2012年2月29日水曜日

土の魅力

知人の左官屋さんに勧められて気になっていた、常滑の「INAXライブミュージアム」に行って来ました。

トイレ設備で有名な株式会社INAX(現在はLIXILのブランド名)が伊奈製陶として1921年(大正10年)に土管やタイル等の製造会社として創業をはじめた場所に建てられた体験・体感型のミュージアムで、1997年に建設の「世界のタイル博物館」などの既存した企業博物館に新しい施設を加えて、2006年にINAXライブミュージアムとして開館し、現在も新施設を建設中のミュージアムパークです。

行きづらい場所でしたが、タイルや土についてこれまでにない側面からの展示が多くとても楽しめました。

世界のタイル博物館の常設1
粘土でできた円錐状のクレイペグを彩色、焼成し土壁に積み上げたタイル装飾の原点(左)や、エジプトで発見された世界最古の施釉タイルの再現壁(中央)、イスラームのドーム天井の幾何学模様の再現(右)など、制作過程などの映像とともにタイル装飾の歴史的空間を再現した展示はとても美しく神秘的です。






世界のタイル博物館の常設2
英国タイルのコーナーではタイルの裏面も展示。
剥がれ防止のための凹凸ですがただ単に剥がれ防止機能以上に幾何学的なデザインが施されとても面白いです。


窯のある広場・資料館
主に土管を焼いていた窯は産業遺産として国の登録有形文化財に登録されています。内部が休憩所となっていてゆっくり空間を楽しめます。





土・どろんこ館
住宅の素材でありやきものやタイルの原料となる土に実際に触れ、体感できる資料館。
軒下に下がるオブジェがカワイイ。
中ではちょうど光る泥団子作りのワークショップを行なっていました。
知人の左官屋さんからは泥団子の泥をいただいてあるので、早く作ってみたいです。
敷地内のいたるところにあるサインボードも彫り込んで色粘土を入れた象眼タイルでできていました。



2012年2月28日火曜日

CMは春に/その3

資生堂のメガブランド「TUBAKI」の新CMが2/23からオンエアされています。
2011年秋の「グラマラスな髪」篇でこれまでのTUBAKIと少し雰囲気を変えましたが、今回の続編は春ということで白なのでしょうか。

この「You're Beautiful!」シリーズ。
ちょっとスタイリッシュ過ぎていて、なつかしの赤TUBAKIや白TUBAKIの「日本の女性は、美しい。」篇や金のTUBAKI「ヘッドスパ美容。」、「TUBAKI × Flowers」篇のほうが個人的には好きでした。

もっとも浸透した国内ではなく国境を超えて普遍的な女性の美しさを賞賛、応援する「You're Beautiful!」という新メッセージのもと制作されたシリーズですから国際的に認識されやすい「SHISEIDOブランドのイメージ」にしたということもあるのでしょう。


TSUBAKI 「ハッピーグラマラス」篇




TSUBAKI 「グラマラスな髪」篇



ちょっとイメージが似ている気もする
2009年のMAQuillAGE 「アレキサンダー・ワン」篇


2012年2月27日月曜日

幻影か?

先日、名古屋からのJRの車窓からあるはずのない建物が目に入り幻かと思ってしまいました。

その建物はEXPO'70(大阪万博)の「オーストラリア館」。
プレシオサウルスのような細長い首を持つ建物で、好きなパビリオンのひとつ。

たまたま四日市周辺の工業地帯の風景に見とれたまま車窓を眺めていたので目に飛び込んできましたが、その特徴的な造形を見た本当に何が起きたのか?と半パニック状態でした。

すぐにネットで調べたところ、万博終了後すぐにシドニー港と姉妹港である四日市港のある四日市市に無料で贈呈され移設、オーストラリア記念館としてイベントホールなどに利用されているのだそうです。

大阪万博の跡地である万博公園の公式サイト内「当時の展示館のご紹介」でも紹介されている人気パビリオンですが、そのサイトにも移設の情報は載っていなかったのでまったく知りませんでした。

さて、この建物。
造形の特徴である細長い首部分は、ほとんどがその下に広がる円形の展示空間の屋根を支える構造部分で、スカイフックと呼ばれるワイヤーネットで260tの屋根を吊っています。

こうした構造的な造形物はやはり美しいですよね。
今回は車窓からの一瞬の遭遇でしたが、現地に行ってじっくり見てみたいと思いました。


手前の競輪場が邪魔しているので円形展示場が見えませんが、40mの高さのあるアームは存在感があります。



すぐ隣接した敷地には1997年に建てられた四日市ドームが輝いていましたが、こちらは何の感動もなかったですね。

手元のEXPO'70の資料の写真。この美しいフォルムが現存するのですから間近に見たいです。

2012年2月26日日曜日

流行したので

この冬流行したショウガ

これまではひとかけらで売っていたものが、流行りで消費拡大で大袋になったことで例年より安く出回っている様です。

これといって栄養成分が多い訳ではないようですが、辛み成分のジンゲロールショウガオールジンゲロンには血行を促進する作用や、体を温める働きがあることで、特に注目されているようです。

豚料理の定番でもある生姜焼きを聖護院カブで作りました。

醤油の色がしっかり着くので、明るめの陶器に盛ると少し上品になりますね。
生でも食べられるカブですからボリボリ感が少し残るくらいの方が美味しいです。
醤油とショウガの相性が抜群ですし、まだショウガは多く出回りそうなので、他の食材でも試してみようと思います。

<聖護院カブの生姜焼き>
カブとエリンギは同じくらいの大きさの乱切りにし、ゴマ油で焼く。
火が通ったらすり下ろしたショウガを入れ、醤油を回しかける。
器に盛ってゴマを振る。

2012年2月25日土曜日

カラーの演習

色彩の学習は理論的な内容が多く、頭で理解してもなかなか実際のデザインワークには応用しづらいものです。

特にインテリアなどの分野では色彩の調和対比は、色そのものだけでなく質感などの素材感でも大きく影響しますので、理論を応用するためには実際にスタディ模型などで目の前で確認しながらの応用学習が大事ですね。

様々な素材がある中、石材などのパネル素材は、同じ色でも素材表面の光の反射の違いで視点による色調の変化が現れ、広い空間では遠景はシンプルな色調になり色彩の変化が強調され、足元やすぐ横の壁面などの近景では光の反射による微妙な色調の違いがより複雑な色彩の調和を作ります。

モデルとしても制作しやすい石材パネルを使って、素材感の変化による色彩の変化を感覚的につかむためのカラーコーディネート演習を行ないました。

石材パネルのモデルは透明なフィルムの裏側からアクリル絵具で石の模様を描いて制作します。
同じ石材模様でも、そのままフィルムの光沢を生かしたグロス仕上げと、細かいサンドペーパーで傷をつけたマット仕上げが作れるので、光の反射による効果が観察できますので、地味な作業ですがパソコン画面では表現しづらい効果が実感できました。

授業ではこのあと床面や壁面を含む空間のカラーコーディネートへ展開していきます。

透明なフィルムの裏側からアクリル絵具で模様を描きます。
刷毛目が出ないようにティッシュなどを使ってムラを作ります。
隣接色相や類似トーンなどを重ねることで、自然な透明感が生まれ奥行きが表現されます。
鉱物模様の形成過程を想像しながらワレメを削り、絵具を重ねます。
ベースができていれば刷毛目が良い効果になることも。


表のフィルム面をそのまま使用すればグロス仕上げ、サンドペーパーで傷をつければマット仕上げに。
明度の低い色の方が効果は大きくなります。
あとは細かくカットして貼り込んで行きます。

2012年2月24日金曜日

ナッツのコク

相変わらず野菜が高く、葉もの野菜は特に値が下がる気配がないですね。

寒くてサラダという感じでもないので葉もの不足でもそれほど困らないのですが、野菜不足になってはいけないので根菜に頼りっきりです。

根菜自体は手間をかけすぎずシンプルに加熱して、コクのある味付けでバリエーションを出すのもいいですね。

リノール酸を多く含みコレステロールを押さえて動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果のある他、たんぱく質ビタミンB1B2Eなどの栄養価が高いピーナッツは、ナッツ特有のコクがあるのでシンプルな根菜にはぴったり。

無糖のピーナッツバターは高カロリーなので食べ過ぎには注意ですが、練りゴマ代わりにも使えて便利です。

<根菜のピーナッツバター和え>
ニンジン、レンコンなどの根菜、キノコは食べやすい大きさに切り電子レンジで加熱。
ピーナッツバターに出汁、砂糖、醤油を加えて練り合わせ根菜を和える。

2012年2月23日木曜日

CMは春に/その2

春の装いなってきたTV-CM。
昨年はCM自粛の春でしたので、そのぶん今年は活気があるのかもしれません。

2005年に薬用美白美容液として誕生し、美白美容液では6年連続で売上1位の資生堂「HAKU」。

その新CM「face up」篇が2月21日から放映されています。
出演は女優の霧島れいかさん。

2005年から2008年は高橋マリ子さん。2009,2010年は伊藤美咲さん。2011年は上野樹里さんでした。

HAKU 2007年「開放せよ」篇


HAKU 2008年「風船」篇


HAKU 2009年「極めよ、美白。」篇


HAKU 2010年「究極のHAKU」篇


HAKU 2011年「自分を救え」篇


2012年2月22日水曜日

CMは春に/その1

まだ寒い日が続きますが、一足先にTV-CMは春の装い。
続々と新しいCMが放映されています。

その春のCMでちょっと面白いことが起こっています。

資生堂のメガブランド「ELIXIR(エリクシール)」シリーズは、肌全体の美白を考えるスキンケアブランドのELIXIR WHITE(ホワイト)とスキンケアからベースメーキャップのブランドELIXIR SUPERIEUR(シュペリエル)で、これまでは異なるイメージのCMを展開してきました。



ELIXIR WHITE「学校」篇


ELIXIR WHITE「帰省」篇




ELIXIR SUPERIEUR「ハリマドンナ冬」篇


ELIXIR SUPERIEUR「宣言」篇


そのSUPERIEURで、ここ数年続いているハリマドンナシリーズ(シンガー・ソングライターのEPOさんが作曲し、土岐麻子さんが歌唱)の新CMとして、「夕方、余裕の ハリマドンナ」篇を制作。

さらにこれまで別イメージで展開したWHITEも「夕方、余裕の 純白マドンナ」として展開しています。

ELIXIR WHITE「純白マドンナ」篇


ELIXIR SUPERIEUR「夕方余裕」篇


このハリマドンナの曲を作曲したEPOさんは自身のサイトで「今版の“う、ふ、ふ、ふ、”という感じに作ってみました」と綴っているそうですが、その“う、ふ、ふ、ふ、”は1983年の資生堂フェアネスのキャンペーンソングでした。
いろいろつながって面白いですね。

資生堂フェアネス(1983年)

2012年2月21日火曜日

若返る?

最近、老化現象のもとになる過酸化脂質が体内にできるのを抑制する働きがあるビタミンEが「若返りのビタミン」と言われよく話題になっています。

このビタミンEは穀物の胚芽などにも含まれるようですが、多く含まれる食品はヒマワリ油、やサフラワー油などの油類やウナギ魚卵など、あまり摂取しすぎないようにしたいものを含む食品が多く、食品からは日常的に摂取しづらいのが困りもの。

そのせいでサプリメントが注目されるということになるのでしょうが、できるだけサプリメントに頼らずに食品から摂取したいものです。

比較的ビタミンEの含有量が多く、他の栄養素もバランス良く含まれるのがサツマイモカボチャなのだそうですから、日常的にうまく取り入れたいものですね。

サツマイモもカボチャも皮に多くの栄養素が含まれていますし、皮を残すと身の色とのコントラストがキレイなので、できるだけ剝かないで調理したいですね。

<サツマイモのきんぴら>
サツマイモはよく洗って皮ごと細く切っておく。
ごま油で唐辛子を炒め、辛さが移ったらサツマイモを炒める。
酒、砂糖、醤油を加え、水分がなくなるまで炒めたら、ゴマを振って器に盛る。
少し固さがあるくらいが美味しいです。

2012年2月20日月曜日

固める料理

を加熱することで固まらせる料理というのは和洋中と様々な地域で作られていて、蒸したり焼いたりと調理方法も様々。

同じ卵料理なのにとても変化があって奥が深いなあといつも思います。

キッシュというのもつまりは卵焼きパイなわけで、具材が入った卵焼きなのになぜかワクワクする料理です。

キッシュの生地は冷凍できるので、多めに作って保存しておくのですが、ちょうど生地の在庫がなかったので、生地なしで作りました。

パイがない分、油っぽさがなく軽いので、サイドメニューにちょうどいい感じです。

つまりはただの卵焼き?という気がしないでもありませんが、美味しいのでこれも有りですね。
生地なしキッシュってちゃんとした名称のある料理だったりして。

<ジャガイモとカボチャの生地なしキッシュ>
ジャガイモとカボチャは電子レンジで軽く加熱し、バターを塗った器に細かく砕いたチーズ、炒めたタマネギと一緒に入れる。
卵、豆乳、塩を混ぜたアパレイユを注ぎ、上にシメジとチーズを振り入れてオーブンで焼く。

2012年2月19日日曜日

修了展

デザイン学校ではこの時期に学生が学校で学んだ成果を発表する恒例の学内展示会を開催しました。

デザインカレッジではグラフィックデザイン専攻とインテリアデザイン専攻がそれぞれ自分たちの作品の展示のために、普段使用している教室の模様替えを行ない作品を展示しますが、できるだけ教室やアトリエの雰囲気を変え、来場者が作品鑑賞に集中できる環境づくりを短い準備期間で仕上げるのも、これまでに学んだデザイン学習の成果のみせどころ。

今年度は2011年の東京デザイナーズウィークスクール・オブ・ザ・イヤーグランプリを獲得したメンバーですから、グループで協力しての制作は馴れたもの。

すでに就職先で研修が始まっている卒業年度生などメンバーに欠員はあるものの、しっかりした空間を作り上げました。

 東京デザイナーズウィークに出展した作品を実物やパネル、模型等でできるだけ再現。
スクリーンで授賞式の様子も上映しました。

グラフィックデザイン専攻1年の展示室
個人スペースではこれから始まる就職活動のためのポートフォリオを中心に展示。年間を通しての作品は課題毎にまとめて展示することで、より個性が際立ちます。

グラフィックデザイン専攻2年&研究生課程の展示室
卒業&修了制作を中心に個人スペースで展示。
今年のテーマは「サービスのデザイン」でした。
優秀作品は3/10にAppleストア銀座のレクチャールームでプレゼンテーション「HumanTunes.5があります。

インテリアデザイン専攻の展示室
模型の乗る展示台が浮遊しているかのような演出です。

HumanTunes.5
3/10(土)16:00-18:00(予定)
Apple Store 銀座
入場無料



これまでの関連記事
2011年度の卒業&修了制作
2011年度東京デザイナーズウィーク
2010年度の修了展
2010年度のアップルストア銀座のプレゼンテーション











2012年2月18日土曜日

まずは日本風

先日のギンナンがまだ残っているので、メニューを考えていたのですが、ギンナンが主役のメニューというのはなかなかなく「ただ煎って塩で」という感じなので、入っていて嬉しいものを考えました。

茶碗蒸し

江戸時代に関西で生まれ次第に広まった料理だそうですが、日本料理では蒸し物ではなく吸い物の変形として扱われていたことがあるようです。

同じような料理で卵と鶏ガラスープで作る中華料理の茶碗蒸しがありますが、どちらが古いのでしょうね。
興味あります。

<ギンナン入り茶碗蒸し>
鶏肉、エビは下ごしらえをして酒を振っておき、キノコと共に
器に入れ、下茹でして薄皮を剝いたギンナンを加える。
出汁で溶いた卵液を満たして蒸し器で蒸し上げる。

2012年2月17日金曜日

世界の気になる本/その3

世界のブックデザイン2010-11」で気になった美しい本その3です。

「The Little Hummingbird」
カナダ先住民族ハイダ族の芸術家マイケル・ニコル・ヤグラナス(Michael Nicoll Yahgulanaas)による絵本。

この絵本は南アメリカの先住民に伝わる寓話で、火事になった森で逃げて行く動物たちの中、小さなハチドリのクリキンディだけが自分の小さなくちばしを使って一滴の水のしずくを運んでは火の上に落としていきます。燃えさかる森に小さなハチドリの一滴は焼け石に水ではないかと動物たちが訊くと、クリキンディは「私は私にできることをしているだけ」と答えるという物語。

独特なフォルムのイラストですが、どこかで見た事があると思っていたら、ちょっと前にスーパーの西友でマイバッグキャンペーンをやっていたときのイラストでした。

どうして西友とこのイラストが?と思い、調べてみたところ、このイラストは文化環境運動を行なうNGO「ナマケモノ倶楽部」が行なった「ハチドリキャンペーン ~みんなで育てようハチドリの森~」の活動のひとつだったようです。

そしてこの「ナマケモノ倶楽部」の世話人である辻信一氏は、「100万人のキャンドルナイト」の呼びかけ人代表でもある明治学院大教授。

2005年にはマイケル・ニコル・ヤグラナスによるハチドリの寓話イラスト本の日本語版「私にできること 地球の冷やしかた」を監修し、「ハチドリキャンペーン ~みんなで育てようハチドリの森~」の活動につなげたということだそうです。

今回の「The Little Hummingbird」はカナダで発行された新装版でした。





2012年2月16日木曜日

世界の気になる本/その2

世界のブックデザイン2010-11」で気になった美しい本その2です。

「Nadav Kander: Yangtze-The Long River」
イスラエル出身、イギリス在住の写真家ナダフ・カンダー(Nadav Kander)氏による揚子江の写真集。

表紙、見返し、扉とページをめくりながら鑑賞者が本の中へ入り込んだあとには、中国でありながら中国ではないような広大な川の風景写真が続きます。写真を展覧会ではなく書籍で見せることを考え尽くしたデザインです。

写真の多くはYouTubで公開されていますが、ぜひ写真集も手に取って眺めて欲しい1冊。







「石元泰博 写真という思考」
先日90歳で亡くなった写真家石元泰博氏の未公開写真を含む写真100点以上を収録した評伝。
造本は日本を代表するブックデザイナーである杉浦康平氏。
テキストのレイアウトについても申し分ないデザインですが、カバーと帯のデザインだけでやられてしまう1冊。



2012年2月15日水曜日

世界の気になる本/その1

印刷博物館のP&Pギャラリーで開催されている「世界のブックデザイン2010-11」に行って来ました。
ライプツィヒ・ブックフェアで公開される「世界で最も美しい本コンクール」の入選図書とともに日本やヨーロッパ、アジアなどのブックフェアで受賞された本が並ぶ恒例の展覧会です。(間もなく終了。2/19まで)

会場ではすべての本が手に取って見られるため、本の魅力を実感できる貴重な展覧会です。

例年、会場で気になった本は後で調べているのですが、貴重な情報源となっています。
今年も何冊か気になった本がありました。

「Gerd Arntz. Graphic Designer」
ドイツに生まれオランダで活躍したイラストレーターでありデザイナーのゲルト・アンツ氏(Gerd Arntz)の作品集。
オットー・ノイラート氏(Otto Neurath:教育者/哲学者)と共に開発したピクトグラムの起源ともなるアイソタイプを制作したことで、近年そのフォルムの美しさとユニークさが人気となり、iPhoneアプリ「Gerd Arntz Memory(絵合わせゲーム)」にもなっていますが、この本はちょっとすごいですね。

2012年2月14日火曜日

冬に秋の味覚

秋の味覚であるギンナンが、特売されていました。
寒い2月になぜ?売れ残り?と思いながらも粒は大きめで美味しそうに見えたので買ってきました。

秋に収穫されるギンナンには大きく4種類の品種があり、貯蔵性の高い品種である久寿や栄神といった品種は3~4月まで出荷できるのだそうです。売れ残りというわけではなかったのですね。

ギンナンはアルカロイドβカロテンビタミンCカリウムビタミンB1などの栄養成分が豊富で、アレルギーの抑制作用、血栓予防や眼精疲労の改善作用の他、免疫力を強化する作用などもあるので、風邪をはじめとする感染症の予防に役立ちますから実は乾燥した冬にも体に良いのですね。

ギンナンには多く摂取するとビタミンB6の働きを阻害し中毒になる成分が含まれるそうなので食べ過ぎには注意です。

<ギンナンの炊き込みご飯>
軽く茹でて薄皮を剝いたギンナンは半分に切り、昆布、酒、塩少々とともに炊飯器に入れ炊く。

2012年2月13日月曜日

邸宅の美術館

原美術館で開催中の「ジャン=ミシェル オトニエル  マイウェイ(JEAN-MICHEL OTHONIEL. MY WAY)」展に行ってきました。(3/11まで)

ガラスをメインの素材にした作品で人気の作家で、パリのポンピドゥーセンターで2011年春に開催され20万人の入館者を動員した展覧会の巡回展で原美術館の空間で再構成されています。

オトニエル氏は初期には硫黄や蜜蝋を使った作品を多く制作していますが、その後の思考錯誤の後、近年はガラスを使った作品作りに力を入れている作家で、ガラスビーズのアクセサリーを巨大化したような造形物も多く、空間性の強い作品が特徴的です。

左が展覧会のフライヤー
右のモノクロの2点は原美術館メンバーシップのパンフレット。庭から見た建物外観写真と常設作品「ゼロの空間(ジャン=ピエール・レイノー:1981年)」

フライヤーにもある作品は水を張ったガラスの容器にガラスの小物が浮いているもので、フライヤーの写真では水に薄いブルーが着色されていますが、今回は無色透明な水。中のガラスがカラフルなので、透明バージョンの方がよりキレイな印象を受けましたが、実際に目の前の空間に広がっていると、また違った印象を受けるのかもしれません。

原美術館は実業家であった原邦造氏の私邸として、銀座和光(服部時計店)や横浜のホテルニューグランドで知られる渡辺仁氏の設計で1938年(昭和13年)に竣工されたもので、美術館といっても静かな住宅街の中にあり建築や空間も楽しめる施設です。

品川駅から徒歩では15分ほどかかるので、それほど人気のスポットではないはずなのですが、館内はけっこうな人でしたので、マスコミで紹介されたのでしょうか。

写真撮影ができるので、最近流行りのミラーレス一眼のカメラを持ったカメラ女子が多かったのも印象的でした。
(常設の作品は撮影不可。)

iPhone4Sで撮影しました。背の高い作品や天井からつり下げられた作品を「見上げ」で撮影する時は内側のカメラが屈まないで撮影できてとても便利でした。
可能性を感じますね。




こちらはコンデジで撮影した作品。
ホールドのし易さや光学ズーム、露出補正などの自由度がある分、精度は高いですが、良く撮れた写真だけを比べれば差が影響しないことも。

2012年2月12日日曜日

冬は加熱

冬になると寒いのでサラダを食べる機会が少なくなり、そうすると生食していた野菜を食べなくなって栄養が偏りがち。

普段は生で食べることの多い野菜類でも加熱して積極的に食べたいですよね。

生で食べることが多いトマトは、最近は加熱してよく食べるようになりましたが、栄養豊富なアボカドも生での登場が圧倒的多い食材。

年間を通して輸入品が出回り価格の変動も少ないアボカドですから、野菜が高いこの冬は食べないなんてもったいないですよね。

そのままオリーブオイルで焼いても美味しいことを思い出したのでグラタンにしてみました。

アボカドに含まれる栄養素のうち、ビタミンCやビタミンB1は加熱に弱いようですが、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの飽和脂肪酸やミネラルなどは加熱に強いので大丈夫と勝手に納得。

甘味が増してやわらかくとろける感じがいいので、これはもっと使える予感です。
うっすらとグリーンに染まったソースもキレイです。

<アボカドと鶏とアスパラの豆乳グラタン>
炒めた鶏肉とタマネギにバターと小麦粉を加え、豆乳でのばしながらソースを作り、別にオリーブオイルで軽く炒めたアボカドを加えたら、塩コショウで味をつけて軽く混ぜ合わせる。
グラタン皿に入れてチーズを乗せ、電子レンジで固めに加熱したアスパラを散らして焼く。
焼き上がったらピンクペッパーを指でつぶしながら散らす。



2012年2月11日土曜日

念願の蒸しもの

ここ数週間「かぶら蒸し」が食べたいと思い続けているのですが、今年の冬は野菜の中でも特にカブは例年になく不作なようで、たまに店頭に並んでいても小さい上に元気がなく、しかも高いのでとても買えず、余計に食べたい感がつのっていました。

先日、思いついて普段は行かない隣町のデパ地下にある京都の八百屋に行ってみたところ、見慣れない聖護院かぶがごろごろと並んでいました。

聖護院かぶは千枚漬けの野菜として有名ですが、一般的なカブよりも繊維質と水分が少なく、甘くてきめが細かいので、かぶら蒸しのためにあるようなもの。


念願のかぶら蒸しがやっと食べられます。
ちょうどホンシメジがあったので丸のまま入れ、とても贅沢な一品になりました。

<カキのかぶら蒸し>
カブはすり下ろしてザルで自然に水分を取り、塩、泡立てた卵白と混ぜ合わせる。器に下処理して霜降りしたカキ、シメジを並べ、カブをかけて10分ほど蒸す。蒸し上がったら、みりん・酒・しょうゆ、塩、葛粉で作ったべっこう餡を掛ける。



2012年2月10日金曜日

溢れる色彩

写真家の蜷川実花氏と母親のパッチワーク・キルト作家の蜷川宏子氏とのコラボレーション展「蜷川実花・蜷川宏子二人展」が原宿のラフォーレミュージアムで2/8から始まりましたので、早速行って来ました。
(2/19まで)


原宿に行く事はあってもラフォーレに入ることはないので、本当に何年ぶりでしょうか。懐かしい感じです。

会場の入り口には多くの芸能関係者からの花が飾られ、観覧客も女性ばかりと、一般的な展覧会とはちょっと雰囲気が異なる緊張した会場空間です。

これまでパッチワークにはほとんど縁も興味もなかったのですが、このコラボレーション展では、蜷川実花氏の写真がプリントされた布地がパッチワークの素材として用いられていたりするものもあり、空間に色彩が浮遊する感じなど共通点も多く見られ、新しい発見もありました。

写真展としてはやや物足りなさも感じましたが、溢れる色彩空間には曼荼羅にも通じる世界観があり迫力を感じた展覧会でした。

2012年2月9日木曜日

憧れのキノコ

「香りマツタケ、味シメジ」と言われるシメジは、一般的に販売されている「ブナシメジ」ではなく「ホンシメジ」と呼ばれる天然キノコで、最近になって栽培に成功したとはいえ、まだまだ高価なキノコです。

ぷっくりと太った軸を持つ容姿も愛くるしいので憧れのキノコでしたが、たまたまセール品として店頭に出たので思わず購入。
それでもキノコの価格としては高値なので大奮発です。

大黒しめじの商品名で売られていたホンシメジ。


さて初のホンシメジ。
どうやって調理しようかと調べてみると、内部にとても水分を含んでいるので、できるだけ切らずに丸のまま食すようにとあります。

そうは言っても結構な大きさ。

エリンギを短くした位はあるのでこれを丸のままというのはやや抵抗があり、タテ二つ割りにして炊き込みご飯に。

確かに丸のままの方がキノコの美味しさが味わえる感じでしたが、炊き込みご飯はとても美味しくできました。
残りは丸のまま使ってみます。

結構びっくりな状態ですがとても旨いです。
加熱しすぎないようにキノコを煮ただし汁でご飯を炊いて、炊きあがりにキノコを戻します。

2012年2月8日水曜日

卒業&修了制作

デザイン学校の2年生と研究生による卒業&修了制作作品発表プレゼンテーションが先日行なわれました。

例年グラフィックデザイン専攻では共通のテーマを掲げ、学生が個別にさらに絞り込んだコンセプトで作品制作に臨んでいます。

今年度のテーマは「サービスのデザイン」
ユーザーや消費者の立場にたったデザインのあり方を考えました。

8月にテーマ発表があり10月頭に企画発表。
11月には中間発表を行いました。

今年度からはデジタルポートフォリオのデバイスとして学生全員に新規導入したiPadを、プレゼンテーションにも多いに活用して時代の急速な変化に対応しています。

グラフィックデザイン専攻のテーマ設定による卒業&修了制作も今年で7年目となりましたが、ここ数年の作品制作の傾向の中でも今年度の特色のひとつは、スマートフォン等のアプリケーション企画に関するデザインがあったことと、全体の作品傾向にアナログ的な表現を用いた作品などのバリエーションが多かったこと。

アプリに関しては急速なスマートフォンの普及が背景にあるのでしょうが、PCに頼りすぎないアナログな表現が増えたことには、ある意味デジタル表現であることが新しい表現ではなく、「数ある表現のひとつの技法でしかない」ということに学生自身も馴れて来たということなのかもしれません。

いずれにしても身の回りに様々なデザインの表現技法があることを示してくれたことは、これから続く後輩にとってもいい経験になったのだと思います。

この卒業&修了制作と1年生の学内展が2/17,18の両日に「Human Style」として開催されるほか、3/10にはアップルストア銀座のレクチャールームにて優秀作品発表会「HumanTunes」が開催されます。


Human Style.6
2/17(金)11:00-18:00
2/18(土)11:00-17:00
総合学園ヒューマンアカデミー東京校 本館
入場無料


HumanTunes.5
3/10(土)16:00-18:00(予定)
Apple Store 銀座
入場無料

2012年2月7日火曜日

石元泰博氏

日本の写真界をリードしてきた世界的写真家の石元泰博氏が亡くなりました。
享年90歳。

サンフランシスコに生まれ、シカゴのニュー・バウハウス(モホイ=ナジ・ラースローが開校)でデザインや写真教育を受け、日本をはじめアメリカ、カナダの主要美術館が多くのパブリックコレクションを持つ写真家です。

写真家としての活動の契機となった「桂離宮」の他、「シカゴ、シカゴ」、「伊勢神宮」、近年はノーファインダーで渋谷を撮影した「シブヤ、シブヤ」など建築物や街並の写真で有名ですが、モノクロで自然の花の造形的な美しさを表現した「HANA」は、同じくニュー・バウハウス出身のアメリカの現代写真家ハリー・キャラハン(Harry Callahan)が「ドイツ的にして日本的」と評したというように、硬質さと繊細さを持つ表現で、ロバート・メイプルソープ(Robert Mapplethorpe)の撮る官能的な花とは異なった花の写真家としても有名でした。


久しぶりに書棚から「HANA」を持ち出してゆっくり観賞しました。
ご冥福をお祈りいたします。





2012年2月6日月曜日

高カロリーでも

今年の冬は例年に比べ「ブリ」が安く出回っている印象を受けます。

ブリはEPADHAビタミンB1ビタミンB2が魚類中で特に多いことで有名ですが、他にもタンパク質の元となる必須アミノ酸ヒスチジン」を多量に含み、ストレス解消・脳機能改善などにも効能があるそうです。

寒ブリと言われるこの時期のブリは脂が乗っていて、加熱すると身がとてもやわらかいのも特徴。

照り焼き、塩焼き、ブリしゃぶ、ブリ大根と一通り登場したので、思いつきで酢豚ならぬ「酢鰤(すぶり)」を作ってみました。

脂がのっていて高カロリーなブリを多めの油で調理するので更にカロリーが高くなりますが、分解酵素の働きを高めることで、エネルギーとして消費し体内への蓄積を減らす効果のある「黒酢」を使うので、少しは健康的でしょうか。

<ブリの酢豚風>
ブリは食べやすい大きさに切り、酒、醤油、ショウガの絞り汁につけて下味をつける。
フライパンに多めの油をひき、下味をつけたブリに片栗粉を叩いて香ばしく焼く。
タマネギ、シイタケ、電子レンジで加熱したカボチャを加え、火が通ったら合わせ調味料(黒酢、醤油、酒、鶏ガラスープ、オイスターソース、砂糖)を入れ、水溶き片栗粉でとろみをつけ、最後にゴマ油で香りをつける。

2012年2月5日日曜日

演劇か映画か

京橋の東京都近代美術館フィルムセンターで開催中の「日本の映画ポスター芸術」展を見て来ました。


国立近代美術館の映画部門であるこの美術館は映画フィルムでや映画制作技術などをメインにした美術館ですが、同時に映画関係資料の収集、保存も行なっているため、今回のように映画のポスターやパンフレットなどの企画展が開催されることがあります。

これまでも何度か印刷物の企画展を見に行きましたが、映画文化としての側面からのアプローチが強く、中々グラフィックデザインとして面白い企画になっていない印象が強かったのですが、今回の展覧会は印刷博物館の学芸員も企画に協力しているせいか、ポスター芸術としての面白さが充分に引き出された展覧会となっていました。

特に少部数低予算印刷のシルクスクリーン工房とデザイナーとの関わりなどにも触れた解説は、デザイナーが自身の作品制作としてポスターに憧れていた時代性がよく感じられ、商業目的だけでない個性的な作品の誕生につながったのだということが理解できました。

映画ポスターとして活躍しているグラフィックデザイナーの多くは、同じ時代の演劇ポスターでも多くの名作を残して来たデザイナーですが、演劇とはまた異なる表現のポスターの仕上がりが確認できました。

展示室前半には「日本映画の歴史」の展示もあり、東京オリンピックを撮影した1600mmの巨大なレンズや、家庭用のレフシー紙フィルムなどの珍しい資料がたくさんあり、こちらはこちらで時間をかけてじっくり見たい展示です。

2012年2月4日土曜日

サイに毒

朝日新聞に「サイを守る毒」という記事が掲載されました。


絶滅危惧種クロサイシロサイの2種のサイが密猟により激減している状況を改善するための措置の記事です。

角が薬の成分になると未だに信じられている中国やベトナムで高値で取引されることから、角を取るためだけにサイを殺す密猟者が減らず、止むなく人体に有害でサイには無害となる毒物を角に注入したということですが、ここまでしなければ守れないということにショックを受けています。

サイの角の主な組成物であるタンパク質の1つのケラチンに薬効があると信じられていますが、まったくの迷信でケラチンは人間の髪の毛の主成分でもあるとか。

日本でもサイの角には毒を消す働きがあると信じられていた時代もあり、正倉院には犀角器(さいかくき)と呼ばれる、サイの角で作った杯がありますが、今そんなことを信じてる人はいないように、こうした迷信はなくなって欲しいと願うばかりです。

WWFによるとクロサイとシロサイの2種のサイの密猟数は南アフリカ共和国内でここ数年増え続け、2008年には83頭、2009年には122頭、2010年は333頭、2011年には448頭が犠牲になったと報告されているように、今なにか行動を起さなければサイは確実に絶滅してしまうところまで来ているという現状をもっと多くの人に知って欲しいですね。

WWFの公式ページには南アフリカのサイの状況についての最新の記事があります。


2012年2月3日金曜日

簡単で旨い

3月から本格的に旬になるアサリですが、とても大きく元気そうなものが並んでいたので、小松菜と一緒に中華風の酒蒸しにしました。

愛知県産です。

アサリの主たる栄養素は良質なタンパク質ビタミンB1ビタミンB12タウリンなど。
貧血の効果の他にも消化機能や中枢機能の改善や、肝臓の強化にも効果があるそうです。

加熱した時に旨味や栄養を多く含んだ出汁が出るので、煮汁が一緒に飲めるように薄味がいいですね。

小松菜は最近目にするようになった「ちぢみ小松菜」。

ちぢみホウレンソウと同じように冬期限定野菜で、一般的な小松菜よりも緑色が濃く甘味が強いのが特徴です。

寒いところで栽培に時間をかけて育てるために旨味がじっくり成熟され濃い味のものになり栄養価もとても高いとか。

旨味が多いので味付けに気を使わないで済むし、加熱が早いのでとても簡単で便利です。

<アサリと小松菜の中華風酒蒸し>
フライパンに油をひきニンニクの香りを移したら砂抜きしたアサリを軽く炒め、紹興酒、鶏ガラスープを加えて蓋をして蒸す。
半分ほどが開いたら小松菜を加え蓋をしてしんなりしたら塩コショウで薄味に仕上げる。

2012年2月2日木曜日

色彩のポスター

銀座のggg(銀座グラフィックギャラリー)で開催中の「田中一光ポスター1980-2002」に行って来ました。
(2/25まで)


2002年に71歳でなくなったグラフィックデザイン界の巨匠である田中一光氏の没後10周年記念企画で、2010年に開催された「田中一光ポスター1953-1979」の後編となる企画展。

セゾングループのクリエイティブディレクターを務めた田中一光氏は、グラフィックデザインの分野だけでなく西友のプライベートブランドとして無印良品を企画するなど、現在のデザイン界にあまりに大きな影響を及ぼしましたが、やはりその最も印象的なデザインはポスターで、独特の構成力と色彩感覚の作品はカネボウ意匠科のテキスタイルデザイナーであった経歴からも頷けるものです。

中でも今回の企画展にも展示されている「サルヴァトーレ・フェラガモ展:華麗なる靴」のポスターは、数々のデザイン賞を受賞した名作ですが、あれだけ多くの色を散りばめながらまとまるということが不思議でならないポスターでした。

グラフィックデザインや色彩に関わる学生さんは必見の展覧会です。

2012年2月1日水曜日

飛行機好きのカフェ

調布方面に用事があったので、調布飛行場内にある「プロペラカフェ」に行ってきました。

調布飛行場は、1941(昭和16)年に開設された元日本陸軍の調布基地の飛行場で、現在は小型機やヘリコプターの飛行場として空撮機や、大島、新島、神津島への不定期便も発着していて、隣接する敷地にはサッカーのFC東京と東京ヴェルディがホームスタジアムとしている「味の素スタジアム(東京スタジアム)」があり、市街地の中にあってとても空の広い気持ちのいい風景が広がる場所です。

この飛行場内にある航空会社「日本エアロテック」が格納庫に面したスペースをガラス張りのカフェにしたのが「プロペラカフェ」で、格納庫に収容した小型飛行機やヘリコプターが目の前に見えるほか、タイミングがよければ滑走路に面した窓から離発着する飛行機が見えます。


大型のジェット旅客機とはまったく違い、プロペラエンジンで飛ぶ飛行機は「機械」だということを感じられる造形も魅力ですが、そういえば20年ほど前に空撮をするためにこの飛行場から小型の4人乗りほどのセスナ機に乗った時の、シート回りや床の薄さに恐怖したことも思い出しました。

今回は離発着する飛行機を見られなかったので、また別の機会に訪れたいですね。

この調布飛行場は、管制官や運航情報官の指示や提供情報に常時従って飛行する「計器飛行方式」ではなく、離陸後に目視にて位置を判断する「有視界飛行方式」の飛行場のため、飛行機の離発着時間が8:30~17:00(夏期18:00)までと取り決められているそうです。