2011年2月28日月曜日

長くためになる-1

先日も紹介した「第50回 消費者のためになった広告コンクール」のTV-CM受賞作品の中には、シリーズが長期に渡って放映されているものがあります。

JR東海のCMもそのひとつ。

2010年の平城遷都1300年記念事業のために2006年の「東大寺編」からはじまったキャンペーン「うまし うるわし 奈良」。
キャッチコピーの「いまふたたびの奈良へ。」も印象的ですが、このシリーズCMの2010年版「唐招提寺篇」が16秒以上の部門で「金賞」を受賞しています。

「うまし うるわし 奈良 唐招提寺篇」


キャンペーンのシリーズでは兄貴分にあたる「京都」編、「そうだ 京都、行こう。」(1993年から展開)も数々の広告賞を受賞しています。

京都を歩くと「My Favorite Things」が聞こえて来そうなほど有名なCMですよね。
こちらは、平安京遷都1200年にあたる1994年のためのキャンペーンでしたが、現在も続いています。

第1作の「清水寺編」を見ると今とは違う流れで楽しいです。
当時はキャッチコピーの語りがあったのですね。

「そうだ 京都、行こう。 1993年・秋 清水寺編」

2011年2月27日日曜日

白がいい。

新鮮な魚は刺身など少量だけでも献立に入ると、食卓がちょっと豪華な感じになります。

それが白身の魚であればなおランクアップ。

白身魚の中でも特に好きなのが「ホウボウ」。
旨味とほのかな甘味が上品なのでできるだけシンプルに食べたいです。

ホウボウは2月までが旬なので、今の時期は小振りなものなどは驚くほど安く出回ることがあり、つい買ってしまいます。

小振りなので全て刺身でも良かったのですが、せっかくなので刺身用に少しだけ切り分け、他はでトマトタマネギの風味をしっかり付けた甘酢に軽く浸しマリネにしました。

2011年2月26日土曜日

ためになる

アド・ミュージアム東京で開催中の「第50回 消費者のためになった広告コンクール展」に行ってきました。(2/27まで大急ぎ!!)





















広告が発表された当初は「消費者のためになった」のでしょうが、この展覧会は間違いなくグラフィックデザインを学習する「学生のためになる」展覧会です。

随分前に開催の告知をしていたので、学生さんは当然ながら見に行ってくれたものと信じていますが。

新聞広告やTVCMでは授業で紹介したものも入賞されていましたが、東京では見られない広告もとても多くあり新鮮でした。

中でも新聞広告部門の栃木県の地方新聞である下野新聞に掲載された東芝の冷蔵庫「そのまま、そのまま。」は、クオリティが最高。
ここで画像紹介できないのが残念です。

CM部門では地域広告賞16秒以上部門銀賞の参天製薬ドライアイ啓発」(KBS京都)は、漫画家の池田理代子さんの作品を起用したマーガレットの世界の作りでありながら、内容はとってもバカバカしいというギャップが印象的でした。

2011年2月25日金曜日

積み木とパズル

TBSのドラマ日曜劇場「冬のサクラ」で石川総合病院の院長室で院長の石川航一(高嶋政伸)が積み上げている積み木。

小道具としてはかなりマニアックな演出ですが、この積み木はスイスNaef(ネフ)社が1981年に製作し、現在も製造販売されている「Diamant(ダイアモンド)」のモノクローム版。

ダイアモンドは正8面体を縦軸に対して水平方向に分割した15の角材パーツの組合わせからなる積み木で、正8面体という立体に隠された90度という角度を再発見させてくれる素晴しい積み木です。
個々のパーツの美しさはもちろん、安定感のある組み上げが可能です。

Naefの同じデザイナーによる他の積み木も素晴しいですが、元の立体からの分割によって生まれる形態の意外性はこのダイアモンドが一番ではないでしょうか。

多くの方にぜひ手に取って触って欲しいですね。

白木/青/モノクロ/胡桃などのカラーバリエーションがあり、胡桃以外はカエデで製作されています。
kitaCafeには実は「胡桃」があります。

大きなパーツの中に全て入って正8面体になります。











カラー塗装ではないので木肌の感じが残り「積み木感」がより感じられるところが気に入ってますが、他の「パズル感」が高い製品ではマットなモノクロームも中々良いです。

このかっちりとハマる安定感が良いです。






















Naef社公式サイト
http://www.naefspiele.ch/index.php?id=45&L=1

先週の放映では高嶋政伸がこのダイアモンドを机の上から払い投げるシーンがありましたが、「なんともったいない事をするんだ」と公式サイトのファンメッセージに書き込みたくなりました。
ドラマでは、毎回院長室のシーンで登場しているみたいです。
内容はどうでもいいのですが、今週もチェックですね。

ドラマ「冬のサクラ」公式サイト
TBS毎週日曜よる9時から放送中
http://www.tbs.co.jp/fuyuno-sakura/

2011年2月24日木曜日

TARO

今年は偉大な芸術家である岡本太郎氏の生誕100年です。
六本木ヒルズアリーナでは誕生日の2/26にパーティが開かれ、他にも各地でバースデーイベントが開かれます。

東京国立近代美術館でも「岡本太郎展」が3/8から開催されます。
http://taroten100.com/index.html?425

今日の新聞朝刊にはこの生誕100年イベントを告知する広告が掲載されました。
一瞬、普通に「100」と読んだ直後、「1」が太陽の塔のシルエットだと気づき震えました。











EXPO'70のシンボルでもあった太陽の塔は65mの高さの建造物ですから、見上げでない横からのシルエットは新鮮な驚きがありました。

やはりカッコいい。

これまでも
2003年にはEXPO'70以来閉鎖されていた内部の一時公開
2010年には両目のライトが点灯
と話題がありましたが、ぜひまた内部公開をして欲しいものです。

生誕100年のシンボルマーク「TARO100祭」は佐藤卓氏のデザインです。

TARO100祭の公式サイト
http://taro100.jp/

2011年2月23日水曜日

年度末です

デザイン学校の修了展が無事終了しました。

修了展には企業の方々や保護者の方、学生の友人だけでなく、卒業生が新規のアルバイトの話を持って来てくれたりと例年にない盛り上がりでした。

グラフィックデザイン専攻は外光を取り入れた明るい空間の展示室。
















インテリア
デザイン専攻+雑貨プロデュース専攻は外光を遮断して青みのある白い空間の展示室を演出しました。















修了展での多くの方々からいただいたアドバイスを生かして次年度につながる春休みを過ごして欲しいものです。

今年度は残すところアップルストア銀座での「卒業制作優秀者による発表」を残すのみ。いよいよ1年の締めくくりです。

アップルストア銀座での「卒業制作」の発表も今年で4年目。
学内での発表と違い、一般入場も自由な場での発表ですから、発表する学生にとっては最も緊張する場面ですが、代表として自信を持って堂々と発表して欲しいものです。

卒業制作優秀者による発表
アップルストア銀座にて
3/4(金)18:00-20:00
入場無料

2011年2月22日火曜日

残念なプロポーション

昨日に続き「復刻デザイン」の話。

LOTTEが2010年9月〜11月に行った「懐かしのチューインガム総選挙」で1位〜3位に選ばれたガムが本日(2/22)復刻発売されました。

コーヒーガムクイッククエンチガムスウィーティガムの3種類。
すべて現行のチューインガムの仕様と同じ9枚入りです。

手元の資料では、コーヒーガムは1963年~1990年まで、クイッククエンチガムは1978年~1992年まで、スウィーティガムは1995年~2006年まで発売とされています。

ロッテのチューインガムシリーズのパッケージデザインは、1970年にデザインが揃えられてからは1993年に佐藤卓氏によってデザインが大幅に変更されるまで、なんと23年間変わらなかったはずで、この1993年の7枚入り、デザイン変更から9枚入りとなったはずです。

コーヒーガムとクイッククエンチガムは9枚入りにデザイン変更されることもなく7枚入りの薄型で販売を終了したはずですから、その時のまま7枚入りのデザインで復刻して欲しかったです。

実はLOTTEが復刻ガムを発売するのは今回が初めてではありません。
2006年にも「グリーンガム、クールミントガム、スペアミントガム、コーヒーガム」が80年代のパッケージと味で復刻されていますがこの時も9枚入り。

「復刻」とあるからには発売当時のデザインのままを復刻してほしかったのですが、工場のパッケージ機械の関係で現行のものに合わせなければならないのでしょう。

ちょっとだけ残念な復刻デザインでした。
味はとっても懐かしいです。


左画像:上部はけっこういい感じ。
右画像:今回復刻の厚い9枚入りパッケージ(左:コーヒーガム、クイッククエンチガム、スウィーティガム)と1993年のデザイン変更前の美しい7枚入りパッケージ(右:グリーンガム、クールミントガム、梅ガム)。
かなり厚さが違います。

2011年2月21日月曜日

復刻デザイン

不二家のミルキーが発売60周年を記念し、1957年頃のミルキーの箱デザインを復刻しました。
チョコレートミルキーと合わせ、2種類が復刻されているようです。
http://www.fujiya-peko.co.jp/sweets/category/3.html#anchor59


最近は「復刻」の商品が多く見られますが、ものによってはデザインに「復刻」の文字が入ってしまい、せっかくのデザインを壊しているものも多くあります。

この復刻ミルキー、当時の資料が手元にはないので比べられませんが、このパッケージを見る限りでは印刷がキレイなことを除けば、無理のない再現で好感が持てます。












箱の上部には筆記体で「Fujiya」とありますが、どこをみても不二家の「F」マークがありません。

不二家の「F」マークは、1961年レイモンド・ローウィによってデザインされたもので、今回の復刻版の年代には誕生していませんでした。
当時のままを再現するために、現行の「F」マークを入れなかったのは偉いですね。

ローウィによる「F」マークはファミリーマークと呼ばれ、「FUJIYA」・「Familiar:親しみやすい」・「Flower:花」・「Fantasy:夢」・「Fresh:新鮮な」・「Fancy:高級な、かわいらしい」を表現しているそうです。


ファミリーマークについては公式サイトに詳しく掲載されています。
http://www.fujiya-peko.co.jp/company/company/familymark.html


2011年2月20日日曜日

ドイツのブラシ

棚の上や高い所など、ホコリが溜まりやすい所は大抵掃除がしにくい所ですよね。

日本式のはたきは細かく裂いた布が束ねてあって、その名の通りホコリを「はたく」のですが、書店の立ち読み客の追い出し(最近見ないですね)ならともかく、一緒に棚の上の物まではたき落としそうで中々現実的ではないです。

そうなると静電気でホコリを寄せる「ハンディモップ」や「毛ばたき」となるのでしょうが、日常的に使う物なのでしまい込みたくないとなると、デザイン的にちょっと困るものばかり。

いろいろと探して現物を見に行き悩んだ末に行き着いたのが、ドイツ老舗ブラシメーカーREDECKER」社の「ヤギ毛の毛ばたき」。





















職人が手作業で植毛する丁寧な作りで、見た目だけでなく使い勝手も満足のいくものでした。
http://www.redecker.de/

最近気付いたのですが何年も前に購入した「マッシュルームブラシ」(先日記事で紹介)と同じメーカーでした。
機能を生かすための無駄のない上品なフォルムと丁寧な作りに納得です。

2011年2月19日土曜日

課外ゼミ8

デザイン学校の修了展が開催されました。

初日の昨日は多くの企業の方々や関係者で賑わいました。

土曜日の今日は卒業生も多く来校し、学生達の自由な発想とパワーに刺激を受けていました。

さて、昨日のトピックス。

ネットで様々な商品を販売している企業の企画で実施したお酒の「ラベルデザインコンペティション」の表彰式が行われました。

350mlの日本酒と赤ワインの2種で応募した学生の作品が選ばれ、近々ネットショップで販売開始されます。

銘柄で購入するお酒と違い、気軽な日常用のお酒なので、ラベルのデザインで購入するしないが左右されます。

いわゆる「ジャケ買い」です。

特に若い世代向けの商品なので、学生の感覚が高く評価されたようです。

受賞した学生にとってもいい経験になったのではないでしょうか。

2011年2月18日金曜日

とても深い世界

紅茶はミルクティーにするなら濃いめに抽出すると聞きますが、どうしても「渋み」が出るなぁと思っていました。これまでは。

いわゆる紅茶専門店などで飲んでもやはり「渋み」があって、それが紅茶ってもんだ。と思っていたのですが、ご近所の紅茶屋さんで買った「アッサムNo.78 TGBOP」という紅茶は、ブレンド具合がいいのかとてもコクと深みがあって美味しく好みの味でした。

この紅茶を飲んで、抽出時間を長くしても渋みのない紅茶があることを初めて知りました。
紅茶の世界は特に奥が深いですが、やはりまずはいろいろ飲んでみないと解らないものですね。

この紅茶屋さんは「葉々屋」さんといいます。
もとは吉祥寺にありましたが、数年前に国立に移転し、昨年リアルkitaCafeが移転して現在は通りの並び30秒ほどの近さになりました。
http://www.yoyoya.com/yoyoya/home/home.html


TGBOPとはTG(ゴールデンティップを多く含む)B(ブロークンタイプの)OP(オレンジ・ペコ=枝先から2番目の若葉)という意味らしく、ゴールデンティップというのは、まだ葉が開く前の芯芽(ティップ)の表面を覆う白い産毛が、発酵した紅茶に染められて金色に輝くことからゴールデンティップと呼ぶそうです。

アラブの上流階級ではゴールデンティップには滋養強壮・不老長寿・疲労回復などの効果があるといわれ珍重されているそうですが、どれだけ飲めばいいのでしょうね。

1cm程度の長さのゴールデンティップ。拡大すると確かに金色の産毛がありました。

2011年2月17日木曜日

米の粉といえば

ちまたでは米を使ったパンなど「米粉(こめこ)」が話題ですが、米粉と言えば中国表記でビーフンのこと。

小麦粉を原料とした「」もいいですが、が原料のビーフンも優しい味で美味しいですよね。

ビーフンは中国や台湾が主な原産地ですが、太くて平たいベトナムのフォーも同じ米が主原料。
ビーフンは水で溶いて濾過した米でんぷんを細い穴の容器から熱湯に押し出して煮たあと乾燥させたもので、フォーは溶いた米粉を蒸気のあがった布の上に広げて加熱し、広げて乾燥させ切ったものと若干の製造法に違いがあります。

どちらも美味しいので、鶏の出汁スープでいただく「フォーガー(Pho Ga)」を細いビーフンで作りました。

食べる直前にベトナム醤油のヌクマムをかけ、パクチーを散らして仕上げます。

さっぱりした味なので、ちょっと小腹が空いた夜食にも最適です。

2011年2月16日水曜日

ようこそナンバー君

先日の郵便記号記念日につい調べてしまった「ナンバー君の切手」が欲しくなってしまい結局すべて揃えてしまいました。

1968年1次から毎年発行され1973年6次まであります。

」だけでなく「身体」や「」が付くと、よりキャラクターとして完成され、「」マークが郵便配達さんの「帽子」と「」になっていることもより強調される気がします。

切手の刷りは2色から3色刷りとシンプルな印刷ですが、上手く白を生かしているためとても良いデザインとしてまとまっています。

最近は小額切手にもは6色、7色刷りが多く見られますが、こうした色数の少ない切手を見ていると、印刷知識だけでなくグラフィックデザインの勉強にもなります。

郵便番号宣伝切手 1次 1968年発行
 










郵便番号宣伝切手 2次 1969年発行















郵便番号宣伝切手 3次 1970年発行















郵便番号宣伝切手 4次 1971年発行















郵便番号宣伝切手 5次 1972年発行















郵便番号宣伝切手 6次 1973年発行















こうして全て並べて見ると壮観ですが、特に1971年4次数字でビルの町並みが表現されたデザイン、1972年5次の10円の構成と配色のバランス1973年6次の10円に見られる数字の木などは良いですね。

最近は「料金別納」などの表示規格が緩くなったせいもあって、切手を貼らない郵便物が増えましたが、こうして切手を見ると、いつまでもなくならないで欲しいものだと思います。



郵便番号宣伝16種完セット

郵便番号宣伝16種完セット
価格:1,760円(税込、送料別)

2011年2月15日火曜日

道具とデザイン

マッシュルームは数多いキノコの中で唯一生で食べられるキノコだそうです。

ホワイトブラウンがありますが、どちらもビタミンB1B2などのビタミンを多く含む他、グルタミン酸必須アミノ酸などの旨味成分も多く含むので、煮込みやオイル焼きだけでなくサラダでも美味しく食べられます。

このマッシュルーム。
土などの汚れが若干ついていますが、水は大敵
キノコ全般がそうですが、菌糸のすき間に水が入り込んで、食感が台無しになり香りも逃げてしまいます。

そこで登場するのが「マッシュルームブラシ」。

表面についた汚れを優しく落とす専用ブラシです。


















木を成型した柄の部分が持ちやすく見た目にもかわいい。
数年前にたまたま寄ったブラシ屋さんで見つけて即買いしました。
変に媚びていない造形でしかもかわいいというのがポイント高いです。

これさえあれば、マッシュルームのサラダはコワいもの無しですね。

マッシュルーム自体に旨味があるので、ドレッシングはシンプルに。冷凍しておいたザクロをトッピングしました。
























2011年2月14日月曜日

初春の梅

ご近所さんが庭のを剪定したらしく、表通りに「ご自由にお持ちください」と枝が並んでいました。

1mほどの枝、もちろんありがたくいただきます。

花瓶に生けるために落とした小枝にもまだまだ花芽がたくさんついています。

捨ててしまうのはもったいない。

手に乗るほどの小さい花瓶を取出して、テーブルの上に飾りました。
寒い外からあたたかい室内に来たせいでしょうか、数時間で花が咲きました。

庭の花木のお裾分けをいただいて、ちょっと贅沢な気分に浸っています。

2011年2月13日日曜日

大地のメニュー

リアルkitaCafeのメニューは和洋中などなんでもあり。
その時に食べたいもの、美味しいものが並びます。

今日はスッキリ晴れましたが、昨晩は雪が降ったりやんだりでとても寒かったため、メニューには暖かい汁物も並びました。

じっくり煮込んで柔らかくした塩豚とその出汁で煮込んだ根菜類を味噌で仕上げ、最後に摺り胡麻をたっぷりかけた「ちょっと豪華で豪快な豚汁」です。

ほっくり煮込まれた根菜が身体を温めてくれます。

根菜類には、ビタミンCカリウム食物繊維が豊富に含まれ、抗酸化作用、水分や心臓や筋肉の機能調節、腸の働きの活性化に効果があります。

香りや旨味、栄養などは皮や皮の付近に多いので、できればタワシでこすり洗いする程度で、皮も剥かずに食べたいですね。

2011年2月12日土曜日

個性の61度

リアルkitaCafe移転後初オープンで、お祝いに「NIKKA SINGLE CASK 北海道余市蒸留所限定 原酒 10年」をいただきました。
61度のウィスキーです。

北海道にある余市蒸留所の現地でないと購入できないウィスキーの原酒で、ラベルには樽番号が記載されていて、規格化しない樽出しのため樽ごとに味が異なり、そこがまた個性として楽しめるところです。

度数の高い蒸留酒は水で割っても美味しいのですが、初めて飲むウィスキーなので、ストレートで味わってみました。
日本のウィスキーの中ではかなりスモーキーな香がある個性の強いウィスキーでした。

一度に量を飲むタイプではないので、しばらく楽しませてもらえそうです。

2011年2月11日金曜日

ガーネットのソース

しばらく棚の上に飾っていた「ざくろ」。

普段はなかなか買ってまで食べませんが、せっかく頂いたので眺めてから美味しく頂きました。

ざくろに含まれるエストロゲンは血管を広げて血流を促進し、脳の活性化動脈硬化の症状改善に効果があるとされていますので、意識して摂りたい食物なのですね。

もちろんそのまま食べても美味しかったのですが、一粒ずつ種があって結構めんどうなため、ほぐして冷凍しておき、ソースにしてみました。

自然解凍したものをブレンダーに緩くかけ、果汁だけを濾し、火にかけて煮詰め、少量のバルサミコとレモンを加えて仕上げ、じっくり焼いた鶏肉にかけます。

果汁は暗い赤紫色ですが、レモンを加えると鮮やかな赤色になり、まさにガーネットのような発色です。

鶏には甘酸っぱいソースがよく合います。

2011年2月10日木曜日

美しい本-その3

世界のブックデザイン2009-10」でチェックし注文した本その3がやっと届きました。
実は今回一番欲しかった本。
フランスで出版されたポップアップ本「Popville」。

















展覧会のフライヤーにもあるように、教会のまわりに家が建って大きな町になるという単純なストーリーの本なのですが、これがスゴイ。

ポップアップ自体はどうってことない仕掛けなんです。

2つに折った紙が立ち上がるとか、たたまれた紙が箱型に起きるとかとても単純な作り。

スゴイのは、ページにが空いていて、はじめに建った建物は最後まで残って、新しい建物がまわりに建つ仕組み。

しかも木は切り倒されて家になるから無くなるとか、建設機器もどこかへ行くとか、「ページをめくること=時間の経過」という本の構造をとても良く(かっこよく)表現しちゃったところなんか泣けちゃいます。








これは一家に一冊あってもいい本だと思います。

2011年2月9日水曜日

縮尺の魅力

日本最大の鉄道ジオラマがニュースになっています。
http://www.asahi.com/national/update/0208/NGY201102080018.html

JR東海とJR西日本子会社の嵯峨野観光鉄道がそれぞれ、名古屋と京都に制作中で3月オープンらしいのですが、この大きさがスゴイです。

京都の嵯峨野観光鉄道のジオラマは昭和40年代後半から50年代前半の日本の町並みを再現し、212.79㎡/レール総延長2,700m/列車模型800両という規模。

現在は鉄道博物館(さいたま市)の約200㎡/総延長約1,400m/列車模型約600両。
これでも相当大きいです。
http://www.railway-museum.jp/experience/index.html

ニュースの話題は総面積やレール長などの大きさ比べですが、実物をよりコンパクトリアル再現しているところが模型の魅力のはずで、実に深い世界です。
コンパクトにすればするほど細部のディテールは犠牲になり、ディテールを生かせばコンパクトさが犠牲になる。これらを上手くクリアするために様々な縮尺の規格があり特徴があるのが模型の世界です。

例えば鉄道博物館の鉄道模型はHOゲージで、縮尺約1/87・軌間16.5mmの規格。
小型でありながら細部のディテールまで表現できるサイズということで、国際的にも最も普及している規格ですが、日本の家庭に持ち込むととても大きく感じるサイズ。
特に鉄道は車両だけでなく走らせるためのレールを敷くので大変です。

日本では少し小さい軌間9mmのNゲージが多く普及しているようです。
個人的には、よりコンパクトな縮尺1/220・軌間6.5mmのZゲージが可愛くて好きなのですが。

鉄道模型の縮尺は実物のレール幅(標準軌:1435mm)が基本になり縮尺するのでかなり半端な数字の縮尺ですが、建築やインテリアでは1/301/501/100という切りのいい縮尺が一般的。
計算のしやすさや、何倍で実寸といった感覚的なことからなのでしょうか。
鉄道模型と合わせられないのが残念です。

ミニカーの規格で国際的に最も一般的なのは1/43
面白いのが日本のトミカの縮尺で、箱サイズが基準で車によって縮尺が違うそうです。
最近は1/301/50の縮尺のものも随分出て来たようです。


Märklin(メルクリン:ドイツ)のZゲージ鉄道模型。















VITESSE(ビテス:ポルトガル)の1/43ミニカーと、
Herpa(ヘルパ:ドイツ)の1/87ミニカー。

2011年2月8日火曜日

良質な長寿デザイン

」マーク記念日があるなんて知りませんでした。
1887年(明治20年)2月8日に逓信省が徽章として考案・発表した郵便事業・郵便局のシンボルマークで、現在は日本郵便グループのブランドマークとなっています。
日本郵政のグループマークはあのカッコ悪い「JP」です。

この「」。
JISでは「郵便記号」とされ、「郵便マーク」というと「〠(顔郵便マーク)」を指すそうです。
この「」は、1968年に郵便番号導入に合わせて生まれたマークで、そのあと郵便番号をPRするために、胴体、手足が付いたキャラクター「ナンバー君」として展開されました。

ナンバー君」のデザインされた郵便番号宣伝記念切手は1968年〜1973年に発行。
「郵便番号は住所の一部」「おたよりに郵便番号を」などのキャッチコピーが入っています。
改めて調べてみたらちょっと欲しくなりました。

最近はこの「ナンバー君」は見なくなりましたが、一説では郵便番号の7桁化に対応できなくなったからとか。

変わりに生まれたマスコットキャラクター「ポストン」はちょっとパっとしないですね。
更に訳の解らないキャラ仲間まで出て来てどうなっているんだか。

↓コチラは「ポストン」のデザイン切手が発売された当時の日本郵便公式HP
http://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/stamp/mascot/
日本郵便の公式サイトにキャラクター「ポストン」の紹介ページがないということは、現在はあまり力を入れていないのでしょうか。
新しいキャラクターが出て来たりして。
個人的には「ナンバー君」の復活を望みます。
















郵便マークの発表当初は水平線が1本で、逓信省(Teishin)の「テイ」に合わせて甲乙丙丁の「丁」をデザインしたとか、アルファベットの「T」だとか諸説あるようですが、国際記号の料金不足マークの「T」と紛らわしいということから、1本増やして「〒」となったそうです。
シンプルなマークでこれ以上ないデザインなので、日本郵便はこのマークの使用を辞めないで欲しいですね。大丈夫と思いますが。

2011年2月7日月曜日

不老長寿の仙人食

下ごしらえが短時間で済む食材は重宝しますが、特に重宝するのが「木耳(きくらげ)」。

がありますが、何にでも合わせられる「」が特に使いやすいです。

あまり栄養面では注目されない木耳ですが、ビタミンB群ビタミンEの他、体内でビタミンDに変わるエルゴステリンカルシウムカリウムなどを豊富に含んでおり、食物繊維も豊富という結構頼もしいやつです。

効果としては骨を丈夫にする働きに優れ、血液の浄化作用抗菌抗ウイルス効果も期待されるそうです。

滋養、強壮作用から薬膳料理でも欠かせなく、のど胸部の痛み便秘整腸作用肌荒れに用いられます。

サラダにもよく使いますが、加熱にも強いので炒めものにもいいですね。

冬の定番食材「牡蠣」と一緒にオイスターソーズで蒸し炒めにしました。コリコリの食感がたまらないです。

2011年2月6日日曜日

神々の戦い

kitaCafeの移転もやっと落ち着いた感じですが、まだまだ整理のつかない謎なものも多く残っています。

いままでは奥の方にしまい込まれていたものですが、これを機に整理しなくては。

ちょうどデザイン学校のイベントで「不要な良いもの」を大募集していたので、思い切って寄付することに。
すでにデザインや写真の書籍、雑誌は学生達にあげたので、数は多くはないものの、まだ「ちょっといいもの(このあたりの価値観は人それぞれですが)」はあったりします。

今回の出物は「バリ・チェス」。
インドネシアの伝統的な木彫りによるチェスは、ヒンドゥー教の神話に出て来る神をかたどった駒がユニークで、様々なデザインや大きさのものが作られています。

着色されていない木肌がとても素朴で、おそらく材質はチーク黒檀

全ての駒を並べると、一般的な西洋のチェス駒にはない緊迫感がなんともいい感じです。

たかがゲームですが、雰囲気を演出するデザインはとても大切です。















この「バリ・チェスセット」はチェス版が2ツ折りの箱になっていて、駒が全て中に収納できます。
また内側は寄せ木でバックギャモンの盤になっています。

2011年2月5日土曜日

美しい本-その2

世界のブックデザイン2009-10」でチェックし注文した本その2です。

Kuckuck, Krake, Kakerlake」ドイツの本ですが、1章毎に動物についての文章と挿絵がある本で、ウナギ、クラゲ、アンコウ、コウモリ、シマウマ等の全40種の動物について書かれています。

表紙だけはカラーですが、中はすべて墨1色刷り。
版画で刷られたような風合いの挿絵と文章組みのすべてが墨1色でとても美しい本です。
見返しもとても楽しく魅力的、ノンブルの位置もいいですね。
紙は版画用紙のようなやや繊維のあるコットン系の用紙です。








タイトルの「Kuckuck, Krake, Kakerlake」は「カッコウ、タコ、ゴキブリ」です。
どうしてこの3つが題名になっているんだか謎です。

最後のページ。虫が穴から出て行く絵。めくると出て来てます。








2011年2月4日金曜日

美しい本-その1

1月に印刷博物館P&Pギャラリーにて開催されていた「世界のブックデザイン2009-10」でチェックし注文した本がやっと届きました。

amazonで3冊注文してまとめて納品にしていたのですが、なぜか別々です。
梱包がちょっともったいないですね。

それでも買ったものは早くみたいのでありがたいのですが。

まず届いたのは日本の本です。
今回の展覧会の前から知っていた本で、見つけた時は荷物になるので「また今度」と思っていたまま忘れてました。

TOTO出版の「Studies in Organic Kengo Kuma & Associates―スタディーズ・イン・オーガニック」。

糸でかがってありますが、上製本ではないので背表紙は「かがり糸」が見えます。
普通は裏の顔なので「背表紙」を付けて隠しますが、あえて見せる心遣いが良い。しかもカバーが本体より短いので上部に背が見えるところも気が利いてます。
本の開きがいいのもポイント。

カバーはラインの上下で広げられ、図面の印刷エンボスの組合わせが本の内容の世界観とばっちりマッチしています。

カバー背と表紙タイトルはグロスインクが盛られているのですが、このインク、感熱インクで触っていると色が薄くなります。放っておくとすぐもとに戻りますが。この効果どのくらい保つのでしょうかね。



















造本部分だけでなくレイアウトデザインも感心するデザイン要素が盛り沢山です。
こんなに凝っていてなんでこんなに安いのか?疑問です。

ぜひ手に取ってみて下さい。

2011年2月3日木曜日

今後が楽しみ

恵比寿の写真美術館で開催中の「映像をめぐる冒険vol.3 3Dヴィジョンズ –新たな表現を求めて–」に行ってきました。開催中~2/13(日)
各メディアで話題の3Dをテーマにした写真・映像表現の展覧会です。

http://www.syabi.com/contents/exhibition/index-334.html


やや理屈っぽいところもありましたが、懐かしいステレオ写真から導入して、仕組みをわかりやすく説明展示していて好感の持てる展覧会です。

人間の左右の目の距離による見え方のズレを利用した立体視は、構造がシンプルなだけにとても魅力的です。
何よりも展示を見てステレオカメラが欲しくなりました。

イチオシの展示は、視差を調整できる実験映像作品で、円形のプレート操作で画像のズレの度合いが変わり、それに伴って立体視の度合いが目に見えて変化するというもの。

目の前の画像が自分の操作で徐々に立体感あるものに変わって行く様はとても面白いです。

最近流行りの3Dの実写動画もあるのですが、こちらは「カキワリ」的でまだまだ発展途上な印象を受けます。
3Dによる図式表現はとても素晴らしいので、建築パースなどの分野では急発展しそうな予感です。

もうすでにあるかも知れませんが、1:1の3Dパースの中に入ってみたいですね。

2011年2月2日水曜日

裏印の魅力

グラフィックデザインの領域で比較的人気なアイテムに「マーク」があります。
企業のロゴやブランドマークなど、視覚的なキャッチとして重要なアイテムで、各種商品にも表示され差別化されています。

これらのマークは視認性が特に重用視されるため、要素の少ない比較的はっきりしたものが一般的で、見せるために車のエンブレムマークなど目立つ位置に入ることがほとんどです。

これに対して目立たないマークの使い方の代表が磁器のカップや皿などに付ける「裏印」。

メーカー品であることの証であり品質の保証でもある「裏印」は、目立たないように商品の裏にあり、デザインも視認性以上に凝ったデザインになっています。

アンティークの業界ではこの「裏印」をもとに作品の履歴や来歴を判断することも多く、図柄だけでなく色の違いでも品質を表していたのではないかとも言われています。
実際にカップや皿を裏返して裏印を見比べてみるだけでも楽しいものですね。














日本が世界に誇る「磁器ブランド」のひとつである「ノリタケ」。

1885年から終戦にかけてのいわゆる「オールドノリタケ」と呼ばれるものには、約110種類以上の裏印が現在確認されているそうですが、大戦によってノリタケの資料原本が消失しているため、不明な点も多くあるようです。

ノリタケブランドの裏印で面白いのがこのマーク。
通称「ヤジロベー」。




















国内向けに1911年(明治44年)頃~1940年(昭和15年)までの戦前に作られたもので、グリーン・マロン・ブルー・ピンク・藍・金の色のバリエーションが確認されているそうです。
一説には、一本足で立つヤジロベーに生産管理のバランスの良さを表現しているとも言われています。

マークの来歴や意味を知ることで、生産者やメーカーが商品に込めた気持ちが伝わり、より愛着が湧きますね。

2011年2月1日火曜日

見に行かなくっちゃ!

gggで開催していた「秀英体100」。絶対に行きたい!と思っていたのですが、最終日の昨日も体調不良により行く事ができませんでした。とても残念です。
「まだ会期終了まで日があるから…」という油断はいけませんね。始まったらすぐに行かないと。
という訳で、すでに始まっているぜひ行きたい(行って欲しい)展覧会とまもなく始まる注目の展覧会をまとめました。
学生さんは春休みに突入。学校のイベントも多いですが見る事も勉強です。

レンバッハハウス美術館所蔵『カンディンスキーと青騎士』展
三菱一号館美術館にて
開催中~2/6(日)※まもなく終了!
http://mimt.jp/
カンデンスキーを中心として19世紀末のドイツ・ミュンヘンで活動した「青騎士」を紹介する日本発の展覧会。
鹿鳴館設計の建築家ジョサイア・コンドル氏によって設計され、老朽化で解体されましたが、美術館として蘇った「三菱一号館美術館」も見所。展覧会は日独交流150周年の記念イベントでもあります。

<同時開催>
ジョサイア・コンドル没後90年記念ージョサイア・コンドルの岩崎邸建築展
三菱一号館美術館歴史資料室
開催中~2/6(日)※まもなく終了!
http://mitsubishi-ichigokan.jp/archive_room/


消費者のためになった広告コンクール展
アド・ミュージアム東京
開催中〜2/27(日)
定番の「消費者の〜」も50回。広告の受け手である消費者の視点が勉強になります。
http://www.admt.jp/exhibition/program/2011_shohisha50.html


20世紀のポスター[タイポグラフィ]—デザインのちから・文字のちから—
東京都庭園美術館
開催中〜3/27(日)
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/typograph/index.html
グラフィックの華であるポスターを「タイポグラフィ」に焦点をあてて約110点展示するというのだから期待大。見ない訳には行かないです。


包む―日本の伝統パッケージ展 TSUTSUMU-Traditional Japanese Packaging
2/10(木)~4/3(日)※まもなく開催
http://mmat.jp/exhibition/archives/ex110210-2
日本の自然や風土、生活の歴史の中で生まれた「包むかたち」の展覧会。必然の美しさが発見できるはずです。

ベッティーナ・ランス展
3/26(土)~5/15(日)
東京都写真美術館
http://www.syabi.com/contents/exhibition/index-1306.html
女性写真家のパイオニアのベッティーナ・ランスの代表作を集めた展覧会。
日本での個展は89年、91年、2000年の開催以来ではないでしょうか。
新作個展ではありませんが、逆に過去の代表作のプリントもとても楽しみです。