2012年11月22日木曜日

階調再現の秘密


LIXILギャラリーで開催中の「建築を彩るテキスタイル -川島織物の美と技- 展」に行ってきました。(11/24まで)

京都の繊維・織物を中心とした室内装飾業の名門である川島織物が、主に衣服に用いられていた「染織織物」を室内装飾の美術工芸にまで発展させ、海外にまで評価されるまでの経緯を紹介する展覧会です。

織物は経糸(たていと)と緯糸(よこいと)で織られているので、精密で絵画的な色彩再現ができることに不思議さを感じていましたが、複雑な変化のグラデーションを再現するためには、数本で構成されている糸1本1本を異なる色で撚り合せることもあるのだそうです。
改めて日本の伝統工芸界の緻密さに脱帽。

DMやポスターになっている織物は1904年(明治37年)のセントルイス万博で作られた「若冲の間」に掛けられた「紫陽花双鶏(原画伊藤若冲)壁面装飾綴織」。
今回の展示では「若冲の間」の再現模型があるだけで、残念ながらこの作品は展示されていませんでしたが、現物の織物を見るために「川島織物セルコン織物文化館」に行ってみたくなる展覧会でした。




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