2012年12月31日月曜日
2012年勝手に選んだこの展覧会がスゴイ!ベスト10発表
大晦日は一日かがりでお節料理を作りました。
お正月を迎えるために準備をするという日本の文化はとてもいいですね。
あと数時間で終わる2012年。
多くの展覧会が開催されました。
会場に足を運んだものから、今年も「勝手に選んだこの展覧会がスゴイ!」のベスト10を選出してみました。
1)「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue(21_21 DESIGN SIGHT)」
2)「ジャン=ミシェル オトニエル マイウェイ(原美術館)」
3)「ビーズ イン アフリカ(神奈川県立近代美術館 葉山)」
4)「メタボリズムの未来都市展(森美術館)」
5)「The Little Black Jacket(Gビル南青山)」
6)「重森三玲 北斗七星の庭_展(ワタリウム美術館)」
7)「ロトチェンコ -彗星のごとく、ロシア・アヴァンギャルドの寵児-(ggg)」
8)「原弘と東京国立近代美術館ーデザインワークを通して見えてくるもの(東京国立近代美術館ギャラリー4)」
9)「モジもじ文字(武蔵野市立吉祥寺美術館)」
10)「今 和次郎 採集講義 展 - 時代のスケッチ。人のコレクション。-(パナソニック 汐留ミュージアム)」
2012年はマスコミで大きく取り上げられた展覧会も多くあり、行列に並んでまで見たものもありましたが、ベスト10には小規模でも印象的だった展覧会を選んでみました。
「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue」と「メタボリズムの未来都市展」は2011年から2012年にかけて開催されたもので、2011年内に見ていたらまた順位が変わっていたのではないかとも思います。
2013年もすでに注目している展覧会が多く開催される予定です。開催予告とレビューはこれからも続けていきますので、宜しくお願いします。
2012年12月30日日曜日
2012展覧会を振り返る3
2012年の展覧会は、グラフィック系や空間系以外でも注目した展覧会が多くありました。ファッションデザイン系では実物ではなく写真という表現による展覧会が印象的でした。
「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue(21_21 DESIGN SIGHT)」
ISSEY MIYAKEの服を20世紀後半を代表する写真家であるアーヴィング・ペン氏が撮影した「写真」の展覧会ですが、その撮影には三宅一生氏は一度も立ち会うことなく、視覚的対話によって生み出されたものだとか。会場構成もとても素晴しかったです。
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「The Little Black Jacket」
50年代にシャネルがデザインした「リトル ブラック ジャケット」をカール ラガーフェルド氏が写真家として現代を代表する著名人に着せ撮影した写真集の発売先行のオリジナルプリントの展覧会。写真集は2012年の「ドイツの美しい本」に選ばれています。
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写真の展覧会では新旧2人の写真家の展覧会が印象的でした。
「生誕100年記念写真展 ロベール・ドアノー(東京都写真美術館)」
見事な演出によって撮影されたモノクロームの写真は映画のワンシーンを見ているようでした。
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「川内倫子 照度 あめつち 影を見る(東京都写真美術館)」
2000年以降の現代を代表する写真家の大規模な写真展。写真集で注目されることの多い写真家ですが、印刷物で再現の難しい柔らかい光のしっとり感が印象的でした。
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工芸的作品展で印象に残ったものが二つ。
「ビーズ イン アフリカ(神奈川県立近代美術館 葉山)」
大阪の国立民族学博物館のコレクションのうち、アフリカで独自の発展を遂げた装飾ビーズ約200点を厳選した展覧会ですが、作品の良さを充分に引き出した会場構成が素晴しかったです。民博ではこの作品の良さは伝わらないと思いました。
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「ジャン=ミシェル オトニエル マイウェイ(原美術館)」
パリのポンピドゥセンターで開催された「マイウェイ」展の再構成展。色鮮やかなガラスによる官能的な作品が衝撃的でした。
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そして最後にもうひとつ。
「太陽の塔 黄金の顔(江戸東京博物館)」
大阪の万博公園に今もそびえ立つ太陽の塔のオリジナルマスクの特別展示です。60mの高さにあるものが目の前で見られるのですから感動ものでした。
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「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue(21_21 DESIGN SIGHT)」
ISSEY MIYAKEの服を20世紀後半を代表する写真家であるアーヴィング・ペン氏が撮影した「写真」の展覧会ですが、その撮影には三宅一生氏は一度も立ち会うことなく、視覚的対話によって生み出されたものだとか。会場構成もとても素晴しかったです。
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「The Little Black Jacket」
50年代にシャネルがデザインした「リトル ブラック ジャケット」をカール ラガーフェルド氏が写真家として現代を代表する著名人に着せ撮影した写真集の発売先行のオリジナルプリントの展覧会。写真集は2012年の「ドイツの美しい本」に選ばれています。
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写真の展覧会では新旧2人の写真家の展覧会が印象的でした。
「生誕100年記念写真展 ロベール・ドアノー(東京都写真美術館)」
見事な演出によって撮影されたモノクロームの写真は映画のワンシーンを見ているようでした。
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「川内倫子 照度 あめつち 影を見る(東京都写真美術館)」
2000年以降の現代を代表する写真家の大規模な写真展。写真集で注目されることの多い写真家ですが、印刷物で再現の難しい柔らかい光のしっとり感が印象的でした。
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工芸的作品展で印象に残ったものが二つ。
「ビーズ イン アフリカ(神奈川県立近代美術館 葉山)」
大阪の国立民族学博物館のコレクションのうち、アフリカで独自の発展を遂げた装飾ビーズ約200点を厳選した展覧会ですが、作品の良さを充分に引き出した会場構成が素晴しかったです。民博ではこの作品の良さは伝わらないと思いました。
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「ジャン=ミシェル オトニエル マイウェイ(原美術館)」
パリのポンピドゥセンターで開催された「マイウェイ」展の再構成展。色鮮やかなガラスによる官能的な作品が衝撃的でした。
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そして最後にもうひとつ。
「太陽の塔 黄金の顔(江戸東京博物館)」
大阪の万博公園に今もそびえ立つ太陽の塔のオリジナルマスクの特別展示です。60mの高さにあるものが目の前で見られるのですから感動ものでした。
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2012年12月29日土曜日
2012展覧会を振り返る2
グラフィック系のギャラリーがあるように建築や空間系のギャラリーもあるのですが、ここ近年はそういった専門性の高いギャラリー意外での建築空間系の展覧会が多く開催されるようになったと感じています。
2011年から2012年にかけて開催された「メタボリズムの未来都市展」をはじめ、印象に残った展覧会がいくつかありました。
「メタボリズムの未来都市展(森美術館)」
1960年代以降に未来の都市像を描いた建築家たちの野望的な運動をテーマとした展覧会。ひとつの現実的な形として表現された1970年の万国博覧会のパビリオンなども交えた展示でとても見応えのある展覧会でした。
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「今 和次郎 採集講義 展 - 時代のスケッチ。人のコレクション。-(パナソニック 汐留ミュージアム)」
民家調査をライフワークとした建築家の今和次郎氏の民家から世相風俗までの膨大な調査資料の展覧会で、その調査方法は「考現学」という学問として定着したほどユニーク。現代のリサーチのお手本としても充実の展覧会でした。
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「重森三玲 北斗七星の庭_展(ワタリウム美術館)」
東福寺本坊の庭園《北斗七星の庭》に代表される作庭家の重森三玲氏の作品をたどる展覧会。ワタリウム美術館らしい切り口でデータと原寸模型が展示されました。
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「シャルロット・ペリアンと日本(目黒区美術館)」
ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレの共同作業者であるデザイナーのシャルロット・ペリアンが数回の来日で関わった日本での活動を振り返る展覧会。戦前戦後の日本のデザインに多くの影響を与えた様子が見て取れました。
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2012年12月28日金曜日
2012展覧会を振り返る1
2012年も残す所あとわずか。
今年も多くの展覧会が開催されました。
デザインを学ぶ学生さん達に見に行って欲しくてせっせと集めた情報でしたが、なかなか自分で見に行くということが例年と比べ減ってしまったのが残念。その中でも特に印象的な展覧会を振り返ります。
グラフィックデザインの専門ギャラリーで、グラフィックを学習する学生さんには特に足しげく通ってほしいギャラリーがギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)。
大日本印刷株式会社が運営するこのギャラリーは力のこもった展覧会を毎回開催してくれるのですが、今年は特にバリエーションにも富んでいたように思います。
その中から印象的なものをいくつか。
「田中一光ポスター1980-2002(ggg)」
日本のグラフィックデザインを代表するデザイナー田中一光氏の手掛けたポスターのうち後年に制作されたものを選んだ展覧会。80年代のバブルの時代のグラフィックはコンピューターが一般化する前のアナログの最盛期でもあり、その色彩の美しさは芸術品です。
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「ロトチェンコ -彗星のごとく、ロシア・アヴァンギャルドの寵児-(ggg)」
革命後のロシアに芸術の分野で現れたロトチェンコの展覧会。1920年頃に制作されたポスターが現代のグラフィックに大きな影響を与えたことが良くわかる展覧会でした。
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「キギ展 上原亮輔と渡邉良重(ggg)」
数々のデザイン雑貨を世に送り出しているD-BROSのプロダクトやディレクションも手掛けた2人の展覧会。
繊細な線と色彩の表現に加わる素材感は、グラフィックデザインが視覚情報だけでないことを気付かせてくれる貴重な展覧会でした。
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「横尾忠則 初のブックデザイン展(ggg)」
近年は画家としての活躍が目覚ましい横尾忠則氏のブックデザインだけを取り上げた展覧会。
ポスターや絵画に見られる独特の「暗さ」がブックデザインにも滲み出ていました。
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ggg以外でもグラフィックデザインのジャンルで印象的な展覧会がありました。
「モジもじ文字(武蔵野市立吉祥寺美術館)」
文字を扱った表現の展覧会として3名のデザイナーによる作品が展示され、あらためてコミュニケーションとしての文字デザインを考えさせられた展覧会でした。
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「原弘と東京国立近代美術館ーデザインワークを通して見えてくるもの(東京国立近代美術館ギャラリー4)」
ブックデザイナーとしても日本を代表するグラフィックデザイナーの原弘氏の手掛けた国立近代美術館の展覧会ポスターを中心とした展覧会で、戦時中に発行された大日本帝国のプロパガンダ誌「FRONT」も展示。
日本におけるグラフィックデザインの確立期を感じる展覧会でした。
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グラフィックではありませんが、構成力の凄さを感じさせられた展覧会として印象に残ったものがあります。
「地上最大の手塚治虫展」
言わずと知れた漫画の神様手塚治虫氏の展覧会。
作品の生まれたエピソードやメッセージなどを紹介しながらその作品の生原稿などを紹介した凝った展覧会でした。
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2012年12月27日木曜日
クリスマスのデザイン
クリスマスメニューに華やかさが欲しくて、夏っぽいとは思いましたが野菜とサーモンのゼリー寄せを作りました。様々な野菜の色をどのように組合わせ、テリーヌ型にどう並べるか。重ねて並べながらも断面を想像するのですから3Dの感覚が必要ですよね。
ゼリーで固めたあとのカットする瞬間の緊張がまた格別です。
クリスマスに限らずイベント毎には、日常にない華やかさや賑々しさや高揚感がありますが、こうしたイベントのイメージを確定するのはやっぱりデザイン。
同じ素材や加工方法でもデザインが変わるだけで見た目や印象が変わるのですから、不思議です。
これからも何事も「カンタンに」で済ませずに、面倒でもちょっとしたひと手間をデザインに求めて行きたいと思いました。
2012年12月26日水曜日
寒波に負けない。
日本全国で厳しい寒波で冷え込んだ今年のクリスマス。
街ではフライドチキンやケーキ屋さんに行列ができていて、いつもとは違った活気がありました。
スーパーの肉売り場ではステーキ肉が大量に並んでいましたが、寒波に負けないため芯から温まりたくてビーフシチューに。
はじめにじっくりタマネギを炒めるのが秘訣です。
サイドメニューはエビとホタテのソテー。
毎年いただいている手作りのガーリックオリーブオイルがあるので、塩コショウだけでとても美味しいのです。
2012年12月25日火曜日
まだまだ現役
2012年の12月も残すところ1週間。
大掃除のはじめは文具などの小物の整理。
引き出しの奥に押し込められたものもこの時期に一度整理して新年に備えます。
こうした整理は思いがけないものが現れて楽しいものですが、中には今さらどうしようと迷ってしまうものもあります。
奥から出て来たのは古い色褪せた鉛筆の箱。
デットストックものが手に入るという情報でわざわざ京都の文房具店で手に入れた(そのために京都に行ったわけではないですが)70年代のパッケージと思われる「ダーマトグラフ」。
特別カワイイデザインということでもないのですが、古くささに惹かれてつい買ってしまったのでした。
購入した90年代中頃はデザイン業界ではまだフィルムカメラが主流の時代で、印刷の指定原稿の作成でダーマトグラフは幾つあっても良かったため、「まあ使うだろう」という気軽な気持ちで(安いものだし)買ったのですが、中身の鉛筆を使ったらただの箱になってしまう気がして、そのまま手を付けずにいたのでした。
もともとは手術で皮膚に描くために開発された鉛筆だそうですが(dermato=皮膚/graph=書く)、ワックス成分が多いためガラス、金属、フィルムに書ける上、芯が軟質なため傷や痕が付きづらく、拭き取れるという優れもの。PCのモニタなどに書いて打ち合わせなどに使える?(学校でやったら怒られそうですが)と考えてみたり。
このダーマトグラフはまだまだ現役の筆記具ですから、マーカー代わりに思い切って復活させてもいいかなと思っています。(こうしてまた眠ってしまうのかもしれませんね。)
2012年12月24日月曜日
手を掛ける
銀座グラフィックギャラリーgggでは、「テセウス・チャン:ヴェルク No. 20 銀座 THE EXTREMITIES OF THE PRINTED MATTER」が開催中。(12/25まで)
テセウス・チャン(Theseus Chan)氏はシンガポールを代表するアートディレクターですが、名前は知らなくても「LOUIS VUITTON - YAYOI KUSAMA Fine Book」のディレクションを手掛けたと聞けば、わかる人も多いのではないでしょうか。
そのテセウス・チャン氏が手掛ける雑誌「WERK(ヴェルク)」の最新号となる20号が展示された会場は、紙を使い印刷技術を駆使した雑誌というメディアが、単に出力されたものの集積ではないということを語りかける異常なエネルギーが感じられます。
この展覧会の告知ポスターは、配送用の紙管から出すと全面がくしゃくしゃのシワだらけで一瞬びっくりします。この意図的な加工、何部刷ったのか知りませんが完全に手作業ですからスゴイ。
2012年12月23日日曜日
デザインで社会貢献
銀座のクリエイションギャラリーG8とガーディアン・ガーデンで同時開催の「EAST ALOHA」展に行ってきました。(12/21で終了)
177人のクリエイターがデザインしたアロハシャツを福島の縫製工場で仕立て、収益金がチャリティーとして寄付される企画で、毎年商品を変えながら、恒例のチャリティー企画として続いています。
企画の意図に賛同し、どれかひとつでもと思いながら真剣に見ていたのですが、連日のあまりの寒さに「夏気分」がイメージできず、一着も選ぶ事ができませんでした。このところ南国の海へ出かけていないせいですね。きっと。
こんなことではいけないと深く反省しております。
この展覧会は12/21で終了してしまいましたが、デザインのチャリティー企画では、1/15から六本木の東京ミッドタウン・デザインハブで「JAGDAやさしいハンカチ展 Part 2」が開催されますのでこちらも楽しみです。
2012年12月22日土曜日
補って美味しく
品種が多く年中食べる事のできるホウレンソウ。
実は冬が旬の野菜。
夏に比べて色が濃くなり栄養も倍増。甘味もとても濃くなります。
同じような形のコマツナはシャキシャキ感を楽しみたい葉野菜ですが、ホウレンソウはしっかり加熱してくたっとした食感も美味しいですね。
ホウレンソウに含まれるシュウ酸は、カルシウムや脂肪分の多い食材と合せるとえぐみ成分が消えるので、乳製品や卵との相性が抜群なので、両方使えるキッシュはホウレンソウのためにあるような調理方法ですね。
ゼブラ模様のお皿は鳴海製陶(NARUMI )のケーキ皿。
鎌倉のアンティーク屋さんで見つけたものです。
柄が強いのですが落ち着いた濃緑色がパンやケーキにとても合います。
キッシュにもばっちりです。
<ホウレンソウとエノキ茸のキッシュ>
ホウレンソウ、エノキ茸はあらかじめタマネギと一緒に炒めて塩コショウで味を整える。キッシュの生地は型に伸ばし、フォークで穴を空けて軽くオーブンで焼く。下焼きしたキッシュの生地に炒めた具材と細かく刻んだチーズを入れ、卵と牛乳をまぜたフィリングで満たしオーブンで焼き上げる。
2012年12月21日金曜日
お気軽グラタン
熱々の料理が食べたくなる冬。
とろみのあるグラタンは冬のオーブン料理の定番ですが、グラタンは食べたいけどソースを作るのがちょっと面倒ということもしばしば。
もっと手軽にグラタンができないか?というのはちょっとした課題です。
加熱すると果肉が柔らかくなるアボカドは、森のバターと言われるくらいなので、良く熟したものならそれだけでグラタンのソース代わりにならないかと思い、ホワイトソースなしで焼いてみました。
軽いグラタンという感じでなかなか美味しいです。
もっとペーストにすれば本当にソース要らずのグラタンになりそうな予感です。
<鶏とアボカドのオーブン焼き>
タマネギのみじん切りと鶏肉をオリーブオイルでフライパンで炒め、ボウルに移し、くりぬいて荒くカットしたアボカド、塩、コショウ、チーズと和える。
全てをアボカドの皮に戻し、さらにチーズをのせて、焼き色が付く程度にオーブンで焼く。
とろみのあるグラタンは冬のオーブン料理の定番ですが、グラタンは食べたいけどソースを作るのがちょっと面倒ということもしばしば。
もっと手軽にグラタンができないか?というのはちょっとした課題です。
加熱すると果肉が柔らかくなるアボカドは、森のバターと言われるくらいなので、良く熟したものならそれだけでグラタンのソース代わりにならないかと思い、ホワイトソースなしで焼いてみました。
軽いグラタンという感じでなかなか美味しいです。
もっとペーストにすれば本当にソース要らずのグラタンになりそうな予感です。
<鶏とアボカドのオーブン焼き>
タマネギのみじん切りと鶏肉をオリーブオイルでフライパンで炒め、ボウルに移し、くりぬいて荒くカットしたアボカド、塩、コショウ、チーズと和える。
全てをアボカドの皮に戻し、さらにチーズをのせて、焼き色が付く程度にオーブンで焼く。
2012年12月20日木曜日
冬の味方の作り方
先日、ショウガを干す話しを書いたのですが、そのあとに「どうやって作って、どう使うのですか?」という質問をいただきました。
どうっていうほどのことはなく、とてもカンタン。
ショウガを洗って2mmほどの厚さに切って、ザルに重ならないように並べて置くだけ。
ホコリ除けにキッチンペーパーを掛けてるので時々覗くくらいで、ほとんど放ったらかしです。
冬場で室内も乾燥しているので、7日くらいでカラカラになります。
外で陰干しならもっと早いのでしょうが、雨降ったら台無しなのでもっぱら家干し。
干しすぎてはいけないということも(たぶん)ないので、日にちもあまり気にしません。
すっかりカラカラになったら密閉瓶に保存。
カラカラになっていないと(たぶん)カビます。
使い方は煮物にそのまま放り込む他、熱湯を注いでハチミツを加えたショウガ湯、チャイにも欠かせません。
気に入っていたチャイブレンドの茶葉が最近売っていないので、普通のアッサムにショウガとスパイスを加えて煮出しています。
<ジンジャーチャイ>
少量のお湯を鍋に沸かし紅茶、スパイス(シナモン、カルダモン、クローブ、ブラックペッパー)、干しショウガを入れて煮出す。
牛乳を加えたら砂糖を溶かして茶こしで濾す。
2012年12月19日水曜日
のめり込み
東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN」に行ってきました。(12/24まで)
会期終了ぎりぎりの滑り込みです。
年末までの会期というのは思わぬ用事が入ってしまって、見逃しやすいのですが、何とか行ってきました。
作品によって好き嫌いの好みがとても激しい写真家なのですが、「写真力」というタイトルをつけるだけあって、好きな写真でも嫌いな写真でも訴える力がスゴイ。
これまで発表されてきた写真の中からの展示ですから、見た事のある作品がとても多いのですが、ほとんどは写真集という形でしか見ていないものばかり。
今回の展覧会では壁一面に大きく伸ばされたプリントもあり、視界が全て写真1点という状況も。また、シリーズの写真では天井に届きそうなほどの高さまで展示されていたりと、すべてに圧倒されました。
篠山紀信氏と言えば、80年代にカメラを複数台設置して撮影する「シノラマ」の技法を考えたことで有名でしたが、当時はその写真の良さがわかっていませんでした。
デジタルの写真で合成が当たり前になった現在。光学的な工夫で撮影された写真の価値が際立ってきたように感じます。
作品点数は約120点。大伸ばし作品が多いためでしょうか、まだまだ見たいという印象で終えた展覧会でした。
会期終了ぎりぎりの滑り込みです。
年末までの会期というのは思わぬ用事が入ってしまって、見逃しやすいのですが、何とか行ってきました。
作品によって好き嫌いの好みがとても激しい写真家なのですが、「写真力」というタイトルをつけるだけあって、好きな写真でも嫌いな写真でも訴える力がスゴイ。
これまで発表されてきた写真の中からの展示ですから、見た事のある作品がとても多いのですが、ほとんどは写真集という形でしか見ていないものばかり。
今回の展覧会では壁一面に大きく伸ばされたプリントもあり、視界が全て写真1点という状況も。また、シリーズの写真では天井に届きそうなほどの高さまで展示されていたりと、すべてに圧倒されました。
篠山紀信氏と言えば、80年代にカメラを複数台設置して撮影する「シノラマ」の技法を考えたことで有名でしたが、当時はその写真の良さがわかっていませんでした。
デジタルの写真で合成が当たり前になった現在。光学的な工夫で撮影された写真の価値が際立ってきたように感じます。
作品点数は約120点。大伸ばし作品が多いためでしょうか、まだまだ見たいという印象で終えた展覧会でした。
2012年12月18日火曜日
銀座でお得。
銀座の和光では「時計塔80年記念 東京国立近代美術館工芸館の名品でみるアール・ヌーヴォーとアール・デコ展 ―その時代の光―」が10日間だけ開催されています。(〜12/25まで)
東京国立近代美術館の工芸館のコレクションから、近代デザイン史で最も華やかと言えるアール・ヌーヴォーとアール・デコの作品だけを選んだ作品展。
和光ホールはそれほど広いスペースではないので実はあまり期待していなかったのですが、フライヤーに掲載されているA・M・カッサンドル(Adolphe Mouron Cassandre)の「ノール・エクスプレス<観光>(Nord Express)」がとても好きなポスターなので銀座方面へ出かけるチャンスを狙っていたところ、日本橋近くまで行く用事ができたので少し寄り道して観覧してきました。
カッサンドルの他のポスターもありましたが、アンリ・ヴァン・デ・ヴェルデ(Henry van de Velde)の制作した「TROPON(トロポン)」のポスターや木製の棚、ヤン・トーロップ(Jan Toorop)の「デルフトサラダオイル(Delftsche Slaolie)」のポスターなど、近美が所蔵しているとは思っても見なかった作品に出会えてちょっと興奮。
入場無料でこれだけ美味しい作品群ですから、学生さんを連れて行って授業をしたいくらいでした。
和光ホールは19:00まで開館しているので銀座のイルミネーションも楽しめますね。最終日の25日(火)のみ17:00で閉館そうなので注意です。
2012年12月17日月曜日
20世紀の代表
リビングデザインセンターオゾンでは「essential EAMES」を開催中。
イームズの孫であるイームズ・デミトリオス氏が綴った書籍「イームズ入門―チャールズ&レイ・イームズのデザイン原風景」をもとに構成され、2013年に公開される映画「ふたりのイームズー建築家チャールズと画家レイ」を描いたドキュメンタリーにも合わせた展覧会で、カリフォルニア、香港、ジャカルタに続く巡回展です。
OZONの小さなスペースですが、イームズ入門の構成だけあって、とてもよくまとまっていて見やすい展覧会となっていました。
2012年12月16日日曜日
偉大な塩
生ハムやパンチェッタなどに見られるように、豚肉の塩漬けはとても旨味が増して美味しくなります。
これは肉のたんぱく質が溶け出して酵素が働きやすくなり、より多くのアミノ酸やペプチドなどが生成さることや、熟成風味が出てくることによるものだそうです。美味しさってとても深いですね。
家庭の冷蔵庫で気軽にできる「塩豚」。
薄切りにして炙るだけでも美味しいのですが、煮込みや蒸し物など調理方法を選ばないのもいいところ。
相性のいいキャベツと一緒に蒸篭蒸しに。
キャベツで豚を包むようにすることで豚にはじっくり熱が加わり柔らかく、キャベツには豚の旨味が加わって相乗効果の美味しさになります。
塩豚の熟成度にもよりますが、何も調味料を使わずにそのままでも美味しいごちそうです。
<塩豚とキャベツの蒸篭蒸し>
豚の肩ロースは塩をして5日位冷蔵庫で熟成させる。
塩豚は角切りにし、キャベツで包むようにして蒸篭で蒸し上げる。
2012年12月15日土曜日
追いつけない
美術の学習ではトレーニングのために様々な対象物(モチーフ)を描くのですが、そのモチーフとして選ばれるものは、日常生活の中にあるものから、学習のために作られたもの、自然の中にあるものなど本当に千差万別です。
たまたま訪れていた美術学校の廊下に、モチーフとして使うらしいスズメバチの巣が無造作に置いてあってびっくり。
標本としてガラス越しに見ることはあっても、なかなかお目にかかれない一品だと思います。
外壁の縞模様の美しさはそれ自体が生物の甲羅のようでもあり、内部の巣は未来的な積層構造の大都市。
しばらくの間観察してしまいましたが、未来的と感じるところのSFで描かれた世界のイメージは、結局は自然界で当たり前に作られたものに影響されているのだということを考えると、人間の想像力というものは地球規模ではまだまだなのだなと感じてしまう一方、自然界の進化を考えると実はデザインのネタはいつまでたっても出尽くすことはないのではないかとも思うのでした。
たまたま訪れていた美術学校の廊下に、モチーフとして使うらしいスズメバチの巣が無造作に置いてあってびっくり。
標本としてガラス越しに見ることはあっても、なかなかお目にかかれない一品だと思います。
外壁の縞模様の美しさはそれ自体が生物の甲羅のようでもあり、内部の巣は未来的な積層構造の大都市。
しばらくの間観察してしまいましたが、未来的と感じるところのSFで描かれた世界のイメージは、結局は自然界で当たり前に作られたものに影響されているのだということを考えると、人間の想像力というものは地球規模ではまだまだなのだなと感じてしまう一方、自然界の進化を考えると実はデザインのネタはいつまでたっても出尽くすことはないのではないかとも思うのでした。
2012年12月14日金曜日
『赤が消える』
デザイン高校の授業では、雑誌のインテリア写真を透明水彩で制作する課題に取り組んでいます。
トレースした下絵にそって着色して行くのですが、透明水彩は絵の具を塗り重ねて行くことで深みのある色彩を表現することが得意な画材なので、壁や天井などの面積が広くて明るい面から着色し、徐々に細部に筆を進めて行くと比較的効率良く制作できます。
手本であるインテリア写真が手元にあるので見比べながら色を塗り重ねて行く作業を見ながら、アドバイスをして行きます。
「もう少し赤を重ねましょうか。」
「全体に寒い色になっているからもっと赤味を。」
「ここの茶色はもっと赤く」
「赤。赤。赤・・・。」
「みんな赤味が足りないですよ~。」
もしかしてミレニアムの大晦日に青が消えたように、赤が消えてしまったのでしょうか。
「そんなことどうだっていいじゃない」と切り返されたりして。
不思議な体験です。
2012年12月13日木曜日
南の海から
今年は寒さが例年になく厳しく感じられ、これから迎える真冬をどう過ごそうかと悩んでいたところに、暖かい沖縄の海を感じさせてくれるお土産をいただきました。
ヒトデの標本です。
ヒトデはウニやナマコなどの仲間で棘皮(きょくひ)動物という分類名の生物で、ウニのように刺を持つ生物を指して、「ハリネズミのような皮をもつもの」というラテン語なのだそうです。
乾燥標本では色素が残らないので色はわかりませんが、細い腕の形状から想像するとアカヒトデでしょうか。
標本棚にまたひとつ仲間が増えました。
どうもありがとう。
ヒトデの標本です。
ヒトデはウニやナマコなどの仲間で棘皮(きょくひ)動物という分類名の生物で、ウニのように刺を持つ生物を指して、「ハリネズミのような皮をもつもの」というラテン語なのだそうです。
乾燥標本では色素が残らないので色はわかりませんが、細い腕の形状から想像するとアカヒトデでしょうか。
標本棚にまたひとつ仲間が増えました。
どうもありがとう。
2012年12月12日水曜日
葉も根も
冬の味覚のカブは、春の七草の「すずな」。
古来の日本では根よりも葉を主に食べていたという説もあるそうですが、根の部分だけでなくカブの葉(カブ菜)もとても美味しいですよね。
根の部分と葉の部分で別々に使えるのでとてもお得な気がします。
葉の部分にはβカロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれているので、何にでも加えてたくさん食べたい食材。味噌汁の具や炒め物、焼き物の付け合わせなどとても便利です。
油との相性もいいので、細かく刻んで干しアミと一緒にきんぴらに。少し苦味のあるカブ菜が、ごま油の香りや甘い醤油味と良くあいます。
<カブ菜と干しアミのきんぴら>
刻んだカブ菜は唐辛子と一緒にごま油で炒め、しんなりしたら干しアミを加える。砂糖、醤油、酒を加えて、干しアミに水分を吸わせながら、水分なくなるまで焦げ付かないようにかきまぜゴマを散らす。
2012年12月11日火曜日
貴重部位。
魚屋さんで見慣れない切り身を発見。
三日月のように曲がって繊維質がはっきりした形は遠目にはフカヒレのようでもありますが、色がまったく違って鮮やかな赤色。牛肉のようでもありますがここは魚屋さんです。
近づいてみるとマグロのほほ肉でした。
料理屋さんで調理されたものしか知りませんでしたが、1匹のマグロから2枚しかとれない貴重部位。牛肉というよりは鯨肉に近いですかね。マグロ好きには憧れです。
ほどよい油で身のほぐれが良くて歯ごたえもある。
醤油ベースのステーキで美味しくいただきました。
かなり贅沢な気分です。
<マグロのほほ肉の和風ステーキ>
マグロのほほ肉は酒をふって30分程度寝かせたら、塩コショウをして醤油に砂糖を加えた付け汁に1時間漬け込む。ごく少量の油で両面に焼き色が付く程度焼き漬け汁を加える。加熱しすぎないミディアムレアくらいが美味しい。
2012年12月10日月曜日
夕暮れのサンプル
高校の木工授業のためのサンプル作り。
教材で使用する材料というのは、自分が馴染みのある材料とはいかないことが多いので、事前に材料テストをしないとコワイという発想からサンプル作りをはじめたのですが、せっかくなので生徒達の制作進行に合わせて、制作過程を説明するのに使おうという欲がでたため、なかなか完成しませんでした。
12月も半ばとなり二学期も終了間近。ながながと付合ったサンプルがやっと完成しました。
完成した参考作品だけを見るのではなく、制作過程の要所を見せることで各段階での目標(木肌はどこまでヤスリ掛けするといいとか、塗装のための下地をどう作るかとか、バランスを取るためにどういった手順で進めるかとか・・・)が説明しやすく良かったのですが、自分のペースで制作できない分、ちょっと飽きたというのも事実です。
それでも一度作ればまた何かの時に使えるだろうと思いながら作ってきましたが、作品が完成してしまったので、今後、同じ課題をやることがあっても、制作過程の説明では使えないということに気付いてしまいちょっと脱力です。
西向きの教室の窓が夕暮れに染まるころにサンプルが完成。
風が強かったのでくるくると回って落ち着きがない魚たちでした。
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2012年12月9日日曜日
乾燥中。
今年は冬の寒さが身体にこたえます。
体質改善も兼ねてショウガを頻繁に摂取することに。
漢方薬の7割に処方されるとも言われるショウガ。
生のショウガは身体を温めるのに即効性があると思っていたのですが、身体の芯は冷やしてしまうのだとか。
身体の芯から温めるには乾燥ショウガが効果があるそうです。
風邪のひきはじめなど発汗させるには生。
芯からじっくりと温めるには乾燥というように上手く使い分けていきたいですね。
作り置いた乾燥ショウガが少なくなって来たので、ふたたび乾燥中。
ザルに並べて置くのですが、それなりに場所をとるので干し網が欲しくなります。
2012年12月8日土曜日
爽やかな黄色
知人から柚子をいただきました。
香りがとても良い上黄色い色が鮮やかなので、果皮を削いで細切りにしたものを料理に散らすとそれだけで上品になって重宝しますが、なかなか大量には使えないのが難点。
ビタミンAとCが豊富で、他にもナリニギン、リモネン、クエン酸、果糖等が含まれていますが、栄養成分は果汁よりも果皮に多く含まれているそうなので皮を有効に使いたいですね。
どうやら果皮は冷凍保存できるそうです。
たくさんいただいたので果皮も果汁も使った「柚子味噌」を作りました。
料理によってアレンジができるように砂糖は少なめに仕上げています。
<焼き野菜の柚子味噌>
柚子は果皮をすりおろし、果汁を搾る。白みそに酒、砂糖、みりんを加え、柚子を加え混ぜ合わせる。焼き野菜に合わせ砂糖を更に加える。
フライパンでじりじり焼いた野菜に添える。
2012年12月7日金曜日
80年代グラフィック
竹尾見本帖本店で開催の「竹尾ポスターコレクション・ベストセレクション08 電子時代のグラフィックデザイン2 ーニュー・ウェイブの展開」展を見てきました。
会期最終日の滑り込みです。
グラフィックデザインがコンピューターによる表現に移行しはじめた1980年代。
この頃のひとつの完成形としてアメリカのニューウェーブと呼ばれたグラフィック表現があって、まだ大学を卒業したばかりの頃に憧れた当時の最新の表現は、アナログがデジタルになったということだけではない斬新な表現に思えて、アメリカで出版されたデザイン洋書を漁るように見まくっていた記憶があります。
デジタル表現が当たり前となった今見ると、逆にアナログでも表現可能なものも多いのですが、技術だけでなく「デジタル」で表現するということで、これまで表現されてこなかった構成デザインが生まれたということは確かにありそうです。
新しい技術を用いた表現を模索していたこの時代のポスターは、可能性を探っていた時代でもあり、作品に力がありますね。
2012年12月6日木曜日
正反射と拡散反射
デザイン系の高校の授業ではインテリアにおける色彩についての学習課題で、石材パネルによるパターン効果の模型制作が始まりました。
インテリアの色彩では、他のメディア以上に材質の違いが色に影響しますが、特に人が移動する空間では、同じ材質でも表面の仕上げ方で光の反射が大きく変化して色合いが違って見えることがあるため、その効果が見られるような模型作りが必要。
とてもアナログな制作方法ですが、PCで模様を描いてプリントアウトしたものでは絶対に表現できない説得力があります。
数年前からの定番課題ですが、今年はどんな作品が仕上がるか楽しみです。
様々なカラーパターンの中には、表面仕上げの違いで模様が浮かび上がっているものもあります。 |
>>制作過程の詳細は以前のブログ記事で
2012年12月5日水曜日
磯を強調。
和食の調味はどうしても鰹出汁ベースに醤油と砂糖というパターンが増えてしまいがち。
特にこの時期増える蒸し物には甘辛いべっこう餡をついつい掛けてしまうので、変化が欲しくて昆布出汁にアオサを加えた磯餡を作りました。
基本的には上品な部類の昆布出汁ですが、アオサが加わることで磯の香りがさらにアップして力強さが出たように思います。
レンコンは他の素材と馴染むよう多少ゆるめの餅感にしたかったので、片栗粉は使わずにすりおろしをそのまま蒸しています。
<カブとすりおろしレンコンの磯餡蒸し>
すりおろしたレンコンに干しアミを加え、他の材料とともに蒸篭で蒸す。蒸し上がったら昆布出汁にアオサを加えた磯餡を掛ける。
2012年12月4日火曜日
師走の展覧会
12月に開催している気になる展覧会をまとめました。
できればすべて行きたいのですが、なかなかスケジューリングが難しそうです。
「177人のクリエイターによる福島仕立てのアロハシャツ展 EAST ALOHA」
クリエイションギャラリーG8 & ガーディアン・ガーデン
(開催中~12/21)
「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN」
東京オペラシティ アートギャラリー
(開催中~12/24)
「テセウス・チャン:ヴェルク No. 20 銀座 THE EXTREMITIES OF THE PRINTED MATTER」
ギンザ・グラフィック・ギャラリー
(開催中~12/25)
「もちかえる」展
東京ミッドタウン・デザインハブ
(開催中~12/26)
「エルメス・エディター『影の色』 杉本博司展」
メゾンエルメス
(開催中~12/31)
「田中一光とデザインの前後左右」
21_21 DESIGN SIGHT
(開催中~1/20)
「森と湖の国 フィンランド・デザイン」展
サントリー美術館
(開催中~1/20)
「手の痕跡 国立西洋美術館所蔵作品を中心としたロダンとブールデルの彫刻と素描」
国立西洋美術館
(開催中~1/27)
「山と森の精霊 高千穂・椎葉・米良の神楽 展」
LIXILギャラリー
(12/6~2/22)
「世界のブックデザイン2011-12」
P&Pギャラリー
(開催中~2/24)
2012年12月3日月曜日
天神さんの旧車会
今年も国立の谷保天満宮では旧車祭が開催されましたので行ってきました。
明治41年に有栖川宮威仁親王殿下の御先導によるわが国初のガソリン自動車遠乗会が開催されてから100年目の2008年に、遠乗会の目的地であった谷保天満宮で「旧車祭」が開催されて今年で5回目。
昨年を超える150台の旧車が神社の境内に集結しました。
旧車のイベントは各地で開催されますが、「東京郊外の神社の境内」というのがなんとものんびりしていて気に入っています。
境内に集結した旧車は展示会のあと市内走行のため出発。博物館では止まったオブジェとしての車しか見られませんが、やっぱり動く姿は格別。
明治41年の有栖川宮威仁親王殿下の御先導によるわが国初のガソリン自動車遠乗会の詳細や写真は国立市の総合サイト「くにたちインデックス」に掲載されています。
>>2011年の記事はコチラ
2012年12月2日日曜日
グッドな宝庫
先日、日本デザイン振興会が主催する「GOOD DESIGN AWARD(グッドデザイン賞)」の各賞が発表されました。
今年のグッドデザイン大賞はNHKのテレビ番組「デザインあ」が受賞。
この番組は子どもにデザイン的な視点と感性を育むことを目的にデザインの面白さを伝えるというものですが、構成がしっかりしていて楽しいのでつい見てしまいます。
世の中に多くの良いデザインがある中で「デザインあ」が「グッドデザイン大賞」でいいのかはよくわからないところですが、好きなデザインであることは確かなので納得(?)です。
このグッドデザイン賞。
受賞結果が公式サイトで見られるのですが、デザイン開発者側のコメントや審査員評価などが細かく掲載されていて、しかも過去数年さかのぼれる。サイトもシンプルなのでユーザーにストレスをあまりかけずに情報が引き出せてとても見やすい。とくに「カッコイ」とか「オシャレ」ではないですし、最新技術で見せるというわけでもない(たぶん)サイトですが、ある意味グッドデザインですね。
このサイト自体が実は割と良いデザインの参考書?授業で使えるかな?などと思ってしまったのでした。
2012年12月1日土曜日
欲望の美本。その5
「世界のブックデザイン2011-12」で気になった美しい本。その5です。同じテーマでずいぶん引っぱってしまいましたが、それだけ今回のブックデザイン展が魅力的だったのでしょう。
日本の作家による図書から2冊。
細かい図形の上に透明なストライプの縞模様のフィルムを乗せると不思議な図像が浮かび上がる作品を多く世に送り出しているグラフィックデザイナー倉嶌隆広氏の初自著となる「Poemotion」。
この本は日本ではなくスイスで出版された本です。
手触りの柔らかい白い紙と描かれた黒い図形のコントラストに綴じ糸の赤がアクセントになって、図形心理学のテキストのようなクールさがかっこいい一冊。
これは即購入してしまいました。
もう一冊は、作家・美術家の三山桂依(ミヤマケイ)さんの「おやすみなさい。良い夢を。」。
とても優しい雰囲気の本で「のど」に細く薄い色が入っていることで奥行きが感じられるのですが、高価な素材や加工技術に頼らない誰でもできるデザインなのに、これだけの効果が出ることにとても関心しました。
デザイン学校のグラフィックデザイン専攻1年生はちょうど授業で造本をしているところなので、より面白さがわかると思います。2/24まで開催しているのでぜひ足を運んで欲しいですね。
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