2012年も残す所あとわずか。
今年も多くの展覧会が開催されました。
デザインを学ぶ学生さん達に見に行って欲しくてせっせと集めた情報でしたが、なかなか自分で見に行くということが例年と比べ減ってしまったのが残念。その中でも特に印象的な展覧会を振り返ります。
グラフィックデザインの専門ギャラリーで、グラフィックを学習する学生さんには特に足しげく通ってほしいギャラリーがギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)。
大日本印刷株式会社が運営するこのギャラリーは力のこもった展覧会を毎回開催してくれるのですが、今年は特にバリエーションにも富んでいたように思います。
その中から印象的なものをいくつか。
「田中一光ポスター1980-2002(ggg)」
日本のグラフィックデザインを代表するデザイナー田中一光氏の手掛けたポスターのうち後年に制作されたものを選んだ展覧会。80年代のバブルの時代のグラフィックはコンピューターが一般化する前のアナログの最盛期でもあり、その色彩の美しさは芸術品です。
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「ロトチェンコ -彗星のごとく、ロシア・アヴァンギャルドの寵児-(ggg)」
革命後のロシアに芸術の分野で現れたロトチェンコの展覧会。1920年頃に制作されたポスターが現代のグラフィックに大きな影響を与えたことが良くわかる展覧会でした。
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「キギ展 上原亮輔と渡邉良重(ggg)」
数々のデザイン雑貨を世に送り出しているD-BROSのプロダクトやディレクションも手掛けた2人の展覧会。
繊細な線と色彩の表現に加わる素材感は、グラフィックデザインが視覚情報だけでないことを気付かせてくれる貴重な展覧会でした。
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「横尾忠則 初のブックデザイン展(ggg)」
近年は画家としての活躍が目覚ましい横尾忠則氏のブックデザインだけを取り上げた展覧会。
ポスターや絵画に見られる独特の「暗さ」がブックデザインにも滲み出ていました。
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ggg以外でもグラフィックデザインのジャンルで印象的な展覧会がありました。
「モジもじ文字(武蔵野市立吉祥寺美術館)」
文字を扱った表現の展覧会として3名のデザイナーによる作品が展示され、あらためてコミュニケーションとしての文字デザインを考えさせられた展覧会でした。
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「原弘と東京国立近代美術館ーデザインワークを通して見えてくるもの(東京国立近代美術館ギャラリー4)」
ブックデザイナーとしても日本を代表するグラフィックデザイナーの原弘氏の手掛けた国立近代美術館の展覧会ポスターを中心とした展覧会で、戦時中に発行された大日本帝国のプロパガンダ誌「FRONT」も展示。
日本におけるグラフィックデザインの確立期を感じる展覧会でした。
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グラフィックではありませんが、構成力の凄さを感じさせられた展覧会として印象に残ったものがあります。
「地上最大の手塚治虫展」
言わずと知れた漫画の神様手塚治虫氏の展覧会。
作品の生まれたエピソードやメッセージなどを紹介しながらその作品の生原稿などを紹介した凝った展覧会でした。
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