2014年8月15日金曜日

正統白黒写真。

クレマチスの丘に2009年に開館したIZU PHOTO MUSEUMでは、「小島一郎 北へ、北から」が開催中でした。


この写真専門の美術館は、内装や坪庭設計に現代美術家の杉本博司氏が関わったということで、以前からちょっと気になっていた施設です。

小島一郎氏は日本を代表する写真家のひとりである名取洋之助氏の後押しで写真家として活動をはじめたそうで、日本の極寒の地を撮影した写真は、コントラストの強い荒々しい表情で、撮影の厳しさを感じさせるものです。

当時の個展「津軽」と「凍ばれる」を一部イメージ再現した展示室では、額装しない木製パネル張りの写真が並び、純粋な図像としての写真を見せられた感じです。
そこにあるものを感じたように表現するために、膨大なカットを撮影し、現像段階でも様々な工夫と労力がかけられた写真からは、現代のデジタル写真にはない強さを受けました。

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