2012年10月31日水曜日

夢を見よう

デザイン学校のグラフィックデザイン専攻では恒例の「卒業制作」がスタートしています。
今年度のテーマは「夢見るデザイン」です。

参考というわけではないですが、少し前の10/17に発表さた、KOKUYO主催の「コクヨデザインアワード2012」のグランプリと優秀賞でちょっと面白いものがありました。

グランプリは「なまえのないえのぐ」。
ラベルに色名表示がなく、減法混色の三原色と白黒の色丸が大きさを変えて表示されているだけ。
色というものを感覚的に捉えられる楽しいデザインです。

優秀賞のひとつ「Pop-up Campus」は、開くと机と椅子が飛び出すもの。
「閉じるとコンパクトになり、持ち運びも便利。」というコメントがありましたが、子ども用サイズとしてもかなりの大きさでしょうから、このナンセンスなところが素晴しいデザインです。

最近の学生さんを見ていると「デザイン」がとても現実的なものとして捉え過ぎている印象があります。
もっとデザインが持つ「楽しさ」を追求して欲しいですね。

さてどんな夢を見させてくれるのでしょうか。

2012年10月30日火曜日

弾ける


少し前ですがデザイン学校の卒業生同士の若夫婦が青森から東京にやってきて、久しぶりの仲間達と会う機会があり、お土産に家庭菜園で採れたポップコーン用のトウモロコシをいただきました。
ポップ種という皮の固い品種なのだそうです。濃いオレンジ色でその辺にゴロゴロと転がしておいてもとてもキレイ。

子どもの頃にアルミホイルの簡易なフライパンにパックされてコンロで炙るとポップコーンができる商品がありましたが、今でもあるのでしょうかね。
けっこう焦げ付いてしまったりして難しかったような気がしますが果たして上手く作れるでしょうか。

さて、いただいたトウモロコシ。
あまり少ない油だと上手く弾けないようなので菜種油を使い少し多めの油で加熱。
あっという間に弾けてフライパン一杯(あふれるほど)の量ができました。
売れるかも。と思うほどの美味しさに感謝。
家庭菜園のレベルの高さにもびっくり。

2012年10月29日月曜日

休日の挑戦


せっかくの休日が寒い雨だったので、自転車で外へ!というわけにもいかず、こんな時はトマトソースの作り置きだと思い立ち、いつもより多めにソースを仕込みました。

そのままランチでトマトソースのスパゲッティというイメージで始めたのですが、せっかく時間があるので手打ちショートパスタに挑戦。

手打ちショートパスタのレシピというのは調べてみると本当にまちまちで、薄力粉だったり強力粉だったりブレンドだったり。

そもそも薄力や強力の違いは?ということで何となくの知識を確認する意味で調べてみると、水を吸収すると粘りのあるグルテンに変化するタンパク質の割合の違いで、8.5%以下が薄力粉、12%以上が強力粉。などと決まっているそうです。もっと大雑把なものかと思っていましたが、ちゃんと数値で分かれるのですね。(当たり前か)

パスタで有名なデュラム・セモリナ粉というのは、タンパク質の量が強力粉よりも多く、グルテン含有量も高いのだとか。イタリアではこのデュラムセモリナを使ったものしかパスタとは呼ばないそうです。
一口に小麦粉と言ってもなかなか奥が深いです。

さて。
デュラムセモリナ粉はストックしていないのでどうしようかと考え、まずは薄力粉と強力粉を半々にブレンドして使いました。

こねたあと30分ほど寝かしてから細く伸ばしてカットし、指でつぶした簡単成型。
あっという間にショートパスタみたいなものになりました。
沸騰したお湯で固さを見ながら4〜5分。
トマトソースにからめると立派にパスタになりました。

かなり弾力があって、これはこれで良いような気がします。
強力粉のみとか、デュラムセモリナとかにも挑戦してみたくなりました。


2012年10月28日日曜日

秋だけのご飯


ヤマイモの葉の付け根にできる小さなイモであるムカゴ
茎が肥大化して出来る肉芽というらしいです。
秋の味覚のひとつで、丸ごとそのまま食べられて上品な香りとコクがあってとても美味しいのですが、この時期だけの食材なため気付くと店頭から消えていて残念。

生でも食べられるというのでひとかじり。
やや青いものの確かに芋。
加熱したときよりも粘りを感じるのはシャキシャキ感とのコントラストなのでしょうかね。
やっぱり加熱した方が美味しいです。

ヤマイモと同じく主成分はデンプン質
他にもカリウム・亜鉛・ビタミンB1・B2・Cなどを含んでいますが、含有量はそれほど多くないようなので栄養価はそれほど期待できないようですが、消化を助ける酵素は多いので食べ過ぎがちな秋にはぴったりな食材ですね。

定番はムカゴご飯。
炊きあがりの香りが最高です。
秋は美味しい物が多くて困ってしまいますね。

<ムカゴの炊き込みご飯>
洗ったムカゴ塩少々、酒少々を加えたお米と一緒に炊く。
ムカゴを洗う時は金ザルの中で擦れるようにすると土臭さが弱くなり風味が良くなる(気がする)。

2012年10月27日土曜日

引きずり込まれた


東京都写真美術館の2階展示室では「操上和美 時のポートレイト ノスタルジックな存在になりかけた時間。」展が開催中。

写真家操上和美氏は広告写真界の重鎮の一人ですが、今回の写真展は操上氏のシリーズ作品からモノクローム中心に70点ほどを集めた展覧会。
広告写真を全く排除した展示室は、写真作品1点ごとに一人の写真家がファインダー越しに見たものを鑑賞者に疑似体験させるような説得力を持っていて、いわゆるキレイな写真展とは無縁の、客観的な見方よりも主観的な見方をさせるような強さを持っていました。

操上和美氏といえば、2008年に製作した原案/監督/撮影監督の「ゼラチンシルバーLOVE」があります。
宮沢りえさんがゆで卵を食べるシーンが印象的です。


2012年10月26日金曜日

教科書的展覧会


東京都写真美術館で開催中の「機械の眼 カメラとレンズ」を見てきました。(11/18まで)

画像を記録する機械であるカメラの「機械性」に焦点をあて、レンズ効果、構図、露光時間、フォーカスなどの様々な技法別に、写真美術館が所蔵する写真作品を分類して展示したもの。

あらためて「写真」が目の前にある実態であっても人の眼で見ている世界とは明らかに違い、その違いが写真表現の魅力なのだということを気付かせてくれる内容で、写真の教科書的な展覧会になっています。
何度も見ている写真もありましたが、こういう見方は今までしたことがなかったので、そういった意味ではとても新鮮。

近年、手軽なカメラからハイアマチュア向きのカメラへと人気が高まって来ていますから、こうした展覧会の企画が時代に合っているのかもしれませんね。

2012年10月25日木曜日

空気を入れる。


日中の陽気がいいので休日は自転車に乗りたい気分が高まります。
先日、街乗り用の気軽なフォールディングバイク「BROMPTON(ブロンプトン)」のタイヤに空気を入れたのですが、ポンプを外すと空気が抜けてしまいました。
BROMPTONのバルブは日本で最も一般的な英式バルブ(ウッズバルブ)。

バルブからの空気漏れなので「虫ゴム」の劣化のようです。

自転車屋さんに持って行けばすぐ直してもらえますが、空気が抜けているので自転車を押していくのも面倒。後日虫ゴムを買って直すことにしてこの日はもう一台の「Alex Moulton(アレックス・モールトン)」で出かけました。
こちらのバルブはロードレーサーに多く使われている仏式バルブ(フレンチバルブ)。軽量でより高圧に耐えられるバルブです。

バルブのデザイン自体はフレンチバルブの方がスマートでいいですね。

虫ゴムは東急ハンズで4つ入りで52円でした。
残りはリペアキットと一緒に保管。


最近は虫ゴムを使わない「スーパーバルブ」というものもあると知りました。せっかく虫ゴムを買ったので、今ある分を使い切ったら交換を検討しようと思います。

2012年10月24日水曜日

すった。


今年はレンコンが豊作なのでしょうか。例年よりも安いような気がします。

刻む、叩く以外にすりおろすという使い方を知ったのは、もう10年以上前のことですが、大阪の難波にある「牧水」という居酒屋さんで「蓮根の蒲焼き」なるものに出会った時が初めてで、とても感動して以来、れんこんのすりおろしのファンになっています。

その後、5年ほど経ってから金沢の八百屋さんで教わったのがすり流し。
レンコンの中でも特にでんぷん質が多く粘りのある加賀れんこんで作るととても美味しいのですが、手に入らないのが悩みの種です。
<レンコンとオクラのお焼き>
レンコンはすりおろしと荒みじん切りを用意し、軽く水を切る。片栗粉を混ぜ、塩をひとつまみ加えたら、固めに加熱したオクラの小口切りを混ぜる。
油を引いたフライパンで両面を焼く。ポン酢でも醤油でもお好みで。

2012年10月23日火曜日

秋の河川敷

先日、調布にある多摩川河川敷花火大会が開催されるという情報を聞きつけたので、夕方から野鳥観察がてら自転車で出かけました。

水辺では夕方近くなると昆虫が多く飛来するため、その虫たちを餌にしている鳥や、虫を食べに水面に上がって来る魚を狙う鳥が多くやってきます。

河川敷から確認できた野鳥は、セグロセキレイ、ハクセキレイ、キセキレイ、シラサギ、アオサギなどに加え、ポイントを決めて張っていたわけではないのですがカワセミを2羽確認。
とてもラッキーでした。

夕暮れで野鳥観察がつらい暗さになって来たので足下が見えるうちに退散。調布へ向いました。


調布花火大会は今年30回を迎えるそうですが、10月という時期に行なわれる花火大会というのは珍しいのではないでしょうか。もともとは夏場開催だったようですが悪天候で中止となり10月に開催したことから、7月から10月の間で毎回ランダムに開催されているそうです。やや寒さを感じる気候ですが、澄み切った秋の夜空に上がる花火は夏場の花火よりもくっきりと見えてとてもキレイでした。


2012年10月22日月曜日

黒い雲

東大和駅近所に用事があって行ったのですが、西武線の高圧線や電線にたくさんの鳥の姿が。
等間隔に並ぶ姿が可愛くてしばらく観察。

たまたま単眼鏡を持っていたというのもあって、かなり本気の観察になりましたが、単眼鏡越しとはいえ、高架の上の高圧線なのでかなり遠くてはっきりと鳥種を確認できなかったのですが、そのうちに周囲から更に鳥の群が加わって、どんどん大群が広がります。

あたりがだいぶ暗くなり更に大群が加わりながら、電線の鳥たちも飛び立って低空飛行を始めました。
いくつかの群が飛び交う異様な状況に足を止めて見る人も多くなり、やがて鳥たちは駅前ロータリーの街路樹へ。
枝が鳥たちで大きく揺れています。

近くで確認できた鳥たちはムクドリでした。
それにしても黒い雲の様な大群がいくつも飛び交う様には驚き。

ムクドリは農耕地や芝生などを好み、地面におりている姿をよく目にする鳥ですが、都市の街路樹に発生する大群問題が各地で起きているようですね。
たまたま遭遇したので、楽しく観察しましたが、近くで起きていればそれなりに害があるのでしょう。深刻な事象に出会いました。

2012年10月21日日曜日

人と緑


第29回全国都市緑化フェアTOKYOの井の頭恩賜公園会場に行ってきました。

緑化フェアは1983年から続く祭典で、毎年全国各地で開催地を変えながら開催されている地方博覧会。

東京での開催は1984年の第2回以来2度目です。
今回の東京会場では都内6箇所をメイン会場とした分散型。
それぞれの会場ごとに緑と花をテーマにイベントが開催されていて、井の頭恩賜公園会場は、三鷹のジブリ美術館の裏に広がる敷地。

本来の自然のままの植物というのは人の手が入らないとどんどん荒れて行くそうですが、きちんと管理された緑というのはとても気持ちが落ち着きますね。
普段はなかなか見られない植物もあって楽しい空間が広がっています。
秋の花を代表するコスモスがいたるところに咲いていました。
濃い褐色系の紫色をしたチョコレートコスモス。チョコレートの香りがします。
吉祥寺のお店から出張中のシャボン玉クマ。
ドイツのPUSTEFIX製シャボン玉は濃い上に安全性にも優れたシャボン液です。

2012年10月20日土曜日

離れているワケ

昨日に引き続き、古い写真機材の話題。
もうひとつ面白いものが出てきました。

距離計です。

今ではカメラのピント合わせはほとんどがオートフォーカスですが、その昔は目測という時代があって、カメラを構えて被写体まで何メートルだなと予測して(とてもアバウト。もちろん測っても良いのですが)、その数値をカメラのレンズに刻まれたナンバーで合わせ(ここでもアバウト)ていました。

その後、距離を測る距離計がカメラに組み込まれたいわゆるレンジファインダーカメラが登場し、ピント合わせは格段に進歩しました。

この距離計。
正式には光学視差式距離計と言って、人の目が左右で離れているので立体視できるというのと同じ原理。離れた2つの対物レンズの図像のズレをプリズムに送り、重ね合わせることで距離を測るものです。

もともと軍用に開発された測距儀がベースのものです。
離れた所へ放物線を描いて飛んで行く砲弾の命中率をあげるためには、発射地点から目標物までの正確な距離を、発射地点から知ることが必要だったということなのですね。

その測量は基線長という2つの対物レンズの距離が長いほど正確な数値が得られるため、軍艦などに搭載される測距儀はかなり大型だったようです。
戦争映画などでも左右に伸びた対物レンズを持つ双眼鏡のような測距儀を使う兵隊の姿を目にすることも多いです。

レンジファインダーカメラに組み込まれる前は、カメラのフラッシュなどをつけるアクセサリーシューに付けて使う小型の距離計として考案され、後にさらに小型化されカメラ内に組み込まれさらにピント合わせの装置と連動されたわけです。
これは日本のカメラメーカーwalz(ワルツカメラ社)製の距離計。
ドイツの目測カメラであるローライ35(Rollei35)に付けた不格好さが結構好きでした。
距離はかなり正確に測れますが、結局カメラのピント合わせはレンズに刻まれた大雑把な数値を合せるので誤差が生じます。そのあたりのファジーなところもまた良いところなのです。

2012年10月19日金曜日

樹脂ボディの2つ目

先日、いろいろ写真の機材を整理する機会があって、使わなくなっていた古いカメラを久しぶりに触りました。

Kodak Brownie Starflexというカメラで、1957年から1964年にアメリカのコダック社で製造された安価なシリーズの固定焦点中判カメラです。

一時期フィルムのトイカメラが流行った時期がありましたが、このカメラはボディこそ樹脂製でトイカメラみたいですが、ファインダー専用レンズと撮影専用レンズを持つ二眼レフカメラ

フィルムのサイズが特殊なため、古道具屋で買った当時でさえ「インテリアのアクセントに~」という謳い文句だったと思いますが、立派なアンティークカメラです。
専用のフラッシュライトが標準で付いているところもなかなかマニアック。

このカメラで使用するフィルムは127フィルムと言って、幅4cmのロールフィルムです。
1996年にコダックが製造を中止したので手に入らなかったフィルムですが、現在はクロアチアのフォトケミカで細々と製造されています。
愛好家の間では同じロールフィルムで幅6cmの120フィルムが手に入りやすいため、120フィルムを127フィルムのサイズにカットしてリールに巻き直して使う例も多いようですね。

期限切れの127フィルムがあるので、いつか巻き直しをして撮影してみたいと思っています。

>>以前にブログで紹介した127フィルム

2012年10月18日木曜日

鉄道総研/その3

リニアモーターカーは磁石で車体を浮かせて抵抗を少なくすることで速度を上げるという仕組みで「常電導電磁石」によるものですが、現在鉄道総研がJR東海と共同開発を進めているのが「超電導電磁石」によるもの。
超電導電磁石は外部環境からの熱伝導を遮断することで電気抵抗がゼロになり、外部からの磁力線が遮断され、常電動磁石よりも強力な磁力を発生させることができるものだそうです。この技術でリニアモーターの走行は世界で日本だけの技術。
すでに実用段階になっているこの技術で山梨の実験線では2003年に世界最高の時速581kmを記録し現在もこの世界記録を保持しているそうです。

お祭り会場では床に敷かれた金属片のリング状レールの上に超伝導磁石を仕込んだ板に子どもが乗って動いています。一見はミニSLのようですがミニリニアです。世界最先端の技術が目の前にあるのですからスゴイ。
ミニリニア(左)
電磁石の並んだ容器に液体窒素を注入。
上に金属の円盤をのせる、子どもが乗っても完全に浮いていました。


強い電磁波を作るための液体窒素で白い蒸気が上がっているのがよりスゴイことのように感じます。こんな実験体験が普通の会議室のような部屋で行なわれていて、まだまだ奥が深そうな鉄道総研。
来年も楽しみです。

2012年10月17日水曜日

鉄道総研/その2

鉄道総研の潜入編その2はブラタモリでも大きく紹介されたハイブリッド車両の「ハイトラム」。
架線からパンタグラフでの電力供給で動く(普通の電車ですね)他、蓄電池での走行も可能。
すでに札幌などでも試験走行をしているそうですが、何が期待できるかというと、鉄道を敷きたい路線計画中で架線が張れない所があってもバッテリー走行できるので路線を分断しないで路面電車が敷ける他、電圧の違う路線を一部通過するなどの乗り入れも可能。そしてトロトロ走るのではなく一般の電車と同じ性能の維持。なんかスゴイことのようです。まだまだ高価なことが問題のようですが実用段階だそうです。
敷地の外周に敷かれた試験走行レールの向こうはごく普通のアパート。

隣の研究棟の脇では何やら人だかりの中で火花が散っています。
近づくとレールの溶接実演。「テルミット溶接」というのだそうです。
ちょうど溶接したレールを磨いているところ。すぐ横では溶接の種類の解説も。レールの継ぎ目がなくなることでゴトンというのがなくなるということは理解できますが、何種類もある溶接の仕方の解説は何の話かわかりません。
夜間作業のためでしょうか、工具がすべて蛍光イエローに塗られているのがプロっぽくて良いです。

人気の研究棟が「大型降雨実験装置」。
鉄道を敷くための土手を「盛土(もりど)」と言いますが(普通は知らない言葉ですが、大学を卒業したての頃に鉄道総研のすぐ近くに住んでいたことがあり、横に盛土試験場があったので割と馴染みの言葉でした)、その盛土が雨などでどのような影響を受けるのかを実験するために人工的に雨を降らせる装置。
ここでは1時間あたり200mmまでの降雨実験ができるそうです。
小さい窓から差し込む光が雨粒を浮き上がらせています。こうなるとアート作品のようですね。
そういえばタモリさんもこの中に傘をさして立っていました。

2012年10月16日火曜日

あの有名な場所


先日の10/14は鉄道の日。
この日に近い10月の土曜日には、国分寺市にあるJRの鉄道技術総合研究所(鉄道総研)が年に一度、地元の商店会に協賛してのお祭りが開催されます。

今年は10/13。
国分寺市とはいってもJR中央線の国立駅北口からすぐの広大な敷地。
このあたりは、この研究所から新幹線の0系であるひかり号が生まれたことから光町という名称になったという新幹線の町で、近くの国分寺市の公民館は「ひかりプラザ」という名称で、建物横には0系新幹線の車両1969年(昭和44年)に製造された試験車両(951-1形)が常時展示されています。

さて、この鉄道総研。
NHKの人気番組である「ブラタモリ」で国分寺後編として紹介されたため、かなり多くの人が知っている施設ですが、同時に研究所のため一般人は入れない「鉄道マニアの聖地」と紹介された施設です。

そんな聖地へお祭りということで入れてしまうのですからスゴイ。子ども連れのファミリーも多い中、カメラを持った鉄道マニアも多数。子ども向けのイベントだけでなく、研究所員によるマニアックな研究紹介などもあって異様な雰囲気。
これはマニアでなくても興奮ものです。
普段はこの正門の外からしか見られない鉄道マニアの聖地にいよいよ潜入。



実用段階に入っているリニアの車体。時速500kmは飛行機より速い。

2012年10月15日月曜日

紙の特性

グラフィックデザインの分野では最近特殊印刷が注目ですが、印刷技術の延長で表現されていながら厳密には印刷ではないものに「型押し」というものがあります。

型押しは凸版印刷の表現のひとつで、金や銀などの箔を圧着させる「箔押し」を箔なしで空押しし、紙が伸びて定着されたエンボス表現が光の加減で陰影を生み、画像が浮かびあがるというもので、紙という素材が持つ性質を利用した表現です。

身の回りの様々な素材には「弾性」と「塑性」という性質があり、ゴムのように力を加えて変形したものが力を取り除くと元の形に戻るのが弾性。一方、力を加えて変形させ力を取り除いても元の形に戻らず変形が残るのが塑性。

印刷用語で言う型押しは、この紙の塑性を利用した表現です。

グラフィックデザインに限らず、モノを作るという行為にはこの弾性と塑性を利用したものがとても多くあるので、素材による弾性と塑性の性質の違いを知る事はとても大切な事です。

この塑性による紙の変形を利用した作品作りの試作を行ないました。切り抜いた厚紙にケント紙をのせ、手作りのバーニッシャーで圧力を加えながらレリーフを作って行きました。平坦な紙の面に生まれるエンボスがとてもきれいです。
切り抜いた厚紙にケント紙を重ね、穴の部分だけに力を加えて変形させる。(左)
自分の名前などを紙の塑性変形を利用してレリーフ表現(右)

2012年10月14日日曜日

秋味、冬味。


秋の味覚の王者はキノコですが、収穫の秋は根菜も美味しくなる季節です。

中でも冬に粘りの出るレンコンは、この時期は柔らかくあっさりしているので、さっと加熱するだけでも美味しいです。
秋は生食やマリネ、炒め物に、冬は蒸し物や煮物にと調理方法を変えてもいいですね。

レンコンを加熱し過ぎないように肉は薄い削ぎ切りにします。
鶏胸肉は塩をして冷蔵庫で寝かせたものを使いました。

<レンコンと鶏の炒め物>
酢水でアク抜きしたレンコン、シイタケ、鶏胸肉は油を薄く引いたフライパンに並べる。できるだけ動かさず焼き目を付け裏返して火を通す。黒酢、醤油を加え香り付けにごま油を軽く回しかける。


2012年10月13日土曜日

クリエイターの集めた本


銀座のクリエイションギャラリーG8で開催中の「亀倉雄策ライブラリー+10人のミニ本棚」に行ってきました。(10/25まで)

日本のグラフィックデザイン界の巨匠であった亀倉雄策氏が集めたアート系書籍と10人のクリエイターがおススメするアート本を紹介する「書籍」の展覧会です。

会場では貴重な書籍がすべて閲覧可能。
来場者は白い手袋をして閲覧するのですが、いつものデザインの展覧会とは異なる雰囲気でした。
すでに入手できない貴重な書籍ばかりなのでゆっくり時間をかけて見たい展示会です。

イラストレーターの安西水丸さんがおススメしていた「イヌイットの壁かけ」はkitaCafeの本棚にもあります。
10年以上前に出版されたので新刊は手に入らないようですがとても可愛くていい本です。


2012年10月12日金曜日

ミツバチの不思議


野山でミツバチを観察した夜。
山梨産ワインの友はパンにクリームチーズをのせ蜂蜜をかけたカナッペ

荻窪に本店のある蜂蜜専門店ラベイユの「フランス産ひまわり」の蜂蜜です。

しっかりとしたコクとやや酸味のある味で花粉入りのきれいな黄色い蜂蜜は栄養も豊富。

日本では透明度が高くクセのないアカシア蜂蜜が人気ですが、花の種類によって香りや風味が異なるので食べ比べるととても楽しいです。
それにしても自然界にはたくさんの花が咲き乱れているのにどうやって単一の花の蜜を集めるのかとても不思議。

百花蜜といういろんな花の蜜が合わさった蜂蜜もありますが、圧倒的に単一種の蜂蜜が多いですから何か理由がありそうなので調べてみたところ、ミツバチは単一種の花が多くあれば、他の花が咲いていてもできるだけ単一種からだけ蜜を集め続ける習性なのだそうです。
ミツバチが蜜や花粉を集める花を蜜源植物といい、単一種の蜜を集めるために養蜂家は花畑を求めて巣箱ごと移動することもあるのだとか。

養蜂家の方の努力もありますが、蜂蜜はやっぱり基本的にミツバチが偉いのですね。

2012年10月11日木曜日

マクロでコリメート


八ヶ岳の麓にある原村の自然文化園。
野鳥観察のつもりで立ち寄ったのですがイベントが行なわれていて賑やかなため、あまり野鳥を見かけませんでしたが、林の足下には秋の野山を代表するアザミが咲き、ミツバチが蜜を集めていたので昆虫観察。

天候が曇りな上、林の中で夕方に差し掛かる薄暗い状態なため、肉眼での観察にはちょっと暗めですが、強い影が出ない分、写真撮影では軟らかい写真が仕上がります。

最短撮影距離が50cmの18-200mmズームのデジタル一眼では今ひとつ迫力が出ないため、単眼鏡(マルチモノキュラー)+iPhoneのコリメート撮影にも挑戦。
動く被写体のため、ただでさえピント合わせが難しいコリメート撮影が更に難しくなりますが、専門機器でない手軽さが可能性を感じさせてくれます。
左がデジタル一眼。右が単眼鏡+iPhone。
精度はともかく面白さは充分。手軽さでも○。

2012年10月10日水曜日

秋なのに

先日、知人がFBでインセクトフェアに行ったということをつぶやいていて、身近に昆虫好きがまた一人いた事を知りました。

子どもの頃に昆虫採集にはまってそのまま途切れる事なく大人になっても継続する人、中学や高校くらいで疎遠になり大人になってから再燃する人、子どもの頃には全く縁がなくて大人になってから始めた人など様々ですが、虫好きということだけで話題が盛り上がります。

一時期は本気で採集をしていたのですが、それなりに「装備」が大変になるので、最近は山歩きやハイキングで昆虫に出会っても観察が主流で滅多に採集まではしていません。

野鳥観察のつもりで出かけた10月の高原ハイキング。
秋のトンボやタテハチョウくらいは会うと思っていましたが、なんとゴマダラカミキリに遭遇。
体長は3.5mm程度。最近はハナカミキリなどの小型のカミキリムシばかり見ていたのでかなり嬉しい。
しかも真夏ならともかく成虫では越冬しないはずなので、この時期に目にするとは貴重な体験です。

都心でも見られるカミキリなので、種類としては珍しくはないものの、久しぶりに大型のカミキリムシに遭遇し採集熱が高まりましたが、持ち帰るための装備もなく、しばらく観察で済ませました。

2012年10月9日火曜日

きのこの秋


ここ数年は秋になるときのこ狩りに行っていたのですが、今年は諸事情が重なって行くことができませんでした。
その代わりというわけでもないのですが、友人の新車のお披露目ドライブで行った山梨、長野方面ではきのこ三昧。
蕎麦屋さんに行っては「きのこそば」に「きのこの天ぷら」。
地物の野菜の直売所でも毎日天然きのこを買ってきて「バターソテー」や「きのこ汁」に。
今回のヒットはクリタケショウゲンジ

クリタケはソテーにするととても小さくなってしまうのですが、きのこの味と香りのイメージをそのまま強くした感じで旨味の強いきのこ。とても美味。
ショウゲンジはやや苦味があるものの、とてもジューシーで歯ごたえがとても良いきのこです。
天然ものではなく栽培ものでも朝に収穫したばかりのヒラタケとエリンギは、歯ごたえも風味も日常的に知っているものとは全く異なるものでした。
左がクリタケ。右がショウゲンジ。
ソテーは左上から時計回りにクリタケ、ショウゲンジ、ヒラタケ、エリンギ。



きのこ好きにはたまらない季節ですが、意外と短いのが淋しいです。

2012年10月8日月曜日

車と色

先日友人が購入を検討していたFIAT500をついに買いました。
なかなか見せてもらう機会がなかったので、八ヶ岳方面から霧ヶ峰へのドライブを企画。やっとお披露目です。

一面のススキが広がる山合いを抜け霧ヶ峰へ。
日差しがあればポカポカと暖かいのですが、曇ってしまうとじっとしているのが辛いほどの寒さ。
急に太陽のありがたさを感じる季節になってしまいました。

さて、友人が購入したFIAT500は水色。
正面はネズミ顔、後部はカバ顔。
かなりカワイイ奴でした。

3連休ということもあって多くの車で賑わい高速道路も渋滞。
渋滞すると周囲の車観察が定番です。
最近はプリウスが多いなぁという印象を持つことの多かった渋滞車観察でしたが、今回は日本車のボディカラーに注目。白、黒、シルバーの定番に加え、最近は赤、青、ピンク、紫などカラフルになりましたが、なぜかどれもメタリックカラー。
車のデザインではフォルムに加え、カラーも重要なポイントだと思うのですが、ポスターカラーを溶いたようなしっとりとした色がないのが不思議です。


2012年10月7日日曜日

2日目のアレンジ


2日目のカレーが美味しいのは、煮物が冷える時に味が良く染込むのと同じで、加熱中にスープに溶け出した旨味が具材に再び染込むのですが、煮込むことでタンパク質アミノ酸に変化するというのも美味しくなる理由。

美味しくなったカレーは別に用意した具材を加えて、前日とは違った感じで楽しみます。

カレー作りから一度に作るとなるとカレーを煮込んでからとなるので結構時間がかかるものでも、カレーが出来ていれば簡単。はじめから2次利用を目的にカレーを準備することも必要ですね。

<焼きナスとチーズのカレー>
ナスは輪切りにして塩コショウ、オリーブオイルを振り、2日目のカレーに並べてチーズをのせオーブンへ。チーズが溶けて焼き色がつくまで加熱。


2012年10月6日土曜日

鉛筆使ってみた。


さっそく新しい鉛筆を使ってみました。
カランダッシュのテクノグラフ(CARAND'ACHE TECHNOGRAPH)です。

購入してすぐ削ってみて粘りがあるように感じましたが、塗料は厚めです。もしかすると対衝撃性が高いのかもしれません。
持った感じは軽い。
紙への吸着感も軽いので芯の粘りが弱いみたいです。
少し硬めということですね。
比べるとステッドラーのルモグラフ(STAEDTLER LUMOGRAPH)より硬めで、ファーバーカステル9000(FABER-CASTELL 9000)より軟らかい感じです。

なかなかいいんじゃないでしょうか。
結構好みな鉛筆です。
しかも並べてみると格段にカワイイ。
学生さん達からも誉めてもらいましたが、同時に刻印の中にある「FSC」ってなんですか?という質問まで来ました。

さすがデザイン系の学生さんだけあって、なかなかの観察眼。

FSCは、人が持続的に森林資源を利用するために森林や木材の流通・加工を認証する国際機関である「Forest Stewardship Council(森林管理協議会)」の略称。

FSCの刻印のある製品を選ぼうとする意識も森林資源を守る上では大事なことなのですね。

1本の鉛筆から、ちょっとだけ環境のお話になった今日の授業でした。

>>このブログ内のFSC関連記事

2012年10月5日金曜日

新しい鉛筆


デザイン系高校のデッサンの授業で自分が使うための鉛筆が必要になり、久しぶりに画用鉛筆を買いました。
美大受験の時は三菱ユニ(uni)から始まって、ステッドラーのルモグラフ(STAEDTLER LUMOGRAPH)をしばらく使い、途中スタビロ(STABILO)を可愛さだけで使って見たものの、最終的には硬めの鉛筆を求めてファーバーカステル9000(FABER-CASTELL)に落ち着きました。

その後、アイデアスケッチ用に軸のデザインのカッコ良さだけでイギリスのダーウェントグラフィック(Derwent Graphic)を使ったのが最後で今ではすっかり鉛筆を使わなくなってしまいました。

学生さんたちが使っているのがステッドラーなので同じでも良かったのですが、いざ画材屋さんで見ると、とてもワクワクしてしまって、「ここはやはりファーバーカステル9000か」と選び始めたところ見た事のない黄色い鉛筆を発見。

スイスの名門。カランダッシュのテクノグラフ(CARAND'ACHE TECHNOGRAPH)という鉛筆。
カランダッシュは色鉛筆では結構メジャーでしたが、画用鉛筆もあるとは知りませんでした。
黄色い軸に金の箔押しのデザインが最高。
木肌の少しピンクがかった暖かみのある色合いも素敵です。
売り場に並んでいる時は芯先がビニールでパッキングされているところもスイスのプロダクトを感じさせます。
削り心地は粘りが感じられなかなかいいですね。
描き味は授業で試そうと思います。

2012年10月4日木曜日

ハリネズミ復活

日本庭園に欠かせないは、もともと庭園の脇役として使われたものですが、造園技術の発展によって苔が主役となる苔庭が生まれ、苔庭専門の造園業者もある特別な存在なのだそうです。
今年のはじめに外苑前のワタリウム美術館で開催された「重森三玲-北斗七星の庭 展」でも京都の東福寺の方丈庭園など苔が主役となる造園が多く紹介されていました。
>>「重森三玲-北斗七星の庭 展」のレビュー

遠景には一面に広がる緑のカーペット。近景ではミクロのジャングル。そのどちらもが苔の魅力であるのでしょう。

庭がないと作れない苔庭ですが、盆栽の表現のひとつとして鉢に盛った苔山や球体にした苔玉などは比較的容易に楽しめるので人気ですよね。

以前に気に入って手に入れたハリネズミの苔山。
苔の質感を針にみたててハリネズミのデザインにしようという発想がスゴイです。
何年か前に購入して育てていたのですが枯らせてしまい一度植え替えを頼んだのですがその後夏を越せず、再度の植え替えもなかなか高額なのでどうしようかと迷い苔山のない鉢のままになっていました。先日、偶然雑貨店で苔がパックで売っているのに遭遇。ちょうど気候も涼しくなってきたので自分で植えてみました。

日本には苔が2000種類ほどあるそうですが、この苔はシラガゴケ科のホソバオキナゴケのようです。
ちょっと合わせ目が不自然ですが、ふたたびハリネズミ復活。

2012年10月3日水曜日

10月の展覧会

秋らしさがやってきて美術館巡りに適した気候となってきました。
10月は注目の写真展が目白押しです。
会期がとても短いものから長いものまで様々。
移動距離も考えながら効率良く回りたいですね。


亀倉雄策ライブラリー+10人のミニ本棚
クリエイションギャラリーG8
(開催中〜10/25)

ムサビのデザイン 武蔵野美術大学のデザインコレクションと教育 展
DESIGN HUB
(10/5〜11/4)

オールドノリタケのなかの女性たち
八王子市夢美術館
(開催中〜11/11)

これも印刷?!-ふしぎな特殊印刷の世界
印刷博物館P&Pギャラリー
>>レビュー記事
(開催中〜11/11)

機械の眼 カメラとレンズ
東京都写真美術館
(開催中〜11/18)

建築を彩るテキスタイル -川島織物の美と技- 展
LIXILギャラリー
(開催中〜11/24)

操上和美 時のポートレイト
東京都写真美術館
(開催中〜12/2)

篠山紀信展 写真力
東京オペラシティ アートギャラリー
(10/3〜12/24)

田中一光とデザインの前後左右
21_21 DESIGN SIGHT
(開催中〜2013.1/20)

始発電車を待ちながら
東京ステーションギャラリー
(開催中〜2013.2/24)



2012年10月2日火曜日

復元でなく復原


10/1の新聞朝刊に「東京駅丸の内駅舎保存復原本日完成」の広告が30段で掲載されました。
復原という言葉には改修などで形が変わってしまったものを元に作り直す時に使う言葉で、損なったものを再現する復元とは区別するのだそうです。

広告では改修前にも見ることの出来なかった正面からの写真が掲載されています。
まったく遮断するものがない角度で見られるということなのでしょうか。とても楽しみですね。

この日はテレビでも1日中駅舎完成のニュースで賑わい、ドームを内側から見上げる映像が多く流れましたが、ネットが張られているように見えました。ドーム上は上がれないでしょうから、一般人が上から覗くとか物を落とすという事は考えられないので、鳩除けということなのでしょう。ネット越しにしかドームを見られないのはちょっと残念な気もしますがそれでも早く見に行きたいです。

2012年10月1日月曜日

海の鮎

ハタハタというのは秋田地方が有名で雷の多くなる秋から冬にやってくることからカミナリウオという別名を持つそうですが、山陰では9月からが漁期だそうで、頭と腹を取った一夜干しが魚屋さんにごろごろと並んでいました。


太宰治が「津軽」の中で「まあ海の鮎とでも言えるのでは」と書いていますが、ちょっとわかる気がします。
海の鮎と呼ばれる魚では高級魚のアイナメが鮎並みに美味しいということからアユナミ→アイナメとなったそうですが、ハタハタもウロコのない弾力ある身の食感が最高に美味しいです。
秋は秋の美味しいものがたくさん出て来るので困りますね。

<ハタハタの一夜干し>

フライパンで焼くだけ。
そのままでも少しだけ醤油をたらしても。