2011年7月31日日曜日

夏の展覧会その2

夏休みにぜひ行って欲しい展覧会を先日紹介しましたが、その追加です。
まだまだ増えるかもしれません。

実相寺昭雄展
開催中〜9/4まで
川崎市市民ミュージアム
言わずと知れたウルトラマンの生みの親、奇才の映画監督の世界が公開されています。

同時開催
福田繁雄と川崎市市民ミュージアム
川崎市市民ミュージアム
開催中〜10/10まで
グラフィックデザインの巨匠と同美術館の関係やコレクションを公開する展示。(こちらは観覧無料)

草間彌生-Kusama's Body Festival in '60展
ワタリウム美術館
8/6-11/27
カボチャで有名な草間彌生の原点ともなる60年代の作品にスポットを当てた、日本初公開の作品を含む貴重な展覧会。

アーヴィング・ペンと三宅一生展
21_21 DESIGN SIGHT
9/16-4/8
写真表現の神様とも言える伝説的な写真家アーヴィング・ペン。
三宅一生の作品撮影を通して、ペンの精緻な写真を鑑賞する貴重な機会。
しかも本人によるオリジナルプリントや撮影用スケッチも特別公開。
さらに会場構成は建築家坂茂。
21_21がやっとあるべき姿になるということでしょうか。
開催期間が異常に長いので、展示替えがあるのでは?と今から期待大です。

2011年7月30日土曜日

茶のちから

烏龍茶の効能としては脂肪の吸収を押さえるということが有名ですが、実は様々な栄養成分があり、特にカテキン類タンニンには抗がん抗菌活性酸素除去などに効果があるとされています。

ただお茶として飲むだけではこれらの栄養成分は3割ほどしか摂取できていないそうで、残りは茶殻に残ったままというのですから残念というかもったいない。

中国や台湾では茶葉を料理に用いてそのまま食べることが多く、栄養成分を無駄なく摂取しているようです。

栄養面だけでなく、烏龍茶のいい香りが食欲増進にもつながります。

基本的には日本茶にもカテキンが多く含まれるため食べると良い様ですが、煮ることで苦味がきつくなるため、茶殻をそのまま炒め物や和えものに混ぜ込むのがいいようです。


鶏肉の烏龍茶蒸し
湯でふやかした烏龍茶葉を塩を振った鶏肉に乗せて蒸し上げ、黒酢を振るだけの簡単メニュー。
烏龍茶は固い茎はとった方がいいです。

2011年7月29日金曜日

この夏の展覧会

先週から夏休みに入ったデザイン高校に続き、デザイン学校も前期試験が終わり夏休みになりました。

夏休みといっても「通常授業」がないだけで、学生さんにとっては特別授業や後期イベントのための制作、就職活動やその準備等々、本当の意味では「休み」ではないのですけどね。

まあそうは言っても比較的時間の取りやすいこの時期、いろんなものを見て吸収するのにはとてもいい時期です。

この夏開催のおすすめ展覧会情報をピックアップしましたので、ぜひ足を運んでください。


東京オペラシティ アートギャラリー
開催中-10/2
第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館の「Tokyo Metabolizing」の帰国展でもあり「家と都市」をテーマにした企画展。


WOMEN on the TOWN-三越とパルコ、花開く消費文化
アド・ミュージアム東京
7/29-10/10
広告において女性消費者を考えることは必須。2つの時代の消費を引っぱって来た三越とパルコの広告を取り上げた期待の展覧会。

和田誠展 書物と映画
世田谷文学館
7/30-9/25
装丁や映画ポスターに関連した作品の展覧会です。本好き、映画好きにはたまらない企画。


ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6F)
8/20-9/19
2007年の展覧会での大反響を受けアニメーション界の奇才の展覧会が再び開催されます。

参考サイト
映画「サヴァイヴィング ライフ」8/27〜渋谷のシアター・イメージフォーラムで公開されます。


その他、すでに開催中で以前にも紹介しましたが、ぜひ行って欲しいので再度情報アップします。

ブラティスラヴァ世界絵本原画展-世界の絵本がやってきた
うらわ美術館
開催中-8/31
以前の紹介記事

2011イタリア・ボローニャ国際絵本原画展
板橋区立美術館
開催中-8/14
以前の紹介記事

ハンスJ.ウェグナーとボーエ・モーエンセンの絆展 ~デンマークデザイン黄金期の背景~
リビングデザインセンターOZONE
開催中-9/27
以前の紹介記事


この夏は本気で回らないといけませんね。

2011年7月28日木曜日

望遠マクロと広角マクロ

昨日は被写体を大きく撮影することをテーマに、望遠レンズと広角レンズでの画角の違いによる画像の歪みや背景の物の写り込みについて室内での小物で実例写真を掲載して説明しました。

そのあと天気が良くなって来たので外で花の実例写真を撮りました。
さらに画角歪みに加え、ボケ味についても理解しやすいと思います。

 左が広角マクロ、右が望遠マクロ
左の広角マクロでは背景の描写が細かくなるのでうるさい画面になっていますが、望遠マクロでは広角に比べて背景描写がシンプルでボケが強いためより花が引き立ちます。
花自体も左では広がってしまってペタッとして見え、せっかくの釣り鐘型の花のキレイさが半減しています。










左の広角マクロでは背景の細かい樹木の葉がうるさい感じですが、右の望遠マクロでは葉の間から見える空の光が柔らかく描写されている上、背景を空ではなく逆光の樹々にできたことで、花の白さが引き立ちました。
また、逆光撮影のため、広角マクロでは太陽の光が入り込んでフレアが出てしまっています。






花の撮影でなくても様々な撮影に応用できますが、実際にカメラを手にして撮影経験しないとなかなか理解しづらいことです。

まずは自分で何をどう撮りたいかをイメージして、いろいろ撮影してみることが大切ですね。

デザイン学校ではまもなく通常授業が終わり夏期特別授業がはじまります。

作品の撮影を中心とした実習もあるので確認しながら理解していきましょう。

2011年7月27日水曜日

望遠レンズと広角レンズ

植物園や公園に行くと、花を目の前に本格的な一眼レフカメラを持ったカメラマンに多く出会いますが、大きいのはカメラだけでなくそのレンズ

ほとんどの人が望遠の長いレンズで撮影しているのを目にしますが、この「望遠」レンズを「大きく撮るため」と思っている人が多いのですが実はそれだけではないのです。

まず被写体を大きく撮る方法は大きく2つ。

望遠レンズを使って、被写体を遠くから大きく拡大する望遠撮影と、広角レンズでカメラマンが被写体に近づいて大きく写す近接撮影

カメラを構えたまま、位置を変えなくていいので、望遠での拡大はとても便利ですが、実はこの望遠と近接では被写体の大きさは同じでもまったく異なる写真となります。

単純な違いはレンズの画角
望遠レンズはカメラから写る角度を狭くしているため、周囲が写らず被写体を大きく写し、被写体の背景もさらに拡大されますが、広角レンズでの近接撮影では背景は広範囲が写ることになります。

さらに望遠レンズは広角レンズに比べてピントの合う範囲が狭く、背景がボケるという特質があります。

花の撮影では、背景をできるだけきれいにボカしたいという理由から望遠レンズを使うことが多いので、自然とレンズが大きくなるのです。

では望遠レンズならなんでもいいかというとそうは行かず、実は望遠レンズは一般的に被写体に最も近づいて撮影できる最短撮影距離が長いため花などが大きく取れないということもあります。

いくら望遠で大きく拡大できても、被写体の花から1mも離れていたたのではどうにもなりません。

そのためさらに最短撮影距離を身近く設計された望遠マクロレンズというものがあります。
望遠で拡大できて、被写体に近づけて、拡大された背景はきれいにボケるというわけです。

さて、レンズ交換のできる一眼レフカメラであればこうした望遠マクロレンズを取り付ければいいのですが、コンパクトデジカメ(コンデジ)ではどうでしょうか。

最近はコンデジでもマクロ機能が付いていて、花などの小さいものの撮影に適していますが、実はマクロが有効なのは広角側のものが多いというのが現状。

望遠側ではほとんどマクロモードが効かないカメラが多いので、こうした撮影をしたい場合は購入前に確認が必要ですね。

少し前のカメラですが、水中用のSEA&SEA-1G(RICOH-GX100のOEM版でもちろん陸でも撮影可能)は珍しく望遠側でもマクロがかなり有効なコンデジ。
広角マクロと望遠マクロの撮影テストをしてみました。
(RICOH-GX100は後継機としてGX200に変わりました)

左が広角側。右が望遠側。
数センチの被写体ですが、広角による歪みや極度なパースペクティブの違い、背景の描写の違いは明らかです。

撮影に際してあれこれ考え過ぎるのも困りますが、多少の知識で大きく写真が変わるのですから覚えておきたいですね。

右手前のカエルがほぼ同じ大きさになるように撮影。
カエルのプロポーションもすでに違っています。
左の広角ではすぐ奥にいる左のカエルが随分小さくなっていますし、最奥のカエルは全身写り込んでいます。






左の広角側ではパースペクティブが強調されています。
単純にどちらがいいということではなく、何を伝えたいのかによって効果が選べるといいですね。

2011年7月26日火曜日

黄色が美味しい

夏野菜の代表であるカボチャは、ビタミンミネラルが豊富で栄養価の高い野菜。

水溶性ビタミンC油溶性βカロテンを含むため、バターでコクをだしたスープは理想的な調理法ですね。

カボチャのキレイな黄色が映えるよう小振りな白いボウルに盛りました。

バターでタマネギとカボチャを炒め甘味を引き出したら、水を加え柔らかく煮て塩を加えミキサーにかけて冷やします。
豆乳、牛乳で伸ばしてで味を整えたら器に盛ってコショウを引きます。

2011年7月25日月曜日

ムサビな日

武蔵野美術大学の美術館で開催中の「ムサビのデザインーコレクションと教育でたどるデザイン史」に行って来ました。
会期は7/30(土)までなので、またまた滑り込みです。

デザインの展覧会は、ポスターや椅子などのジャンル別のものや、バウハウス、ロシアアバンギャルド、アール・デコなどのように一時代やスタイルなどをテーマに企画されることが多いのですが、この展覧会はジャンルと時代が広く、近代デザインの変遷がとても理解しやすい展覧会となっているので、デザイン専攻の学生さんは必見の展覧会です。

展示作品ではビアズリー(Aubrey Vincent Beardsley)の「Isolde(イゾルデ)」が掲載されているイギリスの雑誌ステュディオを初めてみましたが、雑誌といってもしっかりした造本で、図版の精緻さ、発色がとても素晴しく感動的でした。

美術館と図書館がリニューアルされたことでムサ美の学生にとっても充実したばかりでなく、一般にも公開する機会が増えるので今後がとても楽しみです。

このリニューアルでは、椅子ギャラリーの新設や映像資料館であるイメージライブラリーもリニューアル。

在学時にはなかったイメージライブラリーは卒業生も館内視聴のみ可能ということで、さっそく「ざくろの色」のDVDを見て来ました。

色彩と造形がキレイすぎる作品ですが、一般レンタルではお目にかかれないのが残念です。

2011年7月24日日曜日

ウナギはどこへ?

今年の夏の土用の丑の日は7/21と8/2の2日あります。

たまたま台風の影響で7/21は涼しかったですが、昨年以上に厳しい暑さの今年、この日でなくてもでも食べたいと思っているのですが、ここ最近の鰻の高値はハンパないですね。

土用の丑の日が過ぎれば少しは落ち着くにしても、そもそもの高値はウナギの漁獲量の減少にあります。

もともとここ数年の日本の天然ウナギは減少していて、1960年代には年平均3,000tの漁獲量が2000年代には620tになり減少は続いています。

天然でなくても養殖があるじゃないかと思われるかも知れませんが、ウナギの完全養殖はまだまだ実用レベルになく、養殖鰻の100%が稚魚である天然シラスウナギを採捕し育てたもの。

このままでは日本のウナギはどうなってしまうのでしょう。

子供の頃には鰻屋さんの軒先には桶に入った活ウナギが見られましたが、いつからかすっかり見ない光景となってしまいました。

この光景が再び見られるようになるため、安定した水産資源の持続についてもっと出来る事がないか考えることも必要だと思いました。

というわけでウナギではなくアナゴで栄養補給。

アナゴのビタミンA含有量はウナギほどではありませんが、他の魚に比べれば100倍近くと豊富。

しかも脂肪分はウナギの約半分で健康的です。


アナゴの柳川風
よく洗ったゴボウは斜め薄切り。
できれば皮付きのままアク抜きしないほうがいいです。
アナゴは皮側に熱湯をかけヌメリを取り、食べやすい大きさに切っておく。
出汁、醤油、砂糖を煮立てゴボウとアナゴを入れ、火が通ったら卵を回しかけ蒸らす。
器に盛って青ネギを散らします。

2011年7月23日土曜日

カルダーのサーカス

7/22はアメリカの彫刻家アレクサンダー・カルダーAlexander Calder)の誕生日で生誕113年を記念してGoogleのロゴがモビールになっていました。

マウスではじくとゆらゆらと揺れる凝った作りで、Googleさんは相変わらず芸が細かい。
最近ではレスポールの弾けるギター以来の感動でした。

さてカルダーといえばモビール動く彫刻作品が有名。

鮮やかな色で塗装された金属板の形態は、針金の先端に固定されているので、空間での動きが大きく滑らかなところが魅力。

モビール好きとしてはリプロダクトでもぜひ欲しいところですが、意外と大きく、高く広い天井空間が必要なため、手を出せずにいます。

ところで、カルダーがモビールや動く彫刻作品を制作するきっかけとなった初期作品に、針金を使った玩具や人形があり、この人形を作ってカルダー本人がサーカスを演じていたことはあまり知られていません。


コミカルな動きの人形がとてもかわいいのですが、日本では1961年の最終公演を記録したフランス語版の輸入DVD(2004年発売)が発売されるのみ。

日本ではあまり人気がないのでしょうか。
造形はもちろん動きの仕組みや見せ方が抜群です。

YouTubeでいくつかあります。
2:30くらいのところで人が馬に飛び乗るとことかスゴイ。



モビール 「Dots and Dashes」
モビール 「Dots and Dashes」
価格:16,800円(税込、送料込)

2011年7月22日金曜日

連想のデザイン

小中学校や高校が夏休みになりました。
学校が夏休みになると夏らしいイベントが各地で開催されますが、なんといっても夏は夕涼みを兼ねた花火大会です。

今年は防災にあたる警察や消防、自衛隊の支援を被災地への復旧活動に従事できるようにとか、電力供給への節電意識とか、開催の協賛金をできるかぎり義援金に変えて支援して欲しいとか、様々な理由により開催中止を決めた花火大会が多く残念ですが、来年は全国で開催できることを願っています。

さて、最近は現代的な図柄も多い型物花火ですが、伝統的な菊、牡丹、椰子などの割物花火がやはり優雅で好きです。

中央から開く様が優雅で美しいため、染織陶器などの工芸品の図柄としても花火文様がありますが、もともとは自然の花などの形態をモチーフにデザインされた花火がさらにアレンジされて図柄になるのですから連想ゲームのようで面白いですよね。

2011年の花火大会情報はここで確認できます。


工芸品の花火文様は手元になかったので、花火の図柄の入った切手を2種。
オランダの1988年発行グリーティング切手

日本郵便の1970年発行EXPO70記念切手

2011年7月21日木曜日

休日らしく

休日にはなかなか休日らしい過ごし方ができないものですが、外出するには中途半端な時間になってしまい、思い切って休日らしい事をする決心をしました。

切手の水はがし」です。

数年前にHi先生からヨーロッパのお土産にいただいた切手のセット。

スタンプの押された使用済み切手を封筒の台紙ごと切り離してあるもので、台紙からはがして切手帳に並べると結構サマになるのですが、はがす作業は始めたら途中でやめられないため、かなりの決心が必要です。

何度か箱から出してみたのですが、なかなか決心が付かずにいたのですが、ついに意を決して作業開始しました。

まずは水を張った容器に切手を投入。

十分に水を吸ってくれるまでじっくり待つのも仕事。

台紙ごと水の中に浸され中の切手たち。














揺すって切手がはがれるくらいになったら、破かないように丁寧に台紙をはがしながら、何度か水を変えますが、台紙の紙質や糊によってはがれ方にムラがあるので焦らない事が大事。

全てはがし終え、水がほとんど濁らなくなったら、新聞に並べて挟み込み、余分な水分を吸わせます。

このまま放置したいところですが、新聞が吸った水分が乾く段階で再び糊がくっついてしまわないように、新聞を変えて行きます。

1枚ごとに乾燥度合いを見ながら表裏を返しながら、いい加減糊が乾いた感じで再度乾いた新聞に挟み込み重しをしてやっと放置します。

乾いた切手は少しの風でも吹き飛ばされるので、扇風機の風が当たらないようにしながら、切手帖に仕舞っていきます。

仕舞いながら大まかに分類しますがまだ仮置き。
図柄で分けるか、で分けるかなどを考えながら切手帳の見開きを作っていく楽しい作業はまた今度にとっておきます。

今回のセットはオランダフィンランドの切手で4:1位の割合でしょうか。

使用済みの切手の楽しみは、偶然の位置に押されたスタンプの表情にもあります。

特に同じ種類の切手を並べてみると、スタンプの位置でカッコいいもの、悪いものがあって面白いです。

台紙からはがされ十分に乾燥しプレスされました。

2011年7月20日水曜日

復元と実物どっち?

国立科学博物館で開催中の「恐竜博2011」に行って来ました。

まだ夏休み直前でぎりぎりセーフでは?と思っていたのですが、さすがにものスゴイ混雑。

夏といえば「恐竜展」と「昆虫展」ですが、昆虫に比べ恐竜の方が老若男女に人気なようで、子供だけでなく大人も多いのですから、夏休みは関係ないのかも知れません。

さて、今回の目玉は「待ち伏せティラノ」と「トリケラトプス」の全身復元骨格ですが、考えてみると実物ではない骨格標本がこれだけ人気なのは恐竜だけですよね。

しかも骨なのに生きているかのようなポーズをとらせるのですから恐竜の世界は不思議です。

他の動物にも骨格標本というものは世の中にはあって、しかも復元ではなくこちらは実物なのですがあまり人気がないようです。

では恐竜は骨だからカッコイイのか?というと、ミュージアムショップでは骨ではない恐竜のフィギュア図鑑が大人気なのですから恐竜のマーケットは不可思議なことだらけです。




恐竜博を見たあとは地球館日本館常設展示へ。

復元や模型も多くありますが、やはり実物標本が魅力的です。
部屋ごととか壁ごと持ち帰りたくなるものばかりで困ってしまいました。

海草類の標本は樹脂に閉じ込めて一面の壁に。










格子の天井採光を背景にした体長7mの「フタバスズキリュウ」の全身復元骨格がカッコいいです。











写真撮影が可能なのはいいのですが全体的にちょっと暗すぎるのが難点ですね。

常設展示は高校生までは入場無料というのは初めて知りました。羨ましいかぎりです。

2011年7月19日火曜日

ビタミンカラーで

日差しが強い毎日。
節電のため室内照明を減らしていることもあって、外へ出たときの眩しさは特にキツく感じられます。

夏の強い日差しで疲れた目には、βカロテンの豊富な夏野菜が欠かせません。
メラニン色素の発生を抑制する効能もあるので、日焼けでダメージを受けやすい肌にも効果的ですね。

サラダ風のマリネでさっぱりたっぷり栄養補給。
ビタミンの豊富なカボチャは、特に皮にβカロテンが含まれるので、皮ごと食べるのがおすすめです。

βカロテンは油と一緒に摂ることで吸収力が高まるので、オリーブオイルを加えて吸収力もアップです。

ガラスの黄色い皿に盛って、見た目にもビタミンカラーで元気が出ます。
カボチャの千切りはちょっと大変ですが、美味しくて見た目もかわいいので頑張れます。

カボチャとニンジンのサラダ風マリネ
カボチャとニンジンは千切りにして固さが残る程度に電子レンジで加熱。
シャキシャキ感が残るくらいが美味しい。
タマネギは薄切りにして酢を掛けておき、加熱して冷ましたカボチャ、ニンジンと合わせる。
細かく刻んだベーコンはオリーブオイルで炒め冷めたら材料を全てあわせ塩、コショウ、酢で味を整える。
酢とベーコンの出汁で味が決まりますが、ベーコンがなければコンソメでも。
緑の葉ものを少し散らすとさらにキレイです。

2011年7月18日月曜日

香り成分

ラベンダーをいただきました。

南仏のプロヴァンス地方地中海沿岸が原産。
一見暖かい地方?と思ってしまい、寒い北海道(富良野)でなんで?という印象ですが、実はほぼ同じ緯度なため、高温多湿を嫌うラベンダーの好む気候なのだそうです。

香料の原料として有名ですが、鎮痛鎮静効果のほか、防虫殺菌やけど日焼け解熱などにも効果があるため、古くから万能薬品としても重宝されていたそうです。

香り成分が強く鎮静に加え、低血圧の人には急激な催眠作用が起こることがあるとか。

ラベンダーの香りで意識を失うという設定の「時をかける少女」は誇張ではないようです。

ドライにしている最中ですが、高温多湿の東京では束にして吊るすと湿気がこもってカビてしまうので、重ならないように平干ししています。気を失わないようにしなければ。















「時をかける少女」といえば原田知世デビュー作のバージョンです。


2011年7月17日日曜日

ロングロングセラー

7/17は、インテリア・プロダクトデザイナーの渡辺力氏の100歳の誕生日です。

渡辺力氏といえば、ダンボールを使った六角柱型のRIKIスツールとシンプルながら存在感のある文字盤の掛け時計が特に有名です。

RIKIスツールは発売当初はダンボールが高価な素材であったため一時製造中止していましたが、その後に省資源・軽量・ローコストな点が再評価されて復刻され、今でも続くロングセラーとなっています。

また1970年にセイコー(服部時計店)から発表された掛け時計は、見やすさとシンプルなデザインでロングセラーとなり、その後セイコーのカジュアルブランドであるALBAから腕時計として基本デザインを活かしたリデザインが、数々のバリエーションで展開され、こちらもロングセラーです。

そして先日12日には、渡辺力氏の100歳を記念して、1983年に京王プラザ内の日本料理店「みやま」のためにデザインされた杉板の魚のモビールが発売されました。

杉板の木目や色を活かしたデザインはとても美しく、とてもシンプルな日本的モダンデザイン。

オリジナルは6枚の板で魚の群れが水中で漂う様子を表現していますが、今回発売されたのは、4枚3枚の2種類。

ここで買えます。
モビール好きとしてはとても迷ってしまいます。

Rikiのロゴが入ったウォッチシリーズの1つ。
ブラックの文字盤とイエローのベルトのコントラストもキレイです。
だいぶベルトがくたびれてきたので、そろそろ交換時期でしょうか。

2011年7月16日土曜日

豚肉の善悪

ご飯やパンなどに含まれる糖質は体内でエネルギーに変わるので、暑さに負けないからだ作りには欠かせないのですが、糖質をたくさん摂ってもビタミンB1が足りないと疲労物質である乳酸になってしまうとか。

せっせとビタミンB1を摂らないといけないですね。

ビタミンB1は豚肉に多く含まれる栄養素。

これだけ聞くと「よし毎日豚肉だ!」となりがちですが、豚肉には体内の水素と結びついて乳酸を体内に貯めてしまうピルビン酸を増加させる性質もあり、疲れの元である乳酸を作らせないためにビタミンB1を摂るのに、逆に乳酸が増える危険もあるというのですからコマッタものです。

そこで効果的なのがクエン酸
豚肉とクエン酸を一緒に食べるとピルビン酸がクエン酸に変わるので、乳酸が増える危険がなくなります。

食べ物って難しいですね。

さて、豚肉+クエン酸の王道は酢豚ですが、揚げずに冷たくして食べられる肉南蛮も重宝します。

豚肉の南蛮漬
小麦粉をまぶした豚肉は多めの油で色よく焼き、スライスしたタマネギとともに黒酢、醤油、唐辛子、砂糖の漬けダレに漬け込み冷蔵庫で冷やします。
砂糖は少なめの方がさっぱり味になります。
付け合わせにはレタスの湯引きを添えました。

2011年7月15日金曜日

良い販促グッズ

暑い夏は街中で「うちわ」が配られる光景がおなじみですが、もらいたいと思えるようなデザインのうちわにはなかなかお目にかかれません。

配る方としては無料で配布するものなので「販促につながるように」となるのは分りますが、持ちたくないと思われては販促にもならないですよね。

せっかく配っても捨てられている光景はかえってイメージダウンでは?と思ってしまいます。

さて、そんな中、わざわざもらったうちわがコレ。
すっかり定番となった「トリスハイボール」の販促です。
キャラクターが良いとこんなにいいものになるんですね。
さすがはアンクルトリス氏です。

焼き鳥屋さんのレジで見つけてデザイン違いの3種類をもらってしまいました。

IWA先生も3つもらってましたよ。

トリハイ発売で復活する前のアンクルトリスピンバッヂと並べてみました。

2011年7月14日木曜日

夏のジャガイモ定番

暑い暑いと言いたくはないのですが、ホントあつい

バテ気味で食欲が落ちがちな夏は栄養価の高い冷たいスープが身体に優しく美味しいですが、メインにはならないため、あまり手間をかけたくないですよね。

自然とレシピはいつもイメージ頼りで、味はその時々で微妙に異なります。

さて、冷製スープの王道ジャガイモネギで作るヴィシソワーズです。

もともとは生クリームですが、軽めに仕上げたいので代わりはいつも豆乳
豆乳の量により牛乳の量は変化。
基本的にはタマネギは入れませんが、冷蔵庫に中途半端に残っていたりすると加えることもあります。

つまりはヴィシソワーズ風ですね。
ガラスの器で涼しげに。

材料を薄く切って軽くバターで炒めたら、コンソメスープでくたくたに煮てミキサーにかけ、豆乳と牛乳で伸ばして冷やします。
塩とコショウでお好みの味に。
簡単で美味しいです。

2011年7月13日水曜日

やってみたい。

知人からちょっといい映像を教えてもらいました。
ポーランドのランタン祭」です。

大人が抱えるほどの大きさのランタンに火を灯し、熱気球のように空へ飛ばすもので、その数は8000とも言われています。

素人映像がYOU-TUBEにたくさんアップされたますが、誰が撮ってもとにかく幻想的で美しい映像というのもスゴイ。


このランタン祭はキリスト教受容前のヨーロッパで夏至に行われていた祝祭と、聖ヨハネの誕生日とが結びついたお祭りだそうですが、ランタン(空に飛ばすのでスカイランタンというらしい)については、中国の諸葛孔明が発明したとか、タイが発祥だとか諸説ある様です。

今年3月に公開されたディズニーアニメの「塔の上のラプンツェル」の重要なシーンと同じ光景ですが、やはり実際の映像の方がキレイですね。

2011年7月12日火曜日

泣かせるデザイン

自転車のライトとして使っている「MAG-LITE」が点かなくなりました。














電池が切れたのだろうと入れ替えたのですがやはり点きません。

まさかのランプ切れ?と思いランプを交換するとバッチリ点灯、長年使っていましたが、ランプ切れは初めてです。

製造中止になったはずのゴールドモデル。
公式サイトのカラーバリエーションにはないですが、たまに売ってますね。

















このMAG-LITEは、アメリカの懐中電灯の定番で、ジュラルミン製の本体は耐腐食性に優れ、不用意に電源が入ってしまわない回転式のスイッチなど機能とデザインがマッチした優れもの。

電池を収納するエンドキャップに交換用のスペアのランプが収納されているところなども泣かせるデザインです。

懐中電灯は緊急用でもあるので、いざという時にランプ切れで使えないということがないようにスペアを付けたものはありますが、ここまでスマートに収納されているとスペアがあることを忘れてしまいそうな秀逸なデザインです。

青葉益輝氏

昨日、グラフィックデザイナーの青葉益輝氏が亡くなりました。

日本のグラフィックデザイン界の第2世代とも言える著名デザイナーで、昨年2010年に古希を迎え、同じデザイナーで学生時代の同期である浅葉克己氏、長友啓典氏らとの展覧会が銀座のクリエーションギャラリーG8で開催されたばかり。

この3名の展覧会は1985年の第1回展から昨年で4回目。
共通テーマでの新作ポスターや代表作の展示など50年間を振り返る展覧会で、古希を迎える3名をコキコキブラザーズと名付けて、中島信也氏がプロデュースした映像が会場に流れるなど印象的な展覧会でした。

まだまだこれからの活躍が期待できる内容だっただけに残念です。

ご冥福をお祈りいたします。

2011年7月11日月曜日

積層美

まもなく会期終了の「Stack-ing Design 展 積み、重ねる、カタチ。」(生活工房ギャラリー)に行って来ました。7/12までなので滑り込みです。















重ねるためのデザインの多くは収納したときのコンパクトさをと積み上げるときの重量バランスが最優先要素となり、そのための工夫が個々のデザインに影響してきます。

もともと積みあげた美しさを求めたデザインもありますが、同じものが積み上げられること自体が純粋に美しさである場合も多くあります。

一部展示品は商品が会場で販売されていますが、積層の楽しさを再現するためにはかなりの数量を手に入れないといけないところが考えどころですね。

















とても小さなギャラリーですが毎回楽しい企画展を実施していますので、もっと活用したいところです。

次回は「和紙でおりなす日本のこころ 連鶴・折形・和紙人形」展が7/16-8/14まで開催されます。

2011年7月10日日曜日

おまけも美味しい

パウル・クレー おわらないアトリエ」の観覧券には常設展の観覧券も付いて来ますが、近代日本の作品が多いので、好きでない人はなかなか常設まで観ないことも多い様です。

以前の常設展示は本当に「近代のみ」でしたが、最近は随分変わってきて「特集」コーナーなど近現代に広げて頑張っていますので、すっ飛ばしながらでもぜひ観る価値ありです。

コースはエレベーターで4Fまで上がって階段で降りて来るのが一般的。

4Fには近美所蔵(寄贈)のパウル・クレーの作品が9点ありました。
今回の企画展と合わせてぜひ見ておきたいです。

3Fの版画コーナーではヨハネス・イッテンの版画作品が展示、隣の写真コーナーでは石元泰博のモノクローム写真「桂」が展示。

どちらもバウハウスニューバウハウスなどの関係作家の作品です。

2Fギャラリー4では「路上 On the Road」を開催。

目玉はエド・ルシェーの写真作品「サンセット・ストリップ沿いのすべての建物」ですが、個人的には奈良原一高の「ブロードウェイ」がおすすめ。
写真集で知っていた印象とはまったく異なる階調で新鮮でした。

奈良原一高作品は3Fでも特集として「王国」のマスタープリントが展示されています。

企画展示室の展覧会に比べると「特集」や「ギャラリー4」の展示は作品数が少ない分、シリーズ作品としてのテーマ性が見えやすくとても理解しやすいのが魅力です。

企画展鑑賞に付いてくる常設展チケットは当日のみの有効ですが、ぐるっとパスで観覧できますので、クレー展で常設を観なかった学生さんはぜひ足を運んでください。

2011年7月9日土曜日

パウル・クレーに学ぶ

国立近代美術館で開催中の「パウル・クレー ― おわらないアトリエ」展に行って来ました。

デザイン学校の学生を連れての授業です。

クレーは日本でも人気の高い画家なので、これまでにも多くの個展が開催されていますが、デザイン学校の授業では「バウハウスマイスターとしてのクレー」を紹介していますので、これまでのコンセプトの展覧会は、紹介はしても授業内での観覧はしていませんでしたが、今回の展覧会では作品の由来や経歴だけでなく、クレー自身が日々の制作の中で何を考え試みていたのかが理解できる構成です。

完成した作品が時間を置いて再構成されたり、スケッチが明瞭な下絵としてタブローに生かされていたり。
様々な試行錯誤の明解な関係が作品を通して感じられるものとなっています。

これはデザインワークにおける試作と思考の繰り返しの作業にとても似ているもので、デザインを学び始めた学生にとってもとても良い刺激となったはずです。

それにしても今回の展覧会は、平日の昼間にも関わらず、ものすごい込み具合。

不思議に思っていた所、7/2にTV-TOKYOの美術番組「美の巨人たち」でパウル・クレー作『襲われた場所』が取り上げられたことがわかり、その反響が大きいのだと納得しました。

この放映『パウル・クレー作「襲われた場所」 』は7/24(日)7:30pmからBSジャパンで再放送されるようですので、チェックですね。

2011年7月8日金曜日

モホイ=ナジすごい

先日展覧会情報で紹介した、神奈川県立近代美術館葉山館で開催中の「視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション」に行ってきました。(7/10まで)

東京の多摩地区から葉山まではとても遠い道のりで、しかも途中事故渋滞のハプニングもあり、道中半ばで諦めそうにもなりましたが、バウハウスのマイスターであったモホイ=ナジ・ラースローの全貌を紹介する日本初の展覧会ですから行かない訳にはいきません。

光と運動による造形」という創作理念を確立したホイ=ナジは、現代の映像表現の基盤を作ったといっても過言ではないでしょうが、これまでに紹介されていたような、映像や彩度を押さえた色彩による構成的抽象画とは全く異なる、油彩画やテンペラ、舞台美術のためのスケッチなどの斬新な色彩造形などの作品からは、ダダイズムや構成主義としての影響が濃く現れ、意外な魅力を発見できる展覧会でもありました。














これだけの充実した内容の展覧会が東京都内で開催されないことが不思議です。
この展覧会の巡回予定は以下の通り
デザインの学生は必見です。


京都国立近代美術館
7/20(水)~ 9/4(日)

DIC川村記念美術館(千葉県佐倉)
9/17(土)〜12/11(日)

2011年7月7日木曜日

その後の古物探し

デザイン学校の学生への貸し出し用に家捜ししている西洋アンティーク
どうもその後ピンとくるものがなかったのですが、飾り棚にある昔の図鑑を思い出し、久しぶりに取り出してみました。

装丁は革装で、大分擦れていますが金彩入り。














図書館の在庫流れなのか、背表紙には分類番号が書かれています。
銅版画手彩色を施した図版で、小型のの図鑑です。










銅版手彩色の図版は色がとても綺麗で人気があるアイテムなので、書籍としてだけでなく、頁をバラして図版だけにしたものも、いわゆる「博物図」として良く売られています。

人気なのはや極彩色のの図版で、特に華やかな図版はとても高価ですが、昆虫は一般的にはあまり人気がないのか、それほど高価でなく出回ってます。






















世界の著名な画家による博物図は荒俣宏氏のコレクションが有名で、オリジナル図版を元に博物図鑑として刊行されていますが、そこに掲載されないような図鑑でもきれいなものはたくさんあるので、じっくり付合って手の届くものから集めると、奥が深く楽しいものです。

荒俣宏氏のコレクションを集めた世界大博物図鑑は全7巻。
蝶や甲虫をはじめ昆虫以外の蟲をあつめた蟲類。


見ているだけで美しくたのしい鳥類図鑑は、別冊で絶滅希少鳥類の巻もあります。


こちらは美しい花を集めた全4巻の「花の王国」シリーズ





2011年7月6日水曜日

撮影小物の貸出

デザイン学校の学生から課題で制作するポスターのためにアンティークの小物を貸して欲しいと相談されました。

どうやらIwa先生からの情報らしいです。

一時は随分西洋アンティーク(ガラクタですが)もあったのですが、ここ最近で処分したりしたので何かあったかなと物色。

とりあえずは一番雰囲気があるレタースケールを発見。
こうして見直してみるとなかなか味わいがあっていいですが、果たしてポスターのイメージに合うのかどうか。

他にもどこかに仕舞い込んでいないか、ゆっくり探してみます。

2011年7月5日火曜日

模様と名称

7月5日は江戸切子の日なのだそうです。
なんとかの日というのは大体が「はじめて〜」というのが多いのですが、もうひとつが名前などの「語呂合わせ」。

江戸切子の日は何で7月5日なのかというと、切子の典型的な模様のひとつである「魚子(ななこ)」模様にちなんだもののようです。

この魚子模様は小さな突起がたくさん並んでいる模様のことで、金工織物などではそのまま魚の卵を表しますが、切子では魚の鱗を表すのだそうで、直線的なカットの集積で現れる細かい柄がとても美しいものです。

江戸切子の代表的な模様は他にも「籠目(かごめ)」、「菊繋ぎ」、「蒲鉾」、「矢来(やらい)」などなど、どれも風情のある呼び名。

欧米のカットグラスにも見られる魚子模様はストロベリーダイヤモンドといいますが、同じ自然の模様を言い表している名前でも「ななこ」の方が響きがいいなぁと改めて感心しました。

赤い切子の×模様が「矢来」。
青い切子はカットが鋭角でなく丸い「蒲鉾」。


2011年7月4日月曜日

ブランド出来ました

デザイン学校で学生が展開していた「ブランディング」課題。
パティスリーのブランドを設定し、ビジュアル展開するというもの。

これまでにも制作過程を「キャッチフレーズを考える」「ロゴ制作」の2度に渡って紹介しました。

そして先日、いよいよ集大成となる授業内プレゼンテーションを行いました。

デザインワークでは形態や素材が具体的になる段階でコンセプトがブレやすく、ロゴだけがカッコ良くても素材感とあっていないとか、作り込みは良くてもテーマカラーを示すデザインがコンセプトと合っていないなど、仕上がりがちぐはぐになることも多くあります。

今回のブランディングでは、各自が設定したコンセプトのもとテーマ性のはっきりしたキャッチフレーズを設定していたので、最後までそのフレーズを大事に展開できた学生の作品は充実したものになりました。

自分の好きな世界観、自分がいいと思うデザイン。

この2つをムリなくブランドに組み込んだ3作品が、学生同士の投票でも高評価でした。

&more
ガーリーな世界観を上品にまとめました。
細かい花柄を部分的にあしらったデザインがシックな赤ともマッチしています。
ロゴはシーリングワックスをモチーフとし、ケーキボックスのリボンをシールで止めるアイデアも成功しています。









SWI2YU SWI2ME
雰囲気のあるイラストを中心にデザインを展開。
テーマカラーの3色のバランスが甘いため、深みが足りない部分もありますが、パッケージを中心にテーマのスイッチを上手くデザインしました。









BOW
テーマの木をデザインに落としたことで華やかさが出ましたが、ロゴが最後までまとまりきらず弱い印象となってしまった所は残念。
パンフレットでは唯一配布した画像素材に加えて自ら撮影を行うなどの拘りはさすが。

2011年7月3日日曜日

ガラスの魅力

知人のガラス作家の生島賢さん&明水さんの作品展が西荻窪のGALLERY BOWKNOTではじまったので、初日にお邪魔しました。

















生島賢さんは日本のガラス工芸の第一人者である高橋禎彦氏の工房に在籍していたこともある方で、お二人の作品は東京ミッドタウンのWISE・WISE toolsにも定番で置かれている人気作家です。

ガラス工芸の様々な技法を用いた作品は、きれいな色使いとモダンな図柄がとても魅力で、少しずつ買いもとめたものが随分集まってきました。







2011年7月2日土曜日

断面の魅力

デザイン学校の高等部の授業では、デザインの根幹ともなるような授業が週に2日実施されています。

そのうちの1日を現在担当していますが、あらためて17歳の若い吸収力に驚かされます。

さて、先日の授業は配色について。

難解な理論はさておき、日常的には色はで認識することが多いでのですが、着物の十二単の重ねや、薄い板を重ねる寄木細工、色の違う漆を幾重にも塗り重ねて磨く堆朱(ついしゅ)工芸など、多くの色の積層模様を楽しむ文化が日本には多くあります。

特に工芸の分野で見られる重ねは、ズレの色目ではなく断面の色目を楽しむ傾向があり、面色とは異なる魅力があります。

授業ではこの断面に見る色目の美しさを体験するために、気軽な素材であるカラーフェルトを用いました。










フェルトをリボン状の同じサイズに切りそろえ、計画図に合わせて重ねて接着していきます。

変形しやすい素材なため、壁を作りガイドとしながら丁寧に作業を続けました。

完成した色層断面は、このあと作品の一部として展開する予定です。

2011年7月1日金曜日

伝統のモノクロ

銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催中の「スタジオ アルクール パリとフレンチシネマ」に行ってきました。

仕事の合間にさくっとと思ったのですが、銀座CHANELの扉は閉ざされ、ガードマンが立ちふさがっています。

なんとオープンは12:00から。
しかたなく近くのApple GINZAで時間をつぶしました。
11:00には開けて欲しい。

さて、展覧会は前回の「ベッティナ・ランス」に続きポートレートですが、今回はしっとりと落ち着いたモノクローム作品ばかり。

パリの名門スタジオであるスタジオ アルクールは、映画の名優たちのポートレートを多く撮影した写真館で、フランスでは「スタジオ アルクール パリでポートレートを撮らないうちはスターではない」と言われるほどの名門スタジオです。

ポートレートから感じるスタジオ アルクールのイメージは実質本意の無機質なものをイメージしていましたが、会場で流れるスタジオ紹介の映像ではとても豪華なインテリアで、パリにおけるセレブ御用達の意味に納得しました。

ここで撮られるポートレートは一般の人でもスターに引けを取らない仕上がりだそうです。

(会期は7/18まで)