武蔵野美術大学の図書館新棟が完成し、その落成記念の展示があるので行って来ました。
建築家の藤本壮介が手掛けたこの図書館は「すべてが本棚でできた建物」。
設計段階に発表されていた模型の小さな写真からは「建築全体ではなく書庫のみの模型?」と思っていたのですが、なんと実際の建物は模型イメージのまま本棚が建築のすべてでした。
天井まで届くすべての柱や壁が本棚で、まさに本棚をガラスケースで覆ったイメージです。
空間にいると模型の中にいるようで不思議な感覚でした。
卒業生は図書館の閲覧ができるので、時間を作って通いたいですね。
天井までの本棚は憧れなので、ホントはここに住みたいです。
現在は旧美術資料図書館を「美術館」としてリニューアル中のため、この「新棟」内に準備展示室を設けて一般開放していますが、美術館が開館したら完全に「図書館」になって、一般の方は入れなくなるのでは?
今は夏休みで比較的大学も空いているので見学のチャンスです。
展示の方は、「博物図譜とデジタルアーカイブ I」を開催中。
第Ⅰ期は8/07(土)までですが、
第Ⅱ期:8/23(月)–10/25(月)
※但し8月30日[月]–9月4日 [土]は休館
第Ⅲ期: 2010年春開催予定
と続きます。
博物図譜は、図版を分類解説した本でいわゆる自然史図鑑のことで、18世紀以降の印刷技術を駆使した本は「手彩色、多色銅版、リトグラフ等々」で彩られ、貴重な美術品です。
印刷=プリンタと思っている学生さん達には、「版画技術の応用としての印刷の素晴しさ」をこれからも知ってもらいたいので、「博物図」は本物を観て欲しいですね。
今回の展覧会の目玉は武蔵野美術大学が所蔵していた希少本に加え、博物図研究家の荒俣宏氏のコレクションが加わった必見のコレクションがデジタル化され、会場に設置されたタッチパネル式画像閲覧システムの大型モニターで全ページの閲覧ができること。
書籍のデジタル化が進む中、貴重な書物がデジタル化され閲覧できることはとても素晴しいことですね。
まだ「美術館」ではなく「展示室」なので貴重本の展示は数点と少ないですが、多くの人に目の前で本物を観て、デジタルアーカイブに触れてみて欲しいです。
「博物図譜とデジタルアーカイブ I」の公式サイト
http://www.musabi.ac.jp/exhibit/10_hakubutsu/
外から観ても本棚
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