2015年9月10日木曜日

宗教的な暗さは重さ。

目黒区美術館で開催中の「村野藤吾の建築-模型が語る豊饒な世界」を先日見て、模型の楽しさも感じつつ、さて実際はどのような建築物で、どんなディテールや空間なのかを見て感じたくなり、手始めに比較的近い三鷹市にある「ルーテル神学校(ルーテル学院大学)」に行ってみました。

1969年竣工の建物外壁は樹脂を混入させたモルタルスタッコという粗い肌の仕上げで統一され、図版等の写真では陰影のある重厚で荘厳な外観が中世の修道院のような印象でもありました。

閑静な住宅街を抜けて突然現れたキャンパスは、昨年からの大規模な改修工事でピカピカ。
チャペルを含む本館は塗装がし直されて妙なツヤ感があり、緑の芝生にタイル敷きの通路が作られ、脇にはテニスやフットサル用のマルチコートが作られています。

福祉系の学科新設等による明るいイメージ作りなのでしょうが、宗教施設独特の重々しさが半減していてちょっと残念でしたが、それでも基本的な造形はそのままなのでとても魅力的な建物でした。
この時点ではまだ裏側や研究室棟は怪しい雰囲気が残っていたので良かったです。

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