2011年9月25日日曜日

落ち続けて落下

先日ボイジャーの話をしたと思ったら、JAXA情報収集衛星搭載のH2Aロケットの打ち上げに成功したニュースや、NASA人工衛星が寿命で落下するというニュースがあり、急に人工衛星が注目です。

それにしても人工衛星って不思議。

地球の周りを「飛び続けている」のではなく、「落ち続けている」のですから。

ようはボールを投げるのと一緒。
速く投げればそれだけボールは遠くへ落ちる。
もっと速く投げればもっと遠くに落ちる。

地球では、約8km/秒で投げたボールは、重力に引っ張られ、1秒すぎると5m落ちますが、地球は丸いので、8km先は地面も5m下っていてボールは地面には落ちないということ。

もしボールの速度が落ちなければ、次の1秒でボールが5m落ちても、また地面が5m下っているので地面には落ちない。

さらにまた・・・というわけで永遠に地面に落ちないまま、それでもボールは落ち続けるわけですね。

この速度、もう少し正確にすると7.91km/秒で「第一宇宙速度」と呼ばれているそうです。

人工衛星は、この第一宇宙速度を維持するために、大気の抵抗のない宇宙空間まで打ち上げれば、地球に落下することはないのですが、実際には高度の低い人工衛星では大気の摩擦抵抗で速度が低下したり、軌道がずれるため、修正のための燃料を積んでいるので、この燃料が無くなった時点で、落下するということになるのです。

今回ニュースになっている人工衛星UARSは、2005年に燃料が底をついて運用停止となり、徐々に落下をはじめていたようです。

寿命を迎えた人工衛星の大概は大気圏で燃えるのですが、今回話題のNASAのUARSは、大きさがバス並みというのですから燃え尽きない破片が落下するというのもわかります。

当初は日本に落下か?などの情報もありましたが、NASAによると燃え残った重さ約550kgの破片は、アフリカ、北米上空を通過して米西海岸沖に落下したとみられるそうです。

被害が出る場所でなくて良かったですね。

2 件のコメント:

  1. なるほど、そうなんですか!
    勉強になりました。

    そういえばちょっと前にNASAが
    宇宙人を発見したとかなんとかで会見を
    開いてましたが、あれ結局微生物か何か
    だったんですよね。

    あと、先生
    ダリについてどう思いますか。

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  2. 微生物の痕跡のようなものだったと思います。

    ダリは凄い画家ですよ。個人的には好きな絵ではないですけど。
    シュルレアリズムの画家ならポール・デルヴォーとか ジョルジョ・デ・キリコの方が好きですね。

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