2012年2月4日土曜日

サイに毒

朝日新聞に「サイを守る毒」という記事が掲載されました。


絶滅危惧種クロサイシロサイの2種のサイが密猟により激減している状況を改善するための措置の記事です。

角が薬の成分になると未だに信じられている中国やベトナムで高値で取引されることから、角を取るためだけにサイを殺す密猟者が減らず、止むなく人体に有害でサイには無害となる毒物を角に注入したということですが、ここまでしなければ守れないということにショックを受けています。

サイの角の主な組成物であるタンパク質の1つのケラチンに薬効があると信じられていますが、まったくの迷信でケラチンは人間の髪の毛の主成分でもあるとか。

日本でもサイの角には毒を消す働きがあると信じられていた時代もあり、正倉院には犀角器(さいかくき)と呼ばれる、サイの角で作った杯がありますが、今そんなことを信じてる人はいないように、こうした迷信はなくなって欲しいと願うばかりです。

WWFによるとクロサイとシロサイの2種のサイの密猟数は南アフリカ共和国内でここ数年増え続け、2008年には83頭、2009年には122頭、2010年は333頭、2011年には448頭が犠牲になったと報告されているように、今なにか行動を起さなければサイは確実に絶滅してしまうところまで来ているという現状をもっと多くの人に知って欲しいですね。

WWFの公式ページには南アフリカのサイの状況についての最新の記事があります。


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