今回の地震で、「デザインが無力」だと感じたことは前回書きました。
しかし何かできることはあるはず。
昨晩、延々と歩いていて感じたことは、身近なコミュニケーションの大切さ。
営業を停止しても広場やエントランスを解放し、少しでも暖がとれ休息できる場所を提供しようとする駅近辺の施設などがある中、JRは駅の入り口にシャッターを閉め、地下鉄も多くの駅で地下道の入り口にロープを張っていました。
「入って来るな」というメッセージでコミュニケーションの拒絶です。
一方では、たまたま通った道ばたの飲食店の軒先で、「何も出来ませんがご自由にどうぞ」の手書きのメッセージの前にコーラの瓶と栓抜き。
自販機もあるしコンビニも空いています。
このサービスが物として必要な援助だとは思いませんが、コーラをもらわなくてもこのメッセージに元気をもらった人は多くいたはずです。
たった一言のメッセージやコミュニケーションの方法が、こんなにも受け取る側の気持ちに影響することを思えば、デザインはまだまだ人に元気を与えられるはず。
どこよりも物を多く売るということ以前に、求める人に必要なものは何かを考えていくことで、デザインすることへの可能性はまだまだ広がっていくのだということを深く感じました。
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