2014年4月2日水曜日

開発と保存

京橋周辺の再開発がラッシュ状態で、ついに明治屋本社ビルが囲われてしまいました。

大規模再開発事業では、古い建物は丸ごと建て替えたり、外観などの一部だけを保存したりするものが最近は特に多いように感じますが、この再開発では1933年に建てられたこの古い建物を丸ごと残した開発ということで特に注目。

このビルはジョサイア・コンドルに学んだ1期生の建築家である曾禰達蔵が手掛けたルネサンス様式の希少な現存建築物で、地下鉄駅と一体化して建設されたビルとしては、現存最古なのだそうです。

現在、建物自体の耐震性を高めるために、建物と基礎の間にゴムを挟む免震工事が進行中。
明治屋ビルの周囲には地上32階、高さ170メートルの超高層ビルが建設されるため、現在は更地になりビルの裏側が見えていました。

表側はまた姿を表しますが、裏側が見られるのは今だけなのでとても貴重。
どこにも繋がっていないドアがとてもシュールで、本来は見えない部分の規則的な配管や開口部の配置、一部の削られたディテールなどのバランスがとても良い感じです。

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