ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催されていた『浅葉克己のタイポグラフィ展「ASABA’S TYPOGRAPHY.」』のレビューです。(展覧会は1/31で終了)
アートディレクターの浅葉克己氏が文字デザインの収集をはじめたのはいつ頃からだったのか記憶が曖昧ですが、中国の少数民族ナシ族が使用する象形文字の一種で、現在でも中国雲南省の麗江(リージャン)でも現存する生きた象形文字のトンパ文字の研究は、その後日本におけるトンパ文字の流行にも繋がったのではないかと記憶しています。
浅葉氏の文字収集はトンパ文字に限らず、アジア全域に範囲を広げ作品に活かされていて、独特のフォルムを持つ文字がグラフィック作品に登場します。
その浅葉氏のタイポグラフィに焦点を当てたこの展覧会では、会場に設置された映像にあったように浅葉氏と浅葉克己デザイン室のスタッフによるこれまでの広告などのグラフィックからの「文字集め」からはじまったようで、それは自身の作品の解体作業の集大成のようでした。
展示会場の壁面には氏の日記の複製が貼られ、日常的な行動と作品との関連が伺え、デザインワークへの莫大な労力が感じられる展覧会でした。
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