東京都写真美術館で開催中の「
生誕100年記念写真展 ロベール・ドアノー」展に行ってきました。(5/13まで)
フランスのパリを中心にヒューマニズムを追求した写真の数々は、フランスを最もよく表現した写真家として語られるほど人々の日常が描かれていて、純粋なドキュメントから演出された作品まで、その全てが映画のシーンのような気の利いた構図で描かれています。
今回の展覧会でも宣伝ツールにもなった代表作でもある「
パリ市庁舎前のキス(1950年)」が純粋なドキュメントではなく演出された写真であったという事を取り上げる意見もあったというコメントを掲載していますが、写真というメディアがカメラマンの意図した構図やタイミングで撮影される以上、そこには演出的な意図があるのは当たり前で、何ら作品の価値にも関わることではないと思うので、この議論を紹介すること自体がナンセンスだなと感じてしまいました。
今回の生誕100周年記念展では、200点あまりが展示されていて、そのプリントがどれも
均質だったのが不思議でしたが、どうやら残された約40万点におよぶ膨大なネガからの
ニュープリントの様でした。ネガの原盤の品質の良さと管理の良さがなければできないことです。
会場の一番始めにはネガを印画紙に密着させて露光するコンタクトプリント(ベタ焼き)が展示されていましたが、そのコンタクトプリントに写っている一コマ一コマのクオリティの高さにも驚きでした。
そういえば、生誕100周年の4月14日はGoogleホリデーロゴがドアノー版でしたね。
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