美術館の展示会場らしい真っ白い展示空間のためでしょうか、空間性以上に作品自体を観賞するという感覚がありました。
トビアス・レーベルガー(Tobias REHBERGER)
「他者(Anderer)」
(横浜美術館会場)
2009年ヴェネチア・ビエンナーレの金獅子賞受賞のトビアス・レーベルガーは、2010年の瀬戸内国際芸術祭にも出展していて、ストライプ柄の作品が有名です。
イタリアのエスプレッソコーヒーブランドのillyが毎年展開しているエスプレッソカップのコレクションでも2010年モデルとして販売された他、カンパリ150周年記念ラベルのデザイナーの一人にも選ばれるなど現在活躍の人気アーティスト。
2010年 瀬戸内国際芸術祭での作品
今回の作品はストライプではなく、大きな電球を吊るした作品で、2002年に発表された作品のヨコトリバージョン。
横浜市内の子ども部屋の照明と連動して、子どもがスイッチを入れるとランプの明かりが消えるという仕組みだそうです。
ちょうど訪れた時はほとんどの電球が灯っていたので、多くの子ども達の部屋のスイッチは切られていたのでしょうね。
カンパリ誕生150周年記念ボトルの記事
illyエスプレッソカップコレクション2010
立石大河亜
「音雷韻走査」「大地球運河」「情報守護神」「大地球運河」
(横浜美術館会場)
1994年に制作され、それまでの自作に登場する代表作が多く引用された晩年の作品。
アバンギャルドな作風による密度ある画面からは、空間の中の静かな時間の流れを感じ、鑑賞者を引き込む力があります。
絵本「とらのゆめ」のワンシーンも登場。
岩崎貴宏
「アウト・オブ・ディスオーダー」
(横浜美術館会場)
天体望遠鏡を覗くと観覧車や鉄塔が。
その素材が髪の毛というのですから驚きです。
ヨコハマトリエンナーレ2011のレビューを4回に渡り書いてきました。
全体的な感想としては、横浜美術館会場と日本郵船海岸通倉庫会場がまったく別の展覧会のような印象で、3年に一度の国際的な現代美術の祭典という感じは弱かったように思います。
参加アーティストの作品も新作が少ない印象でしたが、各地で国際現代美術展が増える中、人気のアーティストを呼ぶこと自体が難しくなっているのかも知れませんね。
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