2016年5月15日日曜日

構造とプロポーション

外苑前の銀杏並木近くにある伊藤忠青山アートスクエアで開催中の「自転車博覧会2016モールトン展~素晴らしき小径車の世界~」に行ってきました。(5/31まで)



2009年に「自転車に優しい街」宣言をした青山は、2012年からは「ツイード」をドレスコードに自転車で街を走る「ツイードラン東京」のコースでも注目され、自転車熱の盛り上がる地域。

こぎ出しが速く街乗りにやさしい小径車でありながら、高品質で操縦性と走行性能が抜群に高いモールトンバイシクルのコレクション展なので、現行モデルだけでなく、開発当初のビンテージモデルが身近に見られるめったにない機会。

2010年に60台近いモールトンが展示された「Moulton Bicycles Exhibition(代官山ヒルサイドテラス)」に比べれば規模は小さいものの、前回は展示されなかった世界に1台しか現存しない、ロンドンからオーストラリアまでの冒険旅行のためにカスタムされたモールトン・マラソンなど貴重なモデルもあり見応え十分です。

1962年の最初期モデルで採用されたFフレームというデザインから、83年により高性能を求めトラス構造のフレームと進化したサスペンションをもったスペースフレームモデル。
その後ホイールが17インチから20インチとなり、さらに98年からはサスペンションとフレームが進化したニューシリーズやパイロンシリーズなどのデザインの変遷が展示。

こうして見ると、Fフレームはフレームの太さが気になり、ダブルパイロンはトラス構造が見た目に複雑に感じ、83年に生まれ90年代半ばまで生産された17インチのスペースフレームのモデルが、構造とプロポーションのバランスが一番美しいデザインなのではないかと再認識した展覧会でした。

90年代半ばのスペースフレームのモデル。AM-GTとAM-8。この後、ニューシリーズが生産される。(写真は2015年3月)

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