ヨコハマトリエンナーレ2011では、映像作品が多い事がひとつの特徴のように感じます。
一般的には作者が製作した映像をはじめから終わりまで見ることで、その作品を観賞することができるのですが、これがなかなか難しいのも事実。
ひとつの映像作品が20分、30分となると、とても他の作品を見て回る時間がありません。
今回そんな映像作品の中でも、全てを上映することすらできない特異な作品がありました。
クリスチャン・マークレー(Chrintian MARCLAY)
「The Clock」
(日本郵船海岸通倉庫 BankArt Studio NYK)
この作品は膨大な量の映画作品から、時計のシーンをその経過に合わせて抜き出してつないだ作品で、実際のリアルな時間とリンクさせて上映されているため、映画の時代は様々でありながら、世界のあらゆる場所で今同時に起きていることのように感じる不思議な作品です。
作品は24時間の長さ。
ヨコハマトリエンナーレではどんなに粘っても開館時間の11:00-18:00までの7時間分しか見ることができない。
この作品をフルで見る機会は訪れるのでしょうか。
作品のごく一部がYouTubeにアップされています。
(この映像は12:04-12:07)
他にも断片がアップされていますので、繋げば24時間になる?
同じ日本郵船海岸通倉庫 BankArt Studio NYK会場で、注目の映像があります。
ジュン・グエン=ハツシバ(Jun NGUYEN-HATSUSHIBA)
「呼吸することは自由 12.756.3:日本、希望と再生 1.789」
GPSを付けたランナーの軌跡で地図上に絵を描く作品。
東日本大震災の後、祈りを込めて制作され図柄は巨大な桜です。コンセプトがわかりずらいのと、表現された色彩が今ひとつなのが残念ですが、発想と規模はスゴイです。
ピーター・コフィン(Peter COFFIN)
「無題」
「3-D medical scan」という技術を用いた18個のフルーツの透視図像が回転しながら空間を飛び回る映像。
中心を飛んで来るとフルーツの中に入り込んだような感覚になり不思議な感覚です。
単純にキレイで楽しい作品で結構人気のようでした。
写真だとアニメーションだというのがよくわかります。
(つづく)
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