2015年12月24日木曜日

美本空間。その2

今回の「世界のブックデザイン2014-15」では特に図版の美しい本が目立ったような印象でした。
中でもドイツの「Wahre Monster: Ein unglaubliches Bestiarium」は、紺インクと金インクの2色で刷られたとてもシックで高級感のある図鑑。「真のモンスター」と名付けられた動物たちの細かい描写が美しすぎる本です。


同じ動物を描いた本ですが、「Die Welt der wilden Tiere: Im Sueden」はCGで描かれた動物のデフォルメ感が素晴らしく、そのフォルムは懐かしさを伴う美しさです。こちらもドイツの本。


さらに豊富な写真とスケッチですっきりと世界観をまとめあげた「Hans J. Wegner: Just One Good Chair」もドイツの本。
ウェグナーの椅子を紹介する本はこれまでにも様々なものが作られてきましたが、スケッチの扱いやスナップ写真の扱いが、椅子の本にありがちなカタログ的なデザインから遠ざけたと思わせる上品な作りとなっています。


いずれも美しい本ですし、これらは少部数ではないので、デザイン学校などの参考図書として蔵書されるとより良いのですが。

2015年12月21日月曜日

至福の美本空間。

印刷博物館P&Pギャラリーで開催中の「世界のブックデザイン2014-15」に行ってきました。(2/28まで)


毎年開催される「世界で最も美しい本コンクール2015」の受賞図書を中心に、ヨーロッパやアジアのブックデザインコンクールの入選図書が集められたもので、実際に手にとって本を見られる貴重な展覧会。

この展覧会で装幀や印刷の学習ができるので、グラフィックデザインを学んでいる学生さんには特にオススメですが、純粋に最新の本の良さを感じることもできる素晴らしい機会。
少部数の希少本も多く、この場でしか出会えない素敵な本も多いので例年欠かさず見ています。

今年の一番のお気に入りはオランダのグラフィックデザイナーであるジュリアン・シュロファー(Jurriaan Schrofer)のスケッチを集めた「Schrofer Sketches」。デジタルに限りなく近いアナログのデザインワークが紹介されたこの本は、1,000部という小ロットのため手に入らないでしょうね。
気長に探していこうと思っていますので、手に入れたらまた紹介します。


もうひとつ。技法としては古くからある赤と青の2色で刷られたドイツの絵本「Das magische Zauberlupenbuch」は、この技法では擬似立体視が多い中、赤いフィルムの貼られた虫眼鏡で本を覗くと、赤インクが消えて青インクが際立ち、裸眼で見えなかった世界が目の前に広がる仕組み。もちろん仕組みだけでなく絵もとても素敵です。


2015年12月10日木曜日

誰だろうか。

クレソンの葉に小さいカタツムリが付いていたので葉と一緒にシャーレーに移して観察。
どうも長い殻が気になって、悪名高い外来種のアフリカマイマイのチビか?と疑りながら調べはじめました。

長いといえばキセルガイの仲間ですが、これはキセルの名のとおりとても長いので違う。
キセルガイモドキの仲間でもない。
もっとコロンとした長さ。

ゴマガイというやつがいるらしい。
でもこれもスジの感じや螺旋が違う。

ネットで調べまくって一番似ているのがオカモノアラガイ
殻の造形や水辺に近い植物の葉上が生息域というデータから判断するとこの仲間のようですが、地域ごとにいろんな種類があるとはいえ確信には至りません。
難しいですね。

しばらくシャーレーで飼育してみますか。