2012年2月17日金曜日

世界の気になる本/その3

世界のブックデザイン2010-11」で気になった美しい本その3です。

「The Little Hummingbird」
カナダ先住民族ハイダ族の芸術家マイケル・ニコル・ヤグラナス(Michael Nicoll Yahgulanaas)による絵本。

この絵本は南アメリカの先住民に伝わる寓話で、火事になった森で逃げて行く動物たちの中、小さなハチドリのクリキンディだけが自分の小さなくちばしを使って一滴の水のしずくを運んでは火の上に落としていきます。燃えさかる森に小さなハチドリの一滴は焼け石に水ではないかと動物たちが訊くと、クリキンディは「私は私にできることをしているだけ」と答えるという物語。

独特なフォルムのイラストですが、どこかで見た事があると思っていたら、ちょっと前にスーパーの西友でマイバッグキャンペーンをやっていたときのイラストでした。

どうして西友とこのイラストが?と思い、調べてみたところ、このイラストは文化環境運動を行なうNGO「ナマケモノ倶楽部」が行なった「ハチドリキャンペーン ~みんなで育てようハチドリの森~」の活動のひとつだったようです。

そしてこの「ナマケモノ倶楽部」の世話人である辻信一氏は、「100万人のキャンドルナイト」の呼びかけ人代表でもある明治学院大教授。

2005年にはマイケル・ニコル・ヤグラナスによるハチドリの寓話イラスト本の日本語版「私にできること 地球の冷やしかた」を監修し、「ハチドリキャンペーン ~みんなで育てようハチドリの森~」の活動につなげたということだそうです。

今回の「The Little Hummingbird」はカナダで発行された新装版でした。





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