神奈川県立近代美術館の別館である葉山館は、なかなかユニークな展覧会企画が多いことで注目の美術館なのですが、東京の田舎である国立からはとても行きづらい場所なため、なかなか気になる展覧会があっても行けず、昨年の夏に開催された「視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション」以来の訪問です。
フライヤーやサイトの印象が良すぎたので期待しすぎないよう注意していましたが、そんな心配は入場してすぐの第1展示室で吹っ飛ぶほど、大満足な展覧会でした。
第1展示室の大きな空間には白い仕切り壁の前に白い大きな直方体の展示台が2つ。
そのそれぞれの直方体のひとつにはビーズで作られた動物の脚置き(オットマン)が、もうひとつの直方体には人物像がひとつだけ。
これだけでもたせようとする空間構成も潔いですが、空間に負けないビーズ作品の存在感がとにかくスゴイ。
展覧会全体では半分以上のビーズ作品は近年の物が多いのですが、この第1展示室と第2展示室の比較的古い時代のものであろう作品だけでこの展覧会は充分な見応え、遠くまで苦労して行って良かったと思える展覧会でした。