2013年1月23日水曜日

鳥と湿地。

落葉樹の葉が落ちて見通しが良くなり、空気も澄んでいて野鳥観察が本格化する冬。日本各地の湿地では冬に日本に渡ってくる冬鳥がピーク。

そんな時期に大阪港の人口湿地公園である「大阪南港野鳥園」の話題が。
19.3haの広さを持つこの公園は、1983年に3つの人工干潟と湿地を大阪市が整備したもので、国際的な鳥類保護組織であるBirdLife Internationalが、世界100ヶ国以上の加盟団体と共同実施しているIBA(Important Bird Areas/重要野鳥生息地プログラム)事業の対象の1つでもあります。

その「大阪南港野鳥園」が、昨年10月に橋下徹市長の行財政改革で予算カットと廃園が決定されニュースになりましたが、渡り鳥は国を超えてとても広範囲な移動をするので、干潟と湿地は国際的な保全協力がとても重要。市の予算のことだけで廃園にしていい問題ではないはずです。

これまでも様々な専門家が存続を呼びかけましたが、大阪南港野鳥園を存続させる会が「大阪南港野鳥園の存続に関する要望書」を大阪市市政改革室に提出。WWFジャパンがこの要望書の主旨に全面的に賛同し、賛同団体として署名していることがニュースになっていました。
>>大阪南港野鳥園の存続に関するWWFジャパンの記事

こうした環境保全問題は破壊され無くならないと話題に上りにくいものですが、「大阪南港野鳥園」問題を通して、湿地における生物多様性についての意識が高まって話題になることが増えるといいですね。

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