1/29までなのでぎりぎりの滑り込みです。
映像をめぐる冒険というシリーズ企画展のひとつで、「拡大と縮小」がコンセプトとなった展覧会です。
17世紀の天文学の書籍や観測から撮影された写真に加え、測量や様々なシュミレーションによって生み出される空間表記の方法など、「写真」という表現から「図像表記」という概念まで含めたサイエンティフィックな展覧会で、その課程はとても難解ですが、作成された図像は魅力的なものでした。
中でも鳴川肇氏による「オーサグラフ世界地図」は、面積が極力正しい長方形世界地図で、これまで馴染んでいるメルカトル図法の地図と異なる図法で描かれたものですが、その作図方法は、地球儀の球体から三角形の分割を作り、太った正四面体に変形させつつ正四面体にし、その四面体を切り開いて平面にするという行程で得られる地図で興味深いものでした。
作図方法の解説映像はちょっと楽しすぎます。
AuthaGraph from AuthaGraph on Vimeo.
実際に目の前にあるはずでも、大きすぎたり、小さすぎたりすることで見えていないものというのは、「見たい」という欲求がより高まるものですね。
大小に関わらず、目では見えていないないものというのは実はもっとたくさん存在しているはずで、そうしたものを写す「写真表現」というものもあるのだと意識した展覧会でした。
東京都写真美術館では1/29までの会期で他に
「日本の新進作家展vol.10 写真の飛躍」
「ストリート・ライフ ヨーロッパを見つめた7人の写真家たち」
も開催中。
こちらのレビューはいずれまた。
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