2016年11月2日水曜日

夏を惜しんで。

続いた台風や天候不順で野菜が高い中、夏の野菜ズッキーニがなぜか店頭で安売り。
食べ納めと思って南蛮漬けにしました。

エビは魚と違って小骨の心配がないので、揚げずに焼きで。
焼けたものから漬けていくので、順番も気にしなくて良いのが気楽ですね。

<エビとズッキーニの焼き南蛮漬け>
昆布出汁、酢、醤油、砂糖、刻みネギ、唐辛子を混ぜた南蛮酢を作っておく。
エビは下処理して背開きにしたら軽くたたいて伸ばす。
ズッキーニ、エビに片栗粉をまぶし、ごま油で両面を焼いていき、焼けたものから南蛮酢に浸していく。
最後にトマトを少しだけ加熱してしんなりしたくらいで漬け汁へ。1〜2時間くらいは漬けておくと馴染んで美味しい。

2016年10月30日日曜日

包装紙デザインが復刻

西武池袋本店・西武ギャラリーで開催された「スティグ・リンドベリ展」のレビューです。(会期終了)



今年がスティグ・リンドベリ(Stig Lindberg)の生誕100周年ということで、故国のスウェーデンを代表する陶磁器メーカーであるグスタフベリ(GUSTAVSBERG)の陶磁器博物館で今年5月末から開催された展覧会を再構成した展覧会で、スティグ・リンドベリのオリジナルスケッチや作品の数々が展示されていました。

現在でも数多くの陶磁器が生産され続けている中、手がけたグラフィックデザインの作品はなかなか見ることがなかったので、貴重な機会でした。

西武百貨店では1959年からスティグ・リンドベリがデザインした包装紙を使用していたという縁もあり、今回そのデザインが現代のアイテムに復刻されました。
当時の包装紙のファンとしては少し複雑ではありますが、良いデザインが継承されていくのはとても喜ばしいことです。


今回復刻されたデザインを使用したショッピングバッグとハンカチ。


こちらはコレクションしているオリジナル包装紙2色バージョンに加え、最近手に入れた赤1色バージョン。

やはりキラリと存在感が違います。

>>オリジナル包装紙のブログ記事はコチラ

2016年10月16日日曜日

レール溶接。

鉄道総合技術研究所の敷地内に年に一度だけ入ることのできる特別なお祭りに行ってきました。
鉄道マニアにとっては聖地なのですが、地元の町内掲示板などにポスターが貼られる程度でHPでも開催告知は一切なし。
それでも各地から鉄道マニアが集まってくるのですから口コミってすごいです。

今年は朝から雨でしたが昼過ぎには晴れ間が戻って来るほどに回復し、屋外のイベントも盛況でした。

所員による屋台もありますが、何よりも「研究所」らしい技術の実演が楽しい。

中でも線路をつなぐ「テルミット溶接」は、レールの上にるつぼを設置して、その中でテルミット反応と呼ばれる高温を生み出す反応を起こし、溶けた鉄が下部の鋳物の型に流れてレールを溶接するというようなもので、目玉のイベントです。



たった1日のイベントですがとても充実。
例年少しずつ研究成果の発表が変わるのも楽しいですね。

2016年10月14日金曜日

復刻という新意匠。

スウェーデンの偉大なデザイナーであるスティグ・リンドベリ(Stig Lindberg)の生誕100周年を記念した展覧会「生誕100周年記念 スティグ・リンドベリ展」が池袋西武の西武ギャラリーで開催されます。(10/19-10/30まで)



5月からスウェーデンのグスタフスベリ陶磁器博物館で開催されていた展覧会の再構成の企画ということで、かなり期待の展覧会。

スティグ・リンドベリのデザインした包装紙を1959年から使用していたゆかりのある西武百貨店とグループのそごうでは「リミテッド エディション with スティグ・リンドベリ」としてこの包装紙のデザインがショッピングバッグやクッションテキスタイルとして復刻されるそうです。

復刻ということですが、「包装紙」としてのデザインというよりは、包装紙の図柄だけを別の商品に展開しているということなのでちょっと複雑ですが、最注目されるのはとても嬉しいニュースです。

2016年10月1日土曜日

写真表現の先

東京国立近代美術館で開催中の「トーマス・ルフ展」に行ってきました。(11/13まで)
トーマス・ルフはドイツの現代写真界の巨匠ですが、日本ではまだあまりメジャーではなく、大規模な回顧展は今回が初です。



80年代から現在までの様々なシリーズの写真表現作品が展示されているなか、なんといっても2mほどの大きさにプリントされた写真群が圧倒的。

展示されているほとんどの写真が何らかのデジタル処理によって得られた画像ですが、捉えた光の表現であるはずのこれまでの写真表現という枠を完全に超えながらも、制作過程や素材は確かに写真であるという不思議な感覚の得られる展覧会でした。




THOMAS RUFF 《photogram》/THOMAS RUFF《Houses》/THOMAS RUFF《cassini》(上段左より)
THOMAS RUFF《Portrait》/THOMAS RUFF《Substrat》(下段左より)
「トーマス・ルフ展」 東京国立近代美術館

この展覧会では、1年ほど前からA2ポスターを4つ折りにしたチラシで告知がはじまっていて、ポスターの図柄は3種類が確認できています。

近年、美術展のチラシではA3の2つ折りや、2〜3 種の図柄のバージョンを制作することが多くありますが、宣伝に力が入りすぎるあまり、肝心の展覧会では印象が薄れたり、イメージが裏切られることもしばしば。
観客動員には効果があるのでしょうが、鑑賞者の立場で考えるとあまり成功しているとは思えないものでした。

ところが「トーマス・ルフ展」の力の入ったセールスプロモーションでの、A2のサイズいっぱいに高精細で印刷された写真は、展覧会場の作品の大きさや作品の密度を十分に期待させ、その期待をまったく裏切ることのない展覧会という素晴らしいもの。

話題性だけで人集めをする展覧会が横行するなか、東京国立近代美術館の底力を感じた展覧会でした。

2016年9月3日土曜日

さっぱりとコクの黒。

夏は酸っぱいものが毎日食べたい。

定番の酢の物もアレンジに飽きてきたので、酢を使った煮物にシフト。

コクのある黒酢を使ってイワシを煮ました。

酢酸が体内でクエン酸に変わって披露回復に効果があり、アミノ酸やビタミン、ミネラルも豊富な黒酢。

見た目は真っ黒ですが、意外とさっぱりなのです。



<イワシの黒酢煮>
塩をして洗ったイワシは鱗をとり頭と腹わたをとってよく洗う。
鍋に黒酢、酒、醤油、砂糖を煮立たせ、イワシを重ならないように並べ、生姜を入れて落し蓋で煮る。時々煮汁をかけながら煮ていき、10分ほどたったら付け合わせの万願寺とうがらしを加えてさらに煮汁が少なくなるまで煮る。
皿に盛って白髪葱を飾る。

2016年9月1日木曜日

グリーン寄せ。

パセリの大量消費といえば「ジャコと一緒にゴマ油で炒めて混ぜご飯」というのが定番でしたが、少し洋風でと思い塩豚とジャガイモを合わせてゼリー寄せにしてみました。

ブルゴーニュの郷土料理にハムとパセリをゼリー寄せにしたものがあって、「ジャンボン・ド・ブルゴーニュ」とか「ジャンボン・ペルシエ」と呼ばれるものをアレンジした感じ。
ちょっとパセリが多すぎたのは愛嬌。
パセリが良いアクセント。いろいろアレンジできそうですね。



<塩豚でジャンボン・ペルシエ>
鍋にローリエ、ニンニクを入れ、塩豚、ジャガイモ、タマネギを茹でる。
茹で上がったら水気をしっかり切って塩豚、ジャガイモは角切り、タマネギは細かく刻みボウルへ。細かいみじん切りのパセリと塩豚、ジャガイモ、タマネギを混ぜてテリーヌ型へ詰めておく。豚を茹でたスープに、ブイヨン、塩コショウで味を整えたらゼラチンを溶かし、型に流し込んで固める。

2016年8月30日火曜日

補色+セパレーション効果=涼

ハスイモを買ってみました。
サトイモの仲間ですがイモは大きくならない品種で、茎のような葉柄のみが食用なのだそうです。


たくさんの気泡があって調味料が馴染みそう。

あく抜きのため軽く茹でてシャキシャキ感が残るようにして食べてみました。
特に美味しい!というタイプのものではないですが、さっぱりしていて軽い歯ごたえも楽しい野菜でした。

栄養素的にもあまり優秀ではないようですが、不溶性食物繊維が多いので腸の働きを助けてくれそうです。

ハスイモの淡い黄緑や小ネギの緑とミョウガの赤は補色で強い配色ですが、ハナビラタケの白がセパレーション効果となってとてもキレイです。

器は涼しげに昭和初期のプレスガラスの小鉢。
細かいドットパターンでシャープなデザインですが、プレス成型のゆるさが堅すぎない仕上がり感を出しています。


<ハスイモとミョウガの酢の物>
ハスイモは皮を剥いて薄く小口切り、ミョウガも小口切りにし、食べやすい大きさに割いたハナビラタケと一緒にさっと茹でて水に晒す。
しっかり水気を切って、出汁、酢、砂糖、塩で調味。
小ネギの小口切りを散らす。



2016年8月28日日曜日

珍奇だけではない。

ポーラ ミュージアム アネックスで開催中の「ウルトラ植物博覧会2016 西畠清順と愉快な植物たち」を見てきました。(9/25まで)



プラントハンターとして有名な西畠清順氏は、日本の園芸文化をコンセプトにしたブランド「花園樹斎」を、日本風の生活雑貨の展開で勢いのある麻織物の老舗「中川政七商店」と立ち上げたことでも最近話題になりました。

今回の展覧会では、その西畠氏が世界中で出会って惹かれたコレクションの一部。
目利きのハンターのコレクションだけあって、確かにそのほとんどが見たことのない植物ばかり。

その奇妙な形態に圧倒されるものから、美しい花を咲かせて和ませるものまで様々な植物も見所ですが、今回の展示のために作られた器や薄暗い空間演出など、植物を含めた見せ方も楽しませてくれます。



会場は写真撮影が可能ですが、とても暗いので画像が荒れない程度にISO感度を上げて撮影。
さらに部分的にスポットがあたる植物はマイナス補正で階調が飛ばないように撮影しています。

2016年8月26日金曜日

RioからTokyoへ

リオデジャネイロでのオリンピックが閉幕しました。

ちまたでは閉会式でのTokyoアピールが話題となっていますが、Rio2016や東京2020のスポンサー企業によるキャンペーン広告もなかなか面白いですね。

なかでも新聞広告でシリーズ展開していた明治の「POWER! ひとくちの力」は、7段広告という微妙なサイズ感がひとつの記事のようでもあり、商品と競技とを絡ませたコラージュのビジュアルが楽しませてくれました。

明治の「POWER! ひとくちの力」Webサイトでは東京2020へ向けた動画配信も始まっています。
今後の展開も楽しみですね。






2016年8月24日水曜日

もうひとつの服飾史。

東京都庭園美術館で開催中の「こどもとファッション 小さい人たちへの眼差し」を見てきました。(〜8/31まで)



18世紀から20世紀初頭にかけての西洋のこども服と明治以降の日本の洋装こども服をメインに、博物図、絵本や写真などでこども服の変遷をたどった展覧会。

副題にあるようにこどもの服は大人からの視点で作られ選ばれたもので、洋服を通して、その時代に大人がこども達にどのような眼差しを向けていたかということが見て取れるものになっています。

同時代の成人服との比較などもあり、互いの影響などが感じられるのもユニーク。

展示されているほとんどの洋服はマネキンやトルソーに着せて展示してあるので、立体的に周囲まで見ることができ、写真ではわからない細工や素材感、ボリューム感が見られるのが魅力ですね。

今回の展覧会は旧朝香宮邸である本館と増築された新館の両スペースでの展示という贅沢な使い方。

特に本館のインテリアとはマッチした内容で、新館の無機質な展示室にはない空気感が感じられるのもこの美術館ならではです。

2016年8月22日月曜日

夏の最強パワー。

魚介類の中でも特にタウリンの含有量が多いタコは夏が旬。

栄養価が高く、低カロリー、コレステロールの含有は多いものの豊富なタウリンがコレステロール値を下げる働きがあるという自浄作用のようなこともでき万能ですね。

緑黄色野菜の中でもトップクラスの栄養価であるパセリと一緒のガーリック炒めなら、夏の最強メニュー。

茹でタコを使うので、軽く炒める程度で十分です。


<タコとパセリのガーリック炒め>
温めたオリーブオイルでニンニクをじっくり加熱。香りが移ったらニンニクは取り出して、パセリの葉だけを大量投入。くしゅくしゅになるまで炒めたらタコを加えて軽く炒め、塩、胡椒、醤油少々で調味する。

2016年8月20日土曜日

夏バテ禁止。

今年の夏は思ったよりも暑くならない?と思っていたところに猛暑。
やっぱり夏バテです。

疲労は蓄積しやすいので、タンパク質の吸収を促して早い疲労回復に効果があるネバネバ成分ムチンを摂取。

大和芋をたっぷり使ったネギ焼きは短時間で調理できて助かります。

塩豚焼きと合わせてタンパク質とビタミンBも1補給。



<大和芋のネギ焼き>
皮を剥いて酢水に浸けた大和芋はすりおろして少量の出汁で伸ばし、小口切りネギを加えてゴマ油をひいたフライパンで焼き付ける。
ポン酢でさっぱり、焼き塩豚と一緒でも美味しい。

2016年8月18日木曜日

設計図と実測図。

早稲田大学會津八一記念博物館で開催されていた「ル・コルビュジエ ロンシャンの丘との対話 展」のレビューです。(会期終了)



ロンシャンの礼拝堂の計画時期にル・コルビュジエのアトリエで学んでいた建築家の吉阪隆正氏が早稲田大学建築学科で教鞭をとっていたというつながりのある早稲田大学。

学内のル・コルビュジエ実測調査研究会が継続的調査を続けた実測図とコルビュジェが実際に使用した貴重な青写真とが比較されていました。
設計図をもとに作られた建物とその建物をもとに作られた実測図面。
両者は同じはずなのに微妙な違いがあって、その違いがとても人間的に感じられました。

会場内のモニターでは測量の様子が映し出されていましたが、レーザーメーターを使った測量はなかなか興味深いもので、もう少しその方法を知りたくなりました。

2016年8月16日火曜日

テキスタイルの技術革新。

7月で終わってしまいましたが、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催された「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」は地味に良い展覧会でした。



更紗は木綿の生地に模様を染めた製品のことを呼び、アジアからヨーロッパに渡って発展したものを西洋更紗と呼びます。

トワル・ド・ジュイは18世紀にフランスのヴェルサイユ近郊のジュイ=アン=ジョザス村の工場で作られた伝統的な布製品を指し、そのプリント技術は後のテキスタイルデザインに影響を与えました。

テキスタイルのデザインは繰り返しのパターンで作られますが、会場にはテキスタイル製品だけでなく、原画や木版や銅板の原版も展示されていて、大きな布地に正確に美しくプリントする当時の職人技術の高さを容易に想像することができました。

近代デザイン史では、ウィリアム・モリスのテキスタイルが注目されますが、突然出来上がったわけではなく、ジュイの技術があってこそのものなのかもしれません。

Bunkamuraザ・ミュージアムでは、8/9から「ビアトリクス・ポター生誕150周年
ピーターラビット展」が開催中です。こちらは混みあいそうですね。



2016年8月14日日曜日

夏は固体スープ。

すっかり夏バテしてさっぱりツルツル系が食べたい。

麺類ばかりではかえってバテてしまうので、野菜をツルツル食べるために寒天寄せが流行っています。

寒天寄せは冷製スープを固めたようなものと考えると、何でもOKですがせっかくなので2色で目にも楽しいものにしました。


<ヤマトイモとニンジンのすり流し風寒天寄せ>
ヤマトイモとニンジンはすりおろしておく。
水を入れた鍋に寒天を加えたら加熱しながら溶かし、出汁、塩で調味し、さらに加熱。
火を止めニンジン用の分量を鍋に残して寒天液をボウルに移し、少し冷めたらヤマトイモを混ぜ、流し缶に流し入れる。(流し缶ごと水につけるなどして冷ます)
少し固まったところで同じようにニンジンを加えた寒天液を流し缶に流したらしっかり冷やす。
固まったら切り分けて小葱を散らす。

2016年8月12日金曜日

クレオパトラの健康食材。

夏の強い見方成分のムチン
モロヘイヤオクラに多く含まれるので、毎日でも食べたいですね。

モロヘイヤはエジプト原産、オクラはエチオピア近辺の原産と、どちらも暑いアフリカ大陸地域の食材です。

夏野菜のトマトと合わせてさっぱり酢の物に。
ムチンは水溶性なのでしっかり混ぜると溶け出して粘りが増します。


<モロヘイヤとオクラの酢の物>
モロヘイヤは茎と葉を別にしてさっと茹で、オクラは生のまま塩で板ずり、塩蔵ワカメは塩抜きしてそれぞれ細かく刻み、水に晒して薄切りした赤タマネギと合わせ、出汁、酢、醤油、塩、砂糖を加えてよく混ぜる。
粘りがしっかり出たら、ざく切りしたトマトと混ぜ合わせて器に盛る。

2016年8月10日水曜日

違和感のないヌード写真展

東京オペラシティ アートギャラリーで開催されていた「ライアン・マッギンレー BODY LOUD !」のレビューです。(展覧会は7/10で終了)

アメリカの現代写真家で現在世界中でもっとも注目されている一人でもあるライアン・マッギンレーの写真展。
大自然の中で撮影されたヌード写真「ロード・トリップ」や街中でスカウトしたモデルをスタジオでヌード撮影した「イヤーブック」など、ほとんどがヌード写真の作品ですが、作られた世界でありながら、ごく自然な印象を与える写真の数々は、画面の中の色彩に人物が溶け込んでいるせいなのかもしれません。

まだまだ活躍が期待される写真家です。

2016年8月8日月曜日

秘密兵器

自転車で遠乗りをする際に警戒したいのがパンク

街中ならまだ自転車屋さんを探して押して行けば何とかなるのでしょうが、川沿いのサイクリングロードなどの自然のフィールドではどうにもなりません。

その場でパンク修理は現実的ではないので、予備のチューブを常に携帯し、チューブごと取り替えるというのが現実的。

幸運にもこれまでパンクという目にあっていないのですが、チューブへの携帯ポンプでの空気入れが大変という情報を仕入れたので秘密兵器を購入しました。

炭酸ガスの圧縮ボンベでチューブ内に炭酸ガスを充満させるというもの。

この機器は炭酸ガスボンベの注入と、ポンプでの空気注入の両方ができるハイブリッドタイプ。
炭酸ガスボンベとポンプでの空気注入の双方にメリットとデメリットがあるので、従来は両方別々に持っている必要があったようですが、このハイブリッドタイプなら、一つでOK。

あくまで緊急用ですが、なかなか優れものらしいのです。
デザインも野暮ったくなくコンパクトな設計で機能重視。

高性能な秘密兵器を手に入れて安心のはずですが、圧縮ガスのボンベを1本無駄にして試してみるか悩み中なのです。

2016年8月6日土曜日

芸術と建築

パナソニック汐留ミュージアムで開催中の「ミケランジェロ展 ルネサンス建築の至宝」を見てきました。(8/28まで)



ミケランジェロといえば大理石の彫刻やシスティーナ礼拝堂の天井画ですが、この展覧会は特に建築家としてのミケランジェロを本格的に展示。

素描をはじめ、展覧会のために制作された模型やCGによって、本業ではない建築設計への葛藤が紹介されていてこれまでにないアプローチの展示となっていました。

2016年8月4日木曜日

現在孵化率12.8%

冷蔵された小松菜から救出したカタツムリ(ウスカワマイマイ)は、単体で4回産卵。
合計405個の卵から、現時点で52匹が孵化しました。



それぞれの産卵での孵化データは以下のとおりですが、このデータから何がわかるかというと、どういうことなのかはまったくわかりません。

それでも50匹以上のチビ達が生まれたのは良かった。
まだまだ経過観察は続行中。
親も元気です。

1回目の産卵からはわずか2匹。
2回目の産卵からは0匹。
3回目の産卵からは50匹。
4回目の産卵からは0匹。(まだ2週間ほどなので経過観察中)

2016年8月2日火曜日

フォルムとスペースの緊張感

ポーラミュージアムアネックスで開催の「菊池敏正 対峙する客体 -形態の調和と造形-」を見てきました。
会期終了間際ぎりぎりでの観覧です。(7/31で終了)



東京丸の内のKITTE内にあるインターメディアテクの研究部門特任助教であり文化財保存学の専門家である菊池敏正氏の作品展。

幾何学モデルや自然科学の標本などの博物資源が展示された空間は、形態の緊張感からか、絵画や彫刻が並ぶ美術館以上に静かな空間を形成しています。

また博物資源を支えたりしまうための台座や箱の重要さも改めて感じた展覧会でした。

「学術の中に美しさがある」という菊池氏の言葉も納得です。

2016年7月31日日曜日

刺激のADC

銀座グラフィックギャラリーで開催中の「2016 ADC展」を見てきました。(8/6まで)
2016年4月までの1年間に発表されたグラフィックデザインの受賞、優秀作品の展覧会です。



今年も目にしたことのあるデザインが盛りだくさん。
刺激にもなるのでデザイン学生さんには必見です。

特に印象的だったのは、ADC会員賞を受賞、第95回ニューヨークADCでも金賞を受賞したイッセイ ミヤケ「PLEATS PLEASE ANIMALS」のポスター、グラフィックデザイン。
そして会員作品として上映されていた長崎自動車(長崎バス)の80周年CM。
長崎自動車のグラフィックはスペシャルサイトが作られていました。

2016年7月29日金曜日

ヒロシマからメキシコへ。

資生堂ギャラリーで開催中の石内都の個展「Frida is」を見てきました。(8/21まで)



写真家の石内都氏といえば広島原爆の被爆遺品を被写体とした「ひろしま」があまりにも有名で、2008年に目黒区美術館で見たその写真の記憶は未だに鮮明です。

今回の展覧会はその石内氏がメキシコを代表する現代画家のフリーダ・カーロの遺品を撮影した写真展。
2012年に撮影され、翌年にはパリで発表された写真は日本では初めて展示される貴重な機会です。

35ミリのフィルムカメラで自然光での撮影という写真は、淡い光の中に色彩が揺れ動いているようで、一瞬を捉えた写真が時間の流れを感じさせる動画のように感じられました。



この展覧会に合わせ、渋谷アップリンクでは2015年に公開されたドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品-石内都、織るように」を上映するようです。(7/30-8/5)
見逃していたので見たい!

2016年7月27日水曜日

PARCO黄金期の広告

パルコミュージアムで開催の「山口はるみ展 Hyper! HARUMI GALS!!」のレビュー。(会期終了)



パルコの広告イラストレーションの黄金期を飾った伝説的なイラストレーターである山口はるみ氏の展覧会。
最終日に滑り込んでの観覧でしたが、諦めずに見に行ってほんと良かった。

広告媒体として長年に渡って目にすることは多くても、一堂に集結することはなかなかないので貴重な機会でした。
特に1988年から1997年に女性の肖像を描いたB全ポスター「のように」のシリーズは、全62枚が展示され圧巻。


1970年代のエアブラシの作品も良いですが、のようにの描き方の方が「肖像」としての世界観があって個人的には好きですね。

もっと早くに見に行って紹介したかった展覧会です。

2016年7月25日月曜日

怪しいが良い。

江戸東京博物館で開催中の「大妖怪展」に行ってきました。(8/28まで)

この展覧会には土佐光信の作と伝わり現存最古の「百鬼夜行絵巻(真珠庵本)」(重要文化財)と奈良国立博物館が所蔵する12世紀頃制作の国宝絵巻物「辟邪絵(へきじゃえ)(地獄草紙益田家乙本)」の「神虫」が公開されるということで、会期前から期待していた展覧会。

他にも重要文化財の「土蜘蛛草紙絵巻」など、この展覧会の本気度が伝わります。
夏休みで子供たちが来る前にと思って大急ぎで会場へ。

残念だったのは作品により展示会期がことなり「百鬼夜行絵巻(真珠庵本)」(重要文化財)が8月からの公開で見られなかったこと。
逆に7/31までは「辟邪絵 神虫」(国宝)、「土蜘蛛草紙絵巻」(重要文化財)が、展示されているのですが、2度行くのも難しいので、「百鬼夜行絵巻真珠庵本」はお預けですね。

2016年7月23日土曜日

SFとサイエンスノンフィクションのあいだ。

少し前ですが、映画「エクス・マキナ (Ex Machina)」を見ました。

今年2月の第88回アカデミー賞視覚効果賞を受賞したことで話題となった作品です。


日本公開が6月からだったこともあり、話題は収束していましたが、視覚効果賞にノミネートされた、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒、マッドマックス 怒りのデス・ロード、オデッセイ、レヴェナント: 蘇えりし者」を抑えての受賞ですから見ないわけにはいきません。

ストーリーは人工知能AIをテーマにしたものですが、アンドロイドのエヴァの透明なボディとメッシュな質感が素晴らしい。

派手なアクションや爆発や光などの視覚的なエフェクトに用いるCGには少し飽きていたので、余計に良く感じたのかもしれませんが、変に近未来的な描き方をしなかったところが逆にリアリティを生んだ作品になったのでしょう。

2016年7月21日木曜日

高温もどき。

赤シソの季節も終わりかと思っていたところ、久し振りに見つけたので、今シーズン2度目の赤シソジュースを作りました。
前回より少し砂糖を減らしてハチミツで甘さを追加。

濃いマゼンタ色の赤シソジュースの底で溶けていく金色のハチミツがとてもキレイだったので、照明を当ててiPhone撮影。

普通に撮影するともっと明るく写ってしまいますが、赤シソジュースを黒く沈んだ色にしたいので、露出がマイナスになるように明るい黄色に露出ポイントをセットして撮影。

黒、赤、黄という色彩と不定形な形態がイメージを固着させていて、なんとなく太陽フレアのようにも見えて不思議です。

2016年7月19日火曜日

早蝶。

前蛹から一皮脱いで無事蛹になったナミアゲハ。

何もすることがなく羽化を待つだけの期間ですが、かといって全く安心ではなく幼虫の間に体内に寄生虫の卵を食べているという恐怖があるので、心配しながら過ごした10日ほどの日々。

ある晩、気づくと蛹が黒っぽく変化し、翌日の午前中に無事に羽化しました。
ほぼ1週間という短さ。
幼虫から蛹までも早かったので、成長を急いでいたのでしょうか。

今回も羽化の瞬間は見られず。
人がいないのを見計らって出てきているとしか思えません。

少しだけ玄関で観察してから大空に放してやりました。

2016年7月12日火曜日

大変身の準備。

終齢幼虫になってから大量のミカンの葉を消費したアゲハの幼虫が、前蛹になりました。
ちょっと早かった感じ。

もう葉っぱは補充しなくてよくなって、あとはそっとしておくだけ。

10日くらいで蝶になる予定です。

無事羽化できますように。

2016年7月10日日曜日

肉眼で見えないが。

極小カタツムリは肉眼では殻から頭が出ているのかどうかよくわからないので、飼育シャーレの脇には常にルーペが用意してあります。
そして頭が出ているのを確認したら即撮影!

ミラーレス一眼のLUMIX DMC-GX745mmのマクロレンズをつけて、さらに新兵器のエクステンションチューブで最接近。

ピントもシビアですが、ブレも大きいので、けっこうな枚数を切ります。
デジタルならではですね。

まだとても殻が薄いので中からも外が見えるようです。





2016年7月8日金曜日

例年どおりの来客。

ここ2月はカニカタツムリが突然やってきて、その飼育にあくせくしていたのですが、例年にもれず、ベランダのみかんの鉢植えにはナミアゲハが卵を産んでいたようで、ある日突然幼虫を発見。

このままでは鳥の餌食になってしまうので、保護して給餌。
保護した時は3〜4齢くらいだったのが、すぐに終齢となりました。

ミカンの葉の消費がすごいペースです。




2016年7月6日水曜日

カオスな川崎探検 その2

川崎の電脳九龍城砦を見たあとは、友人らともうひとつのカオスである「怪獣酒場」へ。

いわゆるコンセプト居酒屋というジャンルのお店で、ウルトラマンシリーズの怪獣たちが主役な居酒屋ですが、この店が予約は1ヶ月前の1日からスタートでその日にほぼ完売。まるでコンサートのチケット買いのような状態で当日席はあるものの、2時間待ちは当たり前。という大人気な居酒屋。

2015年にJR東日本が企画したスタンプラリー「来たぞ我らの!ウルトラマンスタンプラリー2015」の大当たりを受けて2016年1月から2月には「帰ってきたぞ!我らのウルトラマンスタンプラリー」が開催され、またまた大人気だったようですが、この2016年の時には、スタンプラリーの制覇対象外ですが企画のひとつとして川崎の怪獣酒場にもスタンプが置かれ、新たな客層を巻き込んだようです。

店内に怪獣の写真を貼り巡らしたり、大きいフィギュアが飾ってあったり、たまに怪獣が歩いていたり、メニューが怪獣の名前や形態をいじったものだったりというくらいは想像できたのですが、梅酒などの果実酒や焼酎のメニューには、怪獣たちが収穫や製造している写真があってお店の本気度が伺えました。
この徹底ぶりはすごいです。


この宣伝映像も本気ですね。

2016年7月4日月曜日

カオスな川崎探検。

友人のすすめでカオスの街「川崎」に行きました。

目当ては「ウェアハウス川崎 電脳九龍城砦」

「九龍城砦」は香港にあった九龍城趾に建てられた巨大なスラム街で、1990年代の半ばには取り壊されたものの、未だにその圧倒的な人口密度と無計画に建設された建物群を記録した写真集が多く出版されている伝説のスラム街。

その九龍城砦のデザイン(?)を再現したかのような内装が施されているというので、ゲームセンターには縁がないものの内装見たさに遠出。

この内外装のスゴイところは、実際には朽ちておらず、表面のディテールはすべて塗装の技術で朽ちたように見せかけているだけというところ。
すべての内装が九龍城砦風というわけではありませんが、一見の価値ありですね。




建築写真家で特に廃墟写真の大家でもある宮本隆司氏の写真集は王道。

数ある九龍城砦の写真集でもかなり詳細な編集なのがこちら。


2016年7月2日土曜日

マクロへの欲求。

このところ極小の生き物が多く、撮影が難航しています。
iPhone顕微鏡のLeyeや、ルーペ越しのiphone撮影などでなんかごまかしていますが、もう少しちゃんと撮りたい。しかも手軽に。

手軽さではコンパクトデジカメが一番よいのですが、所有のコンパクトデジカメSONY DSC-HX60Vでは最短撮影距離が足りず、コンバージョンレンズなどの拡張も不可。
かといってマクロ用にもう一台というのは論外。

そこで手軽さでは若干劣るものの、主に海用で使っているミラーレス一眼LUMIX DMC-GX7での拡張を模索。

一番気になった拡張機材は安原製作所のスーパーマクロレンズNANOHAx5
撮影倍率5倍でレンズ先端にLED照明が内蔵という優れもので、機能的には十分ですが価格が折り合わず断念。(コンデジもう一台買えます。)

散々なやんだ上、レンズとボディの間に入れることで最短撮影距離を短くし、結果的に画像を拡大して撮影することができるエクステンションチューブを購入することにしました。
価格も手頃。

さっそく使いたいところですが、極小カタツムリが出てこないので、しばらく撮影はお預けです。はやく使いたい。




国立競技場用地のアパート。

先日、学生のころの友人の個展を拝見しに千駄ヶ谷へ行きました。

東京体育館の敷地を抜けると国立競技場の建て替えで更地となった広大な土地が広がり、外苑西通りへ降りて青山方面へ歩いて行くと、工事フェンスで囲まれた古いアパート群が現れました。


このアパートは1961年ごろに建設された都営霞ケ丘アパートで、新国立競技場の用地として取り壊しが決定し解体工事が始まっている模様ですが、一部がまだ仮囲いの部分があったので近づいて撮影。



なかなか趣のあるアパートで、窓に張り出した庇のリズムがとても美しい陰影を作っています。

そしてなんと嬉しいことに給水塔がまだ残っていました。

直方体のボックスタイプですが、RC造で支え部分が柱構造で抜けているデザイン。
このタイプは円柱型ではわりとありますが、直方体のボックスではあまり見かけないタイプ。

世田谷区の都営下馬アパートにこれと良く似た給水塔があるようなので、今度行ってみたいと思います。

2016年6月30日木曜日

悲しくも惨敗。

オオシロピンノの幼生であるゾエアを飼うためには、植物性プランクトンであるクロレラが良いということを知人から教えていただき、海水に生息する植物性プランクトンである「生海産クロレラ」と、藻についたバクテリアが餌になり、水質も安定し、酸素も供給されるので手間いらずだというふれこみの「シー藻」(シーモンキーの飼育に適した藻)を購入し飼育に挑戦していました。

はじめは水中を元気に泳いでいたゾエアの元気がなくなり、結局ゾエアは育ちませんでした。
環境が安定しなかったのか、餌がうまくいかなかったのか。
原因追求はできませんが、できるだけのことはしたので残念です。

エビの繁殖をしている方のサイトなどがありましたが、相当大掛かりで徹底した管理をされているようで、初心者にはやはり相当難しいですね。

このシー藻は環境安定に良いみたいなので、親のピンノの水槽に入れています。
歩くついでに時々巻き上げてます。もしかしたら食べている?のかもしれません。
今のところ親カニは元気。
生牡蠣から出てきてからそろそろ2ヶ月です。

「シー藻」はこんな容器で送られてきました。


2016年6月25日土曜日

花咲か爺の正体

牡蠣から出てきたカニが抱卵し、お祭り騒ぎのような状態で水中に放ったカニのこども達。

かろうじて点が動いているのが見えますが、肉眼では形はわかりません。

久しぶりに登場したiPhone顕微鏡「Leye」で観察。

ちっさなカニではなく、ゾエアという幼生体。
わかりやすく言えば小さなミジンコですね。

いろいろ人に教えてもらったり調べたりしましたが、いろんな例が出てくる上に良くないとされるものが良いとされていたり・・・結局よくわからない。
わかったことは家庭での飼育は極めて難しいということ。

困りましたね。



2016年6月22日水曜日

ピンノの孵化

居酒屋さんで生牡蠣から出てきたカニさん。
オオシロピンノと思われるこのカニがしばらく飼育していたら抱卵し、先日ついに孵化しました。
折り畳まれた腹部を激しく動かして、海中に放り出しています。

エビカニ類は生まれた時はゾエアという幼生体で、ほとんどミジンコ。
環境も餌もとても難しいらしいのですが、生まれてしまったから何とか飼育の努力はしてみる事に。
とりあえずは親ガニと分けました。

2016年6月20日月曜日

ウチュウ的。

川崎にある河原町団地に行ってみました。

川崎駅から北に1kmの距離にあった東京製綱川崎工場の跡地に建設されたのが1972年。
全15棟、戸数約3,600という超巨大マンモス団地で、建築家の大谷幸夫氏の設計。

大谷氏は国立京都国際会館で有名ですが、なんとEXPO’70の住友童話館の設計も手がけています。

国立京都国際会館は斜めに傾斜した壁面や柱の複雑な造形の空間構成が力強く、住友童話館では、空飛ぶ円盤のようなドームが空中に浮かんだユニークな建物。

EXPO'70公式記録写真集より

そして河原町団地は日照を意識したといわれる逆Y字に広がった低層部が特徴的。
この部分、内部は吹き抜けの広場になっていて、宇宙基地のようでカッコイイです。



そういえば、旧川崎銀行千葉支店(矢部又吉設計)の建物を覆う形で設計された千葉市美術館も大谷氏でした。