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ISSEY MIYAKEの87年春夏コレクションから99年の秋冬コレクションまでの13年間の作品の写真を撮り続けて来たアーヴィング・ペン(Irving Penn)氏と三宅一生氏の創作活動の関わりに注目した展覧会で、「三宅一生」展でも「アーヴィング・ペン」展でもないユニークな企画で、会場構成が建築家の坂茂氏だというのも話題となった展覧会です。
展示はいたってシンプルで、二人の活動のプロセスを表現したアニメーション上映と原画数点、アーヴィング・ペン氏の撮影した写真の投影、田中一光氏のアートディレクションによるISSEY MIYAKEのポスター、アーヴィング・ペン氏の撮影メモと紹介作品数点のみ。
中でもメインホールの壁一面に投影される高精細プロジェクターによる写真と田中一光氏のISSEY MIYAKEのポスターが圧巻でした。
ファッションデザイナーが制作した作品を撮影する写真家。
その写真をポスターというカタチで表現するデザイナー。
それらを展覧会というカタチでまとめた建築家。
それらの全てが完璧に整った「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue」展は、21_21 DESIGN SIGHTで開催されてきた展覧会の中でも最高のものだと思います。
意外だったのは会場に多く来ているファッション系と思われる来場者が、メインの写真上映を1クール見ることなく立ち去ってしまうこと。
写真ではなく実物を見たいということなのでしょうか。そういう展覧会ではなかったのですが。
ISSEY MIYAKEの展覧会では、1998年にカルティエ現代美術財団によってパリで開催され、1999年にはニューヨーク、2000年には東京の東京都現代美術館に巡回した「三宅一生展―ISSEY MIYAKE MAKING THINGS」が記憶に残る素晴しい展覧会でした。この展覧会ではデザイナーの吉岡徳仁氏が会場構成をデザインし、ニューヨークで活躍するスイス出身の写真家レイモンド·マイヤー(Raymond Meier)氏が写真撮影として参加しています。今回の展覧会とはコンセプトは違いますが、同じISSEY MIYAKEの服でもデザイナーや写真家で表現が異なることがよくわかります。
「三宅一生展―ISSEY MIYAKE MAKING THINGS」展のカタログとして制作された「ISSEY MIYAKE MAKING THINGS」
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