2016年8月30日火曜日

補色+セパレーション効果=涼

ハスイモを買ってみました。
サトイモの仲間ですがイモは大きくならない品種で、茎のような葉柄のみが食用なのだそうです。


たくさんの気泡があって調味料が馴染みそう。

あく抜きのため軽く茹でてシャキシャキ感が残るようにして食べてみました。
特に美味しい!というタイプのものではないですが、さっぱりしていて軽い歯ごたえも楽しい野菜でした。

栄養素的にもあまり優秀ではないようですが、不溶性食物繊維が多いので腸の働きを助けてくれそうです。

ハスイモの淡い黄緑や小ネギの緑とミョウガの赤は補色で強い配色ですが、ハナビラタケの白がセパレーション効果となってとてもキレイです。

器は涼しげに昭和初期のプレスガラスの小鉢。
細かいドットパターンでシャープなデザインですが、プレス成型のゆるさが堅すぎない仕上がり感を出しています。


<ハスイモとミョウガの酢の物>
ハスイモは皮を剥いて薄く小口切り、ミョウガも小口切りにし、食べやすい大きさに割いたハナビラタケと一緒にさっと茹でて水に晒す。
しっかり水気を切って、出汁、酢、砂糖、塩で調味。
小ネギの小口切りを散らす。



2016年8月28日日曜日

珍奇だけではない。

ポーラ ミュージアム アネックスで開催中の「ウルトラ植物博覧会2016 西畠清順と愉快な植物たち」を見てきました。(9/25まで)



プラントハンターとして有名な西畠清順氏は、日本の園芸文化をコンセプトにしたブランド「花園樹斎」を、日本風の生活雑貨の展開で勢いのある麻織物の老舗「中川政七商店」と立ち上げたことでも最近話題になりました。

今回の展覧会では、その西畠氏が世界中で出会って惹かれたコレクションの一部。
目利きのハンターのコレクションだけあって、確かにそのほとんどが見たことのない植物ばかり。

その奇妙な形態に圧倒されるものから、美しい花を咲かせて和ませるものまで様々な植物も見所ですが、今回の展示のために作られた器や薄暗い空間演出など、植物を含めた見せ方も楽しませてくれます。



会場は写真撮影が可能ですが、とても暗いので画像が荒れない程度にISO感度を上げて撮影。
さらに部分的にスポットがあたる植物はマイナス補正で階調が飛ばないように撮影しています。

2016年8月26日金曜日

RioからTokyoへ

リオデジャネイロでのオリンピックが閉幕しました。

ちまたでは閉会式でのTokyoアピールが話題となっていますが、Rio2016や東京2020のスポンサー企業によるキャンペーン広告もなかなか面白いですね。

なかでも新聞広告でシリーズ展開していた明治の「POWER! ひとくちの力」は、7段広告という微妙なサイズ感がひとつの記事のようでもあり、商品と競技とを絡ませたコラージュのビジュアルが楽しませてくれました。

明治の「POWER! ひとくちの力」Webサイトでは東京2020へ向けた動画配信も始まっています。
今後の展開も楽しみですね。






2016年8月24日水曜日

もうひとつの服飾史。

東京都庭園美術館で開催中の「こどもとファッション 小さい人たちへの眼差し」を見てきました。(〜8/31まで)



18世紀から20世紀初頭にかけての西洋のこども服と明治以降の日本の洋装こども服をメインに、博物図、絵本や写真などでこども服の変遷をたどった展覧会。

副題にあるようにこどもの服は大人からの視点で作られ選ばれたもので、洋服を通して、その時代に大人がこども達にどのような眼差しを向けていたかということが見て取れるものになっています。

同時代の成人服との比較などもあり、互いの影響などが感じられるのもユニーク。

展示されているほとんどの洋服はマネキンやトルソーに着せて展示してあるので、立体的に周囲まで見ることができ、写真ではわからない細工や素材感、ボリューム感が見られるのが魅力ですね。

今回の展覧会は旧朝香宮邸である本館と増築された新館の両スペースでの展示という贅沢な使い方。

特に本館のインテリアとはマッチした内容で、新館の無機質な展示室にはない空気感が感じられるのもこの美術館ならではです。

2016年8月22日月曜日

夏の最強パワー。

魚介類の中でも特にタウリンの含有量が多いタコは夏が旬。

栄養価が高く、低カロリー、コレステロールの含有は多いものの豊富なタウリンがコレステロール値を下げる働きがあるという自浄作用のようなこともでき万能ですね。

緑黄色野菜の中でもトップクラスの栄養価であるパセリと一緒のガーリック炒めなら、夏の最強メニュー。

茹でタコを使うので、軽く炒める程度で十分です。


<タコとパセリのガーリック炒め>
温めたオリーブオイルでニンニクをじっくり加熱。香りが移ったらニンニクは取り出して、パセリの葉だけを大量投入。くしゅくしゅになるまで炒めたらタコを加えて軽く炒め、塩、胡椒、醤油少々で調味する。

2016年8月20日土曜日

夏バテ禁止。

今年の夏は思ったよりも暑くならない?と思っていたところに猛暑。
やっぱり夏バテです。

疲労は蓄積しやすいので、タンパク質の吸収を促して早い疲労回復に効果があるネバネバ成分ムチンを摂取。

大和芋をたっぷり使ったネギ焼きは短時間で調理できて助かります。

塩豚焼きと合わせてタンパク質とビタミンBも1補給。



<大和芋のネギ焼き>
皮を剥いて酢水に浸けた大和芋はすりおろして少量の出汁で伸ばし、小口切りネギを加えてゴマ油をひいたフライパンで焼き付ける。
ポン酢でさっぱり、焼き塩豚と一緒でも美味しい。

2016年8月18日木曜日

設計図と実測図。

早稲田大学會津八一記念博物館で開催されていた「ル・コルビュジエ ロンシャンの丘との対話 展」のレビューです。(会期終了)



ロンシャンの礼拝堂の計画時期にル・コルビュジエのアトリエで学んでいた建築家の吉阪隆正氏が早稲田大学建築学科で教鞭をとっていたというつながりのある早稲田大学。

学内のル・コルビュジエ実測調査研究会が継続的調査を続けた実測図とコルビュジェが実際に使用した貴重な青写真とが比較されていました。
設計図をもとに作られた建物とその建物をもとに作られた実測図面。
両者は同じはずなのに微妙な違いがあって、その違いがとても人間的に感じられました。

会場内のモニターでは測量の様子が映し出されていましたが、レーザーメーターを使った測量はなかなか興味深いもので、もう少しその方法を知りたくなりました。

2016年8月16日火曜日

テキスタイルの技術革新。

7月で終わってしまいましたが、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催された「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」は地味に良い展覧会でした。



更紗は木綿の生地に模様を染めた製品のことを呼び、アジアからヨーロッパに渡って発展したものを西洋更紗と呼びます。

トワル・ド・ジュイは18世紀にフランスのヴェルサイユ近郊のジュイ=アン=ジョザス村の工場で作られた伝統的な布製品を指し、そのプリント技術は後のテキスタイルデザインに影響を与えました。

テキスタイルのデザインは繰り返しのパターンで作られますが、会場にはテキスタイル製品だけでなく、原画や木版や銅板の原版も展示されていて、大きな布地に正確に美しくプリントする当時の職人技術の高さを容易に想像することができました。

近代デザイン史では、ウィリアム・モリスのテキスタイルが注目されますが、突然出来上がったわけではなく、ジュイの技術があってこそのものなのかもしれません。

Bunkamuraザ・ミュージアムでは、8/9から「ビアトリクス・ポター生誕150周年
ピーターラビット展」が開催中です。こちらは混みあいそうですね。



2016年8月14日日曜日

夏は固体スープ。

すっかり夏バテしてさっぱりツルツル系が食べたい。

麺類ばかりではかえってバテてしまうので、野菜をツルツル食べるために寒天寄せが流行っています。

寒天寄せは冷製スープを固めたようなものと考えると、何でもOKですがせっかくなので2色で目にも楽しいものにしました。


<ヤマトイモとニンジンのすり流し風寒天寄せ>
ヤマトイモとニンジンはすりおろしておく。
水を入れた鍋に寒天を加えたら加熱しながら溶かし、出汁、塩で調味し、さらに加熱。
火を止めニンジン用の分量を鍋に残して寒天液をボウルに移し、少し冷めたらヤマトイモを混ぜ、流し缶に流し入れる。(流し缶ごと水につけるなどして冷ます)
少し固まったところで同じようにニンジンを加えた寒天液を流し缶に流したらしっかり冷やす。
固まったら切り分けて小葱を散らす。

2016年8月12日金曜日

クレオパトラの健康食材。

夏の強い見方成分のムチン
モロヘイヤオクラに多く含まれるので、毎日でも食べたいですね。

モロヘイヤはエジプト原産、オクラはエチオピア近辺の原産と、どちらも暑いアフリカ大陸地域の食材です。

夏野菜のトマトと合わせてさっぱり酢の物に。
ムチンは水溶性なのでしっかり混ぜると溶け出して粘りが増します。


<モロヘイヤとオクラの酢の物>
モロヘイヤは茎と葉を別にしてさっと茹で、オクラは生のまま塩で板ずり、塩蔵ワカメは塩抜きしてそれぞれ細かく刻み、水に晒して薄切りした赤タマネギと合わせ、出汁、酢、醤油、塩、砂糖を加えてよく混ぜる。
粘りがしっかり出たら、ざく切りしたトマトと混ぜ合わせて器に盛る。

2016年8月10日水曜日

違和感のないヌード写真展

東京オペラシティ アートギャラリーで開催されていた「ライアン・マッギンレー BODY LOUD !」のレビューです。(展覧会は7/10で終了)

アメリカの現代写真家で現在世界中でもっとも注目されている一人でもあるライアン・マッギンレーの写真展。
大自然の中で撮影されたヌード写真「ロード・トリップ」や街中でスカウトしたモデルをスタジオでヌード撮影した「イヤーブック」など、ほとんどがヌード写真の作品ですが、作られた世界でありながら、ごく自然な印象を与える写真の数々は、画面の中の色彩に人物が溶け込んでいるせいなのかもしれません。

まだまだ活躍が期待される写真家です。

2016年8月8日月曜日

秘密兵器

自転車で遠乗りをする際に警戒したいのがパンク

街中ならまだ自転車屋さんを探して押して行けば何とかなるのでしょうが、川沿いのサイクリングロードなどの自然のフィールドではどうにもなりません。

その場でパンク修理は現実的ではないので、予備のチューブを常に携帯し、チューブごと取り替えるというのが現実的。

幸運にもこれまでパンクという目にあっていないのですが、チューブへの携帯ポンプでの空気入れが大変という情報を仕入れたので秘密兵器を購入しました。

炭酸ガスの圧縮ボンベでチューブ内に炭酸ガスを充満させるというもの。

この機器は炭酸ガスボンベの注入と、ポンプでの空気注入の両方ができるハイブリッドタイプ。
炭酸ガスボンベとポンプでの空気注入の双方にメリットとデメリットがあるので、従来は両方別々に持っている必要があったようですが、このハイブリッドタイプなら、一つでOK。

あくまで緊急用ですが、なかなか優れものらしいのです。
デザインも野暮ったくなくコンパクトな設計で機能重視。

高性能な秘密兵器を手に入れて安心のはずですが、圧縮ガスのボンベを1本無駄にして試してみるか悩み中なのです。

2016年8月6日土曜日

芸術と建築

パナソニック汐留ミュージアムで開催中の「ミケランジェロ展 ルネサンス建築の至宝」を見てきました。(8/28まで)



ミケランジェロといえば大理石の彫刻やシスティーナ礼拝堂の天井画ですが、この展覧会は特に建築家としてのミケランジェロを本格的に展示。

素描をはじめ、展覧会のために制作された模型やCGによって、本業ではない建築設計への葛藤が紹介されていてこれまでにないアプローチの展示となっていました。

2016年8月4日木曜日

現在孵化率12.8%

冷蔵された小松菜から救出したカタツムリ(ウスカワマイマイ)は、単体で4回産卵。
合計405個の卵から、現時点で52匹が孵化しました。



それぞれの産卵での孵化データは以下のとおりですが、このデータから何がわかるかというと、どういうことなのかはまったくわかりません。

それでも50匹以上のチビ達が生まれたのは良かった。
まだまだ経過観察は続行中。
親も元気です。

1回目の産卵からはわずか2匹。
2回目の産卵からは0匹。
3回目の産卵からは50匹。
4回目の産卵からは0匹。(まだ2週間ほどなので経過観察中)

2016年8月2日火曜日

フォルムとスペースの緊張感

ポーラミュージアムアネックスで開催の「菊池敏正 対峙する客体 -形態の調和と造形-」を見てきました。
会期終了間際ぎりぎりでの観覧です。(7/31で終了)



東京丸の内のKITTE内にあるインターメディアテクの研究部門特任助教であり文化財保存学の専門家である菊池敏正氏の作品展。

幾何学モデルや自然科学の標本などの博物資源が展示された空間は、形態の緊張感からか、絵画や彫刻が並ぶ美術館以上に静かな空間を形成しています。

また博物資源を支えたりしまうための台座や箱の重要さも改めて感じた展覧会でした。

「学術の中に美しさがある」という菊池氏の言葉も納得です。