東京都写真美術館で開催中の「畠山直哉展 Natural Stories ナチュラル・ストーリーズ」に行って来ました。12/4まで
畠山直哉氏の写真をジャンルわけすれば風景写真ということになるのでしょうが、今回の展覧会の中心でもある工場や採掘現場の写真には自然と人造物との力の関わりがあり、手を加えない自然以上に美しい光景は、風景写真という言葉では足りない世界が写っています。
陸前高田市の出身である畠山氏が震災後に写した風景にも、津波に飲み込まれた街から感じる自然の力の大きさだけでなく、水に沈む車や傾く家など、そこに住んでいた被災者の方々に申し訳ないと思うほど、美しいと感じてしまう力がありました。
被災地の写真は今年多く見て来ましたが、津波によって失われた街を「事実」として写す写真はあっても、「風景」としてこれまで美しく表現した写真はなかったと思います。
これまでも様々な展覧会を紹介してきましたが、どんな名画展よりもこの展覧会は本当におすすめです。
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