸紫を加えたことで、華やかさが増している印象を受けます。

前回の2016年の招致活動では、「結び」をコンセプトに日本の伝統的意匠である「水引」がモチーフにされ、オリンピックカラーの5色を重ねて表現されていました。

スポーツの祭典らしい動きを感じた前回に比べ、円という形態を用いたことで意志の強さを感じる今回のマーク。

マークで開催地が決まる訳ではありませんが、結果はどうなるのでしょうね。

開催地は2013年の9月に決定するそうです。

2020年オリンピック招致活動マークと2016年オリンピック招致活動マーク
発表ニュースサイトより参考引用

2011年12月1日木曜日

2012のマーケット

今日から12月になりました。
2011年もあと残すところ1ヶ月。
2012年に向けたマーケットが活気づいています。

毎年恒例となったevianのイヤーズボトル。
最近はデザイナーズボトルという名称で展開されていますが、2012年のデザイナーズボトルは、フランスのアパレルブランド「クレージュ(courrèges)」。

ピンクとホワイトの2色のインクで花?芽?のようなものがプリントされています。
個人的には「?」なデザインでしたが、ついつい買ってしまいました。


このボトル。
輸入品なので日本語のラベルが貼られていますが、ボトル自体のにプリントされたフランス語はすべてホワイトインク。
バーコードまでホワイトですがこれでも機能するのですね。
これまでもあったのでしょうが、気付いていなかったのでちょっと新鮮でした。