2013年5月6日月曜日

写真と印刷。

東京都写真美術館で開催中の「アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密」展に行ってきました。またまた会期終了ぎりぎりの滑り込みです。(5/6で終了)

アーウィン・ブルーメンフェルド(Erwin Blumenfeld )氏は、ヴォーグやハーパース・バザーといったファッション誌で活躍したアメリカの写真家です。

今回展示されているカラー写真はほとんどが1939年代から1940年代に撮影された写真のニュープリントですが、色彩劣化がないということだけでなく、テーマ性やライティング、構成等々、写真のクオリティにまったく古さを感じさせないもので、ある意味で現代のファッション写真はこの頃には完成されていたではないかと感じさせるものでした。

そして、同時に当時のファッション誌の表紙が何点も展示されていましたが、逆にこちらは古さ満載。印刷技術だけでなくフォントやレイアウトデザインの違いが大きいように感じます。

写真と印刷はデザインの分野では関係性がとても深いものですが、これほどの違いが出る事に、デザインの社会性と写真の芸術性の違いをあらためて感じさせられます。

カラープリントに対して、モノクロームの作品は1930年代のヴィンテージプリントがほとんどで、ダダイズムの影響も受けた作品もあり、展覧会として幅の広い充実の内容でした。

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