2012年11月28日水曜日

欲望の美本。その2


P&Pギャラリーで開催中の「世界のブックデザイン2011-12」で気になった美しい本。
今年は写真集の受賞図書が多かったような印象を受けました。写真やカメラのあり方の変化が影響しているのでしょうか。

ドイツの「The Little Black Jacket」は部数限定の大型本でしたが、写真集としてはちょっと小型な部類のスウェーデンに活動拠点を置く写真家JHエングストロームの写真集「La Residence(レジデンス/デンマーク)」が、今年の金の活字賞(最高賞)。
布張りの表紙に金の箔押し文字で落ちついた雰囲気で、観音綴じの多い複雑な造本でした。

オランダの写真集「Utilité」は刺繍などの作家と作品と制作過程、素材などを写した写真集で、背表紙がなく、綴じ糸がむき出しの仮製本で、観音綴じの作品写真を開くと素材や作家の写真が現れるという凝った造本。この本はちょっと手に入れたかったのですがISBNでも探しきれませんでした。もっとも気になった本がすべてネットで見つかってしまうのも困りものなので、「見つからなかったけどちょっと欲しかったなぁ」と思っているくらいがちょうどいいのかもしれません。

0 件のコメント: