2013年10月29日火曜日

科学写真に惚れる

銀座のギャラリー巡りは1丁目を過ぎて京橋へ。
LIXILギャラリーで開催中の「中谷宇吉郎の森羅万象帖 展」です。(開催中〜11/23まで)

「森羅万象帖 展」というタイトルだけ嬉しくなってしまいますが、このDMがまた凝っています。

印刷業界では特殊印刷という部類に入る「ニス引き」。
ニス引きは紙全体に使って艶を出すことができますが、部分的に使う事で光の反射具合によって像が見え隠れする効果があります。
カッコ良く使用するのはとても難しい高等ワザです。

デザインが良いDMを見ると展覧会の内容も期待が膨らみますね。

さて肝心の展覧会。
中谷宇吉郎氏は氷の研究で有名な物理学者で、世界初の人工雪を降らせたという低温科学のスペシャリスト。
その中谷博士の研究のための科学写真がいくつか展示されていますが、とにかくスゴイ。

放電による火花が出る前段階で放出されるイオンの放電路(何の事やらさっぱりわかりませんが)の写真はサンゴの仲間のクサビライシのモノクロ写真のようで放射状の細かいヒダがとても美しく、雪の結晶のメカニズムのための膨大な写真や動画映像もそのバリエーションが細かく解説されていて形態とその組合わせのルールをひとつひとつ読み解いていきたくなります。

展覧会と同時に出版されたブックレットの「中谷宇吉郎の森羅万象帖」もおすすめ。


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