2015年4月30日木曜日

鉄と酸。

連日初夏のような気候。
花粉のピークも過ぎて外が気持ちよい季節なので、休日は自転車で少しだけ遠乗りに出かけることが多くなりました。
発汗とともに失われるのが鉄。
日常的にしっかり補給しておくことを意識しないといけないですね。

レバーほどではありませんが、砂肝は貧血予防に効果的な鉄やビタミンB12が豊富。

鉄の吸収率を高めてくれる酸味を効かせた南蛮漬けでさっぱりいただきました。


<砂肝の南蛮漬け>
銀皮を削いで食べやすく切り込みを入れた砂肝は片栗粉、酒、塩、醤油、ゴマ油で下味をつけておく。
多めの油で揚げ焼きにした砂肝は細切りのネギと一緒に酢、醤油、砂糖、ごま油で漬け込む。

2015年4月29日水曜日

GWは展覧会三昧で。

2015年度もGWがはじまりました。
学校の新学期がはじまったかと思ったらす連休となってしまうので授業の流れが分断されてしまいますが、なれない新入生にとっては一息にちょうどいいのかもしれません。

せっかくの連休ですが、多くのデザイン学校では展覧会の鑑賞&レポートがGWの宿題になっているところも多いようです。
GW中に開催しているオススメの展覧会をピックアップしてみました。

「新緑の古建築公開―重要文化財 臨春閣、蓮華院」
(開催中-5/6)
三溪園

「大阪万博1970 デザインプロジェクト」
(開催中-5/7)
国立近代美術館ギャラリー4
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「ガブリエル・オロスコ展-内なる複数のサイクル」
東京都現代美術館
(開催中-5/10)

「蜷川実花:Self-image」
(開催中-5/10)
原美術館

「亀倉雄策生誕100年記念 デザイン飛行」
(開催中-5/21)
クリエイションギャラリーG8

「同潤会の16の試み —近代日本の新しい住まいへの模索—」
(開催中-5/21)
GALLERY A4
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「科学開講!京大コレクションにみる教育事始展」
(開催中-5/23)
LIXILギャラリー
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「単位展 — あれくらい それくらい どれくらい?」
(開催中-5/31)
21_21 DESIGN SIGHT

「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」 
(開催中-6/7)
東京国立博物館平成館

「藤本壮介展 未来の未来」
(開催中-6/13)
TOTOギャラリー・間

「山口小夜子  未来を着る人」
(開催中-6/28)
東京都現代美術館

「マグリット展」
(開催中-6/29)
国立新美術館

「フランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵 マスク展」
(開催中-6/30)
東京都庭園美術館

「植草甚一スクラップ・ブック」
(開催中-7/5)
世田谷文学館

「シネマブックの秘かな愉しみ」
(開催中-8/2)
東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室

「現代演劇ポスター展-演劇の記憶、時代の記憶、都市の記憶-」
(5/1-5/6)
ヒカリエホールA


GW直後の開催ですが
「2 MEN SHOW: stanley wong × anothermountainman」
(5/9-5/30)
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)

2015年4月27日月曜日

昭和のレッドと赤。

NHKの連続テレビ小説「マッサン」のおかげで、国産のウィスキーがブームとなった2014年。
ドラマが終了して落ち着くのかと思っていたら、どうやら国際的にジャパニーズウィスキーが高く評価されてきているのだそうです。

ドラマはニッカウィスキーが舞台でしたが、CMなど広告グラフィックではやはりサントリー。
先日もたまたま柳原良平さんの描いたイラスト入りの「サントリーレッド」「赤玉ポートワイン」の古いうちわを手に入れてしまいました。

年代不詳ですが赤地に白抜きをベースにしたイラストが優雅でとても良いデザインです。

2015年4月23日木曜日

80年代の色と形。

伊勢丹新宿店のインテリアフロアの特設会場で「MEMPHIS MILANO & 80'S DESIGN」の展示会がありました。


MEMPHIS MILANO(メンフィスミラノ)は、イタリアの建築家でありインダストリアルデザイナーでもあるEttore Sottsass(エットレ・ソットサス)が結成した家具のブランド。
ソットサスといえば、1968年に発売された世界で最も有名なタイプライターであるolivetti(オリベッティ)のValentine(バレンタイン)のデザイナーとしても有名。

近年では2011に21_21 DESIGN SIGHTで「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展が開催され、80年代のプロダクトデザインの華やかさを再認識できたのは記憶に新しいところ。

メンフィスに代表されるように80年代の計算された色彩とデザインは、気取らない明るさや楽しさを感じさせてくれ、空間を華やかに演出してくれます。

展示会ではソットサスの代表作のひとつである「カールトン(Carlton/1981年発表)」が堂々とした姿で展示販売されていました。

この幾何学的な遊び心満載な色彩の本棚。
展覧会や図版では何度も見ていましたが販売されているのははじめてだったので値段を確認すると約190万円。
少数生産ということなのでしょうが、予想をはるかに超えた価格に驚きましたが、この造形ですから見えない部分に構造的な工夫がかなりなされているのでしょうね。

2015年4月20日月曜日

脱水給旨。

久しぶりに塩麹と醤油麹を作ったので、漬け込みが流行ってます。

肉や魚は何を漬け込んでも美味しくなりますが、焼くとパサパサになりやすい鶏のササミや胸肉は、締まっているのにやわらかくしっとりしていて、複雑な旨味が倍増し熟成されたハムのようになってとても美味。

脂肪分が少なく栄養価が高い上に美味しくなるのですから麹様々です。


<鶏胸肉の醤油麹漬け焼き>
鶏胸肉は皮を剝いでたて長に三等分して余分な筋や脂肪があれば取り除いておく。
ビニール袋に醤油麹と鶏胸肉を入れもみ込んで冷蔵庫で1〜2日ほど漬け込む。
醤油麹を取り除いてグリルで両面焼き、焼き色がついたら金串をさし、火が通っていれば食べやすい大きさに切り分け器に盛る。

2015年4月19日日曜日

さわやかな甘さ。

無農薬栽培の甘夏みかんを頂きました。
1月からの収穫後に熟成させて出荷され、3月から5月が美味しい時期なのだそうです。
酸味が効いていてとても美味しくいただきました。

せっかく無農薬なので皮もごちそうに。
きび砂糖で煮てピールを作りました。

半量ほどはカカオ70%のチョコレートを湯煎コーティングしてオランジェットにしましたが、ピール段階で和三盆をまぶしてあるので、もっとカカオ含量の高いものでも良かったようです。
それでもとても美味しいのですけれど。

器は骨董の角型蓋付ガラス菓子器。
角型の菓子器はあまり出物がない上に、把手がウサギだというところもなかなかお目にかかれない一品。
ブルーがきれいで装飾が派手でないところもとても良いです。

>>ピールのレシピは以前に晩柑バージョンで紹介

2015年4月18日土曜日

収集芸術。

渋谷のDIESEL ART GALLERYでは、中国の若手アーティストLing Meng(リン・メン)による「SPECIMENS OF TIME -時間の標本-」が開催中。(5/22まで)


世界的には全く無名のアーティストですが、たまたまネットで情報を知り作風に興味があっあので立ち寄りました。

惹かれた点はひとつ。

自然の中にある植物や土などを収集して作品を制作しているところ。


同種の花びらなどで形成される有機的な形態の集合体は、同一の幾何形態で作られるパターンデザインとは明らかに異なるものですが、並ぶということで同一形態として認識される意識の曖昧さがとても興味深いところです。

博物館に並ぶ標本と感覚的には同一でありながら、作品として見えてくる面白さがありました。

2015年4月17日金曜日

地域と個性とデザイン。

渋谷ヒカリエのd47 MUSEUMで開催されている「NIPPONの47人 2015 GRAPHIC DESIGN」を見てきました。(5/24まで)


このギャラリーは47都道府県の個性を47の展示台を使って紹介しているユニークなコンセプトの展示スペースですが、地域とデザインの関係性が最もよく理解でき、グラフィックデザインの個性が伝統工芸や風土と切り離せないことを気づかせてくれる場として足しげく通うスペースのひとつ。

今回も10名ほどの制服の高校生を引率する先生がいましたが、デザイン教育の場としてもっと活用すべき場だと思いました。この点はおおいに反省。

デザイン学校では新学期が始まりますが、グラフィックデザイン専攻の2年生はブランディングデザインの制作課題があるので、活用したいですね。

2015年4月16日木曜日

濃霧の杉御殿。

日光行きの目的地のひとつが中禅寺湖畔に建つ、建築家アントニン・レーモンドが設計した「旧イタリア大使館別荘」

2000年に栃木県が買収し修理復元したもので、周囲の環境とともに記念公園として公開されています。

木造2階建てのこの建物は外壁から内装壁、天井などに地元の日光杉の杉皮や枌板(へぎいた)としてふんだんに使われ、網代天井は確認できただけでも矢羽根編、籠目編、石畳編、市松編と様々。
中禅寺湖に面したサンルームからの光が室内を明るく照らし、網代天井を立体的に浮かび上がらせます。

細い窓の桟は外からの雨風を防ぐためなのでしょうか、漆喰のようなものでしっかりパテ埋めされていて、この白さが上品なアクセントになっています。



まだ雪の残る奥日光のこの施設は冬期は閉館していて4月1日~11月30日までの開館。

訪れた日はまだ開館したばかりで、周囲は濃霧に包まれて幻想的でしたが、本来は避暑地ですから夏が素晴らしいのでしょう。
ぜひまた季節を変えて来てみたいです。

2015年4月15日水曜日

桜色の駅舎。

少し前の休日に宇都宮、日光へ行って来ました。
宇都宮から日光へは車で移動でしたが、JR日光駅へ立寄り。

1912(大正元)年にそれまでの木造平屋建てから改築され、2007年(平成19)年に近代化産業遺産に登録された木造2階建ての洋風駅舎。
柱や梁が薄いピンクに塗装されていて他の駅舎にはあまり例のない繊細で華やかな印象です。
まだ日光は桜の開花には少し早かったようですが、開花したら駅舎と良く映えて見事でしょうね。


駅舎に続く木造上屋は古レール造でした。
美しいラインが駅舎ともとてもマッチしています。

2015年4月14日火曜日

撮影は1987年。

GALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)で開催中の「同潤会の16の試み —近代日本の新しい住まいへの模索—」を見て、同潤会清砂通りアパートメントで課題で使用する写真のロケを行ったことを思い出しました。

通りの交差点に面した角に階段室があり、上階から見下ろした写真を使用したはず。
今回の展覧会のチラシやパンフレットのメインビジュアルでもそのようなカットが使われているので、記憶を確かめたく当時の写真を探してみることに。

プリントや広告作品は残っていませんが、フィルムのネガなら可能性があると思って、ネガアルバムを引っ張りだして確認すると、そこには同潤会清砂通りアパートメントの姿が数カットですがありました。

学生にとってフィルム代が馬鹿にならないということだったのか、当時はあまり建物には興味がなかったのか、撮影枚数の少なさには驚き。
デジタルの今なら後で整理が大変と思いつつも100カット以上撮影するところです。

ネガをライトテーブルに乗せてiPhoneで撮影後、Photoshopで階調反転。
現れた図像をきっかけに記憶が一気に1987年に飛んでいきました。


>>展覧会のレビューはこちら

2015年4月13日月曜日

近代美術の教科書

ブリヂストン美術館で開催中の「ベスト・オブ・ザ・ベスト」を見てきました。(5/1まで)


主に西洋近代美術のコレクションで知られるブリヂストン美術館。
その常設展でしたので詳細をチェックしていませんでしたが、ビルの立て替えに伴う美術館の長期休館のため、目玉作品を大々的に展示すると知り、急遽鑑賞に出かけました。
さすがに平日にも関わらずかなりのにぎわい。

今回の目玉は何と言っても同館所蔵で重要文化財の4点。
藤島武二《黒扇》藤島武二《天平の面影》青木繁《海の幸》青木繁《わだつみのいろこの宮》
どの作品も美術の教科書に登場する名品の数々。

特に青木繁《わだつみのいろこの宮》は、未完成作品が多い青木繁の作品には珍しく完成の高い作品で。古事記の一場面を題材とし、海底へと降りていった山幸彦が海神の娘豊玉姫に出会う場面を描いたもの。

これまで井戸の水汲みの場面なので海底の水がない空間を表現したものかと思っていましたが、次女の足下からは気泡の描写がありますので、やはり水のある海中の描写。
海中にある井戸というのも不思議な世界でした。

これらの作品だけでなく、すべてが目玉となり得る作品ばかり。
さすが「Best of the best」とうたうだけのことはありました。

2015年4月11日土曜日

近代の探求美。

京橋のLIXILギャラリーで開催中の「科学開講!京大コレクションにみる教育事始展」を見てきました。(5/23まで)


近代科学の実験器具や標本、模型などが並ぶ展覧会です。

西洋から伝わった近代科学のこれらの器具は現代の実験器具と比べ、台座や箱などの作りは美術品のようで、いかに貴重なものだったかが想像できます。

近代科学器具や標本といえば、東京大学総合研究博物館コレクションを常設展示している「インターメディアテク」には及びませんが、今回の展覧会では使用目的の解説が充実している上、撮影可能というのも嬉しいですね。


「科学開講!京大コレクションにみる教育事始」も出版されています。

2015年4月9日木曜日

集合住宅の記憶。

東陽町にある竹中工務店東京本店にあるGALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)で開催中の「同潤会の16の試み —近代日本の新しい住まいへの模索—」を見てきました。


同潤会は関東大震災の義捐金(ぎえんきん)によって設立された住宅供給を目的とした財団法人で、RC造の集合住宅である同潤会アパートが16ヶ所に建設されましたが、当時としては先進な設計設備のアパートも老朽化により2013年に最後のアパートが取り壊されました。

この展覧会は震災後の住宅供給という中で、最新の生活スタイルの提案であったとされる同潤会アパートを歴史とともに振り返るもので、当時の貴重な画像資料、図面をもとに制作された模型や1/1の空間復元、解体された建築の部材などが展示されています。

当時の設備や設計も素晴らしいのでしょうが、何よりもその造形的な意匠に惹かれます。
断片であってもこうした部材が残されていることにもただただ感動の展覧会でした。


今回の展覧会で見るまで忘れていましたが、大学生時代に広告デザインの課題で使用する写真撮影のロケで、現在の東京都現代美術館に近い地域にあった清砂通アパートメントに行っていた事を思い出しました。
当時の写真が残っているかどうか怪しいものですが。



2015年4月7日火曜日

水の施設の石と木。

日光宇都宮道路を今市ICで下りて日光杉並木街道に入ってすぐに宇都宮市今市浄水場があります。
大正5年(1916年) に給水を開始した宇都宮の水道創設の浄水場で、日本では31番目に古い施設だということなので飛び込みで見学してきました。
本当は事前予約が必要なようです。


赤い半切妻屋根の旧今市浄水場管理事務所は基礎が大谷石で作られている木造建造物。
管理事務所が新築された際に解体が検討されたそうですが、修復して現在は水道資料館として内部に古い資料が展示されています。

外観からは3階建てに見えますが実は2階までで、3階に見える窓は屋根裏ですがどこからも出入りできない完全な飾り窓なのだそうです。

上げ下げ窓のレール上部に滑車とロープが見えました。
壁の中に重りが入っていてバランスをとっている構造の窓ですね。

すぐ目の前には円筒形の出水井(しゅっすいせい)という施設。
こちらは現役で使用されているそうで中には入れませんでした。

2015年4月6日月曜日

宇都宮と鎌倉。

宇都宮の大谷資料館へ行ってきました。

大谷石の採掘によってできた巨大な地下空間で、映画のロケやミュージックビデオの撮影に使われることの多い施設で、一度は行ってみたかった場所ですが、東日本大震災の影響で休館していました。

安全上の問題はないということで2013年4月に再オープン。
地下30m、20,000平方メートルの巨大空間は圧巻でした。

石材の採掘場は山をすり鉢状に切り崩して行くようなイメージがありますが、大谷石の採掘場は地下巨大空間が形成されています。
他の石に比べ風化しやすい大谷石の特性によるものなのでしょうか。

切り出した空間そのものが建造物としての魅力を持っているのは、大胆な造形だけでなく素材としての質感によるところも多いのだと感じます。


大谷石は、この地域でしか採掘されない特徴ある石材。

建築家フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)が設計した旧帝国ホテルやヨドコウ迎賓館、自由学園明日館に多く使われていることで有名ですが、今年度で閉館が決定している神奈川近代美術館の鎌倉館(設計:坂倉準三)の1階外壁にも多く使われています。

日本初の公立近代美術館である神奈川近代美術館。
建物の存続のための調査活動は続いているようですが、建築意匠を損なわない耐震方法の検討など、予算以外にも課題は多くあるようです。

宇都宮での印象が薄くならないうちに鎌倉へ行って確認していきたいのですが、果たして実現するかどうか。

2015年4月5日日曜日

黄金コンビ。

せっかく満開になった桜もいまひとつ天候に恵まれない日が多く、37年振りの桜の時期の皆既月食も曇りで観測できず、話題はありながらあまり桜を堪能できませんでしたね。

花冷えとなった東京は、まだまだ暖かいものが恋しい日が続きそうです。

加熱しても身が締まらず消化の良いタラ。
脂がのる時期ではないので、鍋ではなくグラタンにしてみました。
フィッシュアンドチップスのようなジャガイモと白身魚の黄金コンビです。



<タラとジャガイモの豆乳グラタン>
タラは熱湯をまわしかけて霜降りにする。
フライパンにオリーブオイルを熱し、タラを両面を焼き、取り出して皮と骨を取り除き一口大にしておく。
フライパンにバターを溶かしタマネギを炒め、べつに加熱しておいたジャガイモを入れ、小麦粉を加えて混ぜ合わせたら豆乳を少しずつ加えてソースを作る。
コンソメ、塩、コショウで味を整え、タラを加えて全体を混ぜ合わせ、バターを塗った器に移し、チーズをかけてグリルで焼き色が付くまで焼く。

2015年4月4日土曜日

ロングライフデザイン

ご近所のアンティーク屋さんでとてもかわいい琺瑯びきのポットに出会いました。

フィンランド「FINEL(フィネル)社」のコーヒーポット。
変な丸さがなく、シャープでありながら固すぎないデザインです。

未使用のデットストック品だったのでお持ち帰り。

1.5Lの容量でたっぷりお湯が沸かせて、しかも底が平で広いためとてもはやく沸きます。

フィンランドのデザイナー、建築家であるAntti Nurmesniemi(アンティ・ヌルメスニエミ)氏が1959年にデザインし20年間生産されつづけた製品。


生産が終了したあと一度復刻されたようで、今回の出物も復刻版。

初期のものはパーコレーター機能がついたものだったようです。

映画「かもめ食堂」に登場したことで北欧ファンの間では大人気となったようですが、ざっと調べた感じでは肝心の映画のシーンでは小林聡美さんの後ろに置かれているだけ?のようで、使うシーンはあるのかな?という感じ。

「人気の映画にも登場していた」というキャッチフレーズが一人歩きしたのでしょうか。

今度、映画をちゃんとチェックしてみようと思います。

2015年4月3日金曜日

1970年のランド。

開催中の展覧会「大阪万博1970 デザインプロジェクト」で再発した「EXPO’70ウィルス熱はまだまだ活動中で、入場券に続いてエキスポランド内のアトラクションチケットを入手。
エキスポタワー、ダイダラザウルス、回転ジャングルマウスの3種です。


EXPO’70のシンボルタワーとして建設されたエキスポタワーは、万博会場内全体の無線中継アンテナを兼ねた展望塔で、エレベーターで多面体のキャビン(展望室)に上るためのチケットがこれです。
建築家である菊竹清訓氏の設計で、このような住宅タワーを増殖させることで空中都市を形成するというイメージで、メタボリズムを代表する建造物として閉会後も残されていましたが、老朽化のため2002年に取り壊されました。
そういえば、その様子が2011年に森美術館で開催された「メタボリズムの未来都市展」で上映されていましたね。

ダイダラザウルスは全5コースのジェットコースター。
絡み合い型、急旋回型、高速直線型、演出型などがあり全長700m〜1200mの全コースが同時スタートしてほぼ同時にホームに戻るという凝ったものだったようです。
記録映像で確認すると、コースターがお互いにレースをしているような迫力がありました。

回転ジャングルマウスは円形レールを車両が移動しながら、さらに舞台全体が回転するというようなものだそうで、乗降に際しても舞台は回転したままで動く歩道から乗降するというとんでもない作りだったようです。
映像が見たいのですが、残念ながら公式記録映像のDVDでもほとんど確認できませんでした。

この3種のチケットは基本デザインは共通していて、EXPO70の地紋でベースの色分けがされています。
カラフルなイラストが当時の未来感を良く表していますね。
デザイナー、イラストレーターは不詳ですが、デザイナーの細谷巌氏による国内向け第3号公式ポスターとテイストが似ている気がします。

2015年4月2日木曜日

ウィルス発症。

国立近代美術館ギャラリー4で開催中の「大阪万博1970 デザインプロジェクト」で、体内の「EXPO’70ウィルス熱」が再発症してしまいました。

展覧会で見たポスターやチケットなどのグラフィックデザインの紙ものが欲しい。

さすがにポスターは希少価値が高く、あっても高額だったり破損や変色が激しかったりするのですが、チケットなどは6,000万人を超える入場者が購入したので発行枚数が多く、記念にタンスにしまい込んでいることが多いので、タイミングがよければそれほど高くない出物がまだまだあるはず。

この探せば手に入るというのはとても危険。
実物を見なければ探さなかったのでしょうが、もう仕方ないです。


というわけで手に入れてしまいました。

入場券を入れる封筒は不織布で手に取った厚さや質感が良いです。
開くとアクセスマップになっているのも丁寧なデザイン。
イラストについてはデータ不足です。


普通入場券のデザインは杉浦康平氏。
偽造防止のため、中央にはペンジュラム(振り子)の奇跡で描いたレインボー方式の彩紋がデザインされ、用紙はミツマタを使用した大蔵省の局紙、白透かしも入って、10色刷りというもの贅沢です。

2015年4月1日水曜日

興奮の70。

国立近代美術館ギャラリー4では「大阪万博1970 デザインプロジェクト」が開催中。(5/17まで)

そのレセプションにお邪魔して一足早く展覧会を見てきました。


ギャラリー4では2013年に「東京オリンピック1964 デザインプロジェクト」が開催され、今回の「大阪万博」展の開催で、日本におけるデザインの発展に大きく貢献した2大イベントが出揃ったことになります。

この大阪万博(EXPO’70)では当時、未来都市のひとつの形として提唱された建築運動である「メタボリズム」がパビリオンという展示館の形で展開されたことでも注目されますが、この展覧会ではグラフィックデザイン、園内の交通手段のひとつであるモノレールやベンチ、街頭などのプロダクトデザイン、単体のパビリオン内における展示や造形物のスペースデザイン取り組みなども紹介され、デザインプロモーションの素晴らしさを実感できるものとなっていました。

この展覧会でまたまたEXPO'70熱が発症。
小さい会場のギャラリー4でなく、本会場での大規模展覧会の開催が実現しないものでしょうか。

>>「東京オリンピック1964 デザインプロジェクト」のレビュー