2013年2月20日水曜日

お城のミニベロ

ベロ(VELO)はフランス語で自転車のこと。
ミニベロは小さい自転車。日本ではホイール径の小さい自転車(小径車)の呼称として使われることが多いですね。

80年代後半にMTB(マウンテンバイク)が日本で流行したあと、90年代にはミニベロのフォールディングバイク(折りたたみ自転車)が流行。今では街乗りバイクの標準仕様にもなるほどミニベロは種類が増えました。

この小口径のバイク。
径が小さいということはジャイロ効果の影響もあって走行時の安定性やステアリング性が悪くなるそうですが、逆に軽量化や抵抗の軽減などの利点も多いそうです。
その利点を最大限に活かし、難点を克服した小径バイクの代表的な存在がアレックス・モールトン(Alex Moulton)

1962年に小径のモールトン・オリジナル・バイシクルが発売されてから大口径車に勝る数々のスピード記録を樹立し2000年代まで作り続けられた名車。
この自転車がなければ現代の小径車は違うものになっていたのではないかという専門家も多くいます。

Moultonバイクにはパシュレイ社(英)、ブリジストン社とのライセンスバージョンもありますが、AMシリーズは年間わずか数百台のみが英国ブラッドフォードのモールトン城の中にある工場で入念に手造リされています。

その名車の生みの親であるアレックス・モールトン博士が、昨年12月に92歳で亡くなりました。2011年の9月には90歳の誕生祝い(2010年春)で製作した記念モデルM-60が限定台数生産されるというニュースもあり、高齢でもまだまだ現役と思っていただけに残念でなりません。
ご冥福をお祈りいたします。
1995年に購入したAlex Moulton AM-8には、お城で生まれた証であるエンブレムが付けられています。右は特徴的な後部サスペンション。
アレックス・モールトン博士の偉業を紹介する追悼番組が本日夜に放映されます。

追悼番組:
BS朝日/カーグラフィックTV「モールトン博士の思い出」
2/20(水)23:00-23:30

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