2010年10月17日日曜日

ブンブクチャガマ

海岸の砂浜を作っている「」は、様々な「」や「」でなりたっていますが、その石は砂浜が面している海の状況によって様々です。

南国のイメージ写真によくある澄んだ青い海。
この澄んだ青い海には、白い砂浜があってこそですが、この白い砂の成分はサンゴの遺骸(骨)のカケラ。

サンゴ礁のある海ならではの色彩なんですね。
日本でも沖縄にはサンゴ礁が多く存在しますので、白い砂浜が多く見られます。
そして沖縄で有名な砂に「星砂」があります。
これは有孔虫というプランクトンの遺骸(骨)で、サンゴではありませんが、やはり炭酸カルシウムの成分なので白色です。

砂浜はこうした生物標本の宝庫でとても魅力的です。

ただ陸地の砂浜は摩擦や日光の影響もあり、かなり風化しているため、標本としてはなかなかきれいなものにはめぐりあえないのが残念。
その点、海の中の砂地では、それほど摩耗もなく完全体に近い遺骸に遭遇するため、美しい標本が手に入ります。

海中で手に入れたものにウニの仲間である「タコノマクラ目」の一種の殻がありました。

ウニの仲間は内蔵を守る殻を持ち、その殻に種類によって大小様々なトゲがありますが、タコノマクラ目は短い繊毛状のトゲで、一見「ウニ」とは思わない容姿をしています。

死んでしまうと、トゲは抜け落ち殻のみが残るのですが、丸味を帯びた形態がとても魅力的です。

本当に星のカタチをしていますが、摩耗して丸くなったものも
ウニの仲間の「タコマクラ」の一種。まだかなり小さい個体の殻の標本











10月にもなってなんで「海」のネタかというと、このタコノマクラ目の「スカシカシパ」「ブンブクチャガマ」などの種類の殻を標本として棚に飾っているのですが、不注意で「オカメブンブク」ではないかと思われる殻の標本を今日こわしてしまったのです。

まだ小振りな個体で殻の厚さも薄かったため、日頃から気をつけてはいたのですがとても残念です。

これは何としても替わりの個体を見つけ持ち帰らなければと決意しました。

不注意で壊してしまった殻の標本


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