2014年3月31日月曜日

映画の中のアイコン。

京橋にある東京国立近代美術館フィルムセンターで開催されていた「小津安二郎の図像学」に会期終了ぎりぎりで行ってきました。(3/30で会期終了)


生誕110年、没後50年を迎える世界的に評価の高い日本を代表する小津安二郎監督の作品の美学を図像というキーワードで捉えた企画展。

映画という動的な視覚メディアの中で、背景となるセットの見せ方から壁の絵画や看板、小道具、タイトルなどのどちらかというと静的な部分がクローズアップされた展示は、複合芸術としての映画の中の最もデザイン的な部分なのだと感じました。

2014年3月30日日曜日

水辺へ。

都心に比べ武蔵野の面影を残す多摩地区は立川崖線(がいせん)と国分寺崖線という2本の崖があり、湧き水が多い地域。

昔のままの風景とまではいかなくても地域での保全活動が盛んで、水のある風景がたくさんあります。

以前から気になっていたJRの中央線から見えるの国分寺駅近くの小川と池。
晴れた日に行ってみました。

かつては付近の湧水や用水が流れ込み清水を湛えていた小さな池は「姿見の池」といって、文学作品にも登場する名所なのだとか。

近くには日立製作所の中央研究所の森もあるので、そこから飛んで来たのでしょうか。
ちょうどシラサギが獲物を狙っていました。

はじめは順行の位置だったのですが少しずつ逆光の位置まで回り込んで撮影。

冬の間は寒くて水辺に近寄りたくなかったのですが、水辺巡りに良い季節になってきました。




2014年3月29日土曜日

桜はまだ。

東京都心でも桜の開花宣言がされました。
都心から離れている多摩地区ではもう少し時間がかかりそう。

花の少ない時期に咲くロウバイが線路脇の遊歩道でまだ花を付けていました。

名前に梅がついていますが、梅とは別種なようです。
厚みのある花びらが下を向いて開く様がとてもカワイイですね。

2014年3月28日金曜日

スクラッチにひっかかる。

先日紹介した展覧会「製本ノチカラ」の会場である竹尾見本帖へは、東京メトロの神保町駅から行くことが多いのですが、ちょっと遠回りして竹橋からのコースを歩いた際、スクラッチタイルの気になる建物を発見。

「学士会館」の本館でした。
これまで新館の側からしか見かけていなかったので気にもとめませんでしたが、なかなか重厚でステキな建物。
各種会合や結婚式で利用されレストランもある施設ですから、入っても問題ないだろうと建物内へ。

アーチを入ると1階と地下へ下りる階段のある立派な正面玄関。
外観に比べ内部はとても豪華です。


昭和3年の建物で当時としては珍しい耐震・耐火の鉄骨鉄筋コンクリート造なのだとか。
細部の表情もとてもいいので、改めて撮影に出直したい建物です。
次回はホテル客室階にも立ち入ってみたいですね。

あとで調べると昨年ヒットしたドラマ「半沢直樹」のロケも行なわれていたそうで、2階の大会議室前のロビーもなかなか良い感じ。
やはり再挑戦が必要です。





2014年3月27日木曜日

青魚と酢の関係

青魚の酢漬けというのは白身魚の昆布〆に匹敵する美味しさだと思うのですが、価格では圧倒的に青魚に軍配が上がります。

一般的な旬にはまだ早いイワシですが、まずは鮮度が何より。
スーパーのパックではあまり気が乗りませんが、氷の上に並んでいるとそれだけで美味しそう。
艶があってハリもあり目が澄んでいるので一盛り持ち帰り、即調理開始。

イワシは小骨が多い魚ですが、しっかりマリネにすると酢の作用でカルシウムが溶け小骨が柔らかくなるので三枚おろしで。
腹骨を削ぐだけで小骨は残したままです。

フレッシュハーブがなかったので漬け込みと一緒にドライハーブを混ぜました。


<イワシのマリネ>
イワシは三枚におろし塩をして30分ほどおき、酢で洗う。
皮を剥いだら酢、白ワイン、ドライハーブに漬け込む。
最低でも8時間位は漬けておく。
皿に盛りオリーブオイルをたっぷりかける。

2014年3月26日水曜日

古モノいろいろ。

春になると出掛けることが多くなり、街中でアンティークに出会う機会も多くなります。
アンティークといっても和洋様々なジャンルがあるわけで、その魅力も千差万別なのですが、紙モノにとても近いジャンルに文房具があるのではないかと思うのです。

文房具というのはアンティークに限らず雑誌の特集記事にもなるくらい市民権を得ているコレクションアイテムですが、いまひとつ現代文具にあまり興味が沸かないのは、どうやらグラフィック的なデザインの要素が欠如しているのではないかと最近気付きました。

古い文房具の代表である鉛筆やノート、画鋲やクリップ等の小物文具はみんな紙やブリキの箱に入っていて、そのパッケージのグラフィックデザインがとてもステキだったのですが、鉛筆がシャープペンシルになり、紙やブリキの箱は透明なプラスチックになっていき、商品の機能やバリエーションが増えていったことで、まとめたり着飾る必要がなくなってきたのか、パッケージの意味自体が変化したのでしょう。

そんな変化の中、古い在庫や復刻ものを扱う古文房具店に行ってみました。
小学生の頃に使っていた懐かしいデザインの鉛筆やクレヨンなどに混じって、海外の高級な鉛筆などもあり宝の山。
本気で手を出してはいけない危険な香りが充満している空間で、デッドストックの包装紙を見つけました。
有名百貨店の有名な包装紙のコピー商品だそうで、他にもばらの包みなど昔はこういうものが結構あったそうです。


>>有名なオリジナルについてのブログ

2014年3月25日火曜日

マチエールの美。

東京国立近代美術館ギャラリー4では「泥とジェリー」が開催中。(4/6まで)


タイトルの印象がとにかく強く、近代美術館のメイン企画展の「工藤哲巳回顧展」よりもこちらの展示の方が気になっていたほど。
フライヤーのイメージカラーのイエローオーカー(黄土色)も効いているので、展覧会のキャッチとしては大成功ですね。

この展覧会の泥とジェリーというのは、絵具のべちゃべちゃ感のこと。
絵具という素材の質感を極端に強調した作品が主流の展覧会で、前衛芸術家を代表する一人である白髪一雄氏の床置きキャンバスに足で描いた大型の作品など、強烈な印象の作品が並んでいます。
白髪氏の制作風景などの貴重な映像もあって刺激的。

ギャラリー4は常設展示室の一角で開催される小規模な企画展ですが、コンセプトが面白く内容が濃いので毎回はずせません。

2014年3月24日月曜日

戸惑いの展覧会

東京国立近代美術館で開催中の「あなたの肖像―工藤哲巳回顧展」に行ってきました。(3/30まで)


反芸術の代表的な作家の一人である工藤哲巳氏の東京初の展覧会。
パリを拠点に活動していたため、これまであまり注目したことがありませんでしたが、近年になって世界的に再評価が高まっているのだそうです。

アカデミックな芸術に対する反抗だけでなく、社会への反骨や挑発などのエネルギーを感じる作品は、人によって評価も様々だと思われますが、時代背景のまったく異なる現代に、これらの作品をどう捉えればいいのかという戸惑いを感じた展覧会ではありました。

2014年3月23日日曜日

紙モノの魅力。

アヴァンギャルドポスターのコレクション展を行うポスターハリスギャラリー蚤の市を開催中。

関連する書籍やポスターのオリジナル販売など、なかなか盛りだくさんな内容の様子。
このギャラリーでは2012年の企画展の片隅でアールデコ調の古いシロップのラベルを手に入れたことがあったので、今回も何かないかと期待。

オリジナルポスターは手が出ませんでしたが、やはりアンティークのラベル類がありましたので、印刷技術や絵柄の面白さで選んできました。


デザインの美しさと贅沢な印刷技術は上等な版画作品です。

ラベルなどに代表される印刷物のアンティークは「紙モノ」と呼ばれるジャンルの一部ですが、他のアンティークに比べ劣化しやすいためキレイなものに出会うとテンションが上がります。

2014年3月22日土曜日

異形ノ本タチ。

竹尾見本帖本店では「製本ノチカラ」が開催中。(4/4まで)


日本図書設計協会会員によるシリーズ企画です。

これまでは竹尾のファインペーパーと特殊印刷によるブックカヴァーの企画でしたが、今回は、東京都製本工業組合の高い製本技術を用いた新しい造本の提案という企画。

内外に折り方を変えることで表情の変わる表紙や、本の形が平行四辺形に傾いていて蝶のように開く本などが提案されています。
何でも形を奇抜にすれば良いというものではありませんが、これらの提案は確かに本というメディアの多様性を感じさせる素晴しいものでした。

造本に興味のある学生さんは必見の展覧会です。

2014年3月21日金曜日

特別な赤御影

昨日訪れた『ハイレッド・センター:「直接行動」の軌跡展』が開催されている渋谷区立松濤美術館の建物について。

この美術館は建築家白井晟一氏の設計で1980年竣工。
特徴的な外壁は韓国産の赤御影石(花崗岩)で、無名だったものを白井晟一氏が紅雲石と命名したそうです。
翌年竣工の芹沢銈介美術館・石水館(静岡の登呂遺跡公園内)にも紅雲石が使われています。

松濤美術館の「石とブロンズ」や芹沢銈介美術館の「石と水」など対照的な表情の素材の組合わせがとても美しいです。

2014年3月20日木曜日

!の展覧会

渋谷区立松濤美術館で開催中の『ハイレッド・センター:「直接行動」の軌跡展』に行ってきました。(3/23まで)


現代美術家の高松次郎氏、赤瀬川原平氏、中西夏之氏によるハイレッド・センターの結成50周年を記念する展覧会です。

ハイレッド・センターは芸術を展示作品というオブジェだけでなく、「直接行動」や「イヴェント」という行為で表現し、その後の現代美術界に大きな影響を与えました。
展覧会では当時の活動が豊富な作品資料と共に丁寧に解説され見所満載。

個人的には1962年のイヴェント「敗戦記念晩餐会」の会場がご近所の国立市公民館だったということにはこれまで気付いていませんでしたので驚き。

会期終了間近ということもあったのでしょうが、会場には若い世代の人も多く、大盛況の展覧会でした。

ハイレッド・センターの活動については手元にある赤瀬川原平著「東京ミキサー計画」(PARCO出版)がとても詳しいのですが、すでに絶版のようです。

その後ちくま文庫版が出版されましたがこちらも品切れ状態。現在は中古しかなさそうですね。




2014年3月19日水曜日

ネットの謎。

このところタマネギはネット入りの大袋が定番。
ビニール袋入りよりも美味しそうに見えます。

ミカンを赤いネットに入れたり、オクラを青緑のネットに入れるのは色彩の同化という心理効果で彩度を高めて美味しさ感を増しているのですが、どうもタマネギは違いそう。
風通しの良さなのでしょうか。

タマネギに続いてジャガイモもネット入りが登場。
しばらくはジャガイモ祭です。


ジャガイモがメインといえばイギリス料理のシェパーズパイ
パイ皮を使わないミートパイで意外とあっさりしていて優しい味です。
ミートソースにはトマトソースにウスターソースを加えてコクをプラス。
>>以前に紹介のレシピ

メインがマッシュポテトなので付け合わせはしゃきしゃきのジャガイモサラダ。
調味次第で洋風でも和風でも中華風でも。けっこうクセになります。
ジャガイモの白さが引き立つように濃いめのガラス皿に盛ってみました。

知人のガラス作家が作ったこのお皿。
角に白があることで緑でも重くならないのでとても気に入っています。
線模様が千切りジャガイモと妙に合っています。


<千切りジャガイモのしゃきしゃきサラダ>
ジャガイモはできるだけ細い千切りにし、ネギの千切りとともに10秒弱茹でる。
すぐに冷水で冷やして水を切りガーリックオイル、塩で味を整える。

2014年3月18日火曜日

半身の行方。

先日バッテラにした〆サバ
大振りな一匹だったので半身は冷凍にしておきました。
そのままが一番美味しいのですけど。

忘れてしまわないうちに食べてしまおうと思い、冷蔵庫でゆっくり解凍。
マスタードソースで少しだけ洋風にしてみました。
ミョウガの酢漬けを付け合わせてます。


ディルを散らすのを忘れていました。

2014年3月17日月曜日

オメガってなんだ?

最近オメガ3だとかオメガ6だとかいう名称を良く耳にします。
何か新しいものかと思っていたら脂肪酸の分類上の名称でそれぞれの代表的な脂肪酸がオメガ3では「α・リノレン酸やドコサヘキサエン酸」、オメガ6では「リノール酸」という必須脂肪酸なのだとか。

いろいろ名称やくくりがあってとても複雑ですが、要は体内で他の脂肪酸から合成できないので、体外から摂取する必要がある大切な脂肪酸ということのようです。

リノール酸を多く含むアボカド
鶏と合せることが多いのですが、魚と合わせると良いということがわかったので、次は最強メニューを考えようと思います。


<鶏とアボカドの軽いトマト煮込>
下ごしらえした鶏をオリーブオイルを引いたフライパンで軽く炒めトマトソースを加えて煮込む。
鶏に火が通ったらアボカドを加えて一煮立ちさせ塩コショウで味を整える。

2014年3月16日日曜日

近代洋館と野鳥

快晴の休日。
花粉の恐怖はありつつも部屋に閉じこもっているのがもったいなくて屋外へ。

暖かくなる日が増えると、そろそろ日本で越冬した冬鳥が渡っていく季節。
冬鳥もしばらく見られなくなりますので、やや遅めの時間帯ですが近場の一橋大学構内でバードウォッチング。

正門を入ってすぐの講堂周辺の林で、枝を飛び回るシジュウカラエナガがを見上げていると足下をカサカサと音をたてて動く気配。
冬鳥のツグミが歩き回っていました。

しばらくするとコツコツと木を叩く音。
日本で一番小さなキツツキのコゲラがいます。
ちょっと高い位置なので双眼鏡でも小さな姿しか捉えられず、講堂の裏手を回って反対側へいくと目の前の木に別のコゲラが飛んできました。
かなりの近距離な上、木の幹の低い位置に止まったのでじっくり観察。
背景はロマネスク様式の兼松講堂という絶景ポイントでした。

この兼松講堂をはじめとする一橋大学の校舎の多くは建築家の伊東忠太の設計で昭和初期に建てられたロマネスク様式を採用したデザイン。
建築装飾の怪獣でも有名で建築家の藤森照信氏の調査によれば17種99匹のがあるのだとか。
何度か怪獣観察もしていますが、せっかくご近所なのでしっかり記録しておこうと思っています。


その後は構内の林を一周して薮の中にコジュケイを発見したり、久々のお手軽野鳥観察は充実でした。

2014年3月15日土曜日

現物を待つ。

TOTOギャラリー間で開催中の「内藤廣展 アタマの現場」を見てきました。(3/22まで)


建築家の内藤廣氏と言えば、新国立競技場国際デザイン・コンクールで審査委員を務めた一人で、デザイン決定後の異議問題に対しての説明をしっかり文章でサイトに発表された方です。

今回の展覧会では、2015年完成予定の静岡県草薙総合運動体育館の計画がメインの展示。
屋根と屋根を支える構造が恐ろしいほど美しい建築物になりそうですが、このデザインが瓶の蓋を保持していたアルミのキャップをいじっていて思いついたというエピソードには驚きました。

会場には現在施工が進んでいる東京メトロ銀座線渋谷駅の図面やスタディ模型なども展示され、工事の進行とともに形になっていくのが楽しみになる展覧会でした。


2014年3月14日金曜日

どうなっていくか。

表参道で用事があったので立ち寄ったエスパス ルイ・ヴィトン東京では「Traces of Disappearance(消失の痕跡)」展が開催中でした。(4/13まで)


5組のアーティストによってこの展覧会のために制作された作品は、変化や消滅を記録した作品や会期中に変化・変質していくもので、大きな円錐形の籠に白い鳩がいたり、10万個ものキャンディによって作られたモンタージュはそのメイキング映像からも凄さが伺えました。
写真撮影もできるので、会期中に通って変化を記録するのも楽しそうです。


2014年3月13日木曜日

形態と動きのデザイン

2002年に20〜30代前半の若い女性向けに発売され、CHANEL初の円形ボトルで話題となった「チャンス/CHANCE」

企業サイトのイメージ映像がとてもオシャレで可愛くリニューアルされていました。

このボトルデザインの円形と四角いキャップの形状を動きに上手く取り入れ、色彩イメージともぴったりあった軽快でリズミカルな映像。



サイトではクリックで変化するアクションもとても楽しいものになっています。

2014年3月12日水曜日

再現された現場の音の記録ムービー

アジア最大の広告祭ADFEST2014(アドフェスト:アジア太平洋国際広告祭)がタイで開催され各賞が発表されました。
17部門中日本の広告は8部門でグランプリを受賞したそうです。

インタラクティブ部門、プロモ部門、インテグレーテッド部門の3部門でグランプリを受賞したのがホンダ インターナビ「SOUND OF HONDA/AYRTON SENNA 1989」

1989年のF1に本グランプリ予選でアイルトン・セナが世界最速ラップを樹立した際の、1分38秒041の走行データを元にエンジン音を再現したプロジェクト。

こういうことに本気で取り組むところがHONDAの凄さだと思います。
プロジェクトそのものもスゴイですが、映像の作り方がとてもイイのです。
F1好きでなくても感動もの。



プロジェクトムービーを見ると、よりその凄さが解りますね。



2014年3月11日火曜日

美味しい持続。

海の自然や天然資源を、持続可能なかたちで利用するために生まれた認証制度のラベルMSC(Marine Stewardship)に対し、養殖による水産物を持続可能なかたちで利用する認証制度のラベルASC(Aquaculture Stewardship Council)の認証を受けたノルウェー産の養殖サケの販売が日本でははじめて3月1日から始まりました。

まだ店頭で出会ったことはないですが、日本は水産物の消費大国ですから今後の広がりに注目です。

サケと並んで消費の多いマグロ。
近大の完全養殖マグロが一般に広く流通するのはまだまだ時間が架かりそうですから、畜養(天然のマグロを生け簀で育大きくして出荷するもの)や天然の漁獲に頼るしかないですが、持続的な利用を考えれば、漁獲量が安定して多い種類を選択して購入するのも大事なことのようです。

日本近海でも漁獲量が高位に安定しているビンナガマグロは、日常的にもっと美味しく食べられそうです。


<ビンナガマグロの照り焼き>
厚めに切ったマグロは酒とゴマ油で下味をつけておく。
ごく薄く小麦粉をつけてフライパンで両面焼き、醤油、砂糖を入れ焼き付ける。
針ショウガを添える。

2014年3月10日月曜日

それぞれのお酢。

米酢、中国黒酢、バルサミコとお酢が豊富。
それぞれに特徴があるので代用はできないのですが、日本でも中国でもイタリアでもそれぞれのお酢を使った同じような食べ方があってちょっと不思議。

あまり馴染みがなかったのですが、バルサミコを使った甘酢の煮込みがイタリアンにもあって、「アグロ・ドルチェ」というのだそうです。

そういえば鶏肉のアグロドルチェというのは、名前はともかく料理としてはポピュラーな気もします。

豚抜きの酢豚というか甘酢味のきんぴらのようなイメージで根菜のアグロドルチェを作ってみました。

見た目はごっついきんぴらなのに、しっかりイタリアンになるのでちょっと面白いです。

今回はゴボウとニンジンという取り合わせでしたが、レンコンやナガイモでも美味しそうな気がします。

<ゴボウのバルサミコ煮込み>
ゴボウは皮をタワシでこそぎ斜め切りにして水にさらす。
ニンジンはやや小さめの乱切り。
オリーブオイルでゴボウとニンジンを炒め水、赤ワイン、バルサミコ、ハチミツ、塩、コショウを加えて煮込む。

2014年3月9日日曜日

むねかももか。

書店の料理本コーナーを何となく流していたら鶏肉を部位ごとに紹介する本が目立ちました。
ネットでレシピを検索するのが当たり前になった昨今。
料理本も変わってきたということなのでしょう。

鶏肉はもも肉が脂がほどよくあってしっとりして美味しいのですが、安いものだと脂の塊や筋ばかりで下処理が大変なので、普段はもっぱらむね肉が主流。
そのまま調理するとパサパサになりがちなので、酒、塩、砂糖、油、片栗粉で下味を付けてしっとり仕上げます。


<鶏むね肉のソテー/タマネギソース>
鶏むね肉はそぎ切りにして30分程度下味を付けておく。
みじん切りのタマネギはオリーブオイルで飴色になるまで炒めバターと醤油で仕上げる。
皿に水菜を敷き、ソテーした鶏肉を並べタマネギソースをかける。

2014年3月8日土曜日

〆て美味しく。

珍しく午前中の早い時間に買い物ができたので、新鮮なゴマサバに出会えました。
そうなると〆サバで決まり。
刺身の中でも酢〆や昆布〆の魚は特別感が増します。

小骨と皮の処理をして塩をして30分。
酢水で洗って水分をとったら酢に浸けてできあがり。
浸ける時間は15分から半日まで様々ですが、その時の気分で変えます。
今回はバッテラにすると決め若干長めの2時間。

ミョウガの酢漬けを敷いて変化をつけてみました。


<〆ザバのバッテラ>
酢〆にしたサバは水分を拭き取って押し寿司の型に幅と長さを合わせて切る。
ラップを敷いた型にサバを敷きつめる。尾の方は形を合わせて切り落とした身を合せる。
寿司飯を半量敷いたら、薄切りのミョウガを敷き、残りの寿司飯を敷いて押しておく。
※切るときはラップごと切ると崩れにくい。

2014年3月7日金曜日

ギョロ目のキンギョ。

魚屋さんで赤い群があるなと見てみると、とてもカワイイ魚が並んでいました。

豆キンキだそうです。

カサゴの仲間のキンキの小振りなもので、キチジ(喜知次や吉次)、キンギョとも呼ばれる高級魚です。

カサゴのなかでも頭と目が大きい魚ですが、小振りなものはさらに頭のバランスが大きくて、ギョロ目がとてもカワイイので離れられなくなってしまい連れて帰りました。

淡白で上品な味なので三枚に開いてソテーでいただきました。
かなり贅沢な味です。


<豆キンキのソテー豆乳ソース>
下ごしらえした豆キンキはオリーブオイルでソテーする。
バターを溶かしたフライパンでタマネギのみじん切りを炒め、しんなりしたら豆乳を加えて温め塩コショウで味を整える。

2014年3月6日木曜日

大葉ソース。その後

先日試作してみた大葉のジェノベーゼソース。
冷凍保存をしておいたので、ひと匙だけ切り出して根菜焼きにからめました。

本場バジルのジェノベーゼソースとまた違い、和洋食どちらでも合いそうでとても重宝しそうです。

大葉がたくさん手に入った時は作り置きしておきたいですね。


<根菜の大葉ジェノベーゼソース和え>
オリーブオイルで蒸し焼きにした根菜に大葉のジェノベーゼソースをからめる。

2014年3月5日水曜日

休日のピザ

このところ週末になると天気が悪いので、せっかく予定がない休日も出掛ける気にもならず、ランチは冷蔵庫の整理。

これはこれで時間があるときは発掘みたいで楽しいものです。

冷凍庫にピザ生地とトマトソースを発見したのであり合わせのものを乗せてピザをつくりました。

ちょっと具材が欲張り過ぎでしたね。


<ホウレンソウとベーコンのピザ>
伸ばしたピザ生地にトマトソース、オリーブオイル、ベーコン、タマネギ、ホウレンソウ、ピーマン、チーズを乗せてオーブンで焼く。ホウレンソウの葉が飛び出していると焦げたり燃えたりしやすいので注意>

2014年3月4日火曜日

日本中の町から。

東京ミッドタウンのデザインハブでは「my home town わたしのマチオモイ帖」が開催していました。(3/23まで)


全国の様々なジャンルのクリエイターが「町」や「そこに住む人」を取材し小冊子などにまとめたもので、その数は800点あまり。

2011年に瀬戸内の小さな島を紹介する一冊から広がった「マチオモイ®帖 」は2013年度グッドデザイン賞を受賞。
これからも全国に広がっていくのでしょう。

個人レベルの目線で切りとられた町がとても新鮮でした。

2014年3月3日月曜日

増える楽しみ。

3月に入り学校は年度末モードも最終期間。
早くも春休みに突入したり学年末試験で通常授業がなかったりして空き時間が多いこの時期。
授業で使用したり参考にする膨大な資料を整理することができる貴重な時期です。

貯まる一方の資料は、整理しておかないと使いたい時に使えないので、できるだけデータベース化をすすめています。


図書館のカード目録などもともとはアナログのカードで管理することが一般的でしたが、デジタルでも基本の考え方は同じ。
データベース化しておくと、項目を書き加えられ、検索、ソートなどの自由度もあり、使用目的によってレイアウトを変えることができてるので一度作りだすと結構はまってしまいます。
地味な作業ですが整理されて増えていく様はコレクションに似ているということもあるのかもしれません。

スマートフォンで入力管理するデータベースアプリ「MyDataPot」も簡単操作で便利なので、PCと使い分けています。

2014年3月2日日曜日

建築写真に陶酔。

タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムで開催中の『二川幸夫 「フランク・ロイド・ライト」』を見るために六本木のAXISに行ってきました。
(3/15まで)


建築写真の第一人者である二川幸夫氏の写真は建築誌GAをはじめ多くの書籍で出会うことができますが、印刷物ではない生のプリントは中々見る機会がないので、大規模な展覧会ではありませんが貴重な機会です。

写真はすべてモノクローム。
ディテール以上に全体の量感が美しい建物は、カラーよりもモノクロームの方が際立ちます。

AXISは「デザインと生活の提案」をコンセプトに1981年にオープンしたビルで、雑誌AXISの発行をはじめデザイン情報を発信し続けていますが、このところ六本木は国立新美術館やミッドタウン、ヒルズなどの北側ばかりが目立ってしまい、もしかするとデザイン学校の学生さん達は存在すら知らないかもと深く反省。
積極的に紹介しようと思います。

2014年3月1日土曜日

使い切りの定番。

煮物でも炒め物でも少し加えるだけでコクと旨味が加わって便利な調味料オイスターソース

栄養価のとても高いカキから出るエキスを煮詰めて加工した調味料でビタミンB12の含有率は高いようですが、ミネラルはあまり期待できないそうですね。

小瓶ではすぐになくなってしまうので冷蔵庫には大瓶が常備。逆さにして振っても出て来ないくらいの空状態になったので、瓶の中に残ったソースをすべて使い切るため、メニューはオイスターソースの煮込みに決定しました。


<厚揚げとエノキのオイスターソース煮込み>
油ぬきした厚揚げは薄切りにしてエノキと一緒にゴマ油で軽く炒め、鶏ガラスープ、オイスターソース、紹興酒、ショウガのスライスを入れて煮込む。醤油少々で味を整える。