デジタル写真が当たり前の学生さんは見た事もない人が多いでしょうが、スライドマウントは一コマずつ切り離したポジフィルムを挟み込んでファイリングしたり映写機で投影したりするためのもの。
撮影済のポジフィルムを現像する際にマウント加工を頼むこともできますが、プロラボで現像する場合はネガのように6コマでカットしたスリーブ仕上げが一般的。
自分でカットして必要に応じてマウントします。
このマウントは規格が統一されていますが(厚さはある程度差があります)、紙製、樹脂製などの材質やフィルムを挟み込む機能などデザインは様々。今回の整理では3種類が出てきました。
富士フィルム社製はオール軟質樹脂製で挟み込むタイプ。価格は安いのですが若干フィルムが動いてしまうのと何度かはめ外しているとはめ込みが甘くなってくるのが難点。
気に入って使っていたのがスウェーデンのGepe社のマウント。硬質樹脂の本体の内側に薄いステンレスの板がありこの板にフィルムを挟み込む仕組み。フィルムのズレがないことやポジの周囲がステンレスで囲まれエッジがシャープ、表裏がホワイトとダークグレイでスタイリッシュ、表面仕上げが梨地など、機能とデザインが素晴しい。もちろん何度外してもはめ込みが甘くなることはなく何度でも使用可能。完璧ですね。
左が富士フィルム社製。右がGepe社製(ガラスなし)。 |
このGepe製のマウントには、ごく薄いガラスでフィルムを挟み込むタイプもあり、フィルムの保護と平滑製に優れたものもあります。
高価なのですが、大学時代の卒業制作のポジフィルムはすべてこのガラスタイプのマウントを使っていました。作品への思い入れが感じられます。このポジフィルムはマウントのまま保存が確定。
まだまだ整理中なので、これからも多くの不要スライドマウントが出てきますが、機能とデザインがマッチしていて改めて惚れ直してしまいました。すぐに捨てるつもりで整理を始めたのですがまだ捨てられずにいます。
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