2016年3月31日木曜日

素敵な動物柄

自然環境保護の活動団体であるWWFはこれまで多くの絶滅の危機に瀕した動物を守るためのキャンペーンを行ってきましたが、今回の「ドネイル(Donail)」キャンペーンはこれまででかなりインパクトがあって楽しいです。

このキャンペーンはレッドリストから20種の動物をモチーフにネイルのデザインとして制作し、動物たちのことをもっと知ってもらうことが目的。

この手のデザインだとかなり直接的にどんな動物かがわかる全体像や 顔などがデザインになることが多いのですが、今回のドネイルでは、柄などの特徴をかなりシンボリックにデザインしてあって、ネイルデザインとしてしっかり完成しているので、とても受け入れやすいのではないかと思います。

キャンペーン動画もYouTubeにアップされていました。


サイトやカタログなどに使用されているキャンペーンのイメージカラーが赤だというのは「レッドリスト」を象徴しているのでしょう。

全体がフラットデザインな上にちょっと面積が広いせいか、キャンペーンのイメージと少し違う気がしますが、この内容のグラフィックとしてはインパクトがありますね。

デザインの学校では動物をモチーフとした課題はとても多いので、学生さんには展開の仕方のひとつとして参考にしてほしいデザイン例です。

2016年3月29日火曜日

名機のデザイン

久しぶりに衝撃的な新聞広告が掲載されました。

パナソニックがテクニクスブランド50周年を記念して発売の「Technics SL-1200シリーズ」の全30 段広告です。

言わずと知れたディスクドライブの名機。
左ページの1979年発売のSL-1200 Mk2と比べても大きなデザインの変更がないというのも素晴らしい。

昨今レコードが再び人気というのは聞いていましたが、SL-1200シリーズの最新機種が発売され、全国紙に30段もの広告を出すとは、パナソニックの本気度が伺えます。

裏は北海道新幹線の開通告知の15段でしたが、完全にテクニクスの勝ち。

2016年3月27日日曜日

解放されたデザイン

生姜とハーブの麦茶「ムーギー」をいただきました。

この商品。
アスクルが展開する個人向け通販サイト「LOHACO(ロハコ)」がECマーケティングで協賛している21社と共に、昨年の「TOKYO DESIGN WEEK 2015」の「LOHACOとくらす」のブースに出品した商品の一つ。

ECマーケティングのみの販売商品なため、「店頭での競合商品との差別化」というパッケージデザインの制約を解放したデザインコンセプトが斬新。

実際に発売された商品は出品段階とコンセプトは同じものの、当初のデザインはかなり変更されていて、より生活シーンに馴染むデザインとなっています。

アルミボトルをほぼ全面くるんだラベルのデザインだけでなく、箱のデザインからバーコードまで徹底したデザインが見事。

ボトルデザインは16種もあって、ランダムに4種がパッケージされているので、他のデザインボトルも欲しくなってしまいますね。


同じく「TOKYO DESIGN WEEK 2015」に出品された「やわらか天然水350ml」は2013年にグッドデザイン賞を受賞した2Lペットボトルの350ml版でしたが、こちらも310mlになってデザインもリニューアルして発売

何度も精査されて発表されたデザインでも、展示会での反響などから発売までに長い道のりがあるのですね。
どちらもとてもステキなデザインです。

2016年3月25日金曜日

復刻のこだわり

吉祥寺の雑貨屋さんで気の利いたものに出会いました。
1901年(明治34年)に京都で創業した横田株式会社「ダルマ糸」の復刻版。

ダルマ印が印刷されたまち針で、かつてノベルティとして配られていたものと、当時のデザインの紙製糸巻き等。

2013年の夏に新ブランド「DARUMA THREAD」として展開されている製品のひとつ。
サイトもなかなかステキです。

昔の良いデザインを印刷のズレなどにこだわって再現しているなど、伝統ブランドの良い展開例だと思います。

2016年3月23日水曜日

木工の紙模型

新聞の別刷りコラムで「大阪城大手門」の記事がありました。

大阪城大手門は1628年(寛永5年)の創建当時の姿を残すもので、南側にある柱の腐った下部が新しい材で上部と組み継ぎで取り替えられていて、この組み継ぎ東西面の「蟻継ぎ」と南北面の「殺ぎ継ぎ」が組み合わさったとても珍しいもので「謎の柱継ぎとして」話題になったものなのだそうです。


記事には正解がなかったので、想像してみましたが、おおよその仕組みはわかるものの、図解できるほど明快ではないためサイトでいろいろと検索。

いろいろと研究しているサイトがある中で、ペーパークラフトの展開図をアップしているサイトを見つけたので作ってみました。

実際にに組んでみると分かりますが、紙の歪みがあってもかなり楽しい組み継ぎで、重量で組んだ後の四方向へのズレが全くない素晴らしい組み継ぎですね。


(展開図が公開されているサイト:http://sysplan.nams.kyushu-u.ac.jp/gen/hobby/puzzle/Joint/Joint.pdf)

2016年3月21日月曜日

旨味のスープ

マッシュルームが豊作なのか大量パックで価格が暴落。
しかし、キノコの中でも日持ちしないので大量消費が必須です。


というわけでマッシュルームのポタージュスープを作りました。
マッシュルームの他に使うのはシイタケと長ネギとニンニク少々だけ。
玉ねぎだともっと甘みが出ますが、長ネギだとよりキノコの風味をしっかり楽しめます。

<マッシュルームのポタージュ>
マッシュルーム、シイタケ、長ネギは薄切りにし、バターで長ネギを軽く炒めたあと、コンソメスープを加え、キノコを入れて10分ほど煮ていく。
ミキサーで滑らかになるまで攪拌。
鍋に戻して温めながら牛乳、豆乳を加えおろしたニンニクをごく少量加え、塩コショウで味を整える。
器に盛りフォームドミルクでカプチーノ風に仕上げる。

2016年3月19日土曜日

適度な油

そろそろ春休みということで空き時間ができてきました。

もちろん1年間の授業資料をまとめたり、次年度の準備をしたりやることはあるのですが、なかなか普段できないことをひとつづつやっていきたい時期でもあります。

1950年代から60年代にデンマークで製作された、オーレ・ヴァンシャー(Ole Wanscher)ハンス・オルセン(Hans Olsen)によるヴィンテージのイージーチェア。

クッションを外してオイル塗装面の木部のメンテナンス。
しっかり乾拭きしたあとは天然亜麻仁油と蜜蝋ワックスがブレンドされたオイルワックスで磨きました。

曲面が美しいイージーチェアなので手入れを怠らずに美しさを維持したいものです。

2016年3月17日木曜日

丘のうえのタンク

天気が良いので思いつきでサイクリング。

多摩川のサイクリングロードから関戸橋を渡って鎌倉街道を永山方面へ。

諏訪下橋から多摩丘陵を登り、多摩市立陸上競技場まで登ると、横切る感じでさらに高架橋がかかり、その東側に素敵なタンクが2棟見えました。

これは近くまで行ってみるしかないと回り込んで登る道を探したのですが、せっかく登ってきた道を下らなければ合流できそうもなく、住宅街の小道から最後は歩行者用の階段を自転車担いで登りました。

この2棟のタンクは東京都水道局の連光寺給水所という施設。
双方のタンクの屋上を結ぶ橋に登るための螺旋階段がアクセントになっていてとても美しい。

道路を挟んで公園脇にあるタワーは東京都防災行政無線多摩稲城中継所の鉄塔。


この両極端な造形の施設が並んでいることで、さらに美しさが増しています。

公園でタンクと鉄塔を眺めながら休憩していたら、エナガがやってきました。

2016年3月15日火曜日

発掘のような

卒業シーズンの3月。
転勤で引っ越してしまう知人宅でひさしぶりの集会でのこと。

はじめはおとなしくしていた子ども達が、大人たちの話に飽きてしまい外へ遊びに。
しばらくして戻って来たときには、手にいっぱい丸みのある何かを持っていました。

それは古いガラスの光学レンズ

どうやら昔このあたりには研磨士の方がいたようで、土を少し掘るだけでレンズが出てくるのだとか。
なぜわざわざ土中に埋めたのかわかりませんが、発掘のようでちょっと楽しいので一緒に掘ってきました。

大きいもので直径45mm。小ものは直径25mmほど。

両側が膨らんだ両凸レンズがほとんどでしたが、片側が平らな平凸レンズ、両側が窪んだ両凹レンズ、凸と凹の組み合わせのメニスカスレンズなど種類豊富。

けっこうな厚みがあるので望遠鏡などのレンズでしょうか。
古ぼけた質感も良いのですが、どれだけきれいになるか磨いてみたくもなります。
さてどうしたものか。