2013年6月19日水曜日

天然から人工へ。

昨年、リニューアルオープンした東京都美術館で開催された「マウリッツハイス美術館展」。この展覧会の目玉の絵画はオランダの画家であるヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)「真珠の耳飾りの少女」でした。

別名「青いターバンの少女」と呼ばれる印象的な「青」は、フェルメールが他の作品でも好んで用いる天然ウルトラマリンブルーで、フェルメールブルーとも呼ばれています。

この顔料はラピスラズリ(lapis lazuli)から作られる高価な顔料で、そのため下地には同じ青に発色するアズライト(azurite)が使われているとも言われています。比較的多く産出されるから下地用というのはアズライトがちょっとかわいそうな感じですね。

もっとも人工的な青色顔料が主流な現代では、天然顔料というだけでどちらも希少な顔料です。

>>マウリッツハイス美術館展のレビュー記事はこちら
ラピスラズリの小さい塊。

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