2013年5月21日火曜日

黒と青


損保ジャパン東郷青児美術館で開催中の「オディロン・ルドン―夢の起源―」を見てきました。

人間の内面や夢の世界といった幻想的な作品に代表される画家でちょうど授業で象徴主義に触れたばかり。
今回の展覧会では代表的な「黒の時代」の石版画集からの作品や木炭画を中心に、後期の鮮やかな色彩の油彩、パステル画が展示されていました。

ルドンの代表作のひとつに目玉が気球になっている木炭画「眼=気球(Eye-Balloon)1878年」がありますが、この作品が好きで、学生時代にこの絵をTシャツにシルクスクリーンで刷った記憶があります。
この「眼=気球」はニューヨーク近代美術館が所蔵していますが、ほぼ同じ図柄のリトグラフ作品「Ⅰ.眼は奇妙な気球のように無限に向かう(エドガー・ポーに)1882年」が今回の展覧会では展示。この作品を岐阜県美術館が所蔵しているとは知りませんでした。
岐阜県美術館は日本国内では最大数のルドン作品を所蔵しているそうですから機会があれば訪れてみたいですね。


色彩のある作品では「アポロンの戦車(馬車/Apollo's Chariot)」のシリーズが数点並んでいるのも見比べられて面白い趣向でした。
この作品に見られるように、ルドンの色彩作品の「青」は彩度が高いながら「黒」のような奥行き感を感じます。これは同じ画面内に使われているオレンジの彩度とも関係しているのかもしれませんね。

1 件のコメント:

  1. 先生の授業、1年の時ちゃんと受けてれば良かったなと今更ながら何度も思ってます。もし研究生だったら受けようと思っていたのですが。。。で、友達に頼んで録音してもらおうかなとか色々考えたんですけど、教科書をしっかり読めばいいじゃんと自分の中で結果がでまして、読んでわからないことがあったら聞きますね。あとあの授業だけでしか見れなかった映像とかももう一度ちゃんと見たいです。

    返信削除

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。