前期の「デザイン表現ゼミ」の後半、スカンジナビアン・モダンで紹介した「ハンス・J・ウェグナー」。
彼の代表作とも言える「Yチェア」。
1950年から現在まで70万脚以上が作り続けられている名作椅子です。
この「Yチェア」は、座面が「ペーパーコード」という樹脂を浸透させた紙を縒った紐で編まれていて、適度なクッション性や、経年変化による自然な古色の美しさがある素材ですが、ペーパーコードは長年の使用により擦れが生じたり、伸びによる張りのゆるみが出て来ます。
ところが椅子本体にはまったく損傷がないため、ペーパーコードを「張り替え」れば更に長く使用できるのです。
以前よりこの美しい編み方の構造が謎でしたが、銀座で偶然にも「Yチェア」のペーパーコードの張り替え実演を見ることができました。
3mm程度の太さのペーパーコードを、一人の職人さんが手作業で黙々と編み込んでいく様は芸術でした。
椅子の骨組みの状態から1時間弱。真剣に見入ってしまいました。
ウェグナーの「「Yチェア」はデンマークのCarl Hansen & Son社から様々な仕様で販売されています。
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