2012年9月6日木曜日

予定にない


西洋美術館で開催中の「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」に行ってきました。(9/17まで)

副題に「学べるヨーロッパ美術の400年」とあるように15世紀から18世紀までの西洋美術の通史が見られるという展覧会です。

この展覧会の目玉は初来日となるフェルメールの「真珠の首飾りの少女」。同じ上野の東京都美術館で開催中の「マウリッツハイス美術館展」には「真珠の耳飾りの少女」が来ているので、世界に30数点しかないフェルメール作品の2点が現在上野にあるというものすごい密度です。実はあまり時間がなかったので、「フェルメールだけでも見ておこう」というミーハー気分で行ったのですが、他の作品にはまってしまい、ちょっと予定外の行動となってしまいました。

予定外となった理由は全般的に彫刻作品がとても面白かったこと。中でも15-16世紀にドイツで活躍した彫刻家ティルマン・リーメンシュナイダーとその工房の彫刻作品にも見られる、祭壇用の菩提樹材の木彫作品。木彫というと東洋美術を思い浮かべてしまい、これまであまり意識していなかったのですが、教会の祭壇などには確かに木彫作品があったかも。木彫独特の細かい造形が新鮮でした。そして西洋彫刻の代表的素材の大理石彫刻では18世紀の額装されたレリーフ「エビと魚のある静物」が「蟹の化石」の浮き彫りを思い出させる造形で一押しな作品です。
こういう新しい発見があるのも展覧会の楽しさですよね。

>>マウリッツハイス美術館展のレビュー



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