2013年7月23日火曜日

2年後に。

横浜美術館で開催中の「プーシキン美術館展 フランス絵画300年」を見てきました。(9/16まで)

ロシアのエルミタージュ美術館と並ぶ西洋絵画コレクションを誇るプーシキン美術館

この展覧会は2011年4月に開催される予定でしたが、東日本大震災と原発事故の影響で急遽中止となった企画。
あれから2年。
一度中止となった展覧会は企画内容が縮小されることが多いのですが、当時の企画のままの開催となったことは本当に素晴しいことです。

前回と今回の広告を比較すると、メインイメージは変わらないものの、タイトルのフォントを変えるなど細部に変更があります。
左が今回2013年版。右が中止となった2011年版。メインビジュアルのルノアールの作品と、その色調にあった濃いマゼンタという組合わせは変えず、2013年版ではさらに深みを増したパープルを加色。PUSHKiNの文字も力強く変更されました。



この展覧会の最大の目玉は広告で登場しているルノワール「ジャンヌ・サマリーの肖像」という印象派時代の作品。
どこか暗さが漂うルノアールの作品傾向の中で抜群に明るい作品で色合いがとてもきれいでした。

一般的にはキュビズムの画家としての印象が強いピカソ「マジョルカ島の女」は、初期の青の時代やばら色の時代の作品で深みがあって良いですね。

これまでアカデミックな写実主義の絵画はあまり好みではないと思っていたのですが、今回の展覧会で少し考えが改まったのが、アングル「聖杯の前の聖母」。きれいすぎると言うか隙のないパーフェクトな絵画という感じです。

作品展数66点というのが少ない印象でしたが中身はとても濃い展覧会でした。

>>2011年に中止となった時のブログ記事

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