2012年5月9日水曜日

モーリス・センダック氏


20世紀最高の絵本と称される「かいじゅうたちのいるところ(Where the Wild Things Are)」の作者モーリス・センダック(Maurice Sendak)氏が先日8日に亡くなったそうです。

優れた絵本に贈られる米国で最も権威のあるコルデコット賞をはじめ、選考水準の高さで有名な国際アンデルセン賞など受賞の多いセンダック氏は、「かいじゅうたちのいるところ」のほか、「まよなかのだいどころ(富山房/1982年)」や、「まどのそとのそのまたむこう(福音館書店/1983年)」など、子どもが主人公の絵本を多く描いています。

日本では「かいじゅう〜」があまりに有名ですが、子どもの視点からの現実を捉え、大人の感覚や常識といった枠組みからの抵抗や自由を描いた多くの作品には、とても生意気な子ども達がたくさん登場し、みんなとても愛すべき存在で素敵です。

2010年公開(アメリカでは2009年)の映画「かいじゅうたちのいるところ」では、かいじゅうたちの違和感のない描写が素晴しく、アニメーションではなく実写で制作したところが、原作絵本からは想像できないほどのスピード感や臨場感となって、センダック氏の描いた子どもの視点を良く表現した作品となっていました。

絵本はすでに絶版の作品もありますが、これからでも目にする機会が増えるといいですね。ご冥福をお祈りいたします。



映画「かいじゅうたちのいるところ」の予告編
かいじゅうたちの描写がとても良いです。

1 件のコメント:

MOT さんのコメント...

え!初めて知りショックです。。
絵本は「かいじゅう〜」も「真夜中のだいどころ」も
読んだことがあり大好きだった本でもあるので
なんだかショックです。

かいじゅうに関しては映画も好きでした
先生が言う通り怪獣たちとの違和感がなかったり
子供の考えてること(ちょっと共感できるとこもあり)
がわかりやすくて私も良い作品だと思います。

最近ina先生からミッシェル.ゴンドリーのDVDを借りたのですがその中でミッシェルは(が?)永遠の12歳って
インタビュータイトルに書いてあって
(インタビュー見ていてその理由はわかったのですが)
センダックもセンダックの絵本作品を見ていると
そんな気がします。

ご冥福をお祈りいたします。