2017年5月16日火曜日

華麗を作る裏側。

「メットガラ ドレスをまとった美術館」を見てきました。



メトロポリタン美術館(MET)衣装研究所部門  (The Costume Institute)の1年間の活動資金を集めるために開かれるファッションの祭典(ガラ)を撮ったドキュメンタリーで、2015年の企画展「鏡の中の中国(China: Through The looking Glass)」の企画から開催までを同時に追いかけている点が、かなり泣かせる内容。

見どころのひとつは企画展「鏡の中の中国」のキュレーターを務めるアンドリュー・ボルトンと、祭典(ガラ)を取り仕切る雑誌『VOGUE』の編集長アナ・ウィンター(「プラダを着た悪魔」のモデル)の奔走ぶり。
リーダーでありながら仕切り方の違いがそここに感じられるものになっています。

もうひとつの見どころが展覧会を飾る展示空間とロビー空間。
アジア芸術部門(Asian Art)のスタッフの全面的な協力で完成した意匠は、アジア芸術=安いシノワズリーで終わらない、華麗で豪華なスケールの大きい空間に仕上がっています。

タイトルが「メットガラ」なので、展覧会のオープニングでもある祭典(ガラ)の描写をもう少し丁寧に見せてほしかったという感じもありますが、豪華絢爛な世界の裏側が見られるこの映画は、ものを創り出すことの凄さを味わえる楽しいものに仕上がっていました。

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