1/27まで東京都写真美術館で開催されていた「北井一夫 いつか見た風景」のレビューです。
日本のドキュメンタリー写真家の第一人者的存在で、新人写真家を対象とした「写真界の芥川賞」と言われる木村伊兵衛写真賞の第1回目の受賞者です。成田空港建設に反対する住民や学生運動を内部から捉えたルポルタージュ的作品が多く、その写真からはニュース知識として知っている事実とは異なった風景が表現されています。
湿気や高温などの悪条件の環境に晒してフィルムを敢えて傷つけたりするなどドキュメンタリー写真に見られないディテールにも拘ったモノクローム写真が並ぶ展覧会場は、硬派でありながらも写真表現の芸術性を感じさせるものとなっていました。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。