マウリッツハイス美術館展の会場を出てすぐ左側には、ガラスの向こうに地下吹き抜けの展示室が見えます。
ここで開催されているのが「
生きるための家 展」。
次世代を担う建築家による住宅提案の公募による優秀作品展です。(9/30まで)
一般的な住宅展とことなり、「すまう」ということの意味を問うこの公募は、現実的でないながらもそこに住むことでしか得られない生きる感覚を刺激する提案が多く、見ていてとても考えさせられるものばかりでした。
最優秀賞が1/1モデルで会場に再現されていて、吹き抜けを囲む階層からも楽しめます。
住むための家でありながら住みにくい提案。
すぐに思いつくのが
荒川修作氏と
マドリン・ギンズ氏による
三鷹天明反転住宅。
住みにくさのレベルはまったく違いますが、
安藤忠雄氏も何かのインタビューで、自身の設計した住宅で隣の部屋に行くために屋根のない中庭を通り、雨の日は傘をさす不便さをあえて肯定していました。
住宅には住み易さ、快適さだけを求めがちですが、住むことの意味というのはもっとずっと深いものなのかもしれません。
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