2016年7月31日日曜日

刺激のADC

銀座グラフィックギャラリーで開催中の「2016 ADC展」を見てきました。(8/6まで)
2016年4月までの1年間に発表されたグラフィックデザインの受賞、優秀作品の展覧会です。



今年も目にしたことのあるデザインが盛りだくさん。
刺激にもなるのでデザイン学生さんには必見です。

特に印象的だったのは、ADC会員賞を受賞、第95回ニューヨークADCでも金賞を受賞したイッセイ ミヤケ「PLEATS PLEASE ANIMALS」のポスター、グラフィックデザイン。
そして会員作品として上映されていた長崎自動車(長崎バス)の80周年CM。
長崎自動車のグラフィックはスペシャルサイトが作られていました。

2016年7月29日金曜日

ヒロシマからメキシコへ。

資生堂ギャラリーで開催中の石内都の個展「Frida is」を見てきました。(8/21まで)



写真家の石内都氏といえば広島原爆の被爆遺品を被写体とした「ひろしま」があまりにも有名で、2008年に目黒区美術館で見たその写真の記憶は未だに鮮明です。

今回の展覧会はその石内氏がメキシコを代表する現代画家のフリーダ・カーロの遺品を撮影した写真展。
2012年に撮影され、翌年にはパリで発表された写真は日本では初めて展示される貴重な機会です。

35ミリのフィルムカメラで自然光での撮影という写真は、淡い光の中に色彩が揺れ動いているようで、一瞬を捉えた写真が時間の流れを感じさせる動画のように感じられました。



この展覧会に合わせ、渋谷アップリンクでは2015年に公開されたドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品-石内都、織るように」を上映するようです。(7/30-8/5)
見逃していたので見たい!

2016年7月27日水曜日

PARCO黄金期の広告

パルコミュージアムで開催の「山口はるみ展 Hyper! HARUMI GALS!!」のレビュー。(会期終了)



パルコの広告イラストレーションの黄金期を飾った伝説的なイラストレーターである山口はるみ氏の展覧会。
最終日に滑り込んでの観覧でしたが、諦めずに見に行ってほんと良かった。

広告媒体として長年に渡って目にすることは多くても、一堂に集結することはなかなかないので貴重な機会でした。
特に1988年から1997年に女性の肖像を描いたB全ポスター「のように」のシリーズは、全62枚が展示され圧巻。


1970年代のエアブラシの作品も良いですが、のようにの描き方の方が「肖像」としての世界観があって個人的には好きですね。

もっと早くに見に行って紹介したかった展覧会です。

2016年7月25日月曜日

怪しいが良い。

江戸東京博物館で開催中の「大妖怪展」に行ってきました。(8/28まで)

この展覧会には土佐光信の作と伝わり現存最古の「百鬼夜行絵巻(真珠庵本)」(重要文化財)と奈良国立博物館が所蔵する12世紀頃制作の国宝絵巻物「辟邪絵(へきじゃえ)(地獄草紙益田家乙本)」の「神虫」が公開されるということで、会期前から期待していた展覧会。

他にも重要文化財の「土蜘蛛草紙絵巻」など、この展覧会の本気度が伝わります。
夏休みで子供たちが来る前にと思って大急ぎで会場へ。

残念だったのは作品により展示会期がことなり「百鬼夜行絵巻(真珠庵本)」(重要文化財)が8月からの公開で見られなかったこと。
逆に7/31までは「辟邪絵 神虫」(国宝)、「土蜘蛛草紙絵巻」(重要文化財)が、展示されているのですが、2度行くのも難しいので、「百鬼夜行絵巻真珠庵本」はお預けですね。

2016年7月23日土曜日

SFとサイエンスノンフィクションのあいだ。

少し前ですが、映画「エクス・マキナ (Ex Machina)」を見ました。

今年2月の第88回アカデミー賞視覚効果賞を受賞したことで話題となった作品です。


日本公開が6月からだったこともあり、話題は収束していましたが、視覚効果賞にノミネートされた、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒、マッドマックス 怒りのデス・ロード、オデッセイ、レヴェナント: 蘇えりし者」を抑えての受賞ですから見ないわけにはいきません。

ストーリーは人工知能AIをテーマにしたものですが、アンドロイドのエヴァの透明なボディとメッシュな質感が素晴らしい。

派手なアクションや爆発や光などの視覚的なエフェクトに用いるCGには少し飽きていたので、余計に良く感じたのかもしれませんが、変に近未来的な描き方をしなかったところが逆にリアリティを生んだ作品になったのでしょう。

2016年7月21日木曜日

高温もどき。

赤シソの季節も終わりかと思っていたところ、久し振りに見つけたので、今シーズン2度目の赤シソジュースを作りました。
前回より少し砂糖を減らしてハチミツで甘さを追加。

濃いマゼンタ色の赤シソジュースの底で溶けていく金色のハチミツがとてもキレイだったので、照明を当ててiPhone撮影。

普通に撮影するともっと明るく写ってしまいますが、赤シソジュースを黒く沈んだ色にしたいので、露出がマイナスになるように明るい黄色に露出ポイントをセットして撮影。

黒、赤、黄という色彩と不定形な形態がイメージを固着させていて、なんとなく太陽フレアのようにも見えて不思議です。

2016年7月19日火曜日

早蝶。

前蛹から一皮脱いで無事蛹になったナミアゲハ。

何もすることがなく羽化を待つだけの期間ですが、かといって全く安心ではなく幼虫の間に体内に寄生虫の卵を食べているという恐怖があるので、心配しながら過ごした10日ほどの日々。

ある晩、気づくと蛹が黒っぽく変化し、翌日の午前中に無事に羽化しました。
ほぼ1週間という短さ。
幼虫から蛹までも早かったので、成長を急いでいたのでしょうか。

今回も羽化の瞬間は見られず。
人がいないのを見計らって出てきているとしか思えません。

少しだけ玄関で観察してから大空に放してやりました。

2016年7月12日火曜日

大変身の準備。

終齢幼虫になってから大量のミカンの葉を消費したアゲハの幼虫が、前蛹になりました。
ちょっと早かった感じ。

もう葉っぱは補充しなくてよくなって、あとはそっとしておくだけ。

10日くらいで蝶になる予定です。

無事羽化できますように。

2016年7月10日日曜日

肉眼で見えないが。

極小カタツムリは肉眼では殻から頭が出ているのかどうかよくわからないので、飼育シャーレの脇には常にルーペが用意してあります。
そして頭が出ているのを確認したら即撮影!

ミラーレス一眼のLUMIX DMC-GX745mmのマクロレンズをつけて、さらに新兵器のエクステンションチューブで最接近。

ピントもシビアですが、ブレも大きいので、けっこうな枚数を切ります。
デジタルならではですね。

まだとても殻が薄いので中からも外が見えるようです。





2016年7月8日金曜日

例年どおりの来客。

ここ2月はカニカタツムリが突然やってきて、その飼育にあくせくしていたのですが、例年にもれず、ベランダのみかんの鉢植えにはナミアゲハが卵を産んでいたようで、ある日突然幼虫を発見。

このままでは鳥の餌食になってしまうので、保護して給餌。
保護した時は3〜4齢くらいだったのが、すぐに終齢となりました。

ミカンの葉の消費がすごいペースです。




2016年7月6日水曜日

カオスな川崎探検 その2

川崎の電脳九龍城砦を見たあとは、友人らともうひとつのカオスである「怪獣酒場」へ。

いわゆるコンセプト居酒屋というジャンルのお店で、ウルトラマンシリーズの怪獣たちが主役な居酒屋ですが、この店が予約は1ヶ月前の1日からスタートでその日にほぼ完売。まるでコンサートのチケット買いのような状態で当日席はあるものの、2時間待ちは当たり前。という大人気な居酒屋。

2015年にJR東日本が企画したスタンプラリー「来たぞ我らの!ウルトラマンスタンプラリー2015」の大当たりを受けて2016年1月から2月には「帰ってきたぞ!我らのウルトラマンスタンプラリー」が開催され、またまた大人気だったようですが、この2016年の時には、スタンプラリーの制覇対象外ですが企画のひとつとして川崎の怪獣酒場にもスタンプが置かれ、新たな客層を巻き込んだようです。

店内に怪獣の写真を貼り巡らしたり、大きいフィギュアが飾ってあったり、たまに怪獣が歩いていたり、メニューが怪獣の名前や形態をいじったものだったりというくらいは想像できたのですが、梅酒などの果実酒や焼酎のメニューには、怪獣たちが収穫や製造している写真があってお店の本気度が伺えました。
この徹底ぶりはすごいです。


この宣伝映像も本気ですね。

2016年7月4日月曜日

カオスな川崎探検。

友人のすすめでカオスの街「川崎」に行きました。

目当ては「ウェアハウス川崎 電脳九龍城砦」

「九龍城砦」は香港にあった九龍城趾に建てられた巨大なスラム街で、1990年代の半ばには取り壊されたものの、未だにその圧倒的な人口密度と無計画に建設された建物群を記録した写真集が多く出版されている伝説のスラム街。

その九龍城砦のデザイン(?)を再現したかのような内装が施されているというので、ゲームセンターには縁がないものの内装見たさに遠出。

この内外装のスゴイところは、実際には朽ちておらず、表面のディテールはすべて塗装の技術で朽ちたように見せかけているだけというところ。
すべての内装が九龍城砦風というわけではありませんが、一見の価値ありですね。




建築写真家で特に廃墟写真の大家でもある宮本隆司氏の写真集は王道。

数ある九龍城砦の写真集でもかなり詳細な編集なのがこちら。


2016年7月2日土曜日

マクロへの欲求。

このところ極小の生き物が多く、撮影が難航しています。
iPhone顕微鏡のLeyeや、ルーペ越しのiphone撮影などでなんかごまかしていますが、もう少しちゃんと撮りたい。しかも手軽に。

手軽さではコンパクトデジカメが一番よいのですが、所有のコンパクトデジカメSONY DSC-HX60Vでは最短撮影距離が足りず、コンバージョンレンズなどの拡張も不可。
かといってマクロ用にもう一台というのは論外。

そこで手軽さでは若干劣るものの、主に海用で使っているミラーレス一眼LUMIX DMC-GX7での拡張を模索。

一番気になった拡張機材は安原製作所のスーパーマクロレンズNANOHAx5
撮影倍率5倍でレンズ先端にLED照明が内蔵という優れもので、機能的には十分ですが価格が折り合わず断念。(コンデジもう一台買えます。)

散々なやんだ上、レンズとボディの間に入れることで最短撮影距離を短くし、結果的に画像を拡大して撮影することができるエクステンションチューブを購入することにしました。
価格も手頃。

さっそく使いたいところですが、極小カタツムリが出てこないので、しばらく撮影はお預けです。はやく使いたい。




国立競技場用地のアパート。

先日、学生のころの友人の個展を拝見しに千駄ヶ谷へ行きました。

東京体育館の敷地を抜けると国立競技場の建て替えで更地となった広大な土地が広がり、外苑西通りへ降りて青山方面へ歩いて行くと、工事フェンスで囲まれた古いアパート群が現れました。


このアパートは1961年ごろに建設された都営霞ケ丘アパートで、新国立競技場の用地として取り壊しが決定し解体工事が始まっている模様ですが、一部がまだ仮囲いの部分があったので近づいて撮影。



なかなか趣のあるアパートで、窓に張り出した庇のリズムがとても美しい陰影を作っています。

そしてなんと嬉しいことに給水塔がまだ残っていました。

直方体のボックスタイプですが、RC造で支え部分が柱構造で抜けているデザイン。
このタイプは円柱型ではわりとありますが、直方体のボックスではあまり見かけないタイプ。

世田谷区の都営下馬アパートにこれと良く似た給水塔があるようなので、今度行ってみたいと思います。