毎年開催される「世界で最も美しい本コンクール2015」の受賞図書を中心に、ヨーロッパやアジアのブックデザインコンクールの入選図書が集められたもので、実際に手にとって本を見られる貴重な展覧会。
この展覧会で装幀や印刷の学習ができるので、グラフィックデザインを学んでいる学生さんには特にオススメですが、純粋に最新の本の良さを感じることもできる素晴らしい機会。
少部数の希少本も多く、この場でしか出会えない素敵な本も多いので例年欠かさず見ています。
今年の一番のお気に入りはオランダのグラフィックデザイナーであるジュリアン・シュロファー(Jurriaan Schrofer)のスケッチを集めた「Schrofer Sketches」。デジタルに限りなく近いアナログのデザインワークが紹介されたこの本は、1,000部という小ロットのため手に入らないでしょうね。
気長に探していこうと思っていますので、手に入れたらまた紹介します。
もうひとつ。技法としては古くからある赤と青の2色で刷られたドイツの絵本「Das magische Zauberlupenbuch」は、この技法では擬似立体視が多い中、赤いフィルムの貼られた虫眼鏡で本を覗くと、赤インクが消えて青インクが際立ち、裸眼で見えなかった世界が目の前に広がる仕組み。もちろん仕組みだけでなく絵もとても素敵です。
1 件のコメント:
見に行きました。時間の都合上全てを見る事が出来なかったのが残念ですが先生がブログで紹介していた本は全てチェックしてきました。
Schrofer Sketchesは本の紹介テキスト(審査員コメント)にJurriaan SchroferがPCが出来る前に亡くなったというのを読んだ後、スケッチ集を見て気が遠くなる程でどのページを見てもスゴいしか浮ばず。アートに近いような感覚でした。Hans J. Wegnerの本はキャプションの置き方一つに意味がある事が第三者にちゃんと伝わっているのが尊敬しましたしWahre Monsterはお金を貯めて手元に置きたくなるような本でした。他にもケント紙のような紙に海の写真が印刷されていて分厚く存在感のある本やページを開いても背表紙が折れない本や上製本の教科書(羨ましい)等、本当に様々でとても楽しくずっと見ていたかったです。次回も楽しみです。
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